あれ?これはもしかして…転生?〜愛されたことがないレオが困難を乗り越えながら愛を知っていく〜

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〜第一章〜あれ?これはもしかして…転生?

これがもしかして…魔力?

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~夜~
「…エヌ?」
[はーい!いるよ、レオ!!]

光の玉が現れる。

「…ほんとに会えた…」
[え!?まさかレオ信じてなかったの!?]
「あ…いや…」
[はぁ…私って信頼されてない…]

光の玉がしょんぼりしたように小さくなる。

「い、いや。あの違くて、会えるとは思っていたけどその…」
[…ふふ。ちょっとからかい過ぎたかな?大丈夫だよ!そんなこと思ってない!急に転生されて不安だったからだよね?ちゃんとわかってるよ]
「うん…」

安心したように返事をする。

[本当にごめんね!不安なこと多いのにからかっちゃって… ]
「大丈夫…」
[ほんと??無理してない?怒ってもいいんだよ?]
「本当に大丈夫…エヌも不安な僕を少しでも和ませようとしてくれたんでしょ?ちゃんとわかってるよ…」
[レオ…ほんといい子!こうなったら全力でサポートするからね!!]
「うん…よろしく…ね」
[!!…レオ…ここにきてようやく笑ってくれたね…]
「え?」
[レオ…笑うってことは大切なことだからね…今は不安で今の家族に慣れていなくてもいつか…その笑顔を見せてあげてね?そしたらみんなも喜ぶよ!]
「…うん…」
[…まぁ、正直私もレオの中から見てたけどレオの親は誰が見ても親バカだしレオの兄も姉もブラコンになるだろうね…あれは戸惑うよね…]
「…」
[あ!今レオ、そんなはずないっって思ったでしょ?]
「!?」
[全くレオは今の自分を知らないから言えるんだよ~正直お兄さんたちが言ってた誘拐話も意外と本当になるかもしれないよ?]
「そんなことは…」
[あーる!てことでレオ、魔法の使い方を教えてあげる!]
「え?もう?」
[うん!あ、でも赤ん坊が使うにはもちろん危ないし何が起きるかわからないから安心して教えられる光属性からね!」
「…わかった…」
[よし。それじゃあ、まず魔法に必要なのは想像力!これがないと始まらないよ!]
「想像力…」
[うん!イメージすればいいだけ!例えば…はいっ!」

ボゥ!

「!?」
[今私は炎のイメージ…ランプって言えばわかるかな?それをイメージして炎属性の魔法を出したよ!]
「…君は…なんでもできるね…」
[え?あぁ…まぁね!私はレオの案内役だからね!]
「…それで…僕は…」
[あ、そうそう。まずは光属性の中でも基本中の基本クリーンっていう魔法を使って魔力の流れとかを摘もう!]
「魔力の流れ??」
[うん!これは実際に感じてもらえたらいいんだけど…そうだね…うーん…魔法は基本的に手から出すことが多いんだけど、レオの前の世界で言うと…川…かな?川ってずっと流れてるでしょ?]
「うん…」
[そもそもね。魔力は赤ん坊の頃からあるの。でももちろん赤ん坊はそんなもの感じない…感じられる年はちょうど7歳になってから教会っていう場所で水晶に手を置いて適応している属性が特定した瞬間…その時初めて魔力の流れを感じることができる…そう、それはまるで運命の時がきたように…]
「それじゃあ…その属性はどうやって決まるの?」
[うん。いい質問だね。まず魔力がある場所はここ…]

光の玉がレオの胸の前までくる。

[胸の中心辺りにある。レオももちろん今魔力があるよ。今はまだ感じないかもしれないけどね?私がいるから魔力の流れは教えられるし適応属性もレオが生まれた瞬間つまり私も生まれた瞬間分かったことだからレオがコツを掴めばすぐにでも使えるようになるよ]
「…」
[それでね。一般的にこの世界での適応属性は、本当にその日にならないとわからないの。もちろん遺伝で受け継がれることもあるけど、その人の性格や種族でこの世界の人たちは経験から大体予想がつくらしいけど予想とは違うこともあるらしいよ]
「…じゃあ…もしかしてお父様とオルティスお兄様は炎属性かな?」
[お!どうしてそう思うの?」
「…お父様とオルティスお父様が似てるのもそうだけど部屋に入ってきた時とか同じだったし…あとお兄様は赤じゃないけどお父様の髪の色が赤だったから…」
[すごいね!レオ!私の説明でそこまでわかるなんて!その通り!あの二人は炎属性だよ!でもレオのお父さんは炎属性だけじゃないと私は思ってる]
「?どういうこと?」
[この世界はね?属性は一つが常識なんだ。でも才能ある人たちはニ属性…多くても三属性適応する者達がいるみたいでね。レオのお父様はなんと二つ属性を持っているよ!」
「…そうなの?」
[うん!レオのお父様は獣人の中でも珍しいドラゴン!空ももちろん飛べるしおそらく風属性も適応しているはずだよ!]
「風…」
[ちなみにレオのお母さんは風属性だろうね!お母様の獣人はグリフィン。風属性に一番適応率が高いんだよ!]
「適応率…?」
[あぁ~こうして話してるとまだまだ教えなきゃいけないことが増えるね…よしっ!今の話はまた明日するとして、今日はとりあえず魔力の流れを掴もう!そうしないと始まらないしね!]
「うん…わかった…」
[よし!それじゃあ、まずは魔力を感じることから始めよう!目を閉じて集中して…]
「…」

レオはエヌの言うとおり、目を閉じ集中する。

[感じて…胸の中にある綺麗で澄んだ魔力を…]
「…」

ポ…

「…暖かい…これがもしかして…魔力?」
[…ふふ。感じられたみたいだね。それが魔力だよ…レオ]
「これが…?」
[そう。暖かくてまるで自分と一体化しているようなそんな感覚…それを忘れないで。魔力は命のようなもの…魔力がなくなればどの種族も力が弱くなってどんなものでも短命になってしまう…いい?レオ…魔力はね…人ではないけれど二人で一つなんだよ…]
「二人で一つ…」
[うん。魔力はこの世界の人たちにとって二つ目の命…だから約束して…いくら回復すると言っても無闇矢鱈に使わないで…一人でダメだと思ったらすぐ私でも構わない…家族でも…これから出会う人たちでも誰でもいい…助けを求めて…それが今世レオがしなくちゃいけないことだよ…分かった?]
「…うん…わかった…今は…あまりそう言ったこと考えられないけど…エヌとの約束は…守る…」
[ふふ…いい子…約束だよ?レオ…]

光の玉がレオの頭の上にきて撫でるようにする。

「…」
[…いつか本当の私を見させてあげたいな…]
「見せてね…」
[え?」
「僕からもエヌに約束…いつか本当の姿…見せてね…」
[!?]

レオには見えていないがきっと…今のエヌ…私は目に涙が溜まっている…

[うん…約束…ね?]
「うん…」
[さてレオ…もう朝だよ…早く起きてもっと家族との時間も大切にしてね?あ!こんな朝まで話してるけど、ちゃんと睡眠はとれてるはずだから睡眠不足にはなってないはずだよ!…まぁ、前も朝まで話してたし分かってると思うけど…]
「うん…大丈夫…それに…エヌと話したいから寝不足になってでも必ず会いにくるよ…」
[!?もう!レオ!そういうところだよ!でも、もしそうなってもダメ!睡眠は大事なんだから!そうなってたら私が強制的に眠らせるから!レオに何もしないなんてことないからね!レオが自分を蔑ろにするようなことがあったら私の力で強制させるんだから!]
「…ふっ…わかったよ…またね」
[!!うん!またね!」





[レオ…レオには言わなかったけど…まさか魔力までもがチートで無限にあるだなんて…でも言わない…少なくとも今は…レオは魔力が無限にあろうがなかろうがきっと…初めて守りたいものができて無茶をする…そしたらレオにばかり辛い思いをさせてしまうかもしれない…そんなことは絶対にさせない…もしもの時は……とにかくレオの魔力を私が抑えて私の中に留めておこう…時が来るまで…]
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