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13章:薬師の試験と王都での日々
157.意外な血縁と高慢な貴族達
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夕方になってホテルに帰って来たら、ちょうど詩人さんと玄関でばったり。
「おや、ベルさん。今お帰りに?」
「ええ。薬を提出したりだとかしてたら、ちょっと時間が掛かっちゃって」
「そうですか。試験、受かるといいですね」
「うん。頑張る」
機嫌のいい笑顔を見せてるところを見ると、今日もよく稼げたのだろう。まあ、性格には難ありだけど、彼の歌声は本当に素晴らしいものね。
しかし、詩人さんの顔ってどこかで見たような顔だなぁ……と、私はしげしげと彼の顔を見る。
「何か?」
「あ、いえ。どこかで見た顔だなと」
「そうですか? まあ、このような顔など何処にでもあるのかも知れませんね。常は恥ずかしくて帽子で隠してばかりです」
そう謙遜する詩人さんだけど、いや、すごく整ってて、それこそ映画の俳優さんみたいなんだけどね。
今日も素晴らしくサービスの良いホテルは、私達がカウンターに顔を覗かせた瞬間に鍵を渡してくれる勢いだ。
さて、部屋に帰ったらぽちにブラッシングと、目一杯撫でてから最後の復習をしようかなぁ。
なんて考えてると、深く被った帽子の下から覗く詩人さんの顔を見た、ヤスメインさんが、一瞬驚いた顔をして、すぐに顔を改めて詩人さんに会釈した。
「こ、これはドミニクス殿」
ああ、確かヤスメインさんが護衛してる王子様が開設した地上の文化の研究会とかで、詩人さん雇われてるんだっけか。彼女が顔を知っててもおかしくないね。
「おや、ヤスメイン殿ではないですか。どうしてベルさんに……って、ああ、また殿下の無茶に振り回されているのですね。はあ、あの方は相変わらずだ」
それはまるで親しい人に対するような気安い口ぶりと表情。詩人さん、そんなに王子様に気に入られてるのだろうか。
まあ、どうせお部屋はお隣なんだしと、部屋まで一緒に行く事にする。
スイートルームのある階に戻ると、オババ様と私が泊まってる部屋の隣が何だか賑やかだ。
そこは、アレックスさんと詩人さんが泊まってるんだけど。
「? 何だろう」
「おかしいですね、今日は特別、来客の予定は聞いていませんが……」
ふかふかの絨毯の敷かれた廊下で詩人さんと顔を合わせ首をかしげる。
一体誰が廊下まで聞こえるような声を上げてるかわからないけど、扉がちゃんと閉まってないからか、廊下に声が響いてるみたい。
私達が近付いていくと、男性達が泊まってる部屋から何人かの男性の声が聞こえてくるのが分かった。
うーん、何か、揉めている……?
「どうして、こんな下……者に気を掛……ですか!」
ヒステリックな青年の声がする。
「殿下がこの……輩と同じ空気を吸うのも許……行為です!」
ああー……とうとうか。
朝の貴族の方々の様子から、いつかはこうなるとは思ってたけど、案外限界が早かったなぁ。
「御身は尊い身です! どうか、不浄な輩に憐れみなど掛けないよう願います!」
連日王子様がアレックスさんの事を構うから、とうとう側近達が我慢ならなくなってしまったみたい。
「どうせこのように殿下の側に置いても、何の役にも立ちませんよ、フフ。これは後見者にも棄てられた、無力なゴミですから」
む、聞き捨てならない言葉が聞こえたよ?
もしかして、この甲高い声を上げた人が、アレックスさんを呪った当人とか? 流石にそんな単純な訳ないか。
うーん、しかし、中からドタバタと凄い音がするんだけど、近寄っていいものかどうか……。
「あのバカ坊ちゃん、また殿下を怒らせるような事を……!」
ヤスメインさんが血相を変え、慌てて男子部屋に速足で向かった。
えっと、あの様子だと、今の甲高い声の人は、ヤスメインさんもよく知る相手のようだね。
「はあ、相変わらずですね、あの方々は……」
詩人さんが何とも言い難い複雑な顔でゆっくりとその後を追う。
私もつい気になって、仲良しのアレックスさんを心配するぽちと一緒に、詩人さんの背中からついて行った。
「廊下まで声が響いておりますよ! 貴族の方とも思えぬ振る舞いです。殿下の御前で何という振る舞いですか!」
私達が男性部屋まで辿り着くと、ヤスメインさんは貴族の青年達に開口一番にそう叫んでた。
王子様の座る椅子を囲むようにして立つ五人の青年らは、口々にアレックスさんへ悪口雑言を振りまいていたようだけど、流石にこの声にぴたりと悪口を止めた。
おや? 朝見た時より一人増えてるような。
「な、下級貴族が……」
青年達は振り返り、そう気色ばむけど。
「貴族以前にわたくしは殿下の護衛です。殿下の身にならぬ事は、命を掛けても止めます」
そう言ってヤスメインさんは胸を張る。おお、格好いい。
「いや、ヤスメイン。このような低俗な悪口程度で命を掛けなくてもいい」
アレックスさんと共にソファで歓談してた風の王子様は、そう言ってひらひらと手を振る。
で、貴族の青年達に散々叩かれてたアレックスさんはと言えば、殊勝な顔をしてソファーで下を向いてる。うーん、色々溜め込んでそうだ。後で愚痴でも聞いてあげよう。
「て、低俗!?」
魔力持ちなのだろう、なかなかカラフルな髪色の青年達は、王子様の軽口にショックを受けたようだ。
うーん、でもねぇ。実際そうじゃない?
親の権力をかさに着て、自分に逆らえない人に言いたい放題って、正直格好悪いと思うの。
はあ、この調子で学生時代はアレックスさんを虐めてたんだろうなぁ……うう、考えただけでムカムカしてくるよ。
「殿下、目を覚まして下さい! このゴミ……!」
おっと、この調子だとまたアレックスさんなりヤスメインさんに暴言が飛び出しそうだ。
この辺りで口を挟んでおくべきだろうね。
私は廊下から一歩進み出て、少しばかり声を張ってこちらに注目を集める。
おや、私まで親の仇みたいに睨まれたよ。怖い怖い。
「ご歓談中失礼します。今日は一日殿下の護衛官をお借りしてしまいすみませんでした。流石は殿下を護る方。とても優秀な方で大変助かりました。」
私は王子様とアレックスさんが座るソファーセットまで進むと、ちらりと青年らの視線に怯える様子を見せてから、殿下に話し掛ける。
あ、当然ぽちはガード役として私の横に居て、青い瞳に敵対心を込め貴族の青年達を睨んでるよ。
「いいや、我こそアレックスを借りて済まんな。だが、奴程安心して背を任せられる者はいなくてな。ついつい、城下を見回りたくて奴を我儘で拘束してしまったのだ。……おい、この娘からは我の我儘で後見者を奪ってしまったのだぞ。いわば我の犠牲者だと言うのに、このような幼い少女を怯えさせて、お主ら恥ずかしいとは思わないのか。もういい、お主らは下がれ」
「……くっ、も、申し訳ない」
この言葉に、貴族の青年達は引き下がらざる得なくなった。
そうして、ようやく部屋から煩い人達が出てった訳だけど、ここで殿下から衝撃の言葉が飛び出す。
「いや、恥ずかしい所を見せたな、娘よ。アレックスもいつも身辺を煩くさせて済まん」
「いえ、私が地上の民である事は間違いありませんので……それより、喉が乾きましたね。新しいお茶でも頼みましょうか」
そう言って首を振るアレックスさんは、卓上の呼び鈴取ると鳴らし、部屋付きのメイドさんを呼んでお茶を頼む。
「立ったままでは何だ、娘も座れ。おお、お前も居たのかドミニクス、我が弟よ。お前は兄の横に来い」
王子様はぽんと二人がけソファの隣を叩いて、そう言って笑う。
……お、弟!? 意外な王子様の言葉に、思わず私は扉の方を振り返る。
「はあ、殿下。私は庶民で、父親も分からない私生児という事になっているのですから、そう気安く弟呼ばわりしないで下さい」
「それでも、ドミニクスよ。お主には陛下の血が流れているのだ。我の弟は止められんぞ」
扉の影から出て来た詩人さんは、歌の題材の刺繍が刺された帽子をより深く被って、王子様の視線を遮るようにした。
「はあ……全くいつお会いしても気安い所は変わりませんね、殿下」
「ははは、この性格が変わるとしたら、それこそこの浮遊島が落ちかねん」
「不吉な事を言わないで下さい」
そう言い合いながらも、仲良く隣に座る詩人さんは、王子様の事を本心では嫌いではないのだろうなと思わせる笑顔を浮かべる。
ああ、そういえば……彼の整った顔って、どこかで見た顔と思えば王子様と似てるんだ。
「おや、ベルさん。今お帰りに?」
「ええ。薬を提出したりだとかしてたら、ちょっと時間が掛かっちゃって」
「そうですか。試験、受かるといいですね」
「うん。頑張る」
機嫌のいい笑顔を見せてるところを見ると、今日もよく稼げたのだろう。まあ、性格には難ありだけど、彼の歌声は本当に素晴らしいものね。
しかし、詩人さんの顔ってどこかで見たような顔だなぁ……と、私はしげしげと彼の顔を見る。
「何か?」
「あ、いえ。どこかで見た顔だなと」
「そうですか? まあ、このような顔など何処にでもあるのかも知れませんね。常は恥ずかしくて帽子で隠してばかりです」
そう謙遜する詩人さんだけど、いや、すごく整ってて、それこそ映画の俳優さんみたいなんだけどね。
今日も素晴らしくサービスの良いホテルは、私達がカウンターに顔を覗かせた瞬間に鍵を渡してくれる勢いだ。
さて、部屋に帰ったらぽちにブラッシングと、目一杯撫でてから最後の復習をしようかなぁ。
なんて考えてると、深く被った帽子の下から覗く詩人さんの顔を見た、ヤスメインさんが、一瞬驚いた顔をして、すぐに顔を改めて詩人さんに会釈した。
「こ、これはドミニクス殿」
ああ、確かヤスメインさんが護衛してる王子様が開設した地上の文化の研究会とかで、詩人さん雇われてるんだっけか。彼女が顔を知っててもおかしくないね。
「おや、ヤスメイン殿ではないですか。どうしてベルさんに……って、ああ、また殿下の無茶に振り回されているのですね。はあ、あの方は相変わらずだ」
それはまるで親しい人に対するような気安い口ぶりと表情。詩人さん、そんなに王子様に気に入られてるのだろうか。
まあ、どうせお部屋はお隣なんだしと、部屋まで一緒に行く事にする。
スイートルームのある階に戻ると、オババ様と私が泊まってる部屋の隣が何だか賑やかだ。
そこは、アレックスさんと詩人さんが泊まってるんだけど。
「? 何だろう」
「おかしいですね、今日は特別、来客の予定は聞いていませんが……」
ふかふかの絨毯の敷かれた廊下で詩人さんと顔を合わせ首をかしげる。
一体誰が廊下まで聞こえるような声を上げてるかわからないけど、扉がちゃんと閉まってないからか、廊下に声が響いてるみたい。
私達が近付いていくと、男性達が泊まってる部屋から何人かの男性の声が聞こえてくるのが分かった。
うーん、何か、揉めている……?
「どうして、こんな下……者に気を掛……ですか!」
ヒステリックな青年の声がする。
「殿下がこの……輩と同じ空気を吸うのも許……行為です!」
ああー……とうとうか。
朝の貴族の方々の様子から、いつかはこうなるとは思ってたけど、案外限界が早かったなぁ。
「御身は尊い身です! どうか、不浄な輩に憐れみなど掛けないよう願います!」
連日王子様がアレックスさんの事を構うから、とうとう側近達が我慢ならなくなってしまったみたい。
「どうせこのように殿下の側に置いても、何の役にも立ちませんよ、フフ。これは後見者にも棄てられた、無力なゴミですから」
む、聞き捨てならない言葉が聞こえたよ?
もしかして、この甲高い声を上げた人が、アレックスさんを呪った当人とか? 流石にそんな単純な訳ないか。
うーん、しかし、中からドタバタと凄い音がするんだけど、近寄っていいものかどうか……。
「あのバカ坊ちゃん、また殿下を怒らせるような事を……!」
ヤスメインさんが血相を変え、慌てて男子部屋に速足で向かった。
えっと、あの様子だと、今の甲高い声の人は、ヤスメインさんもよく知る相手のようだね。
「はあ、相変わらずですね、あの方々は……」
詩人さんが何とも言い難い複雑な顔でゆっくりとその後を追う。
私もつい気になって、仲良しのアレックスさんを心配するぽちと一緒に、詩人さんの背中からついて行った。
「廊下まで声が響いておりますよ! 貴族の方とも思えぬ振る舞いです。殿下の御前で何という振る舞いですか!」
私達が男性部屋まで辿り着くと、ヤスメインさんは貴族の青年達に開口一番にそう叫んでた。
王子様の座る椅子を囲むようにして立つ五人の青年らは、口々にアレックスさんへ悪口雑言を振りまいていたようだけど、流石にこの声にぴたりと悪口を止めた。
おや? 朝見た時より一人増えてるような。
「な、下級貴族が……」
青年達は振り返り、そう気色ばむけど。
「貴族以前にわたくしは殿下の護衛です。殿下の身にならぬ事は、命を掛けても止めます」
そう言ってヤスメインさんは胸を張る。おお、格好いい。
「いや、ヤスメイン。このような低俗な悪口程度で命を掛けなくてもいい」
アレックスさんと共にソファで歓談してた風の王子様は、そう言ってひらひらと手を振る。
で、貴族の青年達に散々叩かれてたアレックスさんはと言えば、殊勝な顔をしてソファーで下を向いてる。うーん、色々溜め込んでそうだ。後で愚痴でも聞いてあげよう。
「て、低俗!?」
魔力持ちなのだろう、なかなかカラフルな髪色の青年達は、王子様の軽口にショックを受けたようだ。
うーん、でもねぇ。実際そうじゃない?
親の権力をかさに着て、自分に逆らえない人に言いたい放題って、正直格好悪いと思うの。
はあ、この調子で学生時代はアレックスさんを虐めてたんだろうなぁ……うう、考えただけでムカムカしてくるよ。
「殿下、目を覚まして下さい! このゴミ……!」
おっと、この調子だとまたアレックスさんなりヤスメインさんに暴言が飛び出しそうだ。
この辺りで口を挟んでおくべきだろうね。
私は廊下から一歩進み出て、少しばかり声を張ってこちらに注目を集める。
おや、私まで親の仇みたいに睨まれたよ。怖い怖い。
「ご歓談中失礼します。今日は一日殿下の護衛官をお借りしてしまいすみませんでした。流石は殿下を護る方。とても優秀な方で大変助かりました。」
私は王子様とアレックスさんが座るソファーセットまで進むと、ちらりと青年らの視線に怯える様子を見せてから、殿下に話し掛ける。
あ、当然ぽちはガード役として私の横に居て、青い瞳に敵対心を込め貴族の青年達を睨んでるよ。
「いいや、我こそアレックスを借りて済まんな。だが、奴程安心して背を任せられる者はいなくてな。ついつい、城下を見回りたくて奴を我儘で拘束してしまったのだ。……おい、この娘からは我の我儘で後見者を奪ってしまったのだぞ。いわば我の犠牲者だと言うのに、このような幼い少女を怯えさせて、お主ら恥ずかしいとは思わないのか。もういい、お主らは下がれ」
「……くっ、も、申し訳ない」
この言葉に、貴族の青年達は引き下がらざる得なくなった。
そうして、ようやく部屋から煩い人達が出てった訳だけど、ここで殿下から衝撃の言葉が飛び出す。
「いや、恥ずかしい所を見せたな、娘よ。アレックスもいつも身辺を煩くさせて済まん」
「いえ、私が地上の民である事は間違いありませんので……それより、喉が乾きましたね。新しいお茶でも頼みましょうか」
そう言って首を振るアレックスさんは、卓上の呼び鈴取ると鳴らし、部屋付きのメイドさんを呼んでお茶を頼む。
「立ったままでは何だ、娘も座れ。おお、お前も居たのかドミニクス、我が弟よ。お前は兄の横に来い」
王子様はぽんと二人がけソファの隣を叩いて、そう言って笑う。
……お、弟!? 意外な王子様の言葉に、思わず私は扉の方を振り返る。
「はあ、殿下。私は庶民で、父親も分からない私生児という事になっているのですから、そう気安く弟呼ばわりしないで下さい」
「それでも、ドミニクスよ。お主には陛下の血が流れているのだ。我の弟は止められんぞ」
扉の影から出て来た詩人さんは、歌の題材の刺繍が刺された帽子をより深く被って、王子様の視線を遮るようにした。
「はあ……全くいつお会いしても気安い所は変わりませんね、殿下」
「ははは、この性格が変わるとしたら、それこそこの浮遊島が落ちかねん」
「不吉な事を言わないで下さい」
そう言い合いながらも、仲良く隣に座る詩人さんは、王子様の事を本心では嫌いではないのだろうなと思わせる笑顔を浮かべる。
ああ、そういえば……彼の整った顔って、どこかで見た顔と思えば王子様と似てるんだ。
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