66 / 145
第15話:ダイフク商会会長
【66】ダイフク商会会長・余談
しおりを挟む
「...はい。それで宜しくお願いします。」
仕事の話を終えると、僕は電話を切った。
先日頂いたアイデアを元に、新規顧客の集客と新商品の開発を依頼した。
これらが実れば、我がダイフク商会の収益はまた大きく増えるだろう。
やはり外に出て人と話すのは良い。自分にはないアイデアがもらえる。
すると突然、僕の部屋の扉をノックする音が響いた。
「僕だ。」
この声は、ソラさんか。
「どうぞ。」
ソラさんは扉を開けて、部屋の中に入ってきた。
そして近くのソファに腰をかけると、手に持っていた本を開いて読み始めた。
「ライト・フリーレンだかヴィラーナ・カエセッタだかとの会話は楽しかったかい?」
「フレイ・ライトニングくんとカタリーナ・エセヴィランさんのことかな?」
この人はいつもそうだ。
人の名前を間違って覚える。
名前の間違え方がいつも同じだから、意図的に間違えて覚えているのだろう。
きっとソラさんは名前を覚えないことで、相手に情が湧かないようにしているのかもしれない。
ソラさんにとって普通の人は、すぐに消えて無くなる存在だから。
僕のような同じ穴の貉でない限り、名前を憶えても辛いだけなのだろう。
その考えに行きついた時から、名前の言い間違えを正そうとする気にならなくなった。
「フレイくんとカタリーナさんとの話は、楽しかったよ。フレイくんにはアーロン卿を紹介してもらう約束をしてもらえた。これでアーロン卿との共同ビジネスの話がうまくいけば、ダイフク商会は益々大きくなるはずだ。」
するとソラさんは僕の言葉に呆れたのか、大きくため息をついた。
「....全く、君は変わった奴だ。なぜそこまでお金を稼ぐことに執着できるのだ?どれだけお金を稼ごうが、死んだら手元に残らないのだぞ?」
「確かに、僕が手に入れた資産は、死んだら手元に残らない。けどね、僕が与えたものは、この世界に残り続けるのだよ。」
「与えたもの?」
「僕はビジネスを通じて、沢山の人に『豊かさ』を与えた。雇用することで従業員達に『仕事』を与えた。そして何より、ダイフク商会はこの世界の人々に『生活の基盤』を与えた。だからこそ、僕がたとえ今死のうとも、ダイフク商会はこの世界に残り続ける。
そして僕の死後も、僕の志を受け継いだ皆が、ダイフク商会をより成長させて、異界穴研究を続けてくれるだろう。」
「大した自信だね。」
「自信、というよりかは確信に近いかな。君だって、その叡智をこの世界の人々に与えたからこそ、聖ソラトリク教団という形で叡智が残り続けているじゃないか。」
「叡智を与えた結果が、あの聖ソラトリク教団か。解せないね。....ところで、要件って何?」
「あぁ、そうだった。ソラさんに聞きたいことがあるんだった。ソラさんは未来を予知できる魔法...もしくは魔術に心当たりはない?」
「心当たりはある。が、それがどうした?」
「実はカタリーナさんから予言めいた話を聞いてね。」
「予言、か。」
「彼女曰く『聖ソラトリク教団が実は異世界人の集団で、ショーン殿下を次期国王にするためにレックス殿下を殺そうとしている』らしいんだ。」
「聖ソラトリク教団が異世界人の集団?それはあり得ない。世界間移動をするには異界穴を開けるだけでは不可能だ。世界と世界の間には『世界網』と呼ばれる、目で視認できないくらいの細かい網が張られている。その網に気づかず異界穴をくぐったら、たちまちミンチ肉になるだろう。世界網を取り除く技術が教団にあれば別だが、世界網どころか異界穴を開ける術式すら自力で編み出せなかった彼らに、そんな事が出来るはずがない。」
流石は元・聖ソラトリク教団の研究員だ。
教団の内部事情は参考になる。
「まぁ、レクサス殿下暗殺は普通にあり得るんじゃない?ジョージ殿下の母君は確か、教団の拠点であるキョウシュー帝国の皇族だろ?殿下を即位させてディシュメイン王国での影響力を強めたいと考えているなら、あの教団ならやりかねない。」
王族の名前は普通に歴史に残るし、あえて間違って覚える必要はないのでは?
「ちなみに彼女の話だと『聖ソラトリク教団は各国が管理している3つの龍脈の魔力を使って、教団の異世界人が住んでいた母世界を蘇らせようとしている』そうだけど、心当たりはある?」
「さっきも言った通り、教団に異世界人がいるということ自体がありえない。が、奴らが龍脈の研究に力を入れていたのは確かだ。世界各国の龍脈付近に、龍脈研究所を作っていたからね。それに龍脈の力を最大限に使えば、異世界を蘇らせることも可能だろう。が、教団の連中がそんな技術を持っているはずがない。」
だとするとやはり、『ノスとラダムスの夜』とやらの信憑性は低い。
そもそも、ノストラダムスの大予言以上に信憑性はないのだが。
「そもそもカエセッタは、どこからその予言を得たのだ?」
「それは...信じてもらえないかもしれないが、彼女が言うに『この世界によく似た世界観の小説を前世で見た』のだそうだ。正確には、クドージンさんから又聞きした話らしいけど。」
「ほう?」
正直なところ、カタリーナさんの話は半信半疑で聴いていた。
この世界が小説の世界だと信じられないが、なまじ聖ソラトリク教団がきな臭い団体だと知っているからか、完全に無視することもできなかった。
「再度聞くけどダイフク達の世界には、魔法や魔術は本当に存在しなかったんだよね?」
「あぁ。僕らの世界には魔法は存在しなかった。それなのに日本に、異世界の出来事を予言して書くことができる人間がいたとは思えない。」
「だったらこの情報は出鱈目な可能性が高い....が、敢えて事実だと仮定しよう。もしそのような芸当ができる人間がいた場合、ダイフク達の世界にも一応は魔法もしくは魔術があったんじゃないか?一般には知られていなかっただけで。」
「確かに、たまに自称霊感の高い人とか、自称超能力者はいたね。」
「それに魂に根源のある者がいる時点で、ダイフク達の世界にも魔力があったということに他ならない。にも関わらず、魔法が存在しないのが当たり前だったのは、そもそも君達の世界の人間は魔力を非常に通しにくい身体だったから、という可能性が考えられる。」
「なるほど。だったら、魂に根源があって且つ比較的魔力を通しやすい肉体を持つ人だったら、魔法が使える可能性がありそうだね。」
「あぁ。ただし、そのような人物であっても未来を完全に予見するのは不可能だ。根源から命属性の魔力を生み出していない限りは。」
命属性の魔力を生み出す根源、と聞いてクドージンさんの存在を思い出した。
小説の作者が彼であれば、小説通りのことが起こっても不思議ではない、ということになる。
だけどカタリーナさん曰く、彼と同じ学校にいた少女が作者らしいし、関係ないか。
「じゃあ、仮に小説を書いた人物が本当に魔法を使っていた場合、その人は命属性の魔力を生む根源を持っていたってことになるのかな?」
「どうだろう?未来を見るには命属性の魔力が必要だが、今ある情報を元に起こりうる可能性の高い未来を予測するくらいの魔法だったら、命属性の魔力がなくとも実現可能だからね。いくら君達のいた世界が特殊とはいえ、クローニンのような根源を持っている者がそんなにいたとは思えない。」
的を射た名前の間違え方だなぁ!
と言うより、クドージンさんは同類だから普通に名前を覚えてもいいと思うんだけど。
「そういえばカタリーナさんは『イレギュラーな出来事が多い』と言っていたから、小説の内容は未来予知の魔法というよりかは未来推測の魔法に近いのかもしれないね。」
「ま、この情報がデマでなければの話だが。」
それを言ったら、この話は机上の空論でしかない。
アップスターオレンジとやらが、未来を予測した魔法なのか。
それとも、たまたま真実が混じってしまった嘘なのか。
まさにシュレディンガーのアップスターオレンジだ。
「そもそも、この世界に似た小説とやらは、何というタイトルなんだい?この手の創作物の中には、タイトルに伏線が入っているものもあるだろう?」
「その小説は『アップスターオレンジ』らしいけど、このタイトルが伏線?」
アップスターオレンジ....。
Up Star Orange。
U S O。
「....あ。」
そういうことか。
....カタリーナさん。アナタ、騙されてますよ。
僕はそっと、U S Oの話は無かったことにした。
仕事の話を終えると、僕は電話を切った。
先日頂いたアイデアを元に、新規顧客の集客と新商品の開発を依頼した。
これらが実れば、我がダイフク商会の収益はまた大きく増えるだろう。
やはり外に出て人と話すのは良い。自分にはないアイデアがもらえる。
すると突然、僕の部屋の扉をノックする音が響いた。
「僕だ。」
この声は、ソラさんか。
「どうぞ。」
ソラさんは扉を開けて、部屋の中に入ってきた。
そして近くのソファに腰をかけると、手に持っていた本を開いて読み始めた。
「ライト・フリーレンだかヴィラーナ・カエセッタだかとの会話は楽しかったかい?」
「フレイ・ライトニングくんとカタリーナ・エセヴィランさんのことかな?」
この人はいつもそうだ。
人の名前を間違って覚える。
名前の間違え方がいつも同じだから、意図的に間違えて覚えているのだろう。
きっとソラさんは名前を覚えないことで、相手に情が湧かないようにしているのかもしれない。
ソラさんにとって普通の人は、すぐに消えて無くなる存在だから。
僕のような同じ穴の貉でない限り、名前を憶えても辛いだけなのだろう。
その考えに行きついた時から、名前の言い間違えを正そうとする気にならなくなった。
「フレイくんとカタリーナさんとの話は、楽しかったよ。フレイくんにはアーロン卿を紹介してもらう約束をしてもらえた。これでアーロン卿との共同ビジネスの話がうまくいけば、ダイフク商会は益々大きくなるはずだ。」
するとソラさんは僕の言葉に呆れたのか、大きくため息をついた。
「....全く、君は変わった奴だ。なぜそこまでお金を稼ぐことに執着できるのだ?どれだけお金を稼ごうが、死んだら手元に残らないのだぞ?」
「確かに、僕が手に入れた資産は、死んだら手元に残らない。けどね、僕が与えたものは、この世界に残り続けるのだよ。」
「与えたもの?」
「僕はビジネスを通じて、沢山の人に『豊かさ』を与えた。雇用することで従業員達に『仕事』を与えた。そして何より、ダイフク商会はこの世界の人々に『生活の基盤』を与えた。だからこそ、僕がたとえ今死のうとも、ダイフク商会はこの世界に残り続ける。
そして僕の死後も、僕の志を受け継いだ皆が、ダイフク商会をより成長させて、異界穴研究を続けてくれるだろう。」
「大した自信だね。」
「自信、というよりかは確信に近いかな。君だって、その叡智をこの世界の人々に与えたからこそ、聖ソラトリク教団という形で叡智が残り続けているじゃないか。」
「叡智を与えた結果が、あの聖ソラトリク教団か。解せないね。....ところで、要件って何?」
「あぁ、そうだった。ソラさんに聞きたいことがあるんだった。ソラさんは未来を予知できる魔法...もしくは魔術に心当たりはない?」
「心当たりはある。が、それがどうした?」
「実はカタリーナさんから予言めいた話を聞いてね。」
「予言、か。」
「彼女曰く『聖ソラトリク教団が実は異世界人の集団で、ショーン殿下を次期国王にするためにレックス殿下を殺そうとしている』らしいんだ。」
「聖ソラトリク教団が異世界人の集団?それはあり得ない。世界間移動をするには異界穴を開けるだけでは不可能だ。世界と世界の間には『世界網』と呼ばれる、目で視認できないくらいの細かい網が張られている。その網に気づかず異界穴をくぐったら、たちまちミンチ肉になるだろう。世界網を取り除く技術が教団にあれば別だが、世界網どころか異界穴を開ける術式すら自力で編み出せなかった彼らに、そんな事が出来るはずがない。」
流石は元・聖ソラトリク教団の研究員だ。
教団の内部事情は参考になる。
「まぁ、レクサス殿下暗殺は普通にあり得るんじゃない?ジョージ殿下の母君は確か、教団の拠点であるキョウシュー帝国の皇族だろ?殿下を即位させてディシュメイン王国での影響力を強めたいと考えているなら、あの教団ならやりかねない。」
王族の名前は普通に歴史に残るし、あえて間違って覚える必要はないのでは?
「ちなみに彼女の話だと『聖ソラトリク教団は各国が管理している3つの龍脈の魔力を使って、教団の異世界人が住んでいた母世界を蘇らせようとしている』そうだけど、心当たりはある?」
「さっきも言った通り、教団に異世界人がいるということ自体がありえない。が、奴らが龍脈の研究に力を入れていたのは確かだ。世界各国の龍脈付近に、龍脈研究所を作っていたからね。それに龍脈の力を最大限に使えば、異世界を蘇らせることも可能だろう。が、教団の連中がそんな技術を持っているはずがない。」
だとするとやはり、『ノスとラダムスの夜』とやらの信憑性は低い。
そもそも、ノストラダムスの大予言以上に信憑性はないのだが。
「そもそもカエセッタは、どこからその予言を得たのだ?」
「それは...信じてもらえないかもしれないが、彼女が言うに『この世界によく似た世界観の小説を前世で見た』のだそうだ。正確には、クドージンさんから又聞きした話らしいけど。」
「ほう?」
正直なところ、カタリーナさんの話は半信半疑で聴いていた。
この世界が小説の世界だと信じられないが、なまじ聖ソラトリク教団がきな臭い団体だと知っているからか、完全に無視することもできなかった。
「再度聞くけどダイフク達の世界には、魔法や魔術は本当に存在しなかったんだよね?」
「あぁ。僕らの世界には魔法は存在しなかった。それなのに日本に、異世界の出来事を予言して書くことができる人間がいたとは思えない。」
「だったらこの情報は出鱈目な可能性が高い....が、敢えて事実だと仮定しよう。もしそのような芸当ができる人間がいた場合、ダイフク達の世界にも一応は魔法もしくは魔術があったんじゃないか?一般には知られていなかっただけで。」
「確かに、たまに自称霊感の高い人とか、自称超能力者はいたね。」
「それに魂に根源のある者がいる時点で、ダイフク達の世界にも魔力があったということに他ならない。にも関わらず、魔法が存在しないのが当たり前だったのは、そもそも君達の世界の人間は魔力を非常に通しにくい身体だったから、という可能性が考えられる。」
「なるほど。だったら、魂に根源があって且つ比較的魔力を通しやすい肉体を持つ人だったら、魔法が使える可能性がありそうだね。」
「あぁ。ただし、そのような人物であっても未来を完全に予見するのは不可能だ。根源から命属性の魔力を生み出していない限りは。」
命属性の魔力を生み出す根源、と聞いてクドージンさんの存在を思い出した。
小説の作者が彼であれば、小説通りのことが起こっても不思議ではない、ということになる。
だけどカタリーナさん曰く、彼と同じ学校にいた少女が作者らしいし、関係ないか。
「じゃあ、仮に小説を書いた人物が本当に魔法を使っていた場合、その人は命属性の魔力を生む根源を持っていたってことになるのかな?」
「どうだろう?未来を見るには命属性の魔力が必要だが、今ある情報を元に起こりうる可能性の高い未来を予測するくらいの魔法だったら、命属性の魔力がなくとも実現可能だからね。いくら君達のいた世界が特殊とはいえ、クローニンのような根源を持っている者がそんなにいたとは思えない。」
的を射た名前の間違え方だなぁ!
と言うより、クドージンさんは同類だから普通に名前を覚えてもいいと思うんだけど。
「そういえばカタリーナさんは『イレギュラーな出来事が多い』と言っていたから、小説の内容は未来予知の魔法というよりかは未来推測の魔法に近いのかもしれないね。」
「ま、この情報がデマでなければの話だが。」
それを言ったら、この話は机上の空論でしかない。
アップスターオレンジとやらが、未来を予測した魔法なのか。
それとも、たまたま真実が混じってしまった嘘なのか。
まさにシュレディンガーのアップスターオレンジだ。
「そもそも、この世界に似た小説とやらは、何というタイトルなんだい?この手の創作物の中には、タイトルに伏線が入っているものもあるだろう?」
「その小説は『アップスターオレンジ』らしいけど、このタイトルが伏線?」
アップスターオレンジ....。
Up Star Orange。
U S O。
「....あ。」
そういうことか。
....カタリーナさん。アナタ、騙されてますよ。
僕はそっと、U S Oの話は無かったことにした。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
僕の異世界攻略〜神の修行でブラッシュアップ〜
リョウ
ファンタジー
僕は十年程闘病の末、あの世に。
そこで出会った神様に手違いで寿命が縮められたという説明をされ、地球で幸せな転生をする事になった…が何故か異世界転生してしまう。なんでだ?
幸い優しい両親と、兄と姉に囲まれ事なきを得たのだが、兄達が優秀で僕はいずれ家を出てかなきゃいけないみたい。そんな空気を読んだ僕は将来の為努力をしはじめるのだが……。
※画像はAI作成しました。
※現在毎日2話投稿。11時と19時にしております。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
転生したら最強種の竜人かよ~目立ちたくないので種族隠して学院へ通います~
ゆる弥
ファンタジー
強さをひた隠しにして学院の入学試験を受けるが、強すぎて隠し通せておらず、逆に目立ってしまう。
コイツは何かがおかしい。
本人は気が付かず隠しているが、周りは気付き始める。
目立ちたくないのに国の最高戦力に祭り上げられてしまう可哀想な男の話。
神様、ちょっとチートがすぎませんか?
ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】
未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。
本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!
おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!
僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。
しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。
自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。
へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/
---------------
※カクヨムとなろうにも投稿しています
チートスキルより女神様に告白したら、僕のステータスは最弱Fランクだけど、女神様の無限の祝福で最強になりました
Gaku
ファンタジー
平凡なフリーター、佐藤悠樹。その人生は、ソシャゲのガチャに夢中になった末の、あまりにも情けない感電死で幕を閉じた。……はずだった! 死後の世界で彼を待っていたのは、絶世の美女、女神ソフィア。「どんなチート能力でも与えましょう」という甘い誘惑に、彼が願ったのは、たった一つ。「貴方と一緒に、旅がしたい!」。これは、最強の能力の代わりに、女神様本人をパートナーに選んだ男の、前代未聞の異世界冒険譚である!
主人公ユウキに、剣や魔法の才能はない。ステータスは、どこをどう見ても一般人以下。だが、彼には、誰にも負けない最強の力があった。それは、女神ソフィアが側にいるだけで、あらゆる奇跡が彼の味方をする『女神の祝福』という名の究極チート! 彼の原動力はただ一つ、ソフィアへの一途すぎる愛。そんな彼の真っ直ぐな想いに、最初は呆れ、戸惑っていたソフィアも、次第に心を動かされていく。完璧で、常に品行方正だった女神が、初めて見せるヤキモチ、戸惑い、そして恋する乙女の顔。二人の甘く、もどかしい関係性の変化から、目が離せない!
旅の仲間になるのは、いずれも大陸屈指の実力者、そして、揃いも揃って絶世の美女たち。しかし、彼女たちは全員、致命的な欠点を抱えていた! 方向音痴すぎて地図が読めない女剣士、肝心なところで必ず魔法が暴発する天才魔導士、女神への信仰が熱心すぎて根本的にズレているクルセイダー、優しすぎてアンデッドをパワーアップさせてしまう神官僧侶……。凄腕なのに、全員がどこかポンコツ! 彼女たちが集まれば、簡単なスライム退治も、国を揺るがす大騒動へと発展する。息つく暇もないドタバタ劇が、あなたを爆笑の渦に巻き込む!
基本は腹を抱えて笑えるコメディだが、物語は時に、世界の運命を賭けた、手に汗握るシリアスな戦いへと突入する。絶体絶命の状況の中、試されるのは仲間たちとの絆。そして、主人公が示すのは、愛する人を、仲間を守りたいという想いこそが、どんなチート能力にも勝る「最強の力」であるという、熱い魂の輝きだ。笑いと涙、その緩急が、物語をさらに深く、感動的に彩っていく。
王道の異世界転生、ハーレム、そして最高のドタバタコメディが、ここにある。最強の力は、一途な愛! 個性豊かすぎる仲間たちと共に、あなたも、最高に賑やかで、心温まる異世界を旅してみませんか? 笑って、泣けて、最後には必ず幸せな気持ちになれることを、お約束します。
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる