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第一章 百合美少女事務所を立ち上げようとしたら、バ美肉ばかりが生まれた
第8話 アバターづくり
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オレと辰起は、自分のアバターに使うモーションを取っている。
マジックテープが全身についたタイツを着て、ピンのようなものをくっつけて撮影を行う。
いきなり、3Dでデビューするためだ。
2D画像を使って省エネ、という案もある。
話し合いで、「2Dは、ぬいかイラスト、アクスタで十分だろう」と決めた。
2Dを使うとなると、そちらのイラストレーターも決めなければならない。しかも、本格的なデザインが必要だ。
そこからさらに、3Dに起こすことになる。つまり、作業工程が増えるのだ。
3Dだけを決めてしまって、安く済ませようとなった。
「泉社長は面接免除でデビューだが、いいのかねえ?」
「あの社長は、ウチのメンツにうってつけぜ」
みんなマジメなので、ああいった「何をするかわからない賑やかしキャラ」は必要である。
「それより慶、俺は自分自身が心配だ」
「なんでさ?」
「俺さぁ、影が薄くね?」
他の個性的なキャラたちに、自分が埋没するのではと考えているようだ。
「自分でも、適当に作りすぎたなーって思ってさ。属性は盛ったんだけどな」
いわゆる、メガネっ娘まな板委員長である。属性を盛ってみたものの、かえって超オーソドックスになってしまったのを、辰起は気にしている。
「お前はまとめ役でツッコミ役だから、それでいいんだよ」
オレが汚れ役を一手に引き受けるので、スマートな相手役が必要だ。
となれば、辰起をおいて他にない。
「ネガティブ要素として、オレはヘイトを稼ぐ側になる。他を引き立たせるために」
「だとしたら、俺はメンバーに欠かせない存在ってわけだ」
「ああ。視聴者にとってはどうかわからないが、少なくともメンバーには不可欠だ」
「ありがとうよ」
だが早速、アバターづくりで難航する。
OYA・KATAこと、椛島元親方のモーション用全身タイツがないのだ。
「一〇〇キロ超えた人用のタイツは、さすがに特注になりますかぁ」
太った中の人とかいるから、てっきりあるものだと思っていた。これは、盲点である。
「任せてくださいっす」
樺島氏は、身体に直接ガムテープを貼って撮影するという強硬手段に出た。
やる気が半端ねえ。
アバター用のイラストレーターも決まり、あとはデビューを待つばかりとなった。
みんな発声練習などで、本番に備える。
で、初配信となったわけだが……。
『円谷さん、すいません。刀舟院です』
撮影日、刀舟院さんから連絡が。
「はい。どうされました?」
『サバゲで足やっちゃいました』
がびーん。
マジックテープが全身についたタイツを着て、ピンのようなものをくっつけて撮影を行う。
いきなり、3Dでデビューするためだ。
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2Dを使うとなると、そちらのイラストレーターも決めなければならない。しかも、本格的なデザインが必要だ。
そこからさらに、3Dに起こすことになる。つまり、作業工程が増えるのだ。
3Dだけを決めてしまって、安く済ませようとなった。
「泉社長は面接免除でデビューだが、いいのかねえ?」
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みんなマジメなので、ああいった「何をするかわからない賑やかしキャラ」は必要である。
「それより慶、俺は自分自身が心配だ」
「なんでさ?」
「俺さぁ、影が薄くね?」
他の個性的なキャラたちに、自分が埋没するのではと考えているようだ。
「自分でも、適当に作りすぎたなーって思ってさ。属性は盛ったんだけどな」
いわゆる、メガネっ娘まな板委員長である。属性を盛ってみたものの、かえって超オーソドックスになってしまったのを、辰起は気にしている。
「お前はまとめ役でツッコミ役だから、それでいいんだよ」
オレが汚れ役を一手に引き受けるので、スマートな相手役が必要だ。
となれば、辰起をおいて他にない。
「ネガティブ要素として、オレはヘイトを稼ぐ側になる。他を引き立たせるために」
「だとしたら、俺はメンバーに欠かせない存在ってわけだ」
「ああ。視聴者にとってはどうかわからないが、少なくともメンバーには不可欠だ」
「ありがとうよ」
だが早速、アバターづくりで難航する。
OYA・KATAこと、椛島元親方のモーション用全身タイツがないのだ。
「一〇〇キロ超えた人用のタイツは、さすがに特注になりますかぁ」
太った中の人とかいるから、てっきりあるものだと思っていた。これは、盲点である。
「任せてくださいっす」
樺島氏は、身体に直接ガムテープを貼って撮影するという強硬手段に出た。
やる気が半端ねえ。
アバター用のイラストレーターも決まり、あとはデビューを待つばかりとなった。
みんな発声練習などで、本番に備える。
で、初配信となったわけだが……。
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がびーん。
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