キミを救いたかっただけなのに

眠りん

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五話 お家デート

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 今日は和泉に誘われて、家に招待してもらえた。家族は義理のお父さんが一人と、従兄のクソ野郎だけだそうだ。

 お父さんは仕事でほとんど家にいないらしく、従兄も今日は出掛けているから大丈夫だと言われた。
 俺としては、従兄に直接会って文句の一つでも言いたかったんだけど、仕方ないよね。

 和泉の部屋はシンプルだ。ベッドとテーブルと椅子、その上にパソコンがあって、本棚に専門書や小説が並んでいる。
 ランニングが趣味の割に知的な雰囲気の部屋が、少し和泉のイメージと合わないかも。
 それでいて、エロい乳首っていうのもギャップある。

 俺はもっと和泉に興味が湧いた。好きな人の事をもっとよく知りたくなる。

 和泉に促されてベッドに座ると、俺にピッチリと身体を寄り添わせるように和泉も座った。

「和泉はいつもこの部屋でどう過ごしてんだ?」

「大体机の前が多いかな。何をするにもパソコン使ってるから」

「スマホよりパソコンなんだ?」

「まぁね。高校時代にバイトして貯めた分、全部パソコンに注ぎ込んだから、元を取りたい気持ちの方が大きいかも」

「へぇ、意外とパソコンオタクなんだな?」

「そんな事ないよ。なるべく容量の大きいタイプが欲しくてさ」

「へぇ~」

「ほら、音楽とかビデオとかゲームも全部パソコンだからさ」

「そっか~」

 少し和泉が焦ってるように見える。
 も、もしかして。俺を部屋に入れたから緊張してるのか?

 まさか! 俺とそういう事をしたくて準備してるとか?

 和泉の身体を舐め回すように見た。今はブルーのシャツに、白いパーカーを着ている。
 その下の乳首にピアスが着いているなんて、あの日に見せてもらわなきゃ想像すら出来なかっただろうな。

 ドキドキしながら和泉の手を握ってみた。和泉の身体が少しビクッと揺れて、和泉の可愛い目が俺を見上げる。

「つばさ?」

「和泉って可愛いよな。昔からモテてたんだろ?」

「どうだろ? 女の子と話せるようになったのは、大学入ってからなんだよね。
 それまで大人しいタイプで通ってたし」

 確かに、一見大人しそうに見える。合コンで女子達と仲良さげに話していた場面を思い出すと、少しチャラ男っぽく感じるけど。

「そうなんだ! じゃあ付き合うのって、俺が初めて?」

「……実は、そうなんだ。恥ずかしいな。つばさは?」

 俺が初めてか~。なんか嬉しいなぁ。

「一人だけ付き合ってた人がいたよ」

「そうなんだね。女の子?」

「うん。女の子。男と付き合うのは和泉が初めてだよ」

「そっか。なんか怖いな。俺、男だから……その、男の象徴が付いてるわけで。
 この前、フェラしてもらったけど、それでもやっぱり不安になるっていうか。
 男子のアナルは女の子のおまんことは違うだろうし」

「大丈夫だよ! 性別なんかどうでもいい。和泉が好きなんだから。
 安心して身を任せてよ」

「ん。つばさがそう言うなら」

 我慢出来ない。和泉をベッドに押し倒して、そのピンク色の可愛い唇にキスをした。
 愛しい気持ちが胸いっぱいに広がる。

 和泉の服を脱がして、ニップルピアスごと乳首を舐める。毎日ランニングしてるとは思えないくらい白い肌。
 腹筋が割れてて、男らしい。カッコイイ。

 ズボンとパンツも脱がしてしまって、和泉のペニスをまじまじと観察した。

「もう、そんなに見ないで!」

 和泉は両手で隠そうとするが、その手を掴んで邪魔をする。
 この前は大きさとかあんまり見れなかったから、今日はゆっくり観察する。
 ペニスは平均サイズといったところで、長さは俺と変わらない。太さは和泉の方が太いかな。

 迷わずペニスをしゃぶった。
 少しアンモニア臭がしたけど、それでも問題ないね。

「はぁ、和泉の匂い、たまんねぇ!」

「んっ……つばさ、気持ちいい」

 和泉は俺が何をしても気持ちいいと喜んでくれた。色々な舐め方を試して、和泉が感じる場所を探った。

 俺もチンポが痛くなってきた。我慢出来なくて自分のズボンからチンポを出してしごく。他人の部屋で下半身露出するのって、なんか恥ずかしいな。

 イきそう……と思った瞬間、口の中にピュッピュと和泉の精液が発射された。
 もちろん、俺は出された精液を飲み込んだ。それが嬉しくて、気付いたら俺も射精してた。
 フローリングの床で良かった~。

「ごめん、我慢出来なくて、またつばさの口に……」

 結局、エッチまでしなかったけど、これだけで十分幸せを実感できた。何事も順序は大事だからね。

 俺、多分一生和泉の事愛するんだろうなぁ。


 和泉がウェットティッシュを出してきて、二人でチンポを拭いたり、床の掃除をしていると、急にドアをコンコンとノックする音がした。

「和泉、入っていいか?」

 誰!?
 和泉は慌てて服を直しながらドアに向かって返事をする。

「ちょっと、ごめんなさい。今は入らないで……欲しいです」

「ん? 分かった。後で用があるから、俺の部屋に来いよ」

「分かりました」

 男の足音が遠ざかり、和泉はあからさまにホッとした顔をした。

「今のは?」

「一緒に住んでる従兄」

「従兄って、和泉を虐めてくる奴じゃねぇか!
 部屋に来いって、何されるか分からないぞ!?」

「え? あ、うん。でも、家族だしね。俺は居候だからさ、少しは我慢しなきゃ」

「だからって酷い扱いを受けて良いわけない! 抗議してくる!」

 俺は服を直すと和泉の部屋を出ていこうとした。

「やめて!」

「なら! 俺の家に住むか? 嫌な奴とは会わなくていいんだ」

 俺の頭の中は理々栖の事でいっぱいだ。このまま放置して、和泉が「死にたい」なんて言いだしたら、そう考えると怖くなる。

 理々栖だって、元々は明るい性格だった。好きな事はお菓子作りで、俺は毎年のバレンタインデーが楽しみだった。
 クリスマスケーキを一緒に作った事もある。俺は全然上手く出来なかったのに、理々栖は笑って教えてくれた。

 そんな彼女は、イジメにあってからお菓子を作れなくなった。クリスマスもバレンタインも、俺と離れたくないと言って、二人で部屋に引きこもった。
 毎日死ぬ方法を考えてた。
 和泉にそうなって欲しくないんだ。
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