42 / 62
水底に潜むもの
暗闇に潜むもの
しおりを挟む
※ 強制オナニー・見られながらを含みます。
苦手な方はお気をつけて。
王都の隅っこも隅っこ。
路上で身体を売っているものでも、更に下層の者たちのたまり場。
トタンや布をかぶせただけの傾いたバラックが並び、ゴミが流れつく大きな川があるため一年中臭い。建物は落書きまみれだが、モンスターが嫌う香料で描かれているらしく、モンスターの被害は少なかった。
今日も僕はわずかなお金のために道端で客を待つ。
一回五百。
安すぎだが、僕の身体は傷が目立つ。前の彼氏が変な趣味持ちで、薬品をかけられたのだ。火傷を負った肌では、このくらいまで値段を下げないと客が寄り付かない。
手の中の硬貨を数える。
(まずい……。客を取れてない。このままじゃ)
昨日も食べていないので、そろそろ空腹が限界だ。
ため息をついてポッケに硬貨を仕舞うと、声をかけられた。
「やあ。一回いくら?」
やさしい男性っぽい声。
(やた! 客だ!)
逃すわけにはいかない。僕は渾身の笑顔で振り向く。
「あ、あの。一回五百で――」
笑顔のまま見事に凍り付いた。
暗闇を人型に切り取ったような影が、親しい友人のように片手を上げて揺らいでいる。
実態を持たない影のモンスター・シャドウ。
久しぶりに見たモンスターに、僕の頭は真っ白になった。
「五百? ずいぶん安いねー」
真っ白になった僕に構わず、モンスターは財布を開く。
「本当に五百でいいの?」
「モンスターだああああああぁぁーーーッ‼」
僕の絶叫が王都の空に響き渡った。
吸い殻や使用済みのゴムが散らばる狭い路地。
「あばっばばばば!」
腰を抜かし、泡を吹きながらも後退する。
(モ、モンスター⁉ や、やだっ。怖い、死ぬ! 死んじゃう‼)
涙を浮かべ距離を取れるだけ取ろうとするも、背後の壁にぶつかる。
「はい。お金」
こんな状況なのに、地面に落とされた硬貨にノータイムで手を伸ばす自分がいた。
しっかり握りしめる。
「受け取ってくれたってことは、君を抱いて良いってことだよね。それじゃあ、いただきま~す」
「ふえ? あっ……」
身体は縮こまるが、握った我が指が開く気配も返金する気配もない。
シャドウは両腕を広げたようなポーズを取ると、音もなく消えていった。
「……え?」
周囲を見回すも、影も形もない。夢だったのかと思うほどいつもの汚れた風景に、腐った風のにおい。
「な、なんだ。夢か……」
『君の体内にお邪魔してまーす』
自分の口から、やさしそうな声が出た。自分の声ではない。
「はえ⁉」
『憑りついてるだけだよ。怖がらないで。ところで君、なんていうの?』
「……スカー、です」
金の力か。すんなり答えてしまっている。
『スカー? それは「傷を持つ者」という意味で名前ではないよ?』
そう言われても、本名など覚えていない。ここでの僕の名前はそれだ。まあ、この辺はスカーなどいくらでもいるけれど。
「他に名前なんか、ないよ」
『……そっか』
納得したのかは謎だが、シャドウがそれ以上突っ込んでくることはなかった。そんなことよりも、自分の身体だというのに、先ほどから全く動かせない。
「な、んで……?」
『主導権は俺だよ。力抜いて、ゆったりした気持ちでいてね』
「へ?」
シャドウがそう言うと、「僕」の両腕が股間の、それも大事な部分を握りしめた。
「ちょっと待って⁉ 何⁉」
『へぇ、君。男の子なんだ。ワンピース姿だったから女の子かと……。まあ、可愛いのには変わりないし、いっか』
すぐヤれるように、だいたい皆ラフな格好が基本だ。シャドウは僕の手を動かし、おちんぽに刺激を伝えていく。
「あ、ちょっと……。な、なに?」
『んー? 見ての通り俺って実体無いからさ。ヤりたくなったら人間の身体を借りなきゃいけないんだ~。モンスターでもいいんだけどね? 今回はたまたま君が近くにいたんで』
こんな迷惑な話があるだろうか。
八個ほど文句を言いたいのに、僕の口は甘い鳴き声を吐き出す。
「んう! ま、待ってよ……。あ。こ、こんな、と、ところで。ンッ」
僕の指が別人のように巧みに動き、先っぽと玉を同時に虐め出す。
「あ、っぁ。はあぁ……駄目、だってば……」
『人目が恥ずかしいの? でもここって「こういうこと」する場所でしょ? 恥ずかしがることないよ』
座り込んでおちんぽを虐めている僕の横を、普通に人が通り過ぎる。確かにここの住人なのでいちいちガン見したり驚いたりはしてこないが。
「んやっ……恥ずかしい、よ。僕だって……んく」
『んー? でも君の照れてる顔可愛いし。別にいいじゃん。もしかして、見られるの、好き?』
「そ、そんなことな……ンッ。あん。先っぽを、くにくにしないで……。あ、あん」
狭い路地とはいえ、人は通る。
人目があるせいか、いつもより敏感になっている気がする。先端は早くも蜜を垂らし、擦り切れそうなボロ服の上からでも分かるほど、乳首が立ってきた。
くちゅくちゅと、わざと音を立てるようにいじくってくる。顔見知りがちらっと視線を向けてきたときは顔から火どころか溶岩が出そうだった。
「や、はうっ……あ、ぁああ……」
『乳首も美味しそう。ね。良く見せて』
「いや……っ」
僕の手が勝手に裾を捲る。酷い傷跡が晒され、僕は泣きそうなほど顔を歪めた。
「見ないで‼」
『何を?』
「っ! この傷跡……ヲ?」
僕の語尾がひっくり返った。
広範囲に広がっていた傷跡がきれいさっぽり消えている。
「……???!???」
『宿主を長持ちさせるために、俺が憑りつくと怪我は治っちゃうよ?』
「!?????!!」
頭が小宇宙(コスモ)になっている僕を置き去りにして、僕の歯が服の裾を噛む。桃色の乳首を、蜜で濡れた指がピンっと弾いた。
「ひん⁉」
『可愛いじゃん。ピンクで小っちゃくて。虐めたくなっちゃう』
指で転がされ、僕の身体はびくびくと小刻みに跳ねる。
「んっ……ふ」
服を嚙まされているため、鼻から吐息だけが漏れる。
「ふ、うう……」
『気持ち良いでしょ? 乳首と同時に触ると』
「……んん。ん、う、ん。ふう……。ふう……んん」
止めさせようと両足を閉じるが、手の動きは止まってくれない。
「ん……ん。ん! ……う、うう」
「お。可愛い子がいる」
見世物だと思ったのか、通りすがりの人が足を止めた。
おかしい。いつもは僕を見るたびに、誰もが顔をしかめて早足で通り過ぎるのに。
『そりゃ、君。可愛くなってるし』
ハッと思い出す。
そうだ。僕の傷跡はこのモンスターが。消したんだった。血を流していた心がほんわかする。
でも。それはそれとして。
(み、見ないで。見世物じゃな……)
真っ赤になった顔を伏せようとするが、勝手に客の方を向いてしまう。足も広げられ、見せつけるような体勢にされた。
(やだぁぁーっ‼)
乳首を指で挟むたびに「ふ、ん」と色づいた息が溢れる。
自分を慰めている様を売り物にしている者のような姿勢に、見たくない僕はぎゅっと目を閉じた。
「んっ、んふ。んん……ん! んん。んうう……ふ、う」
目を閉じたせいでなんだか余計に、感じてしまうような……。
『興奮するでしょ?』
「ふ……んうう。んう。んぅ!」
首を横に振って否定したいのに、僕の身体は淫らに、ビクンビクンと踊り始める。
いつの間にか、足を止める者の数は増えていた。
「なんかやってる」
「いいね。こんな子、いたっけ?」
「いやー。エロいな。もっと足開いて良く見せてよ」
「ねっ。口の中見せて? 口開きながらヤってくれ!」
見物人の中にほどほどの変態がいる。
(違……。見ないで)
顎に力を込めようとするも、抵抗虚しくシャドウは口を開いた。銜えていた服の裾が落ちる。
「んあ……。いっぱい、見て、ください……」
舌まで出して、しかも恥ずかしいセリフを言わされる。犬のように舌を出したまま、僕は人だかりの前でおちんぽと乳首を弄った。
「あ、あっ、あ、あん……」
乳首を軽く引っ張られると、腰が勝手に揺れてしまうほど気持ち良い。自分ではこんな触り方をしないから。
右手はおちんぽを、根元から先っぽまで指をバラバラに動かしてくすぐっていく。
「あ……んやぁ。あっ、はっ、はっ! ああっ、口、閉じた……ぁ。んあ。あんっ」
『見せつけてやりなよー』
半笑いのような声で、シャドウが適当なことを言う。
「あっ。あう。ああ! ひゃあんっ。あっあ……。あ、見ないで……あ、見な……ンンッ!」
「この子いいよね。いくらかな?」
「俺も、ヤりたくなってきた」
「ちょっとトイレ行ってくる……」
「いいよいいよ! もっと! もっと口開けてくれ!」
この人だけ、どこかに行ってほしい。
密で濡れた僕の指が、ようやく竿を握り上下に擦る。
「あっあっあっあっ……!」
先っぽだけの刺激に慣れてきたところにこれは、熱いほど感じてしまう。
手が上下するたびに身体はガクンガクンと反応し、舌先から、透明なよだれが垂れ落ちた。
(シャドウ君! もうやめっ! 恥ずっ、かしい……)
『ええ? そんな急に友達みたいな呼び方されてもびっくりするんだけど……。見物人の反応見なよ。みーんな、君を見て興奮してるよ? この後、お客さん沢山取れるんじゃない? いいことじゃん』
「ああん! いやああん。あんっ、あっ、も……イきそ……」
おちんぽから垂れ出た蜜が手を濡らし、地面にシミを作っていく。漏らしたみたいだ。客の一部が盛り上がる。
「見ないで……。見ないでよぉ……。んっ、あ!」
『イっていいよ? てか、君がイってくれないと俺がすっきりできない』
「あっ、こ、こんな……。見ら、れてるのにっ……! あ、イっちゃ、だめ、なのに……んん」
複数の視線が股間と表情に向けられる。イく瞬間を逃さず目撃しようとしているのだ。
ぐちぐちと股の間から水音が響き、垂れたよだれが乳首を濡らしてしまう。
見られているのに。
人前なのに。
「ああ。も、あ……気持ち、い……ンッ‼」
爪先でカリカリと乳首をやさしく掻かれると、ドクンと下半身が脈打ち、白い液を放っていた。
「シャドウ君⁉ どこ?」
札束を握りしめた僕が王都中を走り回る。
こんなに儲かったのは初めてだ。あの後、たくさんの人が僕を指名してくれた。それも激安ではく普通の金額で。
ご飯だけではなく、バラックも建て直せるかもしれない。傷跡もなくなって、こんなに嬉しい事は無い。
「シャドウ君! 僕! お、お礼が、したくて」
声の限り叫ぶ。
汗だくになって走り回るが、実体が無いのに一人歩きする影は見当たらない。
傷跡を治してもらっただけでも一生頭が上がらないのに。お礼もできないなんてあんまりだ。
夕方になっても見つからず、カラスの鳴き声を上空に聞きながら、僕はとぼとぼとバラックに帰るのだった。
「シャドウ君‼」
「ウワ――――ッ⁉」
倒壊寸前の空き家。屋根裏部屋へ続く扉を開ければ、シャドウが陽射しを避けるようにして眠っていた。
僕の声で飛び起きたようだけど。
「こんなところに……。けほっ。見つけられないわけだよ」
ハシゴが壊れていたので、気合で這い上がりシャドウに詰め寄る。
埃に埋もれた屋根裏部屋。人間が使っていたであろうベッドの上で、お行儀よく横になっていた。
シャドウは慌ててベッドから降りる。
「はっ⁉ はあ⁉ どうしてここが……?」
いきなり出現した人間に混乱しているのか、黒い人影は頭を抱えている。
僕はさらっと教えた。
「クズアサリが教えてくれた」
クズアサリ(ゴミ漁り)。ゴミを漁るモンスター。無害過ぎて人里でも普通に見かける。
「僕もよくごみ漁るから。親近感というか。あのモンスターは怖くないんだよね」
シャドウ君は額を押さえる。
「ああそう……。でもあいつ、ああ見えて強いから気を付けてね」
「会いたかった!」
抱きしめるが、すかっとすり抜けた。勢いあまって僕はベッドに倒れ込む。
「ぼむっ」
「あーもー。実体無いって言ったじゃん」
シャレにならないくらい舞い上がった埃が鬱陶しいのか、手をパタパタと振っている。構わずがばっと起き上がった。
「僕! お礼がしたくて」
「はあ?」
「シャドウ君! ありがとう! 君のおかげで、僕は」
「……」
「お礼にチューしたげる。チュー」
「……」
笑顔でタコの真似をしていると、フッと影が消えた。
「え?」
どこかに行ってしまったのかと、タコのまま冷や汗が背筋を滑り落ちたが、
『お礼なら身体でしてよ』
「い、いいよ!」
僕はやる気満々でクッションに尻を下ろした。
「今日はまだ一度もヤってないからね」
『え? ああうん……』
「シャドウ君。ここに住んでるの? いつもここにいるの? 日がくれたら出歩く感じ?」
『……』
僕の質問がうるさかったのか、口に指が突っ込まれる。
「あが」
『はい。今からケツに指突っ込むから、しっかり舐めておいてよ』
「ふぁい……」
ちゅぱちゅぱと自分の指を味わう。唾液に塗れ、てらてらと輝く。自分で穴を解すのには慣れているが、ちょびっと緊張する。
なんでだろう。
『どうせなら、この間みたいに人前でする?』
「いいです。今日は君だけに。君へのお礼なんだから」
『人間のこういうとこ、苦手だな……』
すごく小さく、怒っているような照れくさいような声で、シャドウ君が何か言った気がした。
僕の二本の指が、穴の中をいじくる。
僕は頬を床につけ、腰を高く上げた体勢で、自分の尻穴を解していた。
「はぁあん……ああん……っ! あ、ああ。あっあ」
二本の指が内壁を擦るように動き出す。
「ああ、そんな。こすちゃ……んっ! あ、シャドウく、ん……。シャドウ、くん……」
『そんな恋人みたいに名前呼ばれながらされても困るんだけど。反応に』
穴から垂れ出た汁が尻の割れ目を通り、僕の足の裏に落ちる。
『君の指、短いからあんまし奥まで届かないねー。よくこれでいつも、解せてるね』
「入口さえ、ンッ、解せたら……。あとは勝手に突っ込んでくれるし……あっ、あぁ! んっ、うう」
指は何度も出し入れを繰り返し、にちゅにちゅと肉穴を解していく。
「はあ……んっ、はあ……。これ、お礼に、なってるの……?」
『うん。でもどうせなら尻に突っ込む玩具とか、持ってきてほしかった』
信じられないくらいの安物か、自作した玩具ならある。
「次は、はぁっ! ん……も、持って、くるよ、アッ」
『次って……。また来る気なの?』
「僕たち、友達でしょ?」
『一回ヤったら友達ってこと⁉ 君、どうなってんの……』
呆れたようだが、その口調は笑っているようだった。
シャドウ君に大人の玩具の使い方や気持ち良くするテクを色々教わった僕は、高級娼館で働けるまでに成長した。
「シャドウ君に足向けて眠れないねー」
「君さぁ? 金に困らなくなったのに、まだこんなところに来るの?」
足を組んで座っているような姿勢の、人型の影。
倒壊寸前の空き家。の屋根裏部屋。一階ではネズミのモンスター・ラットチュが走り回っている。そのおかげで人が寄り付かず、僕は安心して彼(彼女?)に会いに行けた。
「服装だって、すげー安物だし」
「お金の使い方が分かんなくて……。そ、それでさ。僕と昔付き合ってた元カレ……。薬品をかけてきたあの人。この前、復縁しようぜって迫られて怖かったんだ。……でも、今日ね? 広場で磔の刑にされてたんだけど、シャドウ君……なんか、した?」
冷や汗を浮かべて彼を見るが、黒い影は明後日の方向を見ながら下手な口笛を吹いていた。
僕は両手の指を絡ませる。
「……ありがとうね」
「なんのことやら」
「シャドウ君に貰ってばかりだね。なにか、お礼できない?」
また身体貸せでもなんでもいい。わくわくしながら返答を待っていると、黒い影は気まずそうに身じろぎした。
いまだに肉付きの足りない、僕の身体を眺めてくる。見ても、良い事なんてないと思うけど。
「人間の食べ物を……食べてみたいかな」
「!」
僕はさっそく高級菓子や果物を買い込むと、部屋にずらりと並べる。人間に憑依すると味を感じることができるというので。僕に憑依して好きなだけ飲み食いしてもらう作戦だ。人間のお菓子が食べたいなんて。なんだか可愛いなぁ、もう!
「すごく体重が増えた……。でもお客さんに喜んでもらえる。……あれ? 僕また、シャドウ君に助けられたの?」
「よし。次は高価な服を着てみたい」
「ねぇ⁉ 『よし』って何⁉ これ‼ 本当に、君へのお礼になってる⁉」
いつまでもお礼のできない僕の身体は、引きずられるようなスキップをしながら服屋さんへ向かった。
【おしまい】
苦手な方はお気をつけて。
王都の隅っこも隅っこ。
路上で身体を売っているものでも、更に下層の者たちのたまり場。
トタンや布をかぶせただけの傾いたバラックが並び、ゴミが流れつく大きな川があるため一年中臭い。建物は落書きまみれだが、モンスターが嫌う香料で描かれているらしく、モンスターの被害は少なかった。
今日も僕はわずかなお金のために道端で客を待つ。
一回五百。
安すぎだが、僕の身体は傷が目立つ。前の彼氏が変な趣味持ちで、薬品をかけられたのだ。火傷を負った肌では、このくらいまで値段を下げないと客が寄り付かない。
手の中の硬貨を数える。
(まずい……。客を取れてない。このままじゃ)
昨日も食べていないので、そろそろ空腹が限界だ。
ため息をついてポッケに硬貨を仕舞うと、声をかけられた。
「やあ。一回いくら?」
やさしい男性っぽい声。
(やた! 客だ!)
逃すわけにはいかない。僕は渾身の笑顔で振り向く。
「あ、あの。一回五百で――」
笑顔のまま見事に凍り付いた。
暗闇を人型に切り取ったような影が、親しい友人のように片手を上げて揺らいでいる。
実態を持たない影のモンスター・シャドウ。
久しぶりに見たモンスターに、僕の頭は真っ白になった。
「五百? ずいぶん安いねー」
真っ白になった僕に構わず、モンスターは財布を開く。
「本当に五百でいいの?」
「モンスターだああああああぁぁーーーッ‼」
僕の絶叫が王都の空に響き渡った。
吸い殻や使用済みのゴムが散らばる狭い路地。
「あばっばばばば!」
腰を抜かし、泡を吹きながらも後退する。
(モ、モンスター⁉ や、やだっ。怖い、死ぬ! 死んじゃう‼)
涙を浮かべ距離を取れるだけ取ろうとするも、背後の壁にぶつかる。
「はい。お金」
こんな状況なのに、地面に落とされた硬貨にノータイムで手を伸ばす自分がいた。
しっかり握りしめる。
「受け取ってくれたってことは、君を抱いて良いってことだよね。それじゃあ、いただきま~す」
「ふえ? あっ……」
身体は縮こまるが、握った我が指が開く気配も返金する気配もない。
シャドウは両腕を広げたようなポーズを取ると、音もなく消えていった。
「……え?」
周囲を見回すも、影も形もない。夢だったのかと思うほどいつもの汚れた風景に、腐った風のにおい。
「な、なんだ。夢か……」
『君の体内にお邪魔してまーす』
自分の口から、やさしそうな声が出た。自分の声ではない。
「はえ⁉」
『憑りついてるだけだよ。怖がらないで。ところで君、なんていうの?』
「……スカー、です」
金の力か。すんなり答えてしまっている。
『スカー? それは「傷を持つ者」という意味で名前ではないよ?』
そう言われても、本名など覚えていない。ここでの僕の名前はそれだ。まあ、この辺はスカーなどいくらでもいるけれど。
「他に名前なんか、ないよ」
『……そっか』
納得したのかは謎だが、シャドウがそれ以上突っ込んでくることはなかった。そんなことよりも、自分の身体だというのに、先ほどから全く動かせない。
「な、んで……?」
『主導権は俺だよ。力抜いて、ゆったりした気持ちでいてね』
「へ?」
シャドウがそう言うと、「僕」の両腕が股間の、それも大事な部分を握りしめた。
「ちょっと待って⁉ 何⁉」
『へぇ、君。男の子なんだ。ワンピース姿だったから女の子かと……。まあ、可愛いのには変わりないし、いっか』
すぐヤれるように、だいたい皆ラフな格好が基本だ。シャドウは僕の手を動かし、おちんぽに刺激を伝えていく。
「あ、ちょっと……。な、なに?」
『んー? 見ての通り俺って実体無いからさ。ヤりたくなったら人間の身体を借りなきゃいけないんだ~。モンスターでもいいんだけどね? 今回はたまたま君が近くにいたんで』
こんな迷惑な話があるだろうか。
八個ほど文句を言いたいのに、僕の口は甘い鳴き声を吐き出す。
「んう! ま、待ってよ……。あ。こ、こんな、と、ところで。ンッ」
僕の指が別人のように巧みに動き、先っぽと玉を同時に虐め出す。
「あ、っぁ。はあぁ……駄目、だってば……」
『人目が恥ずかしいの? でもここって「こういうこと」する場所でしょ? 恥ずかしがることないよ』
座り込んでおちんぽを虐めている僕の横を、普通に人が通り過ぎる。確かにここの住人なのでいちいちガン見したり驚いたりはしてこないが。
「んやっ……恥ずかしい、よ。僕だって……んく」
『んー? でも君の照れてる顔可愛いし。別にいいじゃん。もしかして、見られるの、好き?』
「そ、そんなことな……ンッ。あん。先っぽを、くにくにしないで……。あ、あん」
狭い路地とはいえ、人は通る。
人目があるせいか、いつもより敏感になっている気がする。先端は早くも蜜を垂らし、擦り切れそうなボロ服の上からでも分かるほど、乳首が立ってきた。
くちゅくちゅと、わざと音を立てるようにいじくってくる。顔見知りがちらっと視線を向けてきたときは顔から火どころか溶岩が出そうだった。
「や、はうっ……あ、ぁああ……」
『乳首も美味しそう。ね。良く見せて』
「いや……っ」
僕の手が勝手に裾を捲る。酷い傷跡が晒され、僕は泣きそうなほど顔を歪めた。
「見ないで‼」
『何を?』
「っ! この傷跡……ヲ?」
僕の語尾がひっくり返った。
広範囲に広がっていた傷跡がきれいさっぽり消えている。
「……???!???」
『宿主を長持ちさせるために、俺が憑りつくと怪我は治っちゃうよ?』
「!?????!!」
頭が小宇宙(コスモ)になっている僕を置き去りにして、僕の歯が服の裾を噛む。桃色の乳首を、蜜で濡れた指がピンっと弾いた。
「ひん⁉」
『可愛いじゃん。ピンクで小っちゃくて。虐めたくなっちゃう』
指で転がされ、僕の身体はびくびくと小刻みに跳ねる。
「んっ……ふ」
服を嚙まされているため、鼻から吐息だけが漏れる。
「ふ、うう……」
『気持ち良いでしょ? 乳首と同時に触ると』
「……んん。ん、う、ん。ふう……。ふう……んん」
止めさせようと両足を閉じるが、手の動きは止まってくれない。
「ん……ん。ん! ……う、うう」
「お。可愛い子がいる」
見世物だと思ったのか、通りすがりの人が足を止めた。
おかしい。いつもは僕を見るたびに、誰もが顔をしかめて早足で通り過ぎるのに。
『そりゃ、君。可愛くなってるし』
ハッと思い出す。
そうだ。僕の傷跡はこのモンスターが。消したんだった。血を流していた心がほんわかする。
でも。それはそれとして。
(み、見ないで。見世物じゃな……)
真っ赤になった顔を伏せようとするが、勝手に客の方を向いてしまう。足も広げられ、見せつけるような体勢にされた。
(やだぁぁーっ‼)
乳首を指で挟むたびに「ふ、ん」と色づいた息が溢れる。
自分を慰めている様を売り物にしている者のような姿勢に、見たくない僕はぎゅっと目を閉じた。
「んっ、んふ。んん……ん! んん。んうう……ふ、う」
目を閉じたせいでなんだか余計に、感じてしまうような……。
『興奮するでしょ?』
「ふ……んうう。んう。んぅ!」
首を横に振って否定したいのに、僕の身体は淫らに、ビクンビクンと踊り始める。
いつの間にか、足を止める者の数は増えていた。
「なんかやってる」
「いいね。こんな子、いたっけ?」
「いやー。エロいな。もっと足開いて良く見せてよ」
「ねっ。口の中見せて? 口開きながらヤってくれ!」
見物人の中にほどほどの変態がいる。
(違……。見ないで)
顎に力を込めようとするも、抵抗虚しくシャドウは口を開いた。銜えていた服の裾が落ちる。
「んあ……。いっぱい、見て、ください……」
舌まで出して、しかも恥ずかしいセリフを言わされる。犬のように舌を出したまま、僕は人だかりの前でおちんぽと乳首を弄った。
「あ、あっ、あ、あん……」
乳首を軽く引っ張られると、腰が勝手に揺れてしまうほど気持ち良い。自分ではこんな触り方をしないから。
右手はおちんぽを、根元から先っぽまで指をバラバラに動かしてくすぐっていく。
「あ……んやぁ。あっ、はっ、はっ! ああっ、口、閉じた……ぁ。んあ。あんっ」
『見せつけてやりなよー』
半笑いのような声で、シャドウが適当なことを言う。
「あっ。あう。ああ! ひゃあんっ。あっあ……。あ、見ないで……あ、見な……ンンッ!」
「この子いいよね。いくらかな?」
「俺も、ヤりたくなってきた」
「ちょっとトイレ行ってくる……」
「いいよいいよ! もっと! もっと口開けてくれ!」
この人だけ、どこかに行ってほしい。
密で濡れた僕の指が、ようやく竿を握り上下に擦る。
「あっあっあっあっ……!」
先っぽだけの刺激に慣れてきたところにこれは、熱いほど感じてしまう。
手が上下するたびに身体はガクンガクンと反応し、舌先から、透明なよだれが垂れ落ちた。
(シャドウ君! もうやめっ! 恥ずっ、かしい……)
『ええ? そんな急に友達みたいな呼び方されてもびっくりするんだけど……。見物人の反応見なよ。みーんな、君を見て興奮してるよ? この後、お客さん沢山取れるんじゃない? いいことじゃん』
「ああん! いやああん。あんっ、あっ、も……イきそ……」
おちんぽから垂れ出た蜜が手を濡らし、地面にシミを作っていく。漏らしたみたいだ。客の一部が盛り上がる。
「見ないで……。見ないでよぉ……。んっ、あ!」
『イっていいよ? てか、君がイってくれないと俺がすっきりできない』
「あっ、こ、こんな……。見ら、れてるのにっ……! あ、イっちゃ、だめ、なのに……んん」
複数の視線が股間と表情に向けられる。イく瞬間を逃さず目撃しようとしているのだ。
ぐちぐちと股の間から水音が響き、垂れたよだれが乳首を濡らしてしまう。
見られているのに。
人前なのに。
「ああ。も、あ……気持ち、い……ンッ‼」
爪先でカリカリと乳首をやさしく掻かれると、ドクンと下半身が脈打ち、白い液を放っていた。
「シャドウ君⁉ どこ?」
札束を握りしめた僕が王都中を走り回る。
こんなに儲かったのは初めてだ。あの後、たくさんの人が僕を指名してくれた。それも激安ではく普通の金額で。
ご飯だけではなく、バラックも建て直せるかもしれない。傷跡もなくなって、こんなに嬉しい事は無い。
「シャドウ君! 僕! お、お礼が、したくて」
声の限り叫ぶ。
汗だくになって走り回るが、実体が無いのに一人歩きする影は見当たらない。
傷跡を治してもらっただけでも一生頭が上がらないのに。お礼もできないなんてあんまりだ。
夕方になっても見つからず、カラスの鳴き声を上空に聞きながら、僕はとぼとぼとバラックに帰るのだった。
「シャドウ君‼」
「ウワ――――ッ⁉」
倒壊寸前の空き家。屋根裏部屋へ続く扉を開ければ、シャドウが陽射しを避けるようにして眠っていた。
僕の声で飛び起きたようだけど。
「こんなところに……。けほっ。見つけられないわけだよ」
ハシゴが壊れていたので、気合で這い上がりシャドウに詰め寄る。
埃に埋もれた屋根裏部屋。人間が使っていたであろうベッドの上で、お行儀よく横になっていた。
シャドウは慌ててベッドから降りる。
「はっ⁉ はあ⁉ どうしてここが……?」
いきなり出現した人間に混乱しているのか、黒い人影は頭を抱えている。
僕はさらっと教えた。
「クズアサリが教えてくれた」
クズアサリ(ゴミ漁り)。ゴミを漁るモンスター。無害過ぎて人里でも普通に見かける。
「僕もよくごみ漁るから。親近感というか。あのモンスターは怖くないんだよね」
シャドウ君は額を押さえる。
「ああそう……。でもあいつ、ああ見えて強いから気を付けてね」
「会いたかった!」
抱きしめるが、すかっとすり抜けた。勢いあまって僕はベッドに倒れ込む。
「ぼむっ」
「あーもー。実体無いって言ったじゃん」
シャレにならないくらい舞い上がった埃が鬱陶しいのか、手をパタパタと振っている。構わずがばっと起き上がった。
「僕! お礼がしたくて」
「はあ?」
「シャドウ君! ありがとう! 君のおかげで、僕は」
「……」
「お礼にチューしたげる。チュー」
「……」
笑顔でタコの真似をしていると、フッと影が消えた。
「え?」
どこかに行ってしまったのかと、タコのまま冷や汗が背筋を滑り落ちたが、
『お礼なら身体でしてよ』
「い、いいよ!」
僕はやる気満々でクッションに尻を下ろした。
「今日はまだ一度もヤってないからね」
『え? ああうん……』
「シャドウ君。ここに住んでるの? いつもここにいるの? 日がくれたら出歩く感じ?」
『……』
僕の質問がうるさかったのか、口に指が突っ込まれる。
「あが」
『はい。今からケツに指突っ込むから、しっかり舐めておいてよ』
「ふぁい……」
ちゅぱちゅぱと自分の指を味わう。唾液に塗れ、てらてらと輝く。自分で穴を解すのには慣れているが、ちょびっと緊張する。
なんでだろう。
『どうせなら、この間みたいに人前でする?』
「いいです。今日は君だけに。君へのお礼なんだから」
『人間のこういうとこ、苦手だな……』
すごく小さく、怒っているような照れくさいような声で、シャドウ君が何か言った気がした。
僕の二本の指が、穴の中をいじくる。
僕は頬を床につけ、腰を高く上げた体勢で、自分の尻穴を解していた。
「はぁあん……ああん……っ! あ、ああ。あっあ」
二本の指が内壁を擦るように動き出す。
「ああ、そんな。こすちゃ……んっ! あ、シャドウく、ん……。シャドウ、くん……」
『そんな恋人みたいに名前呼ばれながらされても困るんだけど。反応に』
穴から垂れ出た汁が尻の割れ目を通り、僕の足の裏に落ちる。
『君の指、短いからあんまし奥まで届かないねー。よくこれでいつも、解せてるね』
「入口さえ、ンッ、解せたら……。あとは勝手に突っ込んでくれるし……あっ、あぁ! んっ、うう」
指は何度も出し入れを繰り返し、にちゅにちゅと肉穴を解していく。
「はあ……んっ、はあ……。これ、お礼に、なってるの……?」
『うん。でもどうせなら尻に突っ込む玩具とか、持ってきてほしかった』
信じられないくらいの安物か、自作した玩具ならある。
「次は、はぁっ! ん……も、持って、くるよ、アッ」
『次って……。また来る気なの?』
「僕たち、友達でしょ?」
『一回ヤったら友達ってこと⁉ 君、どうなってんの……』
呆れたようだが、その口調は笑っているようだった。
シャドウ君に大人の玩具の使い方や気持ち良くするテクを色々教わった僕は、高級娼館で働けるまでに成長した。
「シャドウ君に足向けて眠れないねー」
「君さぁ? 金に困らなくなったのに、まだこんなところに来るの?」
足を組んで座っているような姿勢の、人型の影。
倒壊寸前の空き家。の屋根裏部屋。一階ではネズミのモンスター・ラットチュが走り回っている。そのおかげで人が寄り付かず、僕は安心して彼(彼女?)に会いに行けた。
「服装だって、すげー安物だし」
「お金の使い方が分かんなくて……。そ、それでさ。僕と昔付き合ってた元カレ……。薬品をかけてきたあの人。この前、復縁しようぜって迫られて怖かったんだ。……でも、今日ね? 広場で磔の刑にされてたんだけど、シャドウ君……なんか、した?」
冷や汗を浮かべて彼を見るが、黒い影は明後日の方向を見ながら下手な口笛を吹いていた。
僕は両手の指を絡ませる。
「……ありがとうね」
「なんのことやら」
「シャドウ君に貰ってばかりだね。なにか、お礼できない?」
また身体貸せでもなんでもいい。わくわくしながら返答を待っていると、黒い影は気まずそうに身じろぎした。
いまだに肉付きの足りない、僕の身体を眺めてくる。見ても、良い事なんてないと思うけど。
「人間の食べ物を……食べてみたいかな」
「!」
僕はさっそく高級菓子や果物を買い込むと、部屋にずらりと並べる。人間に憑依すると味を感じることができるというので。僕に憑依して好きなだけ飲み食いしてもらう作戦だ。人間のお菓子が食べたいなんて。なんだか可愛いなぁ、もう!
「すごく体重が増えた……。でもお客さんに喜んでもらえる。……あれ? 僕また、シャドウ君に助けられたの?」
「よし。次は高価な服を着てみたい」
「ねぇ⁉ 『よし』って何⁉ これ‼ 本当に、君へのお礼になってる⁉」
いつまでもお礼のできない僕の身体は、引きずられるようなスキップをしながら服屋さんへ向かった。
【おしまい】
38
あなたにおすすめの小説
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
ハンターがマッサージ?で堕とされちゃう話
あずき
BL
【登場人物】ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ハンター ライト(17)
???? アル(20)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
後半のキャラ崩壊は許してください;;
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる