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第一章 百合美少女事務所を立ち上げようとしたら、バ美肉ばかりが生まれた
第5話 おもしれー男たち
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副面接官を担当してくれている辰起が、ニヤニヤしている。
「おもしれーヤツ、連れてきてやったろ?」的な。
バカいうなっての。こんなのギャンブルだ。
事務所に入った途端トラブルとか、炎上になりかねん。まだ、事務所の立ち上げすらしていないのに。
「あの。失礼ですが、もし事務所を本格的に立ち上げた際は……」
「ご安心を。もうパートナーは、いますので」
「そうですか。わかりました。差し支えなければ、どのような方かをお聞きしても?」
「もちろん、男性です」
当然、漫才の相方ではない。別の男性だという。
「相方とも、トラブルになった程度でして。裁判沙汰までには発展していません。それに、もうだいぶ昔の話ですよ」
聞けば、オレより一〇歳以上も年上だった。大ベテランじゃん。
「……わかりました。ご連絡をお待ち下さい」
採用するっちゃ、する。あんな面白い人、絶対うちに欲しい。
が、結構な爆弾だったなぁ。この先、どうなるやら。
「な? 慶。おもしれー人だったろ?」
「バカ! とんでもねー地雷じゃねえか! ある意味、賭けだぜ」
芸能事務所とのトラブルも解決しているらしいから、こちらへ印象に影響はないだろう。
とはいえ、一度そういう問題を起こした人だ。再犯の疑いは持ちたくないが、安心はできない。
「では、次の方」
「どうも」
次に現れた人物に、オレと辰起はギョッとなった。
面接を受けに来たのが、ロボットだったからである。
作り物だとわかっても、オレはビビった。
「まさか、そんな格好でこのビルまで歩いてきたわけではありませんよね?」
「もちろんです。トイレで着替えてました」
本当に、ここまでこの格好で来ようかとも思っていたらしい。面接は、インパクトが大事だと。
そんな努力の方向音痴、いらんねん。
「あのー、それはどういった意図で?」
「だって、男ってこういうの好きでしょ?」
わかる。めっちゃすき。
男というものは、どうしようもなく、メカメカしいデザインに惹かれてしまうものだ。
いや、そういうのではなくて!
「というのは、冗談でして。実はボク、こういうプロテクターを作るのが趣味なんですよ」
カチャカチャと、希望者がプロテクターとマスクを外す。
現れたのは、普通の男性だ。
オレたちと、歳も近い。彼のほうが、やや若いくらいである。
その顔立ちを見て、彼がどうしてこんな格好だったのかを理解した。
「刀舟院 亘です」
「お帰りください」
「なんで!?」
玩具メーカーの、おぼっちゃまだからだよ!
こんな弱小V事務所に面接とか、どうかしてるぜ!
「おもしれーヤツ、連れてきてやったろ?」的な。
バカいうなっての。こんなのギャンブルだ。
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「ご安心を。もうパートナーは、いますので」
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「もちろん、男性です」
当然、漫才の相方ではない。別の男性だという。
「相方とも、トラブルになった程度でして。裁判沙汰までには発展していません。それに、もうだいぶ昔の話ですよ」
聞けば、オレより一〇歳以上も年上だった。大ベテランじゃん。
「……わかりました。ご連絡をお待ち下さい」
採用するっちゃ、する。あんな面白い人、絶対うちに欲しい。
が、結構な爆弾だったなぁ。この先、どうなるやら。
「な? 慶。おもしれー人だったろ?」
「バカ! とんでもねー地雷じゃねえか! ある意味、賭けだぜ」
芸能事務所とのトラブルも解決しているらしいから、こちらへ印象に影響はないだろう。
とはいえ、一度そういう問題を起こした人だ。再犯の疑いは持ちたくないが、安心はできない。
「では、次の方」
「どうも」
次に現れた人物に、オレと辰起はギョッとなった。
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作り物だとわかっても、オレはビビった。
「まさか、そんな格好でこのビルまで歩いてきたわけではありませんよね?」
「もちろんです。トイレで着替えてました」
本当に、ここまでこの格好で来ようかとも思っていたらしい。面接は、インパクトが大事だと。
そんな努力の方向音痴、いらんねん。
「あのー、それはどういった意図で?」
「だって、男ってこういうの好きでしょ?」
わかる。めっちゃすき。
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いや、そういうのではなくて!
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現れたのは、普通の男性だ。
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