42 / 45
第五章 バ美肉、ダンジョンへ
第42話 スペシャルゲスト
しおりを挟む
ラープ配信も、三日目を迎えた。
いよいよ、ラスボスのおでましである。
最後のダンジョンは、宮殿のような神々しい造形のフロアだ。魔力が高まるような、印象を受ける。
これも魔術師グースンが持つ、【月の虹】というアイテムのせいだ。自身の魔力を領地レベルまで高めて、自分がイメージした迷宮を作り出す。
イスルギ王はこれで、無敵の要塞を作り出し、多くの国を自身の領地にしてきた。
つばさのいた国も、この兵器によって滅びたのである。
だが、グースンがなぜか私物化したことにより、全世界征服の目論見は崩れた。
宝を取り戻すため、イスルギ王はグースンの討伐と月の虹奪還を、冒険者に命じたのである。
その旅も、これで終わるのだ。グースンに届く力の持ち主が、ついに現れたから。
これまでも敵と戦って宝箱を開けて、装備も更新していった。
それも、今回が最後である。
「すげえよな。調整を入れているとは言え、誰もキャラロストしてない」
「結構、強い敵もいましたよね~」
ゆーなとなしこが、お互いの戦績を称え合う。
「難易度はある程度、いじってますから」
こういうゲームでキャラのロストが入ると、モチベが落ちる場合があった。
できるだけ気持ちよくプレイしてもらいたいので、失敗によるロストは可能な限り避ける。
「で、ですね。なんと。スペシャルなゲストをお招きしております! どうぞ!」
~~~~~ ~~~~~ ~~~~~
いよいよ、魔術師グースンのいるフロアに到着した。
「よくぞ参った。私こそが、この迷宮を作った魔術師、グースンなり」
しわがれた紳士の声をしているが、エルフ族のアカヤでさえ霞むほどの美少女である。
~~~~~ ~~~~~ ~~~~~
グースン役の俳優が現れた途端、会場が「おーっ」とどよめいた。
「こんにちは。グースン役の、釘 五寸です!」
オッサンのボイチェンをしてもらっているが、姿は完全に五寸である。
「おお、七人のバ美肉に、ついに女性が!」
「貴重な配信ですなあ!」
スケる豚とゆーなが、盛り上がった。
二人は、五寸推しなのである。
とはいえ、彼女の立ち位置は、【ヒカリ】の隣だ。
「すると、もしかして……」
「はい。わたくし、七光 八重の自宅で収録をしております」
「ほわあああああ!」
ゆーなが、崩れ落ちる。
「あのな、二人は親子だから。しょうがないじゃん」
「わかってても、辛い!」
アスキーアートのような見事な落胆を、ゆーなが見せた。
OYA・KATA演じる【アカヤ】が、オレの肩をツンツンする。
「グースンと親子は、なしこ」
「そうでした!」
グースンは、なしこと親子という設定だ。
対して、実際は七光と父娘である。
なんだか、こんがらがってきたぞ。
いよいよ、ラスボスのおでましである。
最後のダンジョンは、宮殿のような神々しい造形のフロアだ。魔力が高まるような、印象を受ける。
これも魔術師グースンが持つ、【月の虹】というアイテムのせいだ。自身の魔力を領地レベルまで高めて、自分がイメージした迷宮を作り出す。
イスルギ王はこれで、無敵の要塞を作り出し、多くの国を自身の領地にしてきた。
つばさのいた国も、この兵器によって滅びたのである。
だが、グースンがなぜか私物化したことにより、全世界征服の目論見は崩れた。
宝を取り戻すため、イスルギ王はグースンの討伐と月の虹奪還を、冒険者に命じたのである。
その旅も、これで終わるのだ。グースンに届く力の持ち主が、ついに現れたから。
これまでも敵と戦って宝箱を開けて、装備も更新していった。
それも、今回が最後である。
「すげえよな。調整を入れているとは言え、誰もキャラロストしてない」
「結構、強い敵もいましたよね~」
ゆーなとなしこが、お互いの戦績を称え合う。
「難易度はある程度、いじってますから」
こういうゲームでキャラのロストが入ると、モチベが落ちる場合があった。
できるだけ気持ちよくプレイしてもらいたいので、失敗によるロストは可能な限り避ける。
「で、ですね。なんと。スペシャルなゲストをお招きしております! どうぞ!」
~~~~~ ~~~~~ ~~~~~
いよいよ、魔術師グースンのいるフロアに到着した。
「よくぞ参った。私こそが、この迷宮を作った魔術師、グースンなり」
しわがれた紳士の声をしているが、エルフ族のアカヤでさえ霞むほどの美少女である。
~~~~~ ~~~~~ ~~~~~
グースン役の俳優が現れた途端、会場が「おーっ」とどよめいた。
「こんにちは。グースン役の、釘 五寸です!」
オッサンのボイチェンをしてもらっているが、姿は完全に五寸である。
「おお、七人のバ美肉に、ついに女性が!」
「貴重な配信ですなあ!」
スケる豚とゆーなが、盛り上がった。
二人は、五寸推しなのである。
とはいえ、彼女の立ち位置は、【ヒカリ】の隣だ。
「すると、もしかして……」
「はい。わたくし、七光 八重の自宅で収録をしております」
「ほわあああああ!」
ゆーなが、崩れ落ちる。
「あのな、二人は親子だから。しょうがないじゃん」
「わかってても、辛い!」
アスキーアートのような見事な落胆を、ゆーなが見せた。
OYA・KATA演じる【アカヤ】が、オレの肩をツンツンする。
「グースンと親子は、なしこ」
「そうでした!」
グースンは、なしこと親子という設定だ。
対して、実際は七光と父娘である。
なんだか、こんがらがってきたぞ。
0
あなたにおすすめの小説
プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?
九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。
で、パンツを持っていくのを忘れる。
というのはよくある笑い話。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる