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第20話:舞踏会
【88】舞踏会(3)
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舞踏会初日。
この日は午前中、執事カフェの受付係をすることになった。
ホリーの狙い通り、執事カフェは女子人気が高く、4店あるメイドカフェと客を取り合わないからか、他のメイドカフェ以上に繁盛していた。
タクトとライラとカタリーナも、午前中に執事をするということで、午後から一緒にまわることになった。
「男のカタリーナ様、イケメンすぎ~♪」
「目の保養だわぁ。」
「ライラくんもカッコいい!」
「恋人はいるの?付き合って!」
ライラとカタリーナは、タクトや他の男子生徒を差し置いてトップ2を独占した。
執事カフェは、2人目当てで来る女客で溢れていた。
それは百歩譲って、まだいい。
だが男になった2人の身長が、俺より高いのは解せない。
俺はゼルと違って、この国の平均身長以上はある。
決してチビではない。
なのに性別変換で男になった2人に見下ろされるなんて、屈辱的だ。
背の高い優男になった2人の水晶石は、瞬く間に売り切れになり、2人は急遽水晶石作りも並行してすることになった。
執事カフェは、水晶石の売り上げでランキングを決めている。
だから2人がトップ2になるのは分かる。
でも執事をやっていない俺やホリーが、ランキングの上位に入っているのはなぜだ?
「フレイくん、なに見てるの?」
水晶石の売上表をまじまじと見ていると、水晶石作りをしていたライラが話しかけてきた。
「僕、執事をやっていないのに何故か水晶石が売れているんですよ。それが不思議で...」
「あぁ!それだったら私が宣伝しているからかも。フレイくんの水晶石って『完全回復』でしょ?しかも頭痛や腹痛のような痛みも消せるから、慢性的に体調が悪くなる人にはオススメしているの。」
「ライラさん...」
ライラのお人好しな行動に、呆れてため息が出た。
「他の執事の水晶石を売り込んでどうするんですか。僕達、一応表面上は売り上げを競っているんですよ?」
「だとしても、私はみんなの水晶石を買って欲しいよ!だってみんなの水晶石、どれも素敵だもん!」
能天気な奴だ。
それとも強者の余裕というヤツか?
「お兄ちゃんの水晶石があれば寒い日もへっちゃらだし、殿下の水晶石があれば日照りが続く日でも農作物が作れるよ。ホリーくんの水晶石は防犯に役立つし、ゼルくんの水晶石があれば荷物を運ぶ時に便利だよ。」
「物は言いよう、ですね。」
改めて売上表を見てみると、水晶石の売り上げが0の奴はいなかった。
きっとライラが全員の水晶石をオススメしたからだろうな。
「よっ、2人とも。」
「お兄ちゃん!」
「何の話してたんだ?」
指名されずに暇を持て余していたタクトがこっちに来た。
「ライラさんがお人好しだって話をしていました。」
「みんなの水晶石が売れればいいなって話していたの。」
「おいおい。説明が雑すぎるぞ。」
「要するに、ライラさんはクラス全員の水晶石を売り込んでいたんですよ。タクトくんの残念な水晶石がある程度売れているのも、ライラさんのお陰ですね。」
「....お前、一言余計だよ。でもありがとな、ライラ。」
「お礼言われる程のことじゃないよ。売れたのはお兄ちゃんの水晶石が魅力的だからだよ。」
「そ、そうか?へへっ、俺の特殊魔法も悪くないだろ!ところでライラ、お前今何してんだ?」
「今はね、私の水晶石の在庫がなくなったから、一旦作るために接客をやめてるの。」
「もう在庫がなくなったのかよ?!畜生、ライラめ!妹...いや、弟の分際で兄よりモテるとは生意気だぞ!」
「まぁまぁ。タクトくんも、それなりに指名を貰っているんだからいいじゃありませんか。」
「よくねーよ!俺の指名、親世代とか野郎とかちびっ子ばっかりじゃねーか!俺が欲しいのは、同世代の可愛い女子の指名だよ!」
「そういうこと言ってるから、ライラさん達にお客さんが流れるんじゃないですか?」
「うるせぇ!そんなこと言うテメェは、こうしてやる!」
「っ?!」
するとタクトは、ライラの水晶石を一つ掴んで俺に向かって掲げた。
と同時に、全身が違和感で包まれた。
その違和感はまるで、転生して今までと違う身体に入った時のような感覚に似ていた。
手は細く小さくなっていて、服も靴もブカブカになっている。
心なしかタクトとライラがさっきより大きく感じる。
...やりやがったな、タクト。
鏡を見るまでもない。
性別を変えられてしまった。
「うぉぉぉ!!すげぇ!フレイ、めちゃくちゃ美人じゃん!」
一応、褒められているはずなのに全然嬉しくないし、何なら嫌悪感が湧き上がる。
「フレイくん、とっても可愛い~♪...でもフレイくんがこれだけ可愛いと、女として負けた気がする。」
それはお互い様だ!
「なぁフレイ。頼む!俺の彼女になってくれ!女のお前、マジでタイプなんだ!何ならこれを期に女になっちゃえよ!」
「絶対に!お断りします!」
「まぁ、そう言わずに。それにもし妊娠してもまた男に戻れば....ゴフゥ!!」
おっと。
タクトが悪寒が走るくらい気持ち悪いことを言うものだから、思わず頭を掴んで地面に叩きつけてしまった。
叩きつけると同時に、床とタクトを魔法で元通りにしたから、多分大丈夫だろう。
「お、お前ぇ.....。女になってるのに、スゲェ馬鹿力じゃねえか...。」
「自業自得だね、お兄ちゃん。」
「そんなことよりライラさん。性別を元に...」
「あっ、席が空いたよ。お客さん入れないと!」
仕方ない。
先に客を入れてから戻してもらうか。
「次のお客様。どうぞ中へお入りください。」
すると店の中に入ってきたのは、なんと、母さんだった。
よりにもよって、いま店に来るなんて最悪だ。
「か、母さん?」
「...セージャ?」
母さんは俺の姿を見るなり表情が強張った。
そしてじっと俺を見つめる。
気づけば目が涙で潤んでいた。
「あの...母さん?」
「え?あぁ、ごめんなさい。貴女があまりにも妹にそっくりだったから、見入ってしまったわ。それより、フレイ・ライトニングって子はいる?私の息子なんだけど...。」
「あ、それなら僕です。」
「えっ?!」
戸惑う母さんに、俺はざっくり事情を説明した。
「なるほどねぇ。どおりでセージャそっくりになるはずね。だってフレイはアニスと違って私似だもの。」
「ねぇ、フレイくんのお母さん。どうしてさっき、フレイくんを見て泣きそうになったのですか?」
「え?あら、恥ずかしいところを見られちゃったわね。泣くつもりはなかったのだけれども、フレイを見ていたら『セージャは今も元気に過ごしているのかしら?』って思ってね。なんせあの子、修道院に入ってから一度も会えてないし、連絡も寄越さないのよ。だからセージャそっくりのフレイを見ていたら、昔の記憶が蘇って、懐かしくて嬉しくて....。
おばさんになると、涙脆くなっちゃうから嫌よね。」
母さんはあまりセージャ叔母さんの話をしたことがなかったが、言わないだけで今でも叔母さんのことを気にかけていたんだな。
「そういえば、フレイくんのお母さんは、フレイくんの働く様子を見に来たんですよね?折角なのでフレイくんを指名して、2人で親子水入らずで話してみてはどうですか?」
「えぇ、それはいいわね。ありがとうライラちゃん、気を遣ってくれて。でもその前に、フレイを元の姿に戻してくれないかしら?」
「え?いいんですか?」
「だって今のこの子、声までそっくりだもの。このまま一緒に喋っていたら、懐かしさでまた泣きそうになるわ。」
ライラは頷くと、俺に対して性別変換の魔法をかけて元に戻した。
そして俺は空いている席へ案内し、母さんの注文した料理を机へ運び、一緒に座って話し始めた。
この日は午前中、執事カフェの受付係をすることになった。
ホリーの狙い通り、執事カフェは女子人気が高く、4店あるメイドカフェと客を取り合わないからか、他のメイドカフェ以上に繁盛していた。
タクトとライラとカタリーナも、午前中に執事をするということで、午後から一緒にまわることになった。
「男のカタリーナ様、イケメンすぎ~♪」
「目の保養だわぁ。」
「ライラくんもカッコいい!」
「恋人はいるの?付き合って!」
ライラとカタリーナは、タクトや他の男子生徒を差し置いてトップ2を独占した。
執事カフェは、2人目当てで来る女客で溢れていた。
それは百歩譲って、まだいい。
だが男になった2人の身長が、俺より高いのは解せない。
俺はゼルと違って、この国の平均身長以上はある。
決してチビではない。
なのに性別変換で男になった2人に見下ろされるなんて、屈辱的だ。
背の高い優男になった2人の水晶石は、瞬く間に売り切れになり、2人は急遽水晶石作りも並行してすることになった。
執事カフェは、水晶石の売り上げでランキングを決めている。
だから2人がトップ2になるのは分かる。
でも執事をやっていない俺やホリーが、ランキングの上位に入っているのはなぜだ?
「フレイくん、なに見てるの?」
水晶石の売上表をまじまじと見ていると、水晶石作りをしていたライラが話しかけてきた。
「僕、執事をやっていないのに何故か水晶石が売れているんですよ。それが不思議で...」
「あぁ!それだったら私が宣伝しているからかも。フレイくんの水晶石って『完全回復』でしょ?しかも頭痛や腹痛のような痛みも消せるから、慢性的に体調が悪くなる人にはオススメしているの。」
「ライラさん...」
ライラのお人好しな行動に、呆れてため息が出た。
「他の執事の水晶石を売り込んでどうするんですか。僕達、一応表面上は売り上げを競っているんですよ?」
「だとしても、私はみんなの水晶石を買って欲しいよ!だってみんなの水晶石、どれも素敵だもん!」
能天気な奴だ。
それとも強者の余裕というヤツか?
「お兄ちゃんの水晶石があれば寒い日もへっちゃらだし、殿下の水晶石があれば日照りが続く日でも農作物が作れるよ。ホリーくんの水晶石は防犯に役立つし、ゼルくんの水晶石があれば荷物を運ぶ時に便利だよ。」
「物は言いよう、ですね。」
改めて売上表を見てみると、水晶石の売り上げが0の奴はいなかった。
きっとライラが全員の水晶石をオススメしたからだろうな。
「よっ、2人とも。」
「お兄ちゃん!」
「何の話してたんだ?」
指名されずに暇を持て余していたタクトがこっちに来た。
「ライラさんがお人好しだって話をしていました。」
「みんなの水晶石が売れればいいなって話していたの。」
「おいおい。説明が雑すぎるぞ。」
「要するに、ライラさんはクラス全員の水晶石を売り込んでいたんですよ。タクトくんの残念な水晶石がある程度売れているのも、ライラさんのお陰ですね。」
「....お前、一言余計だよ。でもありがとな、ライラ。」
「お礼言われる程のことじゃないよ。売れたのはお兄ちゃんの水晶石が魅力的だからだよ。」
「そ、そうか?へへっ、俺の特殊魔法も悪くないだろ!ところでライラ、お前今何してんだ?」
「今はね、私の水晶石の在庫がなくなったから、一旦作るために接客をやめてるの。」
「もう在庫がなくなったのかよ?!畜生、ライラめ!妹...いや、弟の分際で兄よりモテるとは生意気だぞ!」
「まぁまぁ。タクトくんも、それなりに指名を貰っているんだからいいじゃありませんか。」
「よくねーよ!俺の指名、親世代とか野郎とかちびっ子ばっかりじゃねーか!俺が欲しいのは、同世代の可愛い女子の指名だよ!」
「そういうこと言ってるから、ライラさん達にお客さんが流れるんじゃないですか?」
「うるせぇ!そんなこと言うテメェは、こうしてやる!」
「っ?!」
するとタクトは、ライラの水晶石を一つ掴んで俺に向かって掲げた。
と同時に、全身が違和感で包まれた。
その違和感はまるで、転生して今までと違う身体に入った時のような感覚に似ていた。
手は細く小さくなっていて、服も靴もブカブカになっている。
心なしかタクトとライラがさっきより大きく感じる。
...やりやがったな、タクト。
鏡を見るまでもない。
性別を変えられてしまった。
「うぉぉぉ!!すげぇ!フレイ、めちゃくちゃ美人じゃん!」
一応、褒められているはずなのに全然嬉しくないし、何なら嫌悪感が湧き上がる。
「フレイくん、とっても可愛い~♪...でもフレイくんがこれだけ可愛いと、女として負けた気がする。」
それはお互い様だ!
「なぁフレイ。頼む!俺の彼女になってくれ!女のお前、マジでタイプなんだ!何ならこれを期に女になっちゃえよ!」
「絶対に!お断りします!」
「まぁ、そう言わずに。それにもし妊娠してもまた男に戻れば....ゴフゥ!!」
おっと。
タクトが悪寒が走るくらい気持ち悪いことを言うものだから、思わず頭を掴んで地面に叩きつけてしまった。
叩きつけると同時に、床とタクトを魔法で元通りにしたから、多分大丈夫だろう。
「お、お前ぇ.....。女になってるのに、スゲェ馬鹿力じゃねえか...。」
「自業自得だね、お兄ちゃん。」
「そんなことよりライラさん。性別を元に...」
「あっ、席が空いたよ。お客さん入れないと!」
仕方ない。
先に客を入れてから戻してもらうか。
「次のお客様。どうぞ中へお入りください。」
すると店の中に入ってきたのは、なんと、母さんだった。
よりにもよって、いま店に来るなんて最悪だ。
「か、母さん?」
「...セージャ?」
母さんは俺の姿を見るなり表情が強張った。
そしてじっと俺を見つめる。
気づけば目が涙で潤んでいた。
「あの...母さん?」
「え?あぁ、ごめんなさい。貴女があまりにも妹にそっくりだったから、見入ってしまったわ。それより、フレイ・ライトニングって子はいる?私の息子なんだけど...。」
「あ、それなら僕です。」
「えっ?!」
戸惑う母さんに、俺はざっくり事情を説明した。
「なるほどねぇ。どおりでセージャそっくりになるはずね。だってフレイはアニスと違って私似だもの。」
「ねぇ、フレイくんのお母さん。どうしてさっき、フレイくんを見て泣きそうになったのですか?」
「え?あら、恥ずかしいところを見られちゃったわね。泣くつもりはなかったのだけれども、フレイを見ていたら『セージャは今も元気に過ごしているのかしら?』って思ってね。なんせあの子、修道院に入ってから一度も会えてないし、連絡も寄越さないのよ。だからセージャそっくりのフレイを見ていたら、昔の記憶が蘇って、懐かしくて嬉しくて....。
おばさんになると、涙脆くなっちゃうから嫌よね。」
母さんはあまりセージャ叔母さんの話をしたことがなかったが、言わないだけで今でも叔母さんのことを気にかけていたんだな。
「そういえば、フレイくんのお母さんは、フレイくんの働く様子を見に来たんですよね?折角なのでフレイくんを指名して、2人で親子水入らずで話してみてはどうですか?」
「えぇ、それはいいわね。ありがとうライラちゃん、気を遣ってくれて。でもその前に、フレイを元の姿に戻してくれないかしら?」
「え?いいんですか?」
「だって今のこの子、声までそっくりだもの。このまま一緒に喋っていたら、懐かしさでまた泣きそうになるわ。」
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