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最終章 湖面の誓い
幸せのドラゴン
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「?どーしたの?中原くん?猫が無理矢理、お風呂に入れられてるみたいな変な顔して?」
佑夏は、クスクス笑いながら、スマホを取り出す。
「プロポーズ受諾宣言」が、そんな軽いノリでいいの!?君、潮崎さんと結婚するんだろ!?
「ねえ、見て見て!この目覚ましアプリ、とっても面白いのよ!他の人と、アカウント共有できるの♪」
は?
しかし、この待合室、結構な人数だな。飛行機も、新幹線もあるっていうのに。
安いし、まだまだバスの需要はあると見える。
それはそうと、ヤマネ姫のスマホ画面を覗きこんでみよう。
「一馬さんと、アカウント共有してね、設定は私がやったのよ!
絶対に起きられるように、二度寝防止の機能が付いてる爆音にしたわ。」
ちょっと、佑夏ちゃん...........。
「ほら、このドラゴン!火を吐きながら、すっごい大きな吠え声出すのよ♪
(小さな音にして出してみるね)。」
画面上のドラゴンが「アンギャ~!」という咆哮と共に、天に向かって火を吐く!
プッ!僕は笑いを堪えきれずに、吹き出してしまう。
「ふふ、おかしーでしょ?名前も入力できるから、竜のキャラには、“シオザキくん“って名前入れたの。
“カズマくん“の方がいいと思うんだけど、一馬さんが同じ苗字、って言うから。」
ぷっ!こりゃ、色んな意味で、笑うなという方が無理だ。潮崎さん、形無し~!(正直、嬉しい♪)
しかし、合格発表を目前にして、余裕だよな。
「佑夏ちゃん、それで潮崎さん、何て言ってたの?」
笑いを我慢して、聞いてみる。
「“ありがとう“、って、喜んでくれたわ♪でも、どーして、私に目覚まし、頼んだのかしら?
自分じゃ、かけ忘れちゃうのかな?」
「あ.......は。そうだね♪」
佑夏の笑顔が、また周囲に広がって、場が明るくなっていく、まさに「幸福のヤマネ姫」。
だが、果たして、潮崎氏が、これをプロポーズ拒否と取ったのか?天然な佑夏は本当に分かっていない、と思っているのか?はたまた、はぐらかされたと感じているのか?僕には知る由も無い。
しかし、この中原仁助、辛うじて、首の皮一枚、まだ繋がっているかもしれない。やたー!♪
微かな希望を胸に、夜行バスと、新宿からは特急あずさを乗り継ぎ、僕達二人は、信州霧ヶ峰に到着する。
ちなみに、つい先週、合氣道教室の館長に、東京本部から正式にオファーが来ていることを告げられ、
「埼玉勤務にしていただけるなら考えてみます。」と返事をした。
この旅の間に、結論を出そうと思う。
そして、霧ヶ峰の現地で待っていたのは、「主役」の動物写真家、東山大悟。
ディーンフジオカ似の、空の旅行社・添乗員。
そして、五人のツアー参加者である。
一日目の日程は無事、全て終了。
今、教育採用試験、合格発表の朝が明けようとしている。
三年半、心に秘めた佑夏への想い、今日の午後、彼女に打ち明けることになる。
佑夏は、クスクス笑いながら、スマホを取り出す。
「プロポーズ受諾宣言」が、そんな軽いノリでいいの!?君、潮崎さんと結婚するんだろ!?
「ねえ、見て見て!この目覚ましアプリ、とっても面白いのよ!他の人と、アカウント共有できるの♪」
は?
しかし、この待合室、結構な人数だな。飛行機も、新幹線もあるっていうのに。
安いし、まだまだバスの需要はあると見える。
それはそうと、ヤマネ姫のスマホ画面を覗きこんでみよう。
「一馬さんと、アカウント共有してね、設定は私がやったのよ!
絶対に起きられるように、二度寝防止の機能が付いてる爆音にしたわ。」
ちょっと、佑夏ちゃん...........。
「ほら、このドラゴン!火を吐きながら、すっごい大きな吠え声出すのよ♪
(小さな音にして出してみるね)。」
画面上のドラゴンが「アンギャ~!」という咆哮と共に、天に向かって火を吐く!
プッ!僕は笑いを堪えきれずに、吹き出してしまう。
「ふふ、おかしーでしょ?名前も入力できるから、竜のキャラには、“シオザキくん“って名前入れたの。
“カズマくん“の方がいいと思うんだけど、一馬さんが同じ苗字、って言うから。」
ぷっ!こりゃ、色んな意味で、笑うなという方が無理だ。潮崎さん、形無し~!(正直、嬉しい♪)
しかし、合格発表を目前にして、余裕だよな。
「佑夏ちゃん、それで潮崎さん、何て言ってたの?」
笑いを我慢して、聞いてみる。
「“ありがとう“、って、喜んでくれたわ♪でも、どーして、私に目覚まし、頼んだのかしら?
自分じゃ、かけ忘れちゃうのかな?」
「あ.......は。そうだね♪」
佑夏の笑顔が、また周囲に広がって、場が明るくなっていく、まさに「幸福のヤマネ姫」。
だが、果たして、潮崎氏が、これをプロポーズ拒否と取ったのか?天然な佑夏は本当に分かっていない、と思っているのか?はたまた、はぐらかされたと感じているのか?僕には知る由も無い。
しかし、この中原仁助、辛うじて、首の皮一枚、まだ繋がっているかもしれない。やたー!♪
微かな希望を胸に、夜行バスと、新宿からは特急あずさを乗り継ぎ、僕達二人は、信州霧ヶ峰に到着する。
ちなみに、つい先週、合氣道教室の館長に、東京本部から正式にオファーが来ていることを告げられ、
「埼玉勤務にしていただけるなら考えてみます。」と返事をした。
この旅の間に、結論を出そうと思う。
そして、霧ヶ峰の現地で待っていたのは、「主役」の動物写真家、東山大悟。
ディーンフジオカ似の、空の旅行社・添乗員。
そして、五人のツアー参加者である。
一日目の日程は無事、全て終了。
今、教育採用試験、合格発表の朝が明けようとしている。
三年半、心に秘めた佑夏への想い、今日の午後、彼女に打ち明けることになる。
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