43 / 194
魔剣士と光の魔女 二章『竜の顎で殺意は踊る~ジン・ナイト暗殺計画』
二章 -5
しおりを挟む5
竜の住処へ行くことについてボルナックさんを説得するのに、夕方までかかった。ジョンが隠しているグゥグゥ――ドラゴンの幼生体については、まだ秘密にしているから、これは仕方ないんだけど。
もしドラゴンが人語を理解できるのであれば、話し合いを試みるべき――という俺の主張に対し、ボルナックさんは危険度の高さを理由に反対していた。
ただ、ボルナックさんもシルバードラゴンであれば、人語を理解している可能性は高いことを理解はしているようだった。
「この辺りは、その昔に五名の竜騎士がいたという伝説があります。その血統が生き延びていれば……会話はできるかもしれませんが」
ということらしい。なんでもローウェルの印にある紋章は、その竜騎士を表しているということだ。
日が沈みかけているので、出発は明日の早朝ということになった。宿に泊まれない俺がジョンが隠れ家にしている小屋へと向かう途中、ボルナックさんが駆け寄ってきた。
「あの……やはり店主を説得して、宿に泊まりましょう」
「あーっと、そこは大丈夫なんで。ただ、風呂とか湯浴みが出来ないのが辛いですけど」
雑木林の途中で足を止め、俺はボルナックさんに答えた。このまま先に進んで、あの小屋のことを知られるのは、まだ拙い。
……ものすごく怒られる気がするし。
俺が愛想笑いを浮かべながら、なんとかボルナックさんを帰そうとしていたとき、雑木林の奥からジョンが現れた。
「あれ――ジン……さん。なにをしてるの?」
「その子は?」
ボルナックさんに訊かれ、俺は返答に困った。まさか、ドラゴンの幼生体の件でちゃんと知り合った――と、言うわけにはいかない。
俺はジョンと目配せをすると、視線を上に向けながら答えた。
「えーと、雨風の凌げる場所を教えて貰った――そんな間柄です。な?」
「えっ!? あ、そ、そう……です」
狼狽えながらもジョンが頷くと、ボルナックさんは怪訝そうな顔をしたものの、一応は納得したようだ。
「村の子と仲良くするのは、悪いことではないですから」
そんなことを言って、ボルナックさんは呑気に頷いた。俺とジョンは、互いに目を合わせると、微笑み合った。
共通の秘密――それを持つ者同士の連帯感、という奴だろう。場に和んだ雰囲気が漂った――そのとき、俺は草を鳴らす音と、空気に乗って漂ってきた臭いに気づいた。
迷宮内で、何度も嗅いだ臭いだ。
「ジョン、下がってろ」
長剣を抜いて背負っていた盾を左手に持ち直した俺は、臭いが漂ってきた方角へと向き直った。
雑木林の奥から現れたのは、赤茶けた肌を持つ三体のゴブリンだ。錆びの浮いた短剣に、どこかで奪ったのか鎖帷子を着ていた。
俺はボルナックさんを一瞥すると、指示を出した。
「あの奥を照らすような攻撃の魔術を頼みます」
「え? なんで――」
「いいから、早く」
俺が急かすと、ボルナックさんはようやく理の杖を振りかざした。
「我は請う。精霊よ、我が命に従いて姿を現せ。マーリテュス、ガラズンド・ユーフォロウ――」
やや長い短詠唱でサラマンダーを召喚したボルナックさんは、続けて詠唱に入った。
しかし、そのあいだにもゴブリンたちは俺たちを見つけ、駆け出していた。くそ――こうなったら仕方ない。
「マエユコ、シ。精霊よ我が剣に宿れ、ムヒカン・ヒュ・キケヂウ――シ・ウズユス」
拡大の構文である「キケヂウ」と維持の構文の「ウズユス」を加えた、短詠唱による魔剣術を唱えた俺は、剣を小さく構えながら魔剣術発動のキーワードを唱えた。
「魔剣――風」
俺が剣を振ると、切っ先から暴風が吹き荒れた。枝葉を激しく鳴らし、土煙をあげる暴風に、ゴブリンたちの動きが止まった。
暴風が収まる直前に、ボルナックさんの魔術が完成した。
「――ダーグル、ボーっ!!」
火球と化したサラマンダーが、ゴブリンの群れへと飛翔した。火球は三体のゴブリンの間を掠めて飛び去り、雑木林の奥へと消えていった。
雑木林の右脇に二体、左に三体のゴブリンが控えていた。そして炎が消える直前、木々に隠れているような二体のゴブリンを見つけた。
一体は、甲冑のような鎧を着た大柄の固体。そしてもう一体は、小動物の骨が飾られた杖を持つ、小柄の固体。十中八九、大柄の固体はゴブリンキングなどと呼ばれる群れの王で、小柄の固体はゴブリンメイジとかゴブリンシャーマンとか呼ばれるやつだ。
「ボルナックさん。威嚇でいいので、奥の二体に魔術をお願いします。あとのゴブリンは、俺に任せて下さい」
言いながら、俺は駆け出していた。長剣で先頭にいた一体の額を叩き割ったのを皮切りに、ゴブリンの群れとの戦いが始まった。
短剣を盾で防ぎ、または身体を捻って避ける。最小の動きを意識し、さらにボルナックさんから放たれる魔力を阻害しない身体裁きを意識しながら、確実に斃していく。
迷宮でなんども遭遇している種だが、木々で視界が悪い分、少し戦いにくい。
いつもより手間取った――と考えているあいだに、俺の長剣はゴブリンシャーマンの喉笛を切り裂いた。
