転生魔王の正体は?ーー厄災の魔王は転生後、正体を隠して勇者の子どもや自称悪役令嬢を助けるようですーー

サトウミ

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第27話:断罪劇

【129】断罪劇(3)

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2日後。
いよいよ今日、裁判が始まる。
私は監視に連れられて、裁判所まで来た。
緊張のあまりに、口から心臓が出そうなくらいに鼓動が激しくなった。

被告席に座るよう指示され、座りながら裁判が始まるのを待つ。
傍聴席にはお父様達はもちろん、ライラちゃん達も来ていた。
ライラちゃん達の姿を見るのは久しぶりだ。
みんなの姿を見れたのは嬉しいけど、今は到底話せる状況じゃない。

ライラちゃん達の近くには、フォージー侯爵も座っていた。
アイマスクをつけていても、侯爵が纏う雰囲気から悲しんでいるのが伝わってくる。
そういえば噂で『フォージー侯爵はアリーシャ様の死に、ショックのあまり屋敷を半壊させた』と聞いた。
いつも冷静なフォージー侯爵がそこまで発狂するなんて、アリーシャ様はフォージー侯爵にとても大切にされていたんだろうな。

そして傍聴席には普通とは違う煌びやかな席があり、そこには国王陛下と王妃様が座っていた。
被害者も被告人も上位貴族だからか、はたまたショーン殿下むすこが弁護人を務めるからか、またはその両方か。
とにかく国王陛下も王妃様も真剣な面持ちで裁判が始まるのを待っていた。

検察官のコーキナル公爵と、私の弁護人になったショーン殿下は、裁判に備えて資料を改めて確認している。
というか、よく見たら陪審員は全員コーキナル派閥の貴族じゃないの!
レオンの取り巻きをやっていた令息令嬢の親ばかりだ。
やっぱりショーン殿下の言う通り、仕組まれていたのね。
改めてショーン殿下が弁護人になってくれて良かった。

緊張で目が真っ暗になりそうな中、とうとう裁判が始まった。
裁判長は罪状確認と事件の概要を、淡々と説明する。

「....以上が、本事件の概要でございます。これに対し、被告人は申し立てがありますか?」
「はい!」
とうとう私の口頭弁論が始まった。
ここで少しでも陪審員を説得しよう。


「まず、私には2人を殺害する動悸がありません。アリーシャ様に関しては幼き頃から実の姉のように尊敬し、慕っておりました。ですので、むしろこのような事件が起こって悲しく思います。また、レオン....卿に関しましても、殺意を持ったことはありません。確かに私は、学園内で彼から執拗に嫌がらせを受けていました。ですが、殺意を抱くほどではありませんでした。むしろ、彼とはもっと分かり合いたいと考えていたくらいです。」


う~ん。陪審員の反応は、やっぱり今ひとつだ。
アリーシャ様はともかく、レオンに関してはどう弁明しても、客観的に見たら『動機あり』にしか見えないわよね。
一応、供述したことは本当だけど、信じてもらえないのも無理ないわ。


「それに私にはアリバイがあります。私はあの日のお昼休み、食堂で昼食を取ったあとは、授業が始まるまで教室にいました。その間、親しい友人達とずっと一緒でした。友人達に確認を取れば、私のアリバイは証明できるかと思います。」


ここまで説明しても、陪審員の反応は微妙だ。
まだ疑うのは仕方ないわよね。
だって、私のアリバイがあったのは、授業が始まる前までだもの。
授業が始まってから殿下達を探しに出ている間は、アリバイがない。
正確な死亡時刻が分からない以上、『殿下達を探しに行っている間に犯行に及んだ』と仮定すれば、私にも犯行が可能ということになる。
それだったら。
私は弁論を続けた。


「私の記憶では、2人は胸に何かで深く刺された跡がありました。それこそが、私が犯人でないという歴とした証拠です。

被害者の2人は私より大きく、武術に秀でています。私が身体強化魔法フィジカル・ストレンクサンを使用したところで、力業で2人を傷つけるのは不可能です。百歩譲って、背後から気づかれないように近づいて刺すのであれば犯行は可能かもしれません。ですが2人が刺された場所は胸です。正面から私が刺そうとすれば、2人が躱せないはずがありません。

