4 / 7
4
しおりを挟む
今の彼氏と付き合うことになってから、二人でいることの大切さと、一人でいるのとの重要さに気付くことができた。おれはずっと一人が楽だと思って生きてきた。なにをするときも、ショッピングもご飯も旅行も、一人だからこそ気を遣わなくていいし、一人だからこそ自由になれると思っていた。
それは確かに間違ってはいない。人間、どれだけ周りに人がいても結局は一人きりなのだ。
けれど、それが二人になったとき、面倒くさいが新しい発見に、気遣いが新たな出会いに変わった。
自分だったら決して入ることはなかったであろう場所でショッピングをしたり、一人では行かなかったあろうレストランで食事をし、宛てもなく彷徨うようにしていた旅行に計画を立てるようになった。店員さんと喋るようになり、道ゆく人と一期一会を楽しめるようにもなった。
思い返せばこの3年、自分でも驚くほど様々な体験をしてきたと思う。
ガチャ、と音がして彼がシャワールームから出てくるのがわかった。
「一人で洗えた?」
少し意地悪をするように訊ねると、
「なに言ってるんですか、一人でできますよ」
「そうなの、さっきはおれがいないと駄目みたいだったけど」
「そなんなことないです。一人でできます」
バスタオルを腰に巻いた姿ではにかむ男の子はおれの隣に腰を下ろした。
「またやりたいです」
「もう一回戦?」
「今日じゃないですよ、また今度、掘ってほしいです」
「そんなに気持ちよかった?」
「はい、ゾクゾクしました」
「潮噴いてたもんね。よく噴くの?」
「今日が初めてです。あんな感じなんですね」
「どんな感じだったの」
「なんだか、下の方から噴き上げてくるような、我慢したいのにできない感じです」
おれの二の腕に顔を埋めて話す彼。ハメ撮りでもしておけばよかったと少し後悔する。
「もうおしっこは出ない?」
「んー、わかんないです」
「出してるところ見たいな」
「えー」
「おしっこしてるところ見せてよ」
「なんでですか」
「いいじゃん、見せてよ。嫌?」
「…嫌…じゃないですけど」
「じゃあお願い」
「…ほんと、変態ですね」
「変態好きでしょう」
「…はい」
おれは立ち上がって彼をシャワールームへと連れて行く。
「撮っていい?」
「えっ」
「おしっこしてるとこ、撮っていい?」
「なんでですか、駄目です」
「いいじゃん」
「えー」
スマホのカメラを起動して彼に向ける。
「さ、どうぞ」
もじもじと恥じらう素振りを見せている彼を無視しておれは撮影を開始する。
「恥ずかしいです。出ないかもしれません」
バスタオルを取り全裸になった彼はちんこに手を添えて便器の前に立った。
まず彼の全体像を撮り、そこからちんこをアップする。皮を少しめくってピンク色をした亀頭を出し静止したまましばらく経ち、ちょろちょろと液体が流れ出るところを見守る。最後に亀頭をきゅっと絞るところまで撮って、また彼の顔にカメラを向ける。
「恥ずかしいです。誰にも見せないでくださいよ」
「わかった」
目を伏せながらそう訴える彼の頭を撫でてからカメラの停止ボタンを押す。
それは確かに間違ってはいない。人間、どれだけ周りに人がいても結局は一人きりなのだ。
けれど、それが二人になったとき、面倒くさいが新しい発見に、気遣いが新たな出会いに変わった。
自分だったら決して入ることはなかったであろう場所でショッピングをしたり、一人では行かなかったあろうレストランで食事をし、宛てもなく彷徨うようにしていた旅行に計画を立てるようになった。店員さんと喋るようになり、道ゆく人と一期一会を楽しめるようにもなった。
思い返せばこの3年、自分でも驚くほど様々な体験をしてきたと思う。
ガチャ、と音がして彼がシャワールームから出てくるのがわかった。
「一人で洗えた?」
少し意地悪をするように訊ねると、
「なに言ってるんですか、一人でできますよ」
「そうなの、さっきはおれがいないと駄目みたいだったけど」
「そなんなことないです。一人でできます」
バスタオルを腰に巻いた姿ではにかむ男の子はおれの隣に腰を下ろした。
「またやりたいです」
「もう一回戦?」
「今日じゃないですよ、また今度、掘ってほしいです」
「そんなに気持ちよかった?」
「はい、ゾクゾクしました」
「潮噴いてたもんね。よく噴くの?」
「今日が初めてです。あんな感じなんですね」
「どんな感じだったの」
「なんだか、下の方から噴き上げてくるような、我慢したいのにできない感じです」
おれの二の腕に顔を埋めて話す彼。ハメ撮りでもしておけばよかったと少し後悔する。
「もうおしっこは出ない?」
「んー、わかんないです」
「出してるところ見たいな」
「えー」
「おしっこしてるところ見せてよ」
「なんでですか」
「いいじゃん、見せてよ。嫌?」
「…嫌…じゃないですけど」
「じゃあお願い」
「…ほんと、変態ですね」
「変態好きでしょう」
「…はい」
おれは立ち上がって彼をシャワールームへと連れて行く。
「撮っていい?」
「えっ」
「おしっこしてるとこ、撮っていい?」
「なんでですか、駄目です」
「いいじゃん」
「えー」
スマホのカメラを起動して彼に向ける。
「さ、どうぞ」
もじもじと恥じらう素振りを見せている彼を無視しておれは撮影を開始する。
「恥ずかしいです。出ないかもしれません」
バスタオルを取り全裸になった彼はちんこに手を添えて便器の前に立った。
まず彼の全体像を撮り、そこからちんこをアップする。皮を少しめくってピンク色をした亀頭を出し静止したまましばらく経ち、ちょろちょろと液体が流れ出るところを見守る。最後に亀頭をきゅっと絞るところまで撮って、また彼の顔にカメラを向ける。
「恥ずかしいです。誰にも見せないでくださいよ」
「わかった」
目を伏せながらそう訴える彼の頭を撫でてからカメラの停止ボタンを押す。
0
あなたにおすすめの小説
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
執着
紅林
BL
聖緋帝国の華族、瀬川凛は引っ込み思案で特に目立つこともない平凡な伯爵家の三男坊。だが、彼の婚約者は違った。帝室の血を引く高貴な公爵家の生まれであり帝国陸軍の将校として目覚しい活躍をしている男だった。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる