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第12話:友達じゃない
【42】友達じゃない(2)
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夕食時。
学食へ向かうと、フレイくんは既に夕食を受け取って席に座っていた。
フレイくんは窓際の席でボーッとしながら、ゆっくり食事をしている。
「フレイくん、早いね!隣、いい?」
「.....。」
「フレイくん?」
「....え?」
「隣、座っていい?」
「あ、はい。別に。」
僕はは隣の席に座る。
フレイくんは、僕が話しかけても『心ここにあらず』だった。
「フレイくん、ボーッとして一体どうしたの?」
「.....。」
「フレイくん?」
「...。」
「フレイくん!」
「あっ、はい!なんですか?」
これは重症だ。
ライラさんとの件を聞こうと思っていたけど、先にこの状況について聞いた方がいいな。
「フレイくん、さっきからボーッとしてるけど、何か悩み事でもあるの?」
「別に、大したことではありませんよ。」
大したこと、あるでしょ!
こんなに放心状態のフレイくんは、初めてみる。
いつもだったらタクトくんと同じくらい食べるのが早いフレイくんが、ちまちま食べている。
あまり噛まずに飲み込むフレイくんが、一口で百回以上咀嚼しているんじゃんしかと思うくらい、なかなか飲み込まない。
フレイくんは亀の歩みかと思うくらい、ゆっくりスローペースで食べていた。
これは明らかに異常事態だ。
「だったら聞かせてよ。大したことじゃなくても、誰かに言ったらスッキリするんじゃないかな?」
すると、フレイくんは顔を僕の方へ向けた。
フレイくんは、いつになく暗い顔をしていた。
「...ホリーくんは、間違ったことをしていないのに後悔したことって、ありますか?」
フレイくんは唐突に、難しい質問をしてきた。
そもそも『あの判断は間違っていた』と思うから後悔するんじゃないか?
『間違ってないのに後悔する』というのは矛盾している気がするんだけど、もしかして頓知か何かかな?
「僕はないけど、フレイくんは後悔したことがあるの?」
そう尋ねると、フレイくんは顔を伏せた。
ほぼ飲まれていないフレイくんのスープには、彼の鬱屈とした顔が映し出されていた。
「今日、ライラさんに『僕達は友達か?』って聞かれたんです。」
「うん。」
「でも、この世に愛とか友情って、存在するわけないじゃないですか。だから『違う』って言ったんです。」
「そうなんだ。」
「でも、何故かわかりませんが『あんなこと言わなかったら良かった』と思っている自分がいるんです。
...変、ですよね。何も間違ってはいないのに。」
フレイくんの考えが、分かるようで分からない。
でも、これだけはわかった。
フレイくんはライラさんとの事で後悔している。
きっと彼は『ライラさんの事を大切に思っている』という自覚がないんだ。
そしてなぜか『この世界に愛や友情なんか無い』のが当たり前だと考えている。
彼がライラさんに『友達ではない』と言ったのは、無自覚な気持ちより、自分が信じている『当たり前』の方が正しいと判断したから、って事なのかな?
だとしたら、仲直りする余地はある。
フレイくんの本当の気持ちをみんなが理解すれば、ある程度は和解できるはずだ。
でも問題は....。
「ところで、フレイくんは何で『この世界に愛や友情なんか無い』って思うの?」
「えっ?何故って.....」
フレイくんは僕の質問に戸惑ったようで、しばらく考えた後、やがて口を開いた。
「逆に、この世界に愛や友情ってあると思いますか?」
「うん、思うよ。」
「それは何故ですか?」
「何故って。だって....」
そこで僕はハッと気づいた。
1+1が2であるように。
深夜の0時を過ぎると明日になるように。
フレイくんにとっては『この世界に愛や友情がない』ことが不変的で疑いようのない常識なんだ。
これは相当厄介かもしれない。
『この世界に愛や友情はない』という思想は、きっと彼の価値観の根幹部分に食い込んでいるんだ。
説得すれば変えられる程度の思想ではない。
彼に、愛や友情の存在を認めさせるのは『1+1が2ではない』と信じ込ませるくらい難しそうだ。
そもそも、彼は一体どこでそんな思想に染まったんだ?
「僕は、ドーワ侯国にいるみんなも学校にいるみんなも大好きだから、この世界に愛は絶対あると思う。それに僕は、タクトくん達もフレイくんも友達だと思っているから、友情も勿論この世界に存在すると思っているよ。」
「そう、なのですか....。」
フレイくんは、どこか複雑そうな表情で相槌を打つ。
「フレイくんは『愛や友情はない』って言うけど、子どもの頃からそう思っていたの?」
「....わかりません。ただ、今までずっと一人でしたし、愛や友情らしきものを感じたことなんて一度もないので、無いのが当たり前だと思っていました。」
「えっ??」
フレイくんの問題発言に、一瞬、何を言っているのか理解できなかった。
『今までずっと一人だった』?
むしろ、彼は一人でいることの方が少ないように見える。
学校ではいつも僕達と一緒にいるし、学校に入学する前もタクトくんやカタリーナさん達とよく遊んでいたと聞いている。
それに何より、あのライトニング公爵夫婦が、孤独を感じるくらいフレイくんを放っておくようには思えない。
ライトニング家や僕らといても尚、孤独を感じるくらいに愛や友情を感じられなかった、ってことなのか?
いや、そこまで感情が希薄な人間だったら、ライラさんとの件で後悔なんかするはずがない。
むしろ、僕らと出会う前から『愛や友情は無い』という固定概念があったから、僕らとの友情を認識できずにすれ違いが起きた、と考えた方がしっくりくる。
...もしかして彼、転生者?
いやいや、流石にそれは無いか。
考えがまとまらないせいか、突拍子もないことを考えてしまう。
そういえば以前、タクトくんとライラさんとカタリーナさんは、フレイくんとは7歳からの付き合いだと聞いたことがある。
7歳より前に、彼の価値観を決定づける何かがあったのかもしれない。
というか、そうであって欲しい。
彼が、分かり合えないレベルで先天的に感情が欠落した人間だとは思いたくない。
もしそうだった場合、彼との和解は絶望的だ。
「『ずっと一人だった』とか『愛や友情を感じたことがない』って、フレイくんは言うけどさ。それじゃあ、フレイくんは僕らと一緒にいる時、いつもどう思っていたの?」
「『どう』って........」
フレイくんは言葉に詰まった。
なかなか答えが出ないからか、沈黙が続く。
「ごめん、難しい質問だったね。じゃあ真逆の質問をするよ。今日は珍しく一人で食事をしていたけれど、一人でいてどう思った?いつもみたいに皆と一緒に食事する時と、何か違う感じがした?」
「わかりません。ただ...」
「ただ?」
「思い出せないんですよ。今まで、どうやって一人で過ごしていたか。
おかしいですよね。一人でいるのが当たり前だと思っていたのに、いざ一人になったら、どう過ごせばいいか分からなくなるなんて。」
苦笑いしながら答えるフレイくんの顔は、今にも泣き出しそうなくらい痛々しく感じた。
こんなに切ない顔で笑う彼は初めて見る。
彼の気持ちは、まだまだ分からないことが多い。
でも、彼の話を聴いて改めて思った。
やっぱり、みんなと仲直りすべきだ。
フレイくんは自分の気持ちを理解できていないだけで、本心では僕らと一緒にいたいハズだ。
このままだと、ライラさんも、フレイくんも悲しい想いを抱いたまま、疎遠になってしまう。
そして何より、もうすぐ夏休みだ。
夏休みになったら、みんなをドーワ侯国に招待しようと計画している。
でも今の雰囲気のままだと、とてもじゃないが『ドーワ侯国で遊ぼう!』なんて言い出せない。
それに『みんな』の中には当然フレイくんも含まれている。
彼を招待しないなんて、絶対に考えられない。
だからこそ、何としてでも夏休みに入る前に仲直りさせたい。
そのために僕は明日、今フレイくんから聞いた想いを、ライラさん達に話して相談することにした。
学食へ向かうと、フレイくんは既に夕食を受け取って席に座っていた。
フレイくんは窓際の席でボーッとしながら、ゆっくり食事をしている。
「フレイくん、早いね!隣、いい?」
「.....。」
「フレイくん?」
「....え?」
「隣、座っていい?」
「あ、はい。別に。」
僕はは隣の席に座る。
フレイくんは、僕が話しかけても『心ここにあらず』だった。
「フレイくん、ボーッとして一体どうしたの?」
「.....。」
「フレイくん?」
「...。」
「フレイくん!」
「あっ、はい!なんですか?」
これは重症だ。
ライラさんとの件を聞こうと思っていたけど、先にこの状況について聞いた方がいいな。
「フレイくん、さっきからボーッとしてるけど、何か悩み事でもあるの?」
「別に、大したことではありませんよ。」
大したこと、あるでしょ!
こんなに放心状態のフレイくんは、初めてみる。
いつもだったらタクトくんと同じくらい食べるのが早いフレイくんが、ちまちま食べている。
あまり噛まずに飲み込むフレイくんが、一口で百回以上咀嚼しているんじゃんしかと思うくらい、なかなか飲み込まない。
フレイくんは亀の歩みかと思うくらい、ゆっくりスローペースで食べていた。
これは明らかに異常事態だ。
「だったら聞かせてよ。大したことじゃなくても、誰かに言ったらスッキリするんじゃないかな?」
すると、フレイくんは顔を僕の方へ向けた。
フレイくんは、いつになく暗い顔をしていた。
「...ホリーくんは、間違ったことをしていないのに後悔したことって、ありますか?」
フレイくんは唐突に、難しい質問をしてきた。
そもそも『あの判断は間違っていた』と思うから後悔するんじゃないか?
『間違ってないのに後悔する』というのは矛盾している気がするんだけど、もしかして頓知か何かかな?
「僕はないけど、フレイくんは後悔したことがあるの?」
そう尋ねると、フレイくんは顔を伏せた。
ほぼ飲まれていないフレイくんのスープには、彼の鬱屈とした顔が映し出されていた。
「今日、ライラさんに『僕達は友達か?』って聞かれたんです。」
「うん。」
「でも、この世に愛とか友情って、存在するわけないじゃないですか。だから『違う』って言ったんです。」
「そうなんだ。」
「でも、何故かわかりませんが『あんなこと言わなかったら良かった』と思っている自分がいるんです。
...変、ですよね。何も間違ってはいないのに。」
フレイくんの考えが、分かるようで分からない。
でも、これだけはわかった。
フレイくんはライラさんとの事で後悔している。
きっと彼は『ライラさんの事を大切に思っている』という自覚がないんだ。
そしてなぜか『この世界に愛や友情なんか無い』のが当たり前だと考えている。
彼がライラさんに『友達ではない』と言ったのは、無自覚な気持ちより、自分が信じている『当たり前』の方が正しいと判断したから、って事なのかな?
だとしたら、仲直りする余地はある。
フレイくんの本当の気持ちをみんなが理解すれば、ある程度は和解できるはずだ。
でも問題は....。
「ところで、フレイくんは何で『この世界に愛や友情なんか無い』って思うの?」
「えっ?何故って.....」
フレイくんは僕の質問に戸惑ったようで、しばらく考えた後、やがて口を開いた。
「逆に、この世界に愛や友情ってあると思いますか?」
「うん、思うよ。」
「それは何故ですか?」
「何故って。だって....」
そこで僕はハッと気づいた。
1+1が2であるように。
深夜の0時を過ぎると明日になるように。
フレイくんにとっては『この世界に愛や友情がない』ことが不変的で疑いようのない常識なんだ。
これは相当厄介かもしれない。
『この世界に愛や友情はない』という思想は、きっと彼の価値観の根幹部分に食い込んでいるんだ。
説得すれば変えられる程度の思想ではない。
彼に、愛や友情の存在を認めさせるのは『1+1が2ではない』と信じ込ませるくらい難しそうだ。
そもそも、彼は一体どこでそんな思想に染まったんだ?
「僕は、ドーワ侯国にいるみんなも学校にいるみんなも大好きだから、この世界に愛は絶対あると思う。それに僕は、タクトくん達もフレイくんも友達だと思っているから、友情も勿論この世界に存在すると思っているよ。」
「そう、なのですか....。」
フレイくんは、どこか複雑そうな表情で相槌を打つ。
「フレイくんは『愛や友情はない』って言うけど、子どもの頃からそう思っていたの?」
「....わかりません。ただ、今までずっと一人でしたし、愛や友情らしきものを感じたことなんて一度もないので、無いのが当たり前だと思っていました。」
「えっ??」
フレイくんの問題発言に、一瞬、何を言っているのか理解できなかった。
『今までずっと一人だった』?
むしろ、彼は一人でいることの方が少ないように見える。
学校ではいつも僕達と一緒にいるし、学校に入学する前もタクトくんやカタリーナさん達とよく遊んでいたと聞いている。
それに何より、あのライトニング公爵夫婦が、孤独を感じるくらいフレイくんを放っておくようには思えない。
ライトニング家や僕らといても尚、孤独を感じるくらいに愛や友情を感じられなかった、ってことなのか?
いや、そこまで感情が希薄な人間だったら、ライラさんとの件で後悔なんかするはずがない。
むしろ、僕らと出会う前から『愛や友情は無い』という固定概念があったから、僕らとの友情を認識できずにすれ違いが起きた、と考えた方がしっくりくる。
...もしかして彼、転生者?
いやいや、流石にそれは無いか。
考えがまとまらないせいか、突拍子もないことを考えてしまう。
そういえば以前、タクトくんとライラさんとカタリーナさんは、フレイくんとは7歳からの付き合いだと聞いたことがある。
7歳より前に、彼の価値観を決定づける何かがあったのかもしれない。
というか、そうであって欲しい。
彼が、分かり合えないレベルで先天的に感情が欠落した人間だとは思いたくない。
もしそうだった場合、彼との和解は絶望的だ。
「『ずっと一人だった』とか『愛や友情を感じたことがない』って、フレイくんは言うけどさ。それじゃあ、フレイくんは僕らと一緒にいる時、いつもどう思っていたの?」
「『どう』って........」
フレイくんは言葉に詰まった。
なかなか答えが出ないからか、沈黙が続く。
「ごめん、難しい質問だったね。じゃあ真逆の質問をするよ。今日は珍しく一人で食事をしていたけれど、一人でいてどう思った?いつもみたいに皆と一緒に食事する時と、何か違う感じがした?」
「わかりません。ただ...」
「ただ?」
「思い出せないんですよ。今まで、どうやって一人で過ごしていたか。
おかしいですよね。一人でいるのが当たり前だと思っていたのに、いざ一人になったら、どう過ごせばいいか分からなくなるなんて。」
苦笑いしながら答えるフレイくんの顔は、今にも泣き出しそうなくらい痛々しく感じた。
こんなに切ない顔で笑う彼は初めて見る。
彼の気持ちは、まだまだ分からないことが多い。
でも、彼の話を聴いて改めて思った。
やっぱり、みんなと仲直りすべきだ。
フレイくんは自分の気持ちを理解できていないだけで、本心では僕らと一緒にいたいハズだ。
このままだと、ライラさんも、フレイくんも悲しい想いを抱いたまま、疎遠になってしまう。
そして何より、もうすぐ夏休みだ。
夏休みになったら、みんなをドーワ侯国に招待しようと計画している。
でも今の雰囲気のままだと、とてもじゃないが『ドーワ侯国で遊ぼう!』なんて言い出せない。
それに『みんな』の中には当然フレイくんも含まれている。
彼を招待しないなんて、絶対に考えられない。
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