3 / 69
一章 転生人生一周目
1-1 不可解な縁談話 2
しおりを挟む
彼の名前は、トリスタン・エクラ・ステラデューク。
名だたる貴族の中でも最高位の、フォレオール公爵だ。現王の甥である彼は、前公爵と第二王子の間に生まれた子供で、王家の血が流れている。彼は男爵家から見れば雲の上の人だ。
そのような高貴な人物が、貴族の中でも末席の男爵家の五男を所望するなどほぼ有り得ないし、とても奇妙なことだ。偶然どこかで知り合い、交友があったというならまだしも、チェレステはもちろん家族の誰も、公爵との面識はない。
男爵一家は、非常に戸惑った。
チェレステは内気な性格で、見知らぬ相手と結婚するなど到底無理な話。
しかも公爵は非常に冷酷な性格と聞く。そのような人物のもとに可愛い末っ子を嫁がせるわけにはいかないと、男爵は今回の縁談を丁重に断った。しかし公爵は結婚の申し込みを取り下げようとはしなかった。婚約期間を設けず、すぐにでも結婚の手続きをしたいと、執拗に催促してくる。
男爵はこの二週間ほど、あれこれと理由をつけて断り続け、そのうち公爵が諦めることを期待したが、その望みは儚く散ってしまった。
トリスタンのもとにチェレステを嫁がせるようにと、聖王陛下からの直々の命が下ったのである。
ウェード男爵はチェレステを差し出す他なくなった。
父親の逝去により二年前に爵位を継いだばかりのトリスタンは、チェレステより二つ年下の二十歳。
背が高く均整の取れたプロポーション、誰もが見惚れるほどの美しい顔立ちをしている彼は、一目見たら忘れられない非常に珍しい特徴を具えていた。
それは「女神メリーバの愛し子」と呼ばれる、神秘的な黒。髪と瞳そろって、トリスタンはメリーバの黒を持って生まれた。
漆黒の髪色は深い緑や紫を帯び、光の加減で藍色や鮮やかな赤も覗く。その様はまるで星雲が宿っているかのようだ。瞳も同様の輝きで、惹きこまれるような色どりを放っている。
この不思議で美しい色合いが崇敬の的だったのは、遠い昔のこと。
今は違う。
人々はトリスタンの髪と瞳を見た途端、ある者は怯え、ある者は眉をひそめ、ある者は醜いものを見たというように嫌悪感を露わにする。
なぜならそれは、忌み色だからだ。
およそ五百年前、女神メリーバは禁忌を犯して人々を不幸たらしめ、この世界から追放されてしまった。
それゆえに、メリーバの色を持って生まれたトリスタンは、「堕ちた女神メリーバの愛し子」「不気味な忌み子」「不運を連れてくる」「フージョシファナティカの凶星」などと陰で言われ、人々から厭わしい目を向けられてきた。
トリスタンの右父である第二王子が早逝したのも、生まれた子供がもたらした禍事だろうと噂され、左父である前公爵も彼を愛さず遠ざけたという。
それらの事情のせいか、トリスタンは非常に冷酷で無愛想な男に育ち、周囲からは「ブリザード公爵」「冷血貴公子」「闇夜の凶刃」などと、悪意の含まれたあだ名で囁かれた。しかしそれも無理からぬこと。誰一人、トリスタンの笑顔を見た者がいないからだ。爵位を継いでからは各方面でその冷血漢ぶりを発揮しているという話だ。
結婚にしてもそうだ。悪い噂しか聞かない。トリスタンはこの二年間、結婚と離婚を繰り返している。彼と結婚する男は、チェレステで十人目だ。
離縁を申し渡され公爵家を去った九人は、いずれも高位貴族の出身で、彼らはみなトリスタンへの恨み言を口にしていたという。
「公爵には愛というものがなかった」
「凍り付くような冷たい目で一瞥されたのみで、二人の生活にはほぼ接点がなかった」
「公爵はこちらに興味すら示さなかった。もちろん抱擁など一度もない」
彼らが言うには、どうやらトリスタンの目的は跡継ぎを得ることだけだったらしい。迎えた配偶者に指一本触れず、優しい言葉の一つもなかったということだ。そして神殿での「聖果の儀」にて子宝が得られないと、いずれの配偶者にもすぐさま、離縁を言い渡したそうだ。そうやって次々と、結婚と離婚を繰り返したのだという。
