チートな魔力を持て余す転生者のオレが召喚した勇者はロリなロボット生命体⁈ 宇宙魔族を撃退したら幼馴染とラブラブになれたので結果オーライです!

天田れおぽん

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レイちゃんの身体能力 2

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「レイちゃんは大きくなったり小さくなったり出来て、しかも力持ち、と。……それで、あとは何ができるのかな?」

「うっとねぇ……うっとねぇ……」

 アニカに言われて、レイが悩みだした。

『ちなみに、レイさまは魔法の適正はありますが、まだ使うことはできません。ご覧の通り、魔力量は多いのですが、幼いためコントロールに不安があるので使用は禁じられております』

「うん、レイちゃん、魔法つかったらダメ」

 うんうん、禁止されているの守ってるんだね。偉いね。

『レイさまが赤ちゃんの頃、寝ぐずりをした拍子に王宮を吹き飛ばすという事件があり……』

 はぁ⁈ 王宮を吹っ飛ばした⁈

『その日は、ちょうど筆頭魔法士が出張でしたので修復に時間がかかり、王族の皆さまが一晩野宿するという騒ぎになりました』

 ……野宿? 王族なら、どこかに泊まりに行けばよいのでは?

『王族の皆さまも丈夫なので……』

 丈夫だと野宿になるのか? ロボット生命体の生き方、半端ねぇな。

『とはいえ、レイさまの魔力量はすさまじく、丈夫が売りのロボット生命体であっても危険ということで。レイさまには魔法が使えないように封印が施されています』

 そっかー。レイも能天気そうに見えて苦労してるんだなぁ……ってナニしてんだ、レイ⁈

「レイちゃん、フッキンなんかいでもできる」

 寝転がったレイが上半身だけフンフンと起こして腹筋の強さをアニカにアピールしている。

 アニカも「スゴイ、スゴイ」とか言いながら手を叩いて喜んでいる。

「レイちゃん、うでたてふせ、っていうのも、なんかいもできる」

 今度はうつぶせになってフンフン腕立て伏せをしている。

 一直線に伸びた背中のラインが美しい、良い腕立て伏せだ。

 アニカは「スゴイ、スゴイ」と言いながら、手を叩いて喜んで見ている。

 記録は取らなくていいのか?

 それとも高速すぎて、回数を数えることを放棄したのか。

 調子に乗ったレイは、縦横斜め、こんな動きも出来ますよ、とばかりに次から次へと見せ始めた。

 もはや身体能力アピールではなく、はしゃいでいる子どもにしか見えない。

『魔法が封印されているだけで、レイさまの素晴らしさは何も棄損されてはおりませんので』

 AIセツも、どこか自慢げに説明を加えている。

 確かにレイの身体能力は凄いけれど、コレがどう戦いに活かせるのか、お兄さん分からないなぁ。

 アレかい? 魔物に弾丸アタックとかかます、力業コースかい?

「かけっこも、はやいよ?」

 レイは、室内を走り回り始めた。

 かなりの速さでグルグル回っているから、見ているこちらの目が回りそうだ。

「とぶのも、すき」

 そう言いながらレイは、部屋の端から端までピョンと跳んだ。

 走り回っている状態から、いきなり跳躍に入れるとか、すばしっこいのは確かだ。

『レイさまは横だけでなく、縦にも飛ぶことができますよ』

「んっ、とぶのすき」

 言うが早いか、レイは天井に向かってピョンと跳ねた。

『おおっとぉ~』

 家が慌てて天井の高さを上げる。

 それでもレイの頭は天井スレスレの高さまで届いた。

「凄いねぇ……」

 アニカは天井を見上げてポカンと口を開けている。

 そうだろう、そうだろう。

 あの体のサイズであそこまで跳ぶって。

 ノミか⁈

「レイちゃん、もっともっと、とべるよ?」

 当人は小首傾げてキョトンとしている。

『確かにレイさまは、もっと高く飛べますね』

 そうか、そうか。

 飛ぶ距離の確認くらいなら、外でも大丈夫かな。

「じゃ、いくねっ!」

 レイは高らかに宣言すると空中にピョンと跳ねてクルンと回った。

「カシャンカシャンカシャン」

 ん? なんだ今の音。

「じゃーん」

「えっ? なにこれ?」

 レイの自慢げな声に対し、アニカの戸惑った声が返る。

 目の前にはピンクと白のカラーリングの……なんだコレは? 飛行機か?

 レイのやつ、変形しやがった。

 さすがロボット生命体。

『レイさまは宇宙まで飛ぶことができます』

 いやこれ宇宙船なの?

 オレは恐る恐るアニカを見た。

 笑顔だけど、完全に放心状態だ。

 そりゃそうだ。この世界には飛行機すらないのに。いきなり宇宙船だされても戸惑うよなぁ……。

 オレはワックワクだけどな!
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