第一、私には刺殺より確実に2人を殺す方法があります。
私の特殊魔法は『圧縮』といって、人一人程度であれば圧縮して跡形もなく捻り潰すことが可能です。

わざわざ2人に止められる可能性の高い刺殺より、圧縮魔法を使って殺す方が確実なのです。

しかも圧縮魔法を使えば、死体は身元が分からなくなる程に粉々になります。
わざわざ『見つけてくれ』と言わんばかりに薬草室で刺殺するより、2人を森の中に誘導してから圧縮魔法を使う方が、犯行そのものを隠蔽できます。

ですので、そういった手段で殺害できる私が、わざわざ失敗するリスクも見つかるリスクも高い方法で殺害するはずがありません。」



これで流石の陪審員も納得するはず!
....と思ったのに、反応は良くない。
むしろ、心なしか引いているように見える。
でも、ここから挽回しようにも、話すネタはもう尽きている。

「....私からの申し立ては以上です。」
不安が残りつつも、私は話を切り上げるしかなかった。

「検察官側は、反論はありますか?」
「はい。」
来たわね!レオンの親父、もといコーキナル公爵!
コーキナル公爵は国王陛下の兄にあたる人だからか、目鼻立ちは確かに陛下と似ている。
けど、纏う雰囲気は国王陛下とは180度違う。
数回しか会ったことがないし、会話した記憶もほぼ無いけど、威圧的で傲慢な感じが態度に出ていて、正直苦手なタイプだ。

「先程の彼女の申し立てにこそ、犯行の動機が隠されています。陪審員の皆様はもうお気づきでしょうか?」
私、なにか失言した?
陪審員も気づいていないのか、コーキナル公爵の話に戸惑っているようだ。

「彼女の特殊魔法が悍ましいのはさることながら、その魔法を使用した死体隠蔽方法まで具体的です。恐らく彼女は、その手口で今まで何人もの人々を手にかけたことでしょう。」
いやいや!話が飛躍しすぎでしょ!
私はあくまで可能性を示しただけだし!
動機を捏造するにも無理がある。

陪審員の反応を見てみると、どうやらそう思っているのは私だけのようだ。
みんな私を化け物でも見るかのような眼をして、顔を強張らせていた。
いくら買収されてるとはいえ、本気でコーキナル公爵の主張を鵜呑みにしているんだったら、流石に知能レベルを疑うわ。

「彼女は人々を魔法で圧縮して殺すことが好きだったのです。ですが次第に『自らの手で殺してみたい』という欲望が湧いてきた。だから今回、あえてナイフを凶器に犯行に及んだのでしょう。」

すると陪審員も傍聴席もどよめいた。
こじつけにも程があるけど、コーキナル公爵が言うと説得力が出る。
陪審員からも、傍聴席からも、私を疑う視線が集まっているのを感じた。


「恐らく彼女は、前から対立関係にあった愚息を標的にしていたのでしょう。『愚息に殺意を抱いていなかった』というのはただの詭弁です。ですが、愚息を殺そうと薬草室へ入ったところ、たまたまアリーシャ・フォージー侯爵令嬢がいた。口封じか、はたまた殺人衝動にかられてか、彼女はアリーシャ嬢もついでに殺したのです。

現場となった薬草室は当時、ハンカクランと呼ばれる植物の匂いが充満していました。
ハンカクランの匂いは小動物を気絶させることができる効能があります。
この植物の匂いを凝縮した香料を、香炉に入れて焚くと、人間を気絶させることも可能です。

ただしハンカクランで人を気絶させるには、ハンカクランを香炉で焚くタイミングが重要になります。
ハンカクランの匂いは焚いてから約2時間が匂いのピークとなり、人を気絶させることが可能となります。
ですがそこから数十分後には匂いは薄れ、人間には無害になります。

被疑者のカタリーナ嬢は、この特性を利用して愚息を気絶させ、犯行に及んだのです。」

ハンカクランなんて、初めて聞いた。
死体発見当時の薬草室でのことを思い出すと、確かにキツイ匂いが充満していた。
あの匂いが、ハンカクランだったのかしら。

「カタリーナ嬢は昼休みの約2時間前に、『トイレ』と称して教室から出て行ったことは確認されています。そのタイミングで薬草室に行き、ハンカクランを香炉で焚いたのでしょう。

そして愚息には事前に『昼食後に薬草室へ来るように』と伝え、愚息はまんまと罠にかかった。愚息は薬草室に入ると、ハンカクランの匂いで気絶したのです。

その数十分後、昼休み後にカタリーナ嬢が薬草室へ訪れた時にはハンカクランの匂いが薄れていた。
だからカタリーナ嬢は気絶することなく、倒れた愚息にナイフを突き立てることができたのです。

アリーシャ嬢は恐らく、たまたま昼休みに薬草室へ来てしまったのでしょう。そのせいでハンカクランの....いえ、カタリーナ嬢の餌食となってしまったのだと考えられます。

また、犯行に使われたと思われるナイフと香炉を、証拠品として提出いたします。どうぞご確認ください。」


コーキナル公爵は私の申し立てをものともしない推理を立てて、この場にいるほぼ全員を味方につけた。
コレ、陪審員が買収されてなくても手強いんじゃないの?

「さらに検察側は証人を用意をしております。」
証人?一体誰が呼ばれるのかしら?
法廷に現れたのは、見知らぬ男性だった。
知らないはずなのに、どこかで見たような気がするのよね。
どこだったかしら?

「証人。名前と職業をお願いします。」
「はい。名前はルイズ・ローレンスです。王立ディシュメイン魔法学園の3年生です。」
聞き覚えのない名前だ。
この人、同じ学校の上級生なのね。
上級生?.....あっ!思い出した!
あの日の昼休み、殿下を呼び出した人だ!

「それでは証人。証言をお願いします。」


「私はその日のお昼休み、書庫で返却された本の整理をしていました。片付ける本が多いため、同じく図書管理の役員であるレックス殿下にお手伝いを依頼しました。
その後、返却された本の中に薬草室に置いてある本が混じっていることに気がつき、レックス殿下に薬草室へ返しに行って下さるよう、お願いしました。
しかし、その後に図書を再確認すると薬草室の本がまだ混じっていたため、殿下の後を追うように薬草室へと向かいました。

薬草室へ向かう途中、レックス殿下とシヴァ・レイヴン先生と合流したので、そのまま3人で薬草室へ行くことになりました。
私達が薬草室へ着いた時、室内は独特で強烈な匂いが充満していました。
奥へ入るとそこには、胸から血を流したお二人と、血まみれのナイフを持ったカタリーナ・エセヴィラン嬢がいたのです。
私は恐ろしくなり、慌てて通報しました。」


まずいわね。
あの時、無意識にナイフを手に取ってしまったことを、改めて後悔した。
案の定、陪審員の心象はさらに悪くなっている。

「証人。薬草室に着いた時に嗅いだ匂いというのは、この匂いと同じでしょうか?」
コーキナル公爵は証人に、証拠品の香炉を渡した。

「はい。間違いありません。」
「証人の証言から、現場の薬草室にハンカクランの香りが漂っていたことは間違いありません。そして先程の証言から察するに、カタリーナ嬢がちょうど犯行に及んでいたタイミングで、証人達が薬草室に着いたのでしょう。」

「それは違います!」
何か反論しないと、という思いが先走って、考えもなしに公爵の話を遮って異議を唱えた。

「静粛に!被告人、検察側の弁論はまだ終わっていませんよ。」
「いえいえ、構いません。私も被告人の意見を是非聞きたいと思っておりました。裁判長、よろしいでしょうか?」
「許可します。」

「感謝致します。カタリーナ・エセヴィラン被告にお聞きします。貴方が殺人を行っていないというのであれば、なぜ証人が薬草室に来た時にナイフを所持していたのでしょうか?」

「それは.....。」
これ、どう答えても私が不利になる質問だ。
コーキナル公爵はそれを分かった上で、私に質問しているんだわ。

「私が薬草室に駆けつけた時には、2人は既に血を流して倒れていました。その恐ろしい光景に腰を抜かしていたところ、近くに何かが落ちていることに気づき、思わず手に取ってしまいました。それがナイフであることは、手に取ってから気づきました。」
陪審員どころか、裁判長も納得していない。

自分が不利にならないよう言い訳することもできたかもしれない。
でも下手に嘘をついて後から矛盾を指摘されたら、もっと不利になりそうだ。
だから正直に話すのが、今できる最善の選択だと思う。

「なるほど。では質問を変えます。なぜ貴方は授業中であったにも関わらず、わざわざ教室を飛び出してレックス殿下と愚息を探しに行かれたのですか?」
「それは....嫌な予感がしたからです。」
「本当は、薬草室で気絶している愚息を殺しに行くために、探すフリをしたのではありませんか?」
「そんなこと、ありません!」

露骨な印象操作に、私は声を荒げて否定した。
でも陪審員も、裁判長も、傍聴席も、誰も信じていない様子だった。

「....まれ。」
ん?
一瞬、傍聴席から誰かの声が聞こえた気がした。
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