これが、最後の一体だ。
計九体のゴブリンが死体となって転がっていた。俺は周囲を見回し、ほかにゴブリンの気配がないことを確かめると、長剣を鞘に収めた。
「……ボルナックさん。魔術で、死骸を地中に隠せますか? 狼とか、厄介な奴を引き寄せるかもしれませんし」
「え? ええ……ノームの魔術でやってみましょう」
ボルナックさんがゴブリンの死骸を魔術で地中に埋めているあいだ、俺はジョンを村まで送っていくことにした。
俺が村の入り口で立ち止まると、ジョンが振り返った。
「どうしたの?」
「あーと、だ。俺はここまでのほうがいい」
俺が自分の黒髪を指で突くと、ジョンはハッと気づいたように、表情を曇らせた。
手を振って別れると、ジョンは俯き加減に村の中を歩いて行った。俺は柵に沿って歩きながら、ジョンを目で追った。
グゥグゥを親元に帰すことを承諾はしたが、やはり寂しいに違いない。きっと今は、ぐちゃぐちゃになった感情を必死に押さえ込んでいるかもしれなかった。
「なんだ、少年。しょぼくれた顔なんざして」
俺の耳に、ヴァンの声が飛び込んできたのは、そんなときだ。
ヴァンはジョンに近寄ると、無遠慮に肩を叩いていた。
「なんかイヤなことでもあったか? ん?」
ヴァンはジョンの返答を待たずに、一方的に喋り続けた。
「なにがあったか知らないが、落ち込むなよ。なんだ、『降り続ける雨はない』ってヤツだぜ。辛いことなんか、一時的なもんだって」
バンバンとジョンの背中を叩いたヴァンは、「じゃあ、元気出せよ!」と言って去って行った。
……ったく、仕方ないな。
俺は柵を越えると、ジョンの元へ駆け寄った。
「ジョン、ちょっと良いか?」
「ジン……さん?」
俺はジョンを柵の側まで連れて行くと、二人して置いてあった木箱に腰を落ち着けた。
「グゥグゥと別れるのは、やっぱ辛い?」
「……うん。この村で……唯一の友達がいなくなっちゃう」
この返答に俺は、昨日の一幕を思い出した。村長の息子とその取り巻きに、ジョンはリンチに近い暴力を受けていた。俺はジョンがグゥグゥに依存していた理由を察して、さすがに罪悪感を覚えた。
「……ごめんな」
「ううん。仕方ないのは、分かるんだ。あの……さ。僕もジンさんみたいに強かったら、こんな気持ちにならなかったのかな」
俯き加減だったジョンが、ふと顔を上げた。
「僕に喧嘩の仕方を教えてよ。そうすれば、もうあんな目に遭わなくて済むんだよね?」
「正直、それは難しいだろうな。例えば、強くなって三人に勝ったとする。今度は、六人で来るぞ。それで駄目なら、その倍。さらには親が出てくるかも。この村の場合は、村長も出てくるかもな。暴力で手っ取り早く解決しようとするなら、極論を言えば全員を殺すしかない」
「そんな……そんなのって」
希望を打ち砕かれた顔をするジョンに、俺は首を振った。
「そうだな、酷い案だ。それに、俺はジョンに、そんなことをして欲しくない。だから、教えてやれるのは、逃げ方だけかな」
「逃げかた……?」
「ああ。結局、自分の身は自分で護るしか無いんだ。だから、拳を避けたり、逃げかたを覚えれば、少しはマシになる。明日の早朝、手袋を持って小屋に来てくれ。短い時間だけど、少しは教えてやれると思うからさ」
俺の言葉に、ジョンは最初は躊躇ったものの、はっきりとした意志の元、強く頷いた。
「ちょっといいか?」
俺とジョンが話をしているあいだ、こちらを監視している気配があった。それに気づいていた俺はジョンを帰したあと、しばらく動かずに相手を待っていた。
やってきたのは、アベルだ。
「あのさ……一つ訊いてもいいかな。ちょっと見てたんだけど……あの冒険者、なんか拙いこと言ったのか? この村の近くでゴブリンが出たっていう話だけど、一向に出ないから……まあ、暇つぶしだったんだろうけどさ」
アベルの言葉を聞いて、一番最初に思ったのは、(……あ。やっちまった)ということだった。
さっき斃したヤツが、件のゴブリンかもしれないな……すっかり忘れた。これは、あいつらには内緒にしておこう。
冷や汗を流す俺に気づかないのか、アベルは言葉を続けた。
「止まない雨はないって、いい言葉だと思うんだけど……なにか問題あるんだっけ?」
「そうですね……自分で言う分には奮起にもなるし、良いんじゃないですか。けど、止まない雨はないって言ったって、その雨で体調を崩したり、水害に遭ったりするかもしれないじゃないですか。雨宿りのやり方も教えず、ただ我慢しろって言うのは無責任だと思うんですよね。それに――」
皮肉混じりの笑みを浮かべながら、俺は自分の黒髪に触れた。
「ここに、止まない雨が存在するわけですよ。そんなわけで俺は、あの言葉は嫌いです」
これで、アベルはなにも言えなくなってしまった。
俺は片手を挙げて無言の別れを告げると、村の出入り口へと向かった。
0
あなたにおすすめの小説
唯一平民の悪役令嬢は吸血鬼な従者がお気に入りなのである。
彩世幻夜
ファンタジー
※ 2019年ファンタジー小説大賞 148 位! 読者の皆様、ありがとうございました!
裕福な商家の生まれながら身分は平民の悪役令嬢に転生したアンリが、ユニークスキル「クリエイト」を駆使してシナリオ改変に挑む、恋と冒険から始まる成り上がりの物語。
※2019年10月23日 完結
新作
【あやかしたちのとまり木の日常】
連載開始しました
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
結婚前夜に婚約破棄されたけど、おかげでポイントがたまって溺愛されて最高に幸せです❤
凪子
恋愛
私はローラ・クイーンズ、16歳。前世は喪女、現世はクイーンズ公爵家の公爵令嬢です。
幼いころからの婚約者・アレックス様との結婚間近……だったのだけど、従妹のアンナにあの手この手で奪われてしまい、婚約破棄になってしまいました。
でも、大丈夫。私には秘密の『ポイント帳』があるのです!
ポイントがたまると、『いいこと』がたくさん起こって……?
【完結】追放された子爵令嬢は実力で這い上がる〜家に帰ってこい?いえ、そんなのお断りです〜
Nekoyama
ファンタジー
魔法が優れた強い者が家督を継ぐ。そんな実力主義の子爵家の養女に入って4年、マリーナは魔法もマナーも勉学も頑張り、貴族令嬢にふさわしい教養を身に付けた。来年に魔法学園への入学をひかえ、期待に胸を膨らませていた矢先、家を追放されてしまう。放り出されたマリーナは怒りを胸に立ち上がり、幸せを掴んでいく。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
恋愛
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
『悪役令嬢』は始めません!
月親
恋愛
侯爵令嬢アデリシアは、日本から異世界転生を果たして十八年目になる。そんな折、ここ数年ほど抱いてきた自身への『悪役令嬢疑惑』が遂に確信に変わる出来事と遭遇した。
突き付けられた婚約破棄、別の女性と愛を語る元婚約者……前世で見かけたベタ過ぎる展開。それを前にアデリシアは、「これは悪役令嬢な自分が逆ざまぁする方の物語では」と判断。
と、そこでアデリシアはハッとする。今なら自分はフリー。よって、今まで想いを秘めてきた片想いの相手に告白できると。
アデリシアが想いを寄せているレンは平民だった。それも二十も年上で子持ちの元既婚者という、これから始まると思われる『悪役令嬢物語』の男主人公にはおよそ当て嵌まらないだろう人。だからレンに告白したアデリシアに在ったのは、ただ彼に気持ちを伝えたいという思いだけだった。
ところがレンから来た返事は、「今日から一ヶ月、僕と秘密の恋人になろう」というものだった。
そこでアデリシアは何故『一ヶ月』なのかに思い至る。アデリシアが暮らすローク王国は、婚約破棄をした者は一ヶ月、新たな婚約を結べない。それを逆手に取れば、確かにその間だけであるならレンと恋人になることが可能だと。
アデリシアはレンの提案に飛び付いた。
そして、こうなってしまったからには悪役令嬢の物語は始めないようにすると誓った。だってレンは男主人公ではないのだから。
そんなわけで、自分一人で立派にざまぁしてみせると決意したアデリシアだったのだが――
※この作品は、『小説家になろう』様でも公開しています。
異世界成り上がり物語~転生したけど男?!どう言う事!?~
繭
ファンタジー
高梨洋子(25)は帰り道で車に撥ねられた瞬間、意識は一瞬で別の場所へ…。
見覚えの無い部屋で目が覚め「アレク?!気付いたのか!?」との声に
え?ちょっと待て…さっきまで日本に居たのに…。
確か「死んだ」筈・・・アレクって誰!?
ズキン・・・と頭に痛みが走ると現在と過去の記憶が一気に流れ込み・・・
気付けば異世界のイケメンに転生した彼女。
誰も知らない・・・いや彼の母しか知らない秘密が有った!?
女性の記憶に翻弄されながらも成り上がって行く男性の話
保険でR15
タイトル変更の可能性あり
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる