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幸せ
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桜の花が満開の頃、隆道と雪子は芝浦の高層マンションから海を観ていた。
隆道は呟く・・。
「海をぼーっと観ているのが好きなんだ」
⭐
隆道は、今まで画廊のあるビルの上階で寝起きしていた。
銀座というと聞こえはいいが、鰻の寝床のような画廊の二階は台所もなく、衣類と布団一式くらいしか置いていない。
正直居心地がいいとは言い難かった。
四月から海外転勤になる商社時代の同僚に声を掛けられ、彼の部屋を借りた。
「好きに使って構わないよ。鈴木君は綺麗好きだから安心だし」
そう言って元同僚は旅立って行った。
⭐⭐
「スカイツリーも見えるのね。なんて贅沢な景色かしら」
雪子が溜め息を吐く。
ふたりは寄り添って夕焼けに染まる景色を眺める。
やがて隆道は何も言わず雪子の腰に手を廻し、ベッドに誘った。
隆道は呟く・・。
「海をぼーっと観ているのが好きなんだ」
⭐
隆道は、今まで画廊のあるビルの上階で寝起きしていた。
銀座というと聞こえはいいが、鰻の寝床のような画廊の二階は台所もなく、衣類と布団一式くらいしか置いていない。
正直居心地がいいとは言い難かった。
四月から海外転勤になる商社時代の同僚に声を掛けられ、彼の部屋を借りた。
「好きに使って構わないよ。鈴木君は綺麗好きだから安心だし」
そう言って元同僚は旅立って行った。
⭐⭐
「スカイツリーも見えるのね。なんて贅沢な景色かしら」
雪子が溜め息を吐く。
ふたりは寄り添って夕焼けに染まる景色を眺める。
やがて隆道は何も言わず雪子の腰に手を廻し、ベッドに誘った。
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