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第四章 バ美肉、ファンタジー世界へ
第27話 杭パパの実力
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五寸の配信が、終わった。
「ありがとう、五寸。面白かったよ」
オレはサブモニターで、二人の様子を映していた。
今日は同時視聴の他に、五寸とのオンライン飲み会も兼ねていたのである。
声を潜めて、オレは二人の会話に混ざっていたのだ。
「ホント? 慶もありがとうね~」
五寸の中の人が、オレに手を振る。
「慶さん、ありがとうございました」
「いえいえ。菅生さん、すごいですね」
「今のわたくしは、七光で結構ですよ」
「おっと、そうでした。七光ちゃん、グッジョブでした」
杭パパ、というか七光ちゃんの処理能力は、すごかったな。
ウイスキーを飲みながら、ネガコメを的確に処理してるんだから。
オレもスパナ……いわゆるコメント管理を任されてアンチコメなどを処理していたのである。
杭パパはオレと同じことを、トークしながら集中力を切らさずに行っていた。
パケ死するくらいだから、ああいった掲示板は読み慣れているんだろう。
「会社への批判的な書き込みなどを、処理する担当でしたので」
「ガラケーでもチェックして、自分で切っていたんですよね?」
「違うんですよ。お恥ずかしながら、ゲーム課金です」
はあーっ。年季が違った。
やっぱ、尾鰭は誰一人、欠けちゃいけない人材が集まっている。
さて、イベントの準備をするか。
「慶、ファンタジーもののシナリオは書けたよ。あとはこれを、ラープ用のシナリオにすればいいんだよね?」
「頼む」
五寸は、テーブルトークゲーのシナリオなども書いている。
オレもよく、参加させてもらった。
その縁もあって、こうしてお願いをしている。
「オンラインでVRだから、そんな大変な準備も必要ないし」
「いわゆるメタバース的なステージで、イベントする感じね?」
「そうそう」
オレの妻である愛空 燐が、モブなどのイラストを担当した。「キャラがわかる程度の、ポンチ絵で構わない」と伝えたのだが、かなり本格的なエに仕上げている。
「悪そうな貴族だねえ」
「ボスだからね。一番気合い入れた」
五寸と燐で、女子トークが弾む。
「当日は、お願いします」
「はーい」
オレは、通信を切った。
「またオレたちの絆が、試されるわけか」
「とかいって。自分が企画したんじゃん」
「そうだけどさ。シナリオは五寸が担当したし、オレもGMじゃないから、実情がよくわかってないんだ」
菅生さんこと、七光ちゃんも何も聞かされていないそうだし。
「キャラメイクも、詳しくは聞いていないんだよね?」
現在、メンバーにはシナリオに則ったキャラクターを作ってもらっている最中である。
「ボクはもう、できましたので」
「楽しみにしております! 七光ちゃん!」
どんなサプライズが待っているのか、今から楽しみである。
「ありがとう、五寸。面白かったよ」
オレはサブモニターで、二人の様子を映していた。
今日は同時視聴の他に、五寸とのオンライン飲み会も兼ねていたのである。
声を潜めて、オレは二人の会話に混ざっていたのだ。
「ホント? 慶もありがとうね~」
五寸の中の人が、オレに手を振る。
「慶さん、ありがとうございました」
「いえいえ。菅生さん、すごいですね」
「今のわたくしは、七光で結構ですよ」
「おっと、そうでした。七光ちゃん、グッジョブでした」
杭パパ、というか七光ちゃんの処理能力は、すごかったな。
ウイスキーを飲みながら、ネガコメを的確に処理してるんだから。
オレもスパナ……いわゆるコメント管理を任されてアンチコメなどを処理していたのである。
杭パパはオレと同じことを、トークしながら集中力を切らさずに行っていた。
パケ死するくらいだから、ああいった掲示板は読み慣れているんだろう。
「会社への批判的な書き込みなどを、処理する担当でしたので」
「ガラケーでもチェックして、自分で切っていたんですよね?」
「違うんですよ。お恥ずかしながら、ゲーム課金です」
はあーっ。年季が違った。
やっぱ、尾鰭は誰一人、欠けちゃいけない人材が集まっている。
さて、イベントの準備をするか。
「慶、ファンタジーもののシナリオは書けたよ。あとはこれを、ラープ用のシナリオにすればいいんだよね?」
「頼む」
五寸は、テーブルトークゲーのシナリオなども書いている。
オレもよく、参加させてもらった。
その縁もあって、こうしてお願いをしている。
「オンラインでVRだから、そんな大変な準備も必要ないし」
「いわゆるメタバース的なステージで、イベントする感じね?」
「そうそう」
オレの妻である愛空 燐が、モブなどのイラストを担当した。「キャラがわかる程度の、ポンチ絵で構わない」と伝えたのだが、かなり本格的なエに仕上げている。
「悪そうな貴族だねえ」
「ボスだからね。一番気合い入れた」
五寸と燐で、女子トークが弾む。
「当日は、お願いします」
「はーい」
オレは、通信を切った。
「またオレたちの絆が、試されるわけか」
「とかいって。自分が企画したんじゃん」
「そうだけどさ。シナリオは五寸が担当したし、オレもGMじゃないから、実情がよくわかってないんだ」
菅生さんこと、七光ちゃんも何も聞かされていないそうだし。
「キャラメイクも、詳しくは聞いていないんだよね?」
現在、メンバーにはシナリオに則ったキャラクターを作ってもらっている最中である。
「ボクはもう、できましたので」
「楽しみにしております! 七光ちゃん!」
どんなサプライズが待っているのか、今から楽しみである。
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