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第一部 ようこそ、ハーレムな異世界へ
第10章 闘技会への誘い
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朝食を終え、ここまで何気にしていなかった自己紹介をした。
そしてそれが終わった頃、外からにぎやかな声が聞こえてきた。
セリナに聞いたところ、今日は月に一度の「闘技会」なるイベントが開かれる日だという。
「今回は私は参加しないけど、観戦することにしているの。あなたもどう?」と言われたので、見ると答えた。
「なら、そろそろよ。行きましょ?」
セリナは、立ち上がりながら微笑む。
「闘技会か……正直、こういうのを観戦するのは初めてだよ」
僕がそう言うと、セリナは驚いたように目を瞬かせた。
「へえ、海斗のいた世界にはこういう大会ってなかったの?」
「いや、あることはあるけど……少なくとも、こんなに盛り上がるようなものじゃないかな」
僕のいた世界では、武術の…というかスポーツの大会なんて、一部の格闘技好きが見る程度のものだった。
でも、少なくともセイマーにとっては闘技会は重要なイベントらしい。
外へ出ると、すでにあちこちにセイマーたちが集まっていた。
会場へ向かうであろう道は人・・・もといセイマーであふれ、みんな興奮した様子で話し合っている。
数十人はいるけど、その全てが可愛い女の子だ。
その圧巻の光景に目を奪われる。
何より、その全てが僕に視線を向けてくる。
そして、一緒にいるセリナに対して羨望と嫉妬の声が聞こえてくる。
昂る心と体を必死に押さえながら、僕はセリナについていった。
「あなたは特等席だから、あっちに座るのよ」
闘技場に入ると、僕は案内されるままに一番見晴らしのいい席へと座らされた。
すぐ隣にはセリナ、そしてなんとエリアスとフィルもいた。
「……ちょっと恥ずかしいな」
まるで貴族のような扱いに落ち着かない気分になるが、セイマーたちは当然のように僕を特等席へ案内してくる。
この世界で唯一の男だから、仕方ないのかもしれない。
「そういえば、闘技会って何で戦うの?」
「決まってるじゃない。武器と技、そして魔法でよ」
魔法、か。いかにも異世界って感じだ。
ちょっと、見てみたい。
「もしかして、あなたのいた世界には魔法がなかったのかしら?それなら、ここで見ていくといいわ。なかなか派手なものだから」
「それは期待できるな」
「さあ、もうすぐ始まるわ」
フィルが小さく弾んだ声で言った。
そして、闘技場の中央に1人のセイマーが立った。
金髪長身の、まさしく美女だった。
「さあ、皆さん!これより、今月の闘技会が始まります。今回も、参加者のみんなが熱い戦いを見せてくれることを期待しましょう!」
歓声が巻き起こる。
いよいよ試合が始まるらしい。
そしてそれが終わった頃、外からにぎやかな声が聞こえてきた。
セリナに聞いたところ、今日は月に一度の「闘技会」なるイベントが開かれる日だという。
「今回は私は参加しないけど、観戦することにしているの。あなたもどう?」と言われたので、見ると答えた。
「なら、そろそろよ。行きましょ?」
セリナは、立ち上がりながら微笑む。
「闘技会か……正直、こういうのを観戦するのは初めてだよ」
僕がそう言うと、セリナは驚いたように目を瞬かせた。
「へえ、海斗のいた世界にはこういう大会ってなかったの?」
「いや、あることはあるけど……少なくとも、こんなに盛り上がるようなものじゃないかな」
僕のいた世界では、武術の…というかスポーツの大会なんて、一部の格闘技好きが見る程度のものだった。
でも、少なくともセイマーにとっては闘技会は重要なイベントらしい。
外へ出ると、すでにあちこちにセイマーたちが集まっていた。
会場へ向かうであろう道は人・・・もといセイマーであふれ、みんな興奮した様子で話し合っている。
数十人はいるけど、その全てが可愛い女の子だ。
その圧巻の光景に目を奪われる。
何より、その全てが僕に視線を向けてくる。
そして、一緒にいるセリナに対して羨望と嫉妬の声が聞こえてくる。
昂る心と体を必死に押さえながら、僕はセリナについていった。
「あなたは特等席だから、あっちに座るのよ」
闘技場に入ると、僕は案内されるままに一番見晴らしのいい席へと座らされた。
すぐ隣にはセリナ、そしてなんとエリアスとフィルもいた。
「……ちょっと恥ずかしいな」
まるで貴族のような扱いに落ち着かない気分になるが、セイマーたちは当然のように僕を特等席へ案内してくる。
この世界で唯一の男だから、仕方ないのかもしれない。
「そういえば、闘技会って何で戦うの?」
「決まってるじゃない。武器と技、そして魔法でよ」
魔法、か。いかにも異世界って感じだ。
ちょっと、見てみたい。
「もしかして、あなたのいた世界には魔法がなかったのかしら?それなら、ここで見ていくといいわ。なかなか派手なものだから」
「それは期待できるな」
「さあ、もうすぐ始まるわ」
フィルが小さく弾んだ声で言った。
そして、闘技場の中央に1人のセイマーが立った。
金髪長身の、まさしく美女だった。
「さあ、皆さん!これより、今月の闘技会が始まります。今回も、参加者のみんなが熱い戦いを見せてくれることを期待しましょう!」
歓声が巻き起こる。
いよいよ試合が始まるらしい。
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