9 / 211
紅い月のもとで
第九話 リッカの攻防戦②
しおりを挟む
喉から止めどなく血が流れる、息が……息ができない、僕は呼吸困難になりその場に倒れ込みもがく。
老婆は僕のみじめな姿を嘲笑し、距離を縮めとどめを刺そうと僕に対して斬りかかる。
閃光のようにきらめく光の刃――、僕は必死の思いでかわそうとするも逃れきれず、太ももを軽く切った、ズボンに血が広がり布が紅く染まる。くそっ、喉から血が止まらない、上着は血まみれになり胴体部分は真っ赤だ。なんだか、頭がクラクラする、それにしても喉が焦げたように熱い。
まともに頭に血が回らず必死の思いでこの場から逃げようとするが、視界すら覚束ない、もう、出血多量でぼんやりしてくる。
まわりの人だかりは僕の様子を見て、道を空け僕から距離を取り口々に叫びだす。だが、誰も助けようとはしない。これが……、自力救済か……。彼らはただ、何やら悲鳴を上げ近づかないようにしていた。
しばらく逃げるようにふらふら歩いた、そして、違和感に気づく、──何故だ、何故老婆が追ってこない。後ろを振り返るが老婆はいない、いったいどういうことなんだ?
とどめを刺すチャンスなのに何故来ない? いったい何を考えている? 思考をめぐらすが何も思いつかない、それほど僕は弱っていた。どんどん足がふらつき絡まりながら僕は必死にメリッサを探した。
盾になるとか言ったくせに肝心なときにメリッサはいない、ああ、もう、よくわからない。僕は今の状態を他人のせいにしてしまうほど、取り乱し、またそうであっても神経を尖らせ冷静さを取り戻そうと集中しようとした。
僕の姿を見れば、人だかりは道を空けてくれるが、後ろを振り向く人は半々。誰も助けちゃあくれない、その肉の厚い壁どもにぶつかりながら前に進んでいく。
だが、心が徐々に落ち着いてくる、理由はわからない、戦いになれてきたのか……? しかしあることに気づく、もしかしてこの場所はたいへん危険ではないのか?
あの老婆がせまい人混みに紛れて僕を襲えば、たやすく致命傷を負わせられるのではないだろうか。奴は背が小さい、人にまぎれてしまえば視界に入りにくい。しかも、相手の武器は体に忍ばせやすいショートソードだ。こちらから確認しづらい。そうか……!
――今、僕に危険が迫っている。
僕はそう認識し直すと、大きく一呼吸をおき、相手の攻撃に備える、それが功を奏したのだ、見ると怪しく人がいきなり僕に近寄ってきた。咄嗟にその場から飛び上がり、近づいてきた人から距離を取り、光る刃を猛襲から避難した。
──やはり、あの老婆だ。
「ひゃひゃひゃひゃひゃ! 簡単な獲物だと思ったのに、意外にしっかりした坊やだ」
良く見ると老婆はしっかり腰にショートソードを構えていた、かわさなかったら、おそらく僕は死んでいただろう、くっ、冷静に事を運ばねば、距離を遠ざけるため力を振り絞って思いっきり老婆を蹴りつけた。
「ひゃっ!?」
相手がひるんだところで僕は間合いを取って、後ずさりをし、その場から全力で逃げ出した。やはり大通りは危険だ、脇道に入り裏路地に入る、あたりを見渡すと、とりあえず木箱が並んだ物陰に僕は隠れることにした。
相変わらず喉からの出血が止まらない。くそ! 八方ふさがりだ、どうする? あらためて周りを確認する、そびえ立つ壁は二階から三階建ての石造りの建物で丈夫にできていた、他にはそこらかしこに道具が並べられている、また空を見上げると昼間だが少し薄暗い。
僕の周りには血だまりができて、ここにやってきた道には点々と血が付いており、それを引きずってまっすぐに伸ばされていたり、血が吹き出て血だまりになっているところがあり、それが僕の足下につづき居場所を示していた。
しまった、これでは血の跡で僕の居所がわかってしまう。ここから逃げ回らなければ……。いや、まてよ逃げ回ってどうなる、残り少ない体力を消耗するだけだ。もっと冷静に考えろ、相手はこちらに大きな傷を負わせたことを知っている、当然逃げると考えるだろう。なら、そこが狙い目だ。
つまり、ここで反撃して、相手を動けなくすれば簡単にこの危機を脱せるのではないか。
敵は老婆だ、メリッサはエインヘリャルは筋力は生前のままだと言っていた、ならまともに戦えば大の男の僕のほうが腕力がある、まず勝てるだろう。よし、腹を決めた、武器を探すため周りを見渡すと古びた斧があった。これにするか?
いやだめだ、リーチが短い、懐に入られると一巻の終わりだ、もっと他にいい物はないのか? つぶさに調べてみると長い木の棒の先に、フォーク状の四つ股のかぎ爪が付いた棒があった、これは農作物や厩の飼い葉を運ぶ物だろう、世界史の教科書で見たことがある。
僕はそれを握りしめ敵が来るのをじっと待った。
しばらくすると小さな影がこちらへとゆっくり伸びてきた、足音はしない、そうして静かに僕の元へ影が近づいてくる。
そして光る刃が太陽にさらされ煌めき、こちらへ襲ってきた―!。
僕は突然道に飛び出し、大声を上げ、フォークを振りかぶり、そのかぎ爪を老婆の肩に刺した、奴は突然の反撃に戸惑うが、冷静にかぎ爪部分と木の柄部分を光の刃で切り離す。
この老婆、戦い慣れている――。
老婆がショートソードを振りかぶろうとしたので、またもや僕は老婆を蹴り距離を取った。だが、老婆は僕が残した血の跡で足を滑らし転んでしまう、しめた、チャンスだ──! どうやら確かに反射神経や身体能力は生前のままのようだ、しかし奴のほうが早かった、なんとか体勢を立て直した老婆は僕を覆い被さり、とどめを刺そうとする。くっ、危ない!
そのとき――
僕はすぐさまにフォークの先が切れた木の棒を尖がった切れ端側に老婆の方向に、そして狙いすまして、喉元に突き刺した。
「ぎゃえぇぇ──!!」
老婆が痛みに悶絶する間に速やかに僕はここを立ち去った、ふう、危なかった……! どれほど走っただろうか、わからない。だが、突然、低いハスキーヴォイスの女の声が後ろからかかってくる。
「佑月!」
どうやら心配そうにメリッサが駆け寄ってきた、良かったこれで何とか助……かったのか。その瞬間だ、僕の張り詰めていたいっきに神経が緩み、視界がぼやけて意識が途絶えた。だが、きっと僕は助かったのだ……!
老婆は僕のみじめな姿を嘲笑し、距離を縮めとどめを刺そうと僕に対して斬りかかる。
閃光のようにきらめく光の刃――、僕は必死の思いでかわそうとするも逃れきれず、太ももを軽く切った、ズボンに血が広がり布が紅く染まる。くそっ、喉から血が止まらない、上着は血まみれになり胴体部分は真っ赤だ。なんだか、頭がクラクラする、それにしても喉が焦げたように熱い。
まともに頭に血が回らず必死の思いでこの場から逃げようとするが、視界すら覚束ない、もう、出血多量でぼんやりしてくる。
まわりの人だかりは僕の様子を見て、道を空け僕から距離を取り口々に叫びだす。だが、誰も助けようとはしない。これが……、自力救済か……。彼らはただ、何やら悲鳴を上げ近づかないようにしていた。
しばらく逃げるようにふらふら歩いた、そして、違和感に気づく、──何故だ、何故老婆が追ってこない。後ろを振り返るが老婆はいない、いったいどういうことなんだ?
とどめを刺すチャンスなのに何故来ない? いったい何を考えている? 思考をめぐらすが何も思いつかない、それほど僕は弱っていた。どんどん足がふらつき絡まりながら僕は必死にメリッサを探した。
盾になるとか言ったくせに肝心なときにメリッサはいない、ああ、もう、よくわからない。僕は今の状態を他人のせいにしてしまうほど、取り乱し、またそうであっても神経を尖らせ冷静さを取り戻そうと集中しようとした。
僕の姿を見れば、人だかりは道を空けてくれるが、後ろを振り向く人は半々。誰も助けちゃあくれない、その肉の厚い壁どもにぶつかりながら前に進んでいく。
だが、心が徐々に落ち着いてくる、理由はわからない、戦いになれてきたのか……? しかしあることに気づく、もしかしてこの場所はたいへん危険ではないのか?
あの老婆がせまい人混みに紛れて僕を襲えば、たやすく致命傷を負わせられるのではないだろうか。奴は背が小さい、人にまぎれてしまえば視界に入りにくい。しかも、相手の武器は体に忍ばせやすいショートソードだ。こちらから確認しづらい。そうか……!
――今、僕に危険が迫っている。
僕はそう認識し直すと、大きく一呼吸をおき、相手の攻撃に備える、それが功を奏したのだ、見ると怪しく人がいきなり僕に近寄ってきた。咄嗟にその場から飛び上がり、近づいてきた人から距離を取り、光る刃を猛襲から避難した。
──やはり、あの老婆だ。
「ひゃひゃひゃひゃひゃ! 簡単な獲物だと思ったのに、意外にしっかりした坊やだ」
良く見ると老婆はしっかり腰にショートソードを構えていた、かわさなかったら、おそらく僕は死んでいただろう、くっ、冷静に事を運ばねば、距離を遠ざけるため力を振り絞って思いっきり老婆を蹴りつけた。
「ひゃっ!?」
相手がひるんだところで僕は間合いを取って、後ずさりをし、その場から全力で逃げ出した。やはり大通りは危険だ、脇道に入り裏路地に入る、あたりを見渡すと、とりあえず木箱が並んだ物陰に僕は隠れることにした。
相変わらず喉からの出血が止まらない。くそ! 八方ふさがりだ、どうする? あらためて周りを確認する、そびえ立つ壁は二階から三階建ての石造りの建物で丈夫にできていた、他にはそこらかしこに道具が並べられている、また空を見上げると昼間だが少し薄暗い。
僕の周りには血だまりができて、ここにやってきた道には点々と血が付いており、それを引きずってまっすぐに伸ばされていたり、血が吹き出て血だまりになっているところがあり、それが僕の足下につづき居場所を示していた。
しまった、これでは血の跡で僕の居所がわかってしまう。ここから逃げ回らなければ……。いや、まてよ逃げ回ってどうなる、残り少ない体力を消耗するだけだ。もっと冷静に考えろ、相手はこちらに大きな傷を負わせたことを知っている、当然逃げると考えるだろう。なら、そこが狙い目だ。
つまり、ここで反撃して、相手を動けなくすれば簡単にこの危機を脱せるのではないか。
敵は老婆だ、メリッサはエインヘリャルは筋力は生前のままだと言っていた、ならまともに戦えば大の男の僕のほうが腕力がある、まず勝てるだろう。よし、腹を決めた、武器を探すため周りを見渡すと古びた斧があった。これにするか?
いやだめだ、リーチが短い、懐に入られると一巻の終わりだ、もっと他にいい物はないのか? つぶさに調べてみると長い木の棒の先に、フォーク状の四つ股のかぎ爪が付いた棒があった、これは農作物や厩の飼い葉を運ぶ物だろう、世界史の教科書で見たことがある。
僕はそれを握りしめ敵が来るのをじっと待った。
しばらくすると小さな影がこちらへとゆっくり伸びてきた、足音はしない、そうして静かに僕の元へ影が近づいてくる。
そして光る刃が太陽にさらされ煌めき、こちらへ襲ってきた―!。
僕は突然道に飛び出し、大声を上げ、フォークを振りかぶり、そのかぎ爪を老婆の肩に刺した、奴は突然の反撃に戸惑うが、冷静にかぎ爪部分と木の柄部分を光の刃で切り離す。
この老婆、戦い慣れている――。
老婆がショートソードを振りかぶろうとしたので、またもや僕は老婆を蹴り距離を取った。だが、老婆は僕が残した血の跡で足を滑らし転んでしまう、しめた、チャンスだ──! どうやら確かに反射神経や身体能力は生前のままのようだ、しかし奴のほうが早かった、なんとか体勢を立て直した老婆は僕を覆い被さり、とどめを刺そうとする。くっ、危ない!
そのとき――
僕はすぐさまにフォークの先が切れた木の棒を尖がった切れ端側に老婆の方向に、そして狙いすまして、喉元に突き刺した。
「ぎゃえぇぇ──!!」
老婆が痛みに悶絶する間に速やかに僕はここを立ち去った、ふう、危なかった……! どれほど走っただろうか、わからない。だが、突然、低いハスキーヴォイスの女の声が後ろからかかってくる。
「佑月!」
どうやら心配そうにメリッサが駆け寄ってきた、良かったこれで何とか助……かったのか。その瞬間だ、僕の張り詰めていたいっきに神経が緩み、視界がぼやけて意識が途絶えた。だが、きっと僕は助かったのだ……!
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業
ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
拾われ子のスイ
蒼居 夜燈
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞】
記憶にあるのは、自分を見下ろす紅い眼の男と、母親の「出ていきなさい」という怒声。
幼いスイは故郷から遠く離れた西大陸の果てに、ドラゴンと共に墜落した。
老夫婦に拾われたスイは墜落から七年後、二人の逝去をきっかけに養祖父と同じハンターとして生きていく為に旅に出る。
――紅い眼の男は誰なのか、母は自分を本当に捨てたのか。
スイは、故郷を探す事を決める。真実を知る為に。
出会いと別れを繰り返し、命懸けの戦いを繰り返し、喜びと悲しみを繰り返す。
清濁が混在する世界に、スイは何を見て何を思い、何を選ぶのか。
これは、ひとりの少女が世界と己を知りながら成長していく物語。
※週2回(木・日)更新。
※誤字脱字報告に関しては感想とは異なる為、修正が済み次第削除致します。ご容赦ください。
※カクヨム様にて先行公開(登場人物紹介はアルファポリス様でのみ掲載)
※表紙画像、その他キャラクターのイメージ画像はAIイラストアプリで作成したものです。再現不足で色彩の一部が作中描写とは異なります。
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる