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06 大魔女さんと世界樹の森
巨人のコーンの焼きとうもろこし 前編
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夜が明けてからの旅は順調に進んで、僕たちは無事にガラスの砂漠の踏破に成功した。
ここからは、いよいよ森人が住むという世界樹の森に入ることになる。
森自体は砂漠の終わり頃から視界の端の方に見えていたんだけど、今まで見た中でいちばん広大だ。いざ目の前にくるとスケールの大きさを実感してしまう。
「しろがね雪原の氷晶樹の森とは違って、なんかこう……絵に描いたような深い森って感じだね。鬱蒼としてるし、迷ったらもう出てこられなそうで怖いよ」
「あら、ある意味ご名答よ。実際この森には目くらましの魔法が掛けられてるから、普通の人間だと迷った挙げ句に入口まで戻ってきちゃうのよね」
「えっ!? そんな厄介な森なの!?」
「ええ。エルフって人口も少ないし、他の種族とあまり交流もしないのよ。だから警戒心が強いの」
そうだったのか……。となると、なんだか不安がますます大きくなってきた。
僕たちが歓迎されないかもしれないのはもちろんだし、何よりルジェへの風当たりが強くないかが気になってしまう。
僕がこれまでに出会ったこの世界の人間、それに鉱人や獣人は結構オープンな人たちばかりで基本的には歓迎ムードだった。邪険に扱われたり、目に見えて警戒されたりすることは全然なかったから、かなり緊張してしまう。
考えすぎなだけだと良いんだけど……。
それにしてもトッティはエルフにもずいぶんと詳しそうだ。
やっぱり博識だからなのかな? 本で勉強したり世界中を旅したりしてるわけだし……。
そんなことを考える僕の心を読んだかのように、トッティが答えてくれる。
「心配しなくても大丈夫よ。この森の迷いの魔法の仕組みは、昔私の師匠に聞いてあるから。私たちは迷うことはないわ」
「師匠っていうとエデルさん……だっけ? こないだ手に入れた魔法書の元の持ち主の?」
「そうよ。エデル師匠は世界樹の森出身のエルフなの。彼女はこの森から離れて世界を旅していて、その途中で私の師匠になってくれたのよ。もっとも何年も前にもう亡くなっちゃったんだけどね」
トッティの師匠のエデルさん。
以前から何度も話に聞いたことのある人。彼女もエルフだったのか。
大魔女と呼ばれるほどのトッティの先生で、エデルさんの魔法書を受け継いだからトッティはさらに強くなったわけで……。
「エルフは魔法が上手い人が多いですからねえ! それでもってトッティ様のお師匠様なんてできるんですから、すんごい魔法使いだったに違いないですう!」
「だよね……。僕もそう思ったよ、エリーチカ」
「まあそれほどでも……あったわね、あの人の場合は」
満場一致という感じでみんなうなずいている。
エデルさん、めちゃくちゃすごい人なのかもしれないとは想像していたけど、やっぱり間違いなくすごいみたいだ。
「トッティさんは自分にとっても魔法の師匠っすけど、師匠にも師匠がいるってなんか不思議な感じっす」
「そりゃ私にも未熟だった時代はあるわよ。最初からなんでもできたわけじゃないわ。それとルジェ、私に師匠はやめてって言ったじゃない。堅苦しくっていけないわ」
「トッティさん、絶対そこは譲らないっすよねえ……」
ともあれ行く前からビクビクしていても仕方がない。
なんでもまずは当たって砕けろ、だ。実際砕けちゃったら困るけど、物事にはぶつかってみないとわからないことだってある。
「それじゃそろそろ森に入ろうか」
「はいっす! ここも自分が先導するっすよ。村までの道は大体覚えてるんで、ついてきてください。トッティさんには目くらましの魔法の中和をお任せするっす」
「ええ、任せて。世界樹の森には獣が出ることもあるし、蝕の影響で魔物だって出る可能性があるわ。みんな気をつけて進みましょう」
「みんなでエルフの村へ突撃ですう!」
そうして僕たちはいよいよ森へと分け行っていった。
森の中は背の高い木も多くて、昼間なのに少し薄暗いくらいだ。
でも木のおかげで雪はあんまり積もっていなくて、歩きやすいのが助かる。何しろ森の中には道らしい道がないのだ。他の種族とあまり交流しないエルフには、必要性が薄いからなのかもしれない。
森のどこに魔法がかけられているのかはよくわからないけど、トッティはずっと魔法杖を構えて呪文を唱えている。
ルジェはルジェで、道なき道に突き出した枝は切ってくれるし、獣が出れば追い払ってくれる。
二人のおかげで、こんなにつつがなく進めているんだろうなあ。エリーチカだって、もしもの時には僕も一緒に守ってくれる。本当にありがたい。
この働きに報いるために、僕もなにか美味しい献立を考えておかなきゃ。
そんな二人の活躍のおかげで、僕たちは広い森の中にあるエルフの集落まですんなりもとたどり着くことができた。
「エルフの女王は、村の奥にある世界樹を祀った神殿にいるっす。普段なら追い返されるかもっすけど、今は緊急事態だし、門番もさすがに止められないと思うっすよ」
「洞窟都市で聞いた話だと、世界樹になにか異変が起きてるみたいだったけど……」
「ええ。魔王か、魔王の手の者が干渉している可能性は高いわね。直接話を聞いてみましょうか、女王陛下に」
ルジェの言う通り、門番はあっさり僕たちを通してくれた。
でも対応としては正直あまり友好的ではなかったし、集落に入ってすれ違うエルフの眼差しも、まるで異物を見るようでチクチク痛かった。
とはいえ、そんな態度に一喜一憂して悠長に構っている時間はない。
ここでも異変が起きているんなら、そっちの解決が何より先なんだ。
それにエルフの女王がどんな人なのかも気になるし、世界樹がどんな役目の木なのかも気になる。
できる限り急いで、僕たちは村の中心――女王のいる神殿へと向かった。
異変がおおごとになっていないことを祈りながら。
ここからは、いよいよ森人が住むという世界樹の森に入ることになる。
森自体は砂漠の終わり頃から視界の端の方に見えていたんだけど、今まで見た中でいちばん広大だ。いざ目の前にくるとスケールの大きさを実感してしまう。
「しろがね雪原の氷晶樹の森とは違って、なんかこう……絵に描いたような深い森って感じだね。鬱蒼としてるし、迷ったらもう出てこられなそうで怖いよ」
「あら、ある意味ご名答よ。実際この森には目くらましの魔法が掛けられてるから、普通の人間だと迷った挙げ句に入口まで戻ってきちゃうのよね」
「えっ!? そんな厄介な森なの!?」
「ええ。エルフって人口も少ないし、他の種族とあまり交流もしないのよ。だから警戒心が強いの」
そうだったのか……。となると、なんだか不安がますます大きくなってきた。
僕たちが歓迎されないかもしれないのはもちろんだし、何よりルジェへの風当たりが強くないかが気になってしまう。
僕がこれまでに出会ったこの世界の人間、それに鉱人や獣人は結構オープンな人たちばかりで基本的には歓迎ムードだった。邪険に扱われたり、目に見えて警戒されたりすることは全然なかったから、かなり緊張してしまう。
考えすぎなだけだと良いんだけど……。
それにしてもトッティはエルフにもずいぶんと詳しそうだ。
やっぱり博識だからなのかな? 本で勉強したり世界中を旅したりしてるわけだし……。
そんなことを考える僕の心を読んだかのように、トッティが答えてくれる。
「心配しなくても大丈夫よ。この森の迷いの魔法の仕組みは、昔私の師匠に聞いてあるから。私たちは迷うことはないわ」
「師匠っていうとエデルさん……だっけ? こないだ手に入れた魔法書の元の持ち主の?」
「そうよ。エデル師匠は世界樹の森出身のエルフなの。彼女はこの森から離れて世界を旅していて、その途中で私の師匠になってくれたのよ。もっとも何年も前にもう亡くなっちゃったんだけどね」
トッティの師匠のエデルさん。
以前から何度も話に聞いたことのある人。彼女もエルフだったのか。
大魔女と呼ばれるほどのトッティの先生で、エデルさんの魔法書を受け継いだからトッティはさらに強くなったわけで……。
「エルフは魔法が上手い人が多いですからねえ! それでもってトッティ様のお師匠様なんてできるんですから、すんごい魔法使いだったに違いないですう!」
「だよね……。僕もそう思ったよ、エリーチカ」
「まあそれほどでも……あったわね、あの人の場合は」
満場一致という感じでみんなうなずいている。
エデルさん、めちゃくちゃすごい人なのかもしれないとは想像していたけど、やっぱり間違いなくすごいみたいだ。
「トッティさんは自分にとっても魔法の師匠っすけど、師匠にも師匠がいるってなんか不思議な感じっす」
「そりゃ私にも未熟だった時代はあるわよ。最初からなんでもできたわけじゃないわ。それとルジェ、私に師匠はやめてって言ったじゃない。堅苦しくっていけないわ」
「トッティさん、絶対そこは譲らないっすよねえ……」
ともあれ行く前からビクビクしていても仕方がない。
なんでもまずは当たって砕けろ、だ。実際砕けちゃったら困るけど、物事にはぶつかってみないとわからないことだってある。
「それじゃそろそろ森に入ろうか」
「はいっす! ここも自分が先導するっすよ。村までの道は大体覚えてるんで、ついてきてください。トッティさんには目くらましの魔法の中和をお任せするっす」
「ええ、任せて。世界樹の森には獣が出ることもあるし、蝕の影響で魔物だって出る可能性があるわ。みんな気をつけて進みましょう」
「みんなでエルフの村へ突撃ですう!」
そうして僕たちはいよいよ森へと分け行っていった。
森の中は背の高い木も多くて、昼間なのに少し薄暗いくらいだ。
でも木のおかげで雪はあんまり積もっていなくて、歩きやすいのが助かる。何しろ森の中には道らしい道がないのだ。他の種族とあまり交流しないエルフには、必要性が薄いからなのかもしれない。
森のどこに魔法がかけられているのかはよくわからないけど、トッティはずっと魔法杖を構えて呪文を唱えている。
ルジェはルジェで、道なき道に突き出した枝は切ってくれるし、獣が出れば追い払ってくれる。
二人のおかげで、こんなにつつがなく進めているんだろうなあ。エリーチカだって、もしもの時には僕も一緒に守ってくれる。本当にありがたい。
この働きに報いるために、僕もなにか美味しい献立を考えておかなきゃ。
そんな二人の活躍のおかげで、僕たちは広い森の中にあるエルフの集落まですんなりもとたどり着くことができた。
「エルフの女王は、村の奥にある世界樹を祀った神殿にいるっす。普段なら追い返されるかもっすけど、今は緊急事態だし、門番もさすがに止められないと思うっすよ」
「洞窟都市で聞いた話だと、世界樹になにか異変が起きてるみたいだったけど……」
「ええ。魔王か、魔王の手の者が干渉している可能性は高いわね。直接話を聞いてみましょうか、女王陛下に」
ルジェの言う通り、門番はあっさり僕たちを通してくれた。
でも対応としては正直あまり友好的ではなかったし、集落に入ってすれ違うエルフの眼差しも、まるで異物を見るようでチクチク痛かった。
とはいえ、そんな態度に一喜一憂して悠長に構っている時間はない。
ここでも異変が起きているんなら、そっちの解決が何より先なんだ。
それにエルフの女王がどんな人なのかも気になるし、世界樹がどんな役目の木なのかも気になる。
できる限り急いで、僕たちは村の中心――女王のいる神殿へと向かった。
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