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第26話:短期留学
【125】短期留学(10)
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翌朝。
みんなと一緒に、ヒノモト魔術学園の食堂で朝食を食べに行った。
その時、ちょうど食堂で先に食事をしていたマイク率いるピンクレディースの女達がこっちに気づき、一緒に食事をすることになった。
「みんな、おっはよー!タクトくん達、あの後はトラブルなく楽しめた?」
「まぁ、楽しかったぜ。トラブルはあったけどな。」
「えっ?!トラブルって、一体何があったの?やっぱり私達が護衛してたら良かったかしら。」
「いいや。大したことねぇよ。むしろお前らがいなくて良かったっつーか。」
「何よそれ!せっかくヒトが心配しているのに!」
タクトは心なしか、ずっとゼルのことを気にかけているように見えた。
マイクとの会話中も、ゼルのことをチラチラ見ている。
ゼルもゼルで、どこか思い詰めたような表情をしていた。
「そ、それより!フレイ、お前昨日どこに行ってたんだよ。」
「僕ですか?僕は....」
カラーギャングに絡まれていた。
と正直に話したら面倒なことになりそうだ。
「....すみません。実は鈍器の達人でちょっとだけ遊んでから合流するつもりが、ついついハマってしまって、タクトくん達のことを忘れてしまいました。」
「お前なぁ。あれだけ遊んだのに、まだやりたりなかったのかよ。」
タクトは大きなため息をついて呆れた。
「こっちはヤバかったのに、お前は呑気でいいよな。」
「ハハハ、すみません。」
「ヤバかったってことは、やっぱり貴方達もカラーギャングに絡まれたの?」
「『も』ってことは、マイクさん達もカラーギャングに絡まれたのですか?」
「えぇ。ジャンクグリーンってカス集団に絡まれたの。」
「へぇ。それは大変でしたね。大丈夫だったのですか?」
「もちろんよ。むしろ、アイツらを瞬殺してやったわ!」
「そういえば、ジャンクグリーンの人達、報復しに来ないかな?なんせ、あんなことをしちゃったんだし。」
「あんなこと、って何をしたのですか?」
「去勢。」
去勢て。
マジで何したんだよ、お前ら。
「とにかく、ジャンクグリーンの奴らはもう心配しなくて大丈夫よ。アイツらの情報をSNSでチェックしたら、総長を始めとした多くのメンバーが『今日から女子デビュー』ってノリノリではしゃいでいたわ。むしろ、感謝されるかもね。」
いや、去勢したところで女になるわけじゃないだろ!
と一瞬思ったが、ライラの特殊魔法を使えば女になるのか。
というか、性別を変えられて喜ぶ感覚が理解できない。
ジャンクグリーンの奴らは変な集団だったんだな。
「それより話は戻すけど、タクトくん達、もしかしてタイガーフォックスの連中を潰したのは貴方達なの?」
「タイガーフォックス?知らねぇけど、カラーギャングに絡まれて、そこの親玉を潰したのは確かだな。」
やっぱりタクト達もカラーギャングに絡まれていたのか。
ってことは、昨日、俺達は合計3チーム潰したってことになるのか?
確か前にホリーに聞いた時、カラーギャングは5チームあったって言っていたよな。
レッドオーシャンは前に潰して、ピンクレディースは自警団だから、残っていたのは実質3チームか。
昨日でその3チームがなくなったってことは、カラーギャングは実質いなくなったってことだな。
もう面倒な奴に絡まれる心配がなくなったと思うと清々する。
「やっぱり貴方達だったのね。タイガーフォックスの連中、今朝SNSで急に謎の解散宣言をしていたから、ずっと気になっていたのよ。しかも解散理由は書いてなかったし。」
「アイツら、解散したのか。良かったじゃねえか。」
「えぇ。でもカラーギャングはまだ1チーム残っているわ。ジャイアントシャークっていう、人間だけで構成されたチームよ。亜人差別が強いチームで、亜人が狙われることが多いけど、人間だったら狙われないってわけじゃないから、みんな注意してね。」
「まだ1チーム残っているんだ。怖いね。」
「大丈夫ですよ、ライラさん。きっと残り1チームもタクトくんやマイクさんが退治してくれますって。」
「そうだったら良いんだけど....。」
そもそもカラーギャングは全部潰したから、ライラの考えは杞憂でしかない。
「そういえば、ゼルくん。今日は様子が変ですが、どうかしましたか?もしかして昨日、カラーギャングと何かありましたか?」
「えっ?!」
俺の何気ない質問に、ゼルはあからさまに狼狽えた。
適当に聞いただけだったが、その様子からしてどうやら図星らしい。
「ちょっと、色々あって....。」
ゼルは俯いて黙った。
かと思えば、顔を上げて真剣な面持ちで口を開いた。
「実はみんなに、聞いて欲しいことがあるんだ。」
「何ですか?」
「大事なことだよ。僕の秘密を、聞いて欲しい。」
「それって私達も聞いてもいいの?」
「あっ!ごめん、マイクさん達とアリーシャさんには、ちょっと話しづらいかも...。」
「わかりました。」
「ごめんなさい。」
「いえ、良いのですよ。大事な秘密なのでしたら、誰彼構わず話さない方が良いですからね。」
「ありがとう、アリーシャさん。それじゃあみんな、後で....いや、やっぱりまだ心の準備ができてないかも。でも僕の心の準備ができたら、聞いて欲しい。」
大事な秘密って、もしかして、あの事か?
いや、まさかな。
とりあえず、後日ゼルの部屋に集まって話を聞くことになった。
みんなと一緒に、ヒノモト魔術学園の食堂で朝食を食べに行った。
その時、ちょうど食堂で先に食事をしていたマイク率いるピンクレディースの女達がこっちに気づき、一緒に食事をすることになった。
「みんな、おっはよー!タクトくん達、あの後はトラブルなく楽しめた?」
「まぁ、楽しかったぜ。トラブルはあったけどな。」
「えっ?!トラブルって、一体何があったの?やっぱり私達が護衛してたら良かったかしら。」
「いいや。大したことねぇよ。むしろお前らがいなくて良かったっつーか。」
「何よそれ!せっかくヒトが心配しているのに!」
タクトは心なしか、ずっとゼルのことを気にかけているように見えた。
マイクとの会話中も、ゼルのことをチラチラ見ている。
ゼルもゼルで、どこか思い詰めたような表情をしていた。
「そ、それより!フレイ、お前昨日どこに行ってたんだよ。」
「僕ですか?僕は....」
カラーギャングに絡まれていた。
と正直に話したら面倒なことになりそうだ。
「....すみません。実は鈍器の達人でちょっとだけ遊んでから合流するつもりが、ついついハマってしまって、タクトくん達のことを忘れてしまいました。」
「お前なぁ。あれだけ遊んだのに、まだやりたりなかったのかよ。」
タクトは大きなため息をついて呆れた。
「こっちはヤバかったのに、お前は呑気でいいよな。」
「ハハハ、すみません。」
「ヤバかったってことは、やっぱり貴方達もカラーギャングに絡まれたの?」
「『も』ってことは、マイクさん達もカラーギャングに絡まれたのですか?」
「えぇ。ジャンクグリーンってカス集団に絡まれたの。」
「へぇ。それは大変でしたね。大丈夫だったのですか?」
「もちろんよ。むしろ、アイツらを瞬殺してやったわ!」
「そういえば、ジャンクグリーンの人達、報復しに来ないかな?なんせ、あんなことをしちゃったんだし。」
「あんなこと、って何をしたのですか?」
「去勢。」
去勢て。
マジで何したんだよ、お前ら。
「とにかく、ジャンクグリーンの奴らはもう心配しなくて大丈夫よ。アイツらの情報をSNSでチェックしたら、総長を始めとした多くのメンバーが『今日から女子デビュー』ってノリノリではしゃいでいたわ。むしろ、感謝されるかもね。」
いや、去勢したところで女になるわけじゃないだろ!
と一瞬思ったが、ライラの特殊魔法を使えば女になるのか。
というか、性別を変えられて喜ぶ感覚が理解できない。
ジャンクグリーンの奴らは変な集団だったんだな。
「それより話は戻すけど、タクトくん達、もしかしてタイガーフォックスの連中を潰したのは貴方達なの?」
「タイガーフォックス?知らねぇけど、カラーギャングに絡まれて、そこの親玉を潰したのは確かだな。」
やっぱりタクト達もカラーギャングに絡まれていたのか。
ってことは、昨日、俺達は合計3チーム潰したってことになるのか?
確か前にホリーに聞いた時、カラーギャングは5チームあったって言っていたよな。
レッドオーシャンは前に潰して、ピンクレディースは自警団だから、残っていたのは実質3チームか。
昨日でその3チームがなくなったってことは、カラーギャングは実質いなくなったってことだな。
もう面倒な奴に絡まれる心配がなくなったと思うと清々する。
「やっぱり貴方達だったのね。タイガーフォックスの連中、今朝SNSで急に謎の解散宣言をしていたから、ずっと気になっていたのよ。しかも解散理由は書いてなかったし。」
「アイツら、解散したのか。良かったじゃねえか。」
「えぇ。でもカラーギャングはまだ1チーム残っているわ。ジャイアントシャークっていう、人間だけで構成されたチームよ。亜人差別が強いチームで、亜人が狙われることが多いけど、人間だったら狙われないってわけじゃないから、みんな注意してね。」
「まだ1チーム残っているんだ。怖いね。」
「大丈夫ですよ、ライラさん。きっと残り1チームもタクトくんやマイクさんが退治してくれますって。」
「そうだったら良いんだけど....。」
そもそもカラーギャングは全部潰したから、ライラの考えは杞憂でしかない。
「そういえば、ゼルくん。今日は様子が変ですが、どうかしましたか?もしかして昨日、カラーギャングと何かありましたか?」
「えっ?!」
俺の何気ない質問に、ゼルはあからさまに狼狽えた。
適当に聞いただけだったが、その様子からしてどうやら図星らしい。
「ちょっと、色々あって....。」
ゼルは俯いて黙った。
かと思えば、顔を上げて真剣な面持ちで口を開いた。
「実はみんなに、聞いて欲しいことがあるんだ。」
「何ですか?」
「大事なことだよ。僕の秘密を、聞いて欲しい。」
「それって私達も聞いてもいいの?」
「あっ!ごめん、マイクさん達とアリーシャさんには、ちょっと話しづらいかも...。」
「わかりました。」
「ごめんなさい。」
「いえ、良いのですよ。大事な秘密なのでしたら、誰彼構わず話さない方が良いですからね。」
「ありがとう、アリーシャさん。それじゃあみんな、後で....いや、やっぱりまだ心の準備ができてないかも。でも僕の心の準備ができたら、聞いて欲しい。」
大事な秘密って、もしかして、あの事か?
いや、まさかな。
とりあえず、後日ゼルの部屋に集まって話を聞くことになった。
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