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友との食卓
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早朝。高天家の食卓では雷電丸が朝食を爆食いし、テーブルの上には空いた皿が何枚も重ねられている。
そんな雷電丸を嬉しそうに眺める母と唖然としている父の姿。これらがワンセットとなり既に我が家では日常風景と化していた。
私は雷電丸に抗うことを諦め、胸やけを起こしかけながら雷電丸が、正確には私の胃袋の中に大量の料理を流し込む光景をぼんやり眺めていた。
『私、ダイエット中なのに……でも、不思議と太らないのは何故かしら? むしろ、身体が引き締まって痩せてきたような……』
いや、太らなかったとしても、身体がボディビルダーのようにムキムキになるのも、それはそれで嫌だ。
一年後の自分を想像してみる。私の身体は、きっと力士みたいな鋼の筋肉に覆い包まれていることだろう。
私は相撲好きではあるが、力士になりたいわけじゃない。
ロマンスファンタジーに出て来るようなお姫様ヒロインには憧れても、アマゾネスみたいな女ヒーローになりたいわけではないのだ。
手遅れになる前に雷電丸から身体の支配権を取り戻さなければ。でも、それは再び親友との別れを意味する。そう考えると寂しい気持ちで胸が一杯になり、私はなかなか強く彼に身体を返してとは言い出せなかった。
そんなことを考えていると、チャイムの音が鳴り響いて来る。
「こんな朝早くから誰かしら? 宅配便、にしては早すぎるわね」
母は、はーいと言いながら玄関に向かう。
「きゃあああああああ⁉」
すると、その直後に母の悲鳴が響いて来た。
『何事⁉ 雷電丸、玄関に向かって!』
「心得た! お母さん、大丈夫ですか⁉」
雷電丸はどんぶりを持ったまま玄関に向かう。
「お母さん、どうされましたか⁉」
私達が玄関に向かうと、何故かお母さんが腰を抜かした様に座り込んでいた。何やら酷く狼狽した様子で呻き声のようなものを洩らしながら玄関口を指差していた。
「あ、双葉っち、おはよ。待っているのもなんだし、迎えに来ちゃった」
そこには静川さんが笑顔で佇んでいた。
「おう、のぞみではないか。おはようさん」
「ふ、双葉!? こちらのお嬢さんはもしかして……?」
「はい、お母さん。儂の友達でのぞみと申します」雷電丸は微笑を浮かべながら静川さんをお母さんに紹介した。
お母さんは唖然とした表情を浮かべると、わなわなと身体を震わせ両手で口を押さえた。
「ふ、ふ、双葉……お、お、お友達が、お友達がぁぁ……⁉ お、お父さん! た、大変よ!」
お母さんはそのまま叫び声を上げながらキッチンに戻って行った。
その後、お父さんの絶叫も木霊した。
お母さんってば、驚き過ぎよ。私は顔に熱を帯びるのを感じるのだった。
それから、静川さんは私達と食卓を共にしていた。
「すみません、双葉っちのママさん。朝食をごちになっちゃって」
静川さんは雷電丸の隣りに座りながら、申し訳なさそうにお母さんに向かって頭を下げた。
「いいのよ、いいいのよ! さ、沢山食べて行ってね」
「双葉に友達が……生きていて良かった!」
お父さんとお母さんは号泣しながら二人で抱き合った。
「のぞみよ、遠慮なく食うがよい。お母さんの料理は天下一品じゃからな」
「うん、そだね。昨日ごちになったお弁当も超美味しかったし。このご飯も超美味しいよ」
静川さんの言葉を聞いて、お母さんは破顔する。
「あらあら、まーあ! 遠慮しないで沢山食べて行ってね。それと、静川さんだったわね。今後とも娘と、双葉と仲良くしてあげてね」
「はい、もちろんです。あたしたち親友なんで」
静川さんの言葉を聞いて、お母さんとお父さんは抱き合うとそのまま踊り始めた。
「今晩は鯛のお頭付きにしようかしら? それとお赤飯ね!」
「お母さんや、今晩はお祝いだ!」
二人が大袈裟にはしゃいでいる姿を前にして、私は精神世界で一人赤面する。
『は、恥ずかしい……二人とも大袈裟よ』
「お二人とも、嬉しいんじゃろ」
『なにが?』
「お前に友達が出来たことが、じゃよ」
私は雷電丸の一言に一瞬、ドキリとする。
それって、お父さんとお母さんに泣いて喜ばれるくらいには心配をかけていたってこと?
今まで友達なんて欲しいと思ったことはない。たまに寂しいと思う時はあったけれども、傷つけられるくらいなら無視をされる方がいいし、だから私はあの時以来空気になることを徹していた。
そのことで知らずに両親に心配をかけていたのなら、私はとんだ親不孝者だ。
ごめんね、お父さん、お母さん。
私の胸はたちまち切なさで溢れる。
まだ、私の友達は一人も出来ていないんだ。
そう、雷電丸を、見えないお友達を除いては、と私は密かに心の裡で独り言ちた。
朝食を終えた後、私達はいつもの通学路を歩き学校に向かう。
隣では満腹になった静川さんが満足気な笑顔を浮かべていた。
「双葉っちのママさん、料理美味すぎっしょ。朝から満腹で幸せだし」
「お前はいつも朝飯は食わぬのかの?」
「うん。朝抜きはダイエットの基本っしょ。でも、たまにはいいよね。炊き立てのご飯とお味噌汁、久し振りで美味しかったし」
「それなら毎日食いに来ればいい」
「あはは! 流石にそこまで厚かましく出来ないし。でも、お誘いはありがとうね。あたし、これから毎日朝ご飯を食べて双葉っちの好みのぽっちゃり女子を目指すからね」えへへ、と静川さんは何気にとんでもないことを口にしながら朗らかに笑って見せた。
私は思わず静川さんの笑顔に見入ってしまった。
この娘、こんな笑顔を浮かべられるんだ。
「それより、今朝は早くにどうしたんじゃ? 一緒に学校に行くなら、いつもの場所で待っておれば良かったじゃろうに」
「あ、そのことね」静川さんは雷電丸に振り返ると、「双葉っち、昨日はありがとうございました」と言いながら続けて頭を下げた。
「礼ならもう十分じゃ。頭を上げよ」
「そんなことないし。むしろお礼を言い足りないくらいだったから。泥だらけのあたしをおぶって家まで連れてってくれたり、何よりこんなあたしを助けてくれたこと、本当にありがとうございました」
静川さんは改めて再び深々と頭を下げて来る。
それで朝早くに尋ねて来たんだ。そんなこと、気にしなくていいのに。友達ならそれが当然だと思った。
「のぞみよ。そんなことで二度と礼など申すな」
「いや、双葉っちは、あたしの恩人だし。お礼を言うのは当然っしょ?」
「ならば問おう。お前はワシが同じ状況に陥ったらどうする? 泥だらけのワシを家に連れ帰らぬのか? 大変な時に助けてはくれぬのかの?」
「いや、見くびるなし! 助けるに決まってるし、お家に連れて行くに決まってるし!」静川さんは少し怒った表情を浮かべる。
「ならば、それが答えじゃろ? 故に礼など不要じゃ」雷電丸はにかっと笑うと、静川さんの手を掴んだ。
静川さんは、あ! と驚いた声を上げると頬を染める。
「友とはそういうものじゃ。次に礼など言ったら怒るぞ?」
「うん! わかったし。でも、もう一度だけ言わせて。双葉っち、ありがとう。そして、大好きだよ」
静川さんは微笑むと、目の端から一粒の涙を零した。
前にも思ったけれども、その大好きって友達として、って意味ですよね!? と、私は悶える様に赤面する。
「さ、早く学校に行こ、双葉っち」
静川さんはニシシといたずらっ子みたいな笑みを浮かべると、雷電丸と手を繋ぎながら歩き始めた。
その時私は、手を繋いで歩くのって、友達の距離感としてはいかがなものなんだろうか、と思いつつも悪い気は全くしなかった。
事件はその直後に起こった。
正確にはこれから起こる大事件の前触れであったのだろうと、後の私は思った。
突然、雷電丸は立ち止まった。
『どうしたの、雷電丸?』
私はその瞬間、思わず言葉を失ってしまった。
雷電丸は笑っていた。いつものようなやんちゃ坊主的な笑みではなく、殺気を迸らせながら顔を歪ませていた。それはまるで鬼が獲物を前に悦んでいるかのような笑みだった。
ぞくりと、私の背筋に冷たいものが走った。
すると、私は視線を感じ前を向く。
いつの間にか目の前に見覚えのある白衣の女性が佇んでいた。
「やあ、高天君、こんにちわ」
白衣の女性━━木場アザミ先生は妖艶な笑みを浮かべながら私達に話しかけてきたのだった。
そんな雷電丸を嬉しそうに眺める母と唖然としている父の姿。これらがワンセットとなり既に我が家では日常風景と化していた。
私は雷電丸に抗うことを諦め、胸やけを起こしかけながら雷電丸が、正確には私の胃袋の中に大量の料理を流し込む光景をぼんやり眺めていた。
『私、ダイエット中なのに……でも、不思議と太らないのは何故かしら? むしろ、身体が引き締まって痩せてきたような……』
いや、太らなかったとしても、身体がボディビルダーのようにムキムキになるのも、それはそれで嫌だ。
一年後の自分を想像してみる。私の身体は、きっと力士みたいな鋼の筋肉に覆い包まれていることだろう。
私は相撲好きではあるが、力士になりたいわけじゃない。
ロマンスファンタジーに出て来るようなお姫様ヒロインには憧れても、アマゾネスみたいな女ヒーローになりたいわけではないのだ。
手遅れになる前に雷電丸から身体の支配権を取り戻さなければ。でも、それは再び親友との別れを意味する。そう考えると寂しい気持ちで胸が一杯になり、私はなかなか強く彼に身体を返してとは言い出せなかった。
そんなことを考えていると、チャイムの音が鳴り響いて来る。
「こんな朝早くから誰かしら? 宅配便、にしては早すぎるわね」
母は、はーいと言いながら玄関に向かう。
「きゃあああああああ⁉」
すると、その直後に母の悲鳴が響いて来た。
『何事⁉ 雷電丸、玄関に向かって!』
「心得た! お母さん、大丈夫ですか⁉」
雷電丸はどんぶりを持ったまま玄関に向かう。
「お母さん、どうされましたか⁉」
私達が玄関に向かうと、何故かお母さんが腰を抜かした様に座り込んでいた。何やら酷く狼狽した様子で呻き声のようなものを洩らしながら玄関口を指差していた。
「あ、双葉っち、おはよ。待っているのもなんだし、迎えに来ちゃった」
そこには静川さんが笑顔で佇んでいた。
「おう、のぞみではないか。おはようさん」
「ふ、双葉!? こちらのお嬢さんはもしかして……?」
「はい、お母さん。儂の友達でのぞみと申します」雷電丸は微笑を浮かべながら静川さんをお母さんに紹介した。
お母さんは唖然とした表情を浮かべると、わなわなと身体を震わせ両手で口を押さえた。
「ふ、ふ、双葉……お、お、お友達が、お友達がぁぁ……⁉ お、お父さん! た、大変よ!」
お母さんはそのまま叫び声を上げながらキッチンに戻って行った。
その後、お父さんの絶叫も木霊した。
お母さんってば、驚き過ぎよ。私は顔に熱を帯びるのを感じるのだった。
それから、静川さんは私達と食卓を共にしていた。
「すみません、双葉っちのママさん。朝食をごちになっちゃって」
静川さんは雷電丸の隣りに座りながら、申し訳なさそうにお母さんに向かって頭を下げた。
「いいのよ、いいいのよ! さ、沢山食べて行ってね」
「双葉に友達が……生きていて良かった!」
お父さんとお母さんは号泣しながら二人で抱き合った。
「のぞみよ、遠慮なく食うがよい。お母さんの料理は天下一品じゃからな」
「うん、そだね。昨日ごちになったお弁当も超美味しかったし。このご飯も超美味しいよ」
静川さんの言葉を聞いて、お母さんは破顔する。
「あらあら、まーあ! 遠慮しないで沢山食べて行ってね。それと、静川さんだったわね。今後とも娘と、双葉と仲良くしてあげてね」
「はい、もちろんです。あたしたち親友なんで」
静川さんの言葉を聞いて、お母さんとお父さんは抱き合うとそのまま踊り始めた。
「今晩は鯛のお頭付きにしようかしら? それとお赤飯ね!」
「お母さんや、今晩はお祝いだ!」
二人が大袈裟にはしゃいでいる姿を前にして、私は精神世界で一人赤面する。
『は、恥ずかしい……二人とも大袈裟よ』
「お二人とも、嬉しいんじゃろ」
『なにが?』
「お前に友達が出来たことが、じゃよ」
私は雷電丸の一言に一瞬、ドキリとする。
それって、お父さんとお母さんに泣いて喜ばれるくらいには心配をかけていたってこと?
今まで友達なんて欲しいと思ったことはない。たまに寂しいと思う時はあったけれども、傷つけられるくらいなら無視をされる方がいいし、だから私はあの時以来空気になることを徹していた。
そのことで知らずに両親に心配をかけていたのなら、私はとんだ親不孝者だ。
ごめんね、お父さん、お母さん。
私の胸はたちまち切なさで溢れる。
まだ、私の友達は一人も出来ていないんだ。
そう、雷電丸を、見えないお友達を除いては、と私は密かに心の裡で独り言ちた。
朝食を終えた後、私達はいつもの通学路を歩き学校に向かう。
隣では満腹になった静川さんが満足気な笑顔を浮かべていた。
「双葉っちのママさん、料理美味すぎっしょ。朝から満腹で幸せだし」
「お前はいつも朝飯は食わぬのかの?」
「うん。朝抜きはダイエットの基本っしょ。でも、たまにはいいよね。炊き立てのご飯とお味噌汁、久し振りで美味しかったし」
「それなら毎日食いに来ればいい」
「あはは! 流石にそこまで厚かましく出来ないし。でも、お誘いはありがとうね。あたし、これから毎日朝ご飯を食べて双葉っちの好みのぽっちゃり女子を目指すからね」えへへ、と静川さんは何気にとんでもないことを口にしながら朗らかに笑って見せた。
私は思わず静川さんの笑顔に見入ってしまった。
この娘、こんな笑顔を浮かべられるんだ。
「それより、今朝は早くにどうしたんじゃ? 一緒に学校に行くなら、いつもの場所で待っておれば良かったじゃろうに」
「あ、そのことね」静川さんは雷電丸に振り返ると、「双葉っち、昨日はありがとうございました」と言いながら続けて頭を下げた。
「礼ならもう十分じゃ。頭を上げよ」
「そんなことないし。むしろお礼を言い足りないくらいだったから。泥だらけのあたしをおぶって家まで連れてってくれたり、何よりこんなあたしを助けてくれたこと、本当にありがとうございました」
静川さんは改めて再び深々と頭を下げて来る。
それで朝早くに尋ねて来たんだ。そんなこと、気にしなくていいのに。友達ならそれが当然だと思った。
「のぞみよ。そんなことで二度と礼など申すな」
「いや、双葉っちは、あたしの恩人だし。お礼を言うのは当然っしょ?」
「ならば問おう。お前はワシが同じ状況に陥ったらどうする? 泥だらけのワシを家に連れ帰らぬのか? 大変な時に助けてはくれぬのかの?」
「いや、見くびるなし! 助けるに決まってるし、お家に連れて行くに決まってるし!」静川さんは少し怒った表情を浮かべる。
「ならば、それが答えじゃろ? 故に礼など不要じゃ」雷電丸はにかっと笑うと、静川さんの手を掴んだ。
静川さんは、あ! と驚いた声を上げると頬を染める。
「友とはそういうものじゃ。次に礼など言ったら怒るぞ?」
「うん! わかったし。でも、もう一度だけ言わせて。双葉っち、ありがとう。そして、大好きだよ」
静川さんは微笑むと、目の端から一粒の涙を零した。
前にも思ったけれども、その大好きって友達として、って意味ですよね!? と、私は悶える様に赤面する。
「さ、早く学校に行こ、双葉っち」
静川さんはニシシといたずらっ子みたいな笑みを浮かべると、雷電丸と手を繋ぎながら歩き始めた。
その時私は、手を繋いで歩くのって、友達の距離感としてはいかがなものなんだろうか、と思いつつも悪い気は全くしなかった。
事件はその直後に起こった。
正確にはこれから起こる大事件の前触れであったのだろうと、後の私は思った。
突然、雷電丸は立ち止まった。
『どうしたの、雷電丸?』
私はその瞬間、思わず言葉を失ってしまった。
雷電丸は笑っていた。いつものようなやんちゃ坊主的な笑みではなく、殺気を迸らせながら顔を歪ませていた。それはまるで鬼が獲物を前に悦んでいるかのような笑みだった。
ぞくりと、私の背筋に冷たいものが走った。
すると、私は視線を感じ前を向く。
いつの間にか目の前に見覚えのある白衣の女性が佇んでいた。
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