チェレステはそれを聞き、きっと自分もすぐに離縁されるのだろうと、ホッとした。身分違いも甚だしい今回の申し出は、恐らく公爵が自暴自棄になった末の奇行だろうと。
「父さん、公爵はやけになって、今回は変わり種にしてみようとでも思ったんじゃない? きっと早々に俺を離縁すると思うよ」
「ああ、そうであってほしい。聖王陛下のお言葉では、わがドーリュバロンの家系が子だくさんなため、あやかりたいとのことだった。公爵と縁を結び、念願の子宝を授けてやってほしい、と」
男爵がそう言うと、チェレステのもう一人の父親――ローレンが怒りの声を上げた。
「腹立たしい。王家の権威まで使って、結婚相手を物みたいに扱って。それだから子宝に恵まれないのだ。そんな男に大切な息子を差し出さねばならないとは、この身が引き裂かれるようだ。ああ、チェル、公爵が気に入らなければ、すぐに帰っておいで。いいんだよ、何も気にするな。形ばかりの結婚だ。離縁されなくても、おまえから離縁してやればいい。すぐに帰っておいで」
ローレンから愛情を込めて抱きしめられたチェレステは、大好きな右父をギュッと抱きしめ返すと、明るい口調で言った。
「大丈夫だよウディ、きっとすぐ『聖果の儀』が行われて、みごとに不発に終わるだろ。そうしたら俺は、早々に離縁されて帰ってくるよ。だから俺の部屋、そのままにしておいてね」
「もちろんだ、チェル。何一つ動かすものか」
愛おし気にチェレステの頬を撫で、ローレンはもう一度ギュッと息子を抱きしめた。そこに男爵と、兄であるジェフが加わる。家族の抱擁に身を委ねたチェレステは、泣きそうになりながらも笑みを湛える。
「みんな、心配しないで。どうってことないよ。パパッと結婚して、『聖果の儀』をしたら、すぐに家に帰ってくる。公爵領にはものすごい貴重な植物の植わってる森や鉱石窟があるから、公爵の配偶者としての特権を利用して、この機会にしこたま素材収集するよ。つまり遠足みたいなものさ。楽しみですらある」
チェレステの健気な言葉を聞いて、ジェフリーは涙声で言った。
「ごめんな、チェル、ごめんな。俺に婚約者がいなければ、おまえを差し出さずに済んだのに」
チェレステには四人の兄がいるが、長兄・次兄・三兄は、すでに既婚者だ。すぐ上の兄であるジェフリーにも婚約者がいて、来年には結婚する予定のため、ドーリュバロン男爵家が差し出せるのは、末子のチェレステだけ。
「ジェフ兄さん、さっきも言った通り、俺は珍しい素材を漁りに行くんだ。楽しみにしてるぐらいだから、本当に心配しないで。あっという間に帰ってくるから。兄さんの聖誓式には絶対お祝いに行くから、ちゃんと俺の席を確保しておいてね」
「もちろんだ、チェル。おまえ無しの式などありえない。必ず参加してくれよ」
「うん、約束する」
しかしチェレステの約束は、果たされることなく終わる。
この先に待ち受ける嵐を、まだ誰も、知らなかった。
名だたる貴族の中でも最高位の、フォレオール公爵だ。現王の甥である彼は、前公爵と第二王子の間に生まれた子供で、王家の血が流れている。彼は男爵家から見れば雲の上の人だ。
そのような高貴な人物が、貴族の中でも末席の男爵家の五男を所望するなどほぼ有り得ないし、とても奇妙なことだ。偶然どこかで知り合い、交友があったというならまだしも、チェレステはもちろん家族の誰も、公爵との面識はない。
男爵一家は、非常に戸惑った。
チェレステは内気な性格で、見知らぬ相手と結婚するなど到底無理な話。
しかも公爵は非常に冷酷な性格と聞く。そのような人物のもとに可愛い末っ子を嫁がせるわけにはいかないと、男爵は今回の縁談を丁重に断った。しかし公爵は結婚の申し込みを取り下げようとはしなかった。婚約期間を設けず、すぐにでも結婚の手続きをしたいと、執拗に催促してくる。
男爵はこの二週間ほど、あれこれと理由をつけて断り続け、そのうち公爵が諦めることを期待したが、その望みは儚く散ってしまった。
トリスタンのもとにチェレステを嫁がせるようにと、聖王陛下からの直々の命が下ったのである。
ウェード男爵はチェレステを差し出す他なくなった。
父親の逝去により二年前に爵位を継いだばかりのトリスタンは、チェレステより二つ年下の二十歳。
背が高く均整の取れたプロポーション、誰もが見惚れるほどの美しい顔立ちをしている彼は、一目見たら忘れられない非常に珍しい特徴を具えていた。
それは「女神メリーバの愛し子」と呼ばれる、神秘的な黒。髪と瞳そろって、トリスタンはメリーバの黒を持って生まれた。
漆黒の髪色は深い緑や紫を帯び、光の加減で藍色や鮮やかな赤も覗く。その様はまるで星雲が宿っているかのようだ。瞳も同様の輝きで、惹きこまれるような色どりを放っている。
この不思議で美しい色合いが崇敬の的だったのは、遠い昔のこと。
今は違う。
人々はトリスタンの髪と瞳を見た途端、ある者は怯え、ある者は眉をひそめ、ある者は醜いものを見たというように嫌悪感を露わにする。
なぜならそれは、忌み色だからだ。
およそ五百年前、女神メリーバは禁忌を犯して人々を不幸たらしめ、この世界から追放されてしまった。
それゆえに、メリーバの色を持って生まれたトリスタンは、「堕ちた女神メリーバの愛し子」「不気味な忌み子」「不運を連れてくる」「フージョシファナティカの凶星」などと陰で言われ、人々から厭わしい目を向けられてきた。
トリスタンの右父である第二王子が早逝したのも、生まれた子供がもたらした禍事だろうと噂され、左父である前公爵も彼を愛さず遠ざけたという。
それらの事情のせいか、トリスタンは非常に冷酷で無愛想な男に育ち、周囲からは「ブリザード公爵」「冷血貴公子」「闇夜の凶刃」などと、悪意の含まれたあだ名で囁かれた。しかしそれも無理からぬこと。誰一人、トリスタンの笑顔を見た者がいないからだ。爵位を継いでからは各方面でその冷血漢ぶりを発揮しているという話だ。
結婚にしてもそうだ。悪い噂しか聞かない。トリスタンはこの二年間、結婚と離婚を繰り返している。彼と結婚する男は、チェレステで十人目だ。
離縁を申し渡され公爵家を去った九人は、いずれも高位貴族の出身で、彼らはみなトリスタンへの恨み言を口にしていたという。
「公爵には愛というものがなかった」
「凍り付くような冷たい目で一瞥されたのみで、二人の生活にはほぼ接点がなかった」
「公爵はこちらに興味すら示さなかった。もちろん抱擁など一度もない」
彼らが言うには、どうやらトリスタンの目的は跡継ぎを得ることだけだったらしい。迎えた配偶者に指一本触れず、優しい言葉の一つもなかったということだ。そして神殿での「聖果の儀」にて子宝が得られないと、いずれの配偶者にもすぐさま、離縁を言い渡したそうだ。そうやって次々と、結婚と離婚を繰り返したのだという。
チェレステはそれを聞き、きっと自分もすぐに離縁されるのだろうと、ホッとした。身分違いも甚だしい今回の申し出は、恐らく公爵が自暴自棄になった末の奇行だろうと。
「父さん、公爵はやけになって、今回は変わり種にしてみようとでも思ったんじゃない? きっと早々に俺を離縁すると思うよ」
「ああ、そうであってほしい。聖王陛下のお言葉では、わがドーリュバロンの家系が子だくさんなため、あやかりたいとのことだった。公爵と縁を結び、念願の子宝を授けてやってほしい、と」
男爵がそう言うと、チェレステのもう一人の父親――ローレンが怒りの声を上げた。
「腹立たしい。王家の権威まで使って、結婚相手を物みたいに扱って。それだから子宝に恵まれないのだ。そんな男に大切な息子を差し出さねばならないとは、この身が引き裂かれるようだ。ああ、チェル、公爵が気に入らなければ、すぐに帰っておいで。いいんだよ、何も気にするな。形ばかりの結婚だ。離縁されなくても、おまえから離縁してやればいい。すぐに帰っておいで」
ローレンから愛情を込めて抱きしめられたチェレステは、大好きな右父をギュッと抱きしめ返すと、明るい口調で言った。
「大丈夫だよウディ、きっとすぐ『聖果の儀』が行われて、みごとに不発に終わるだろ。そうしたら俺は、早々に離縁されて帰ってくるよ。だから俺の部屋、そのままにしておいてね」
「もちろんだ、チェル。何一つ動かすものか」
愛おし気にチェレステの頬を撫で、ローレンはもう一度ギュッと息子を抱きしめた。そこに男爵と、兄であるジェフが加わる。家族の抱擁に身を委ねたチェレステは、泣きそうになりながらも笑みを湛える。
「みんな、心配しないで。どうってことないよ。パパッと結婚して、『聖果の儀』をしたら、すぐに家に帰ってくる。公爵領にはものすごい貴重な植物の植わってる森や鉱石窟があるから、公爵の配偶者としての特権を利用して、この機会にしこたま素材収集するよ。つまり遠足みたいなものさ。楽しみですらある」
チェレステの健気な言葉を聞いて、ジェフリーは涙声で言った。
「ごめんな、チェル、ごめんな。俺に婚約者がいなければ、おまえを差し出さずに済んだのに」
チェレステには四人の兄がいるが、長兄・次兄・三兄は、すでに既婚者だ。すぐ上の兄であるジェフリーにも婚約者がいて、来年には結婚する予定のため、ドーリュバロン男爵家が差し出せるのは、末子のチェレステだけ。
「ジェフ兄さん、さっきも言った通り、俺は珍しい素材を漁りに行くんだ。楽しみにしてるぐらいだから、本当に心配しないで。あっという間に帰ってくるから。兄さんの聖誓式には絶対お祝いに行くから、ちゃんと俺の席を確保しておいてね」
「もちろんだ、チェル。おまえ無しの式などありえない。必ず参加してくれよ」
「うん、約束する」
しかしチェレステの約束は、果たされることなく終わる。
この先に待ち受ける嵐を、まだ誰も、知らなかった。
54
あなたにおすすめの小説
異世界にやってきたら氷の宰相様が毎日お手製の弁当を持たせてくれる
七瀬京
BL
異世界に召喚された大学生ルイは、この世界を救う「巫覡」として、力を失った宝珠を癒やす役目を与えられる。
だが、異界の食べ物を受けつけない身体に苦しみ、倒れてしまう。
そんな彼を救ったのは、“氷の宰相”と呼ばれる美貌の男・ルースア。
唯一ルイが食べられるのは、彼の手で作られた料理だけ――。
優しさに触れるたび、ルイの胸に芽生える感情は“感謝”か、それとも“恋”か。
穏やかな日々の中で、ふたりの距離は静かに溶け合っていく。
――心と身体を癒やす、年の差主従ファンタジーBL。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
【完結】白豚王子に転生したら、前世の恋人が敵国の皇帝となって病んでました
志麻友紀
BL
「聖女アンジェラよ。お前との婚約は破棄だ!」
そう叫んだとたん、白豚王子ことリシェリード・オ・ルラ・ラルランドの前世の記憶とそして聖女の仮面を被った“魔女”によって破滅する未来が視えた。
その三ヶ月後、民の怒声のなか、リシェリードは処刑台に引き出されていた。
罪人をあらわす顔を覆うずた袋が取り払われたとき、人々は大きくどよめいた。
無様に太っていた白豚王子は、ほっそりとした白鳥のような美少年になっていたのだ。
そして、リシェリードは宣言する。
「この死刑執行は中止だ!」
その瞬間、空に雷鳴がとどろき、処刑台は粉々となった。
白豚王子様が前世の記憶を思い出した上に、白鳥王子へと転身して無双するお話です。ざまぁエンドはなしよwハッピーエンドです。
ムーンライトノベルズさんにも掲載しています。
魔王の息子を育てることになった俺の話
お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。
「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」
現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません?
魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL
BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。
BL大賞エントリー中です。
冤罪で追放された王子は最果ての地で美貌の公爵に愛し尽くされる 凍てついた薔薇は恋に溶かされる
尾高志咲/しさ
BL
旧題:凍てついた薔薇は恋に溶かされる
🌟2025年11月アンダルシュノベルズより刊行🌟
ロサーナ王国の病弱な第二王子アルベルトは、突然、無実の罪状を突きつけられて北の果ての離宮に追放された。王子を裏切ったのは幼い頃から大切に想う宮中伯筆頭ヴァンテル公爵だった。兄の王太子が亡くなり、世継ぎの身となってからは日々努力を重ねてきたのに。信頼していたものを全て失くし向かった先で待っていたのは……。
――どうしてそんなに優しく名を呼ぶのだろう。
お前に裏切られ廃嫡されて最北の離宮に閉じ込められた。
目に映るものは雪と氷と絶望だけ。もう二度と、誰も信じないと誓ったのに。
ただ一人、お前だけが私の心を凍らせ溶かしていく。
執着攻め×不憫受け
美形公爵×病弱王子
不憫展開からの溺愛ハピエン物語。
◎書籍掲載は、本編と本編後の四季の番外編:春『春の来訪者』です。
四季の番外編:夏以降及び小話は本サイトでお読みいただけます。
なお、※表示のある回はR18描写を含みます。
🌟第10回BL小説大賞にて奨励賞を頂戴しました。応援ありがとうございました。
🌟本作は旧Twitterの「フォロワーをイメージして同人誌のタイトルつける」タグで貴宮あすかさんがくださったタイトル『凍てついた薔薇は恋に溶かされる』から思いついて書いた物語です。ありがとうございました。
異世界転移した元コンビニ店長は、獣人騎士様に嫁入りする夢は……見ない!
めがねあざらし
BL
過労死→異世界転移→体液ヒーラー⁈
社畜すぎて魂が擦り減っていたコンビニ店長・蓮は、女神の凡ミスで異世界送りに。
もらった能力は“全言語理解”と“回復力”!
……ただし、回復スキルの発動条件は「体液経由」です⁈
キスで癒す? 舐めて治す? そんなの変態じゃん!
出会ったのは、狼耳の超絶無骨な騎士・ロナルドと、豹耳騎士・ルース。
最初は“保護対象”だったのに、気づけば戦場の最前線⁈
攻めも受けも騒がしい異世界で、蓮の安眠と尊厳は守れるのか⁉
--------------------
※現在同時掲載中の「捨てられΩ、癒しの異能で獣人将軍に囲われてます!?」の元ネタです。出しちゃった!
【完結】その少年は硝子の魔術士
鏑木 うりこ
BL
神の家でステンドグラスを作っていた俺は地上に落とされた。俺の出来る事は硝子細工だけなのに。
硝子じゃお腹も膨れない!硝子じゃ魔物は倒せない!どうする、俺?!
設定はふんわりしております。
少し痛々しい。
【完結】抱っこからはじまる恋
* ゆるゆ
BL
満員電車で、立ったまま寄りかかるように寝てしまった高校生の愛希を抱っこしてくれたのは、かっこいい社会人の真紀でした。接点なんて、まるでないふたりの、抱っこからはじまる、しあわせな恋のお話です。
ふたりの動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵もあがります。
YouTube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら!
完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
BLoveさまのコンテストに応募するお話に、真紀ちゃん(攻)視点を追加して、倍以上の字数増量でお送りする、アルファポリスさま限定版です!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる