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魔剣士と光の魔女 第四章 帝都に渦巻く謀みの惨禍
二章-3
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翌朝になり、クレアさんが朝食を食べながら、ステフに皇位継承四位のホアソンが来訪したことと、お披露目会が終わったあとで面会を望んでいることを告げた。
しかしステフは、朝食に出したパンを細かく千切りながら口に運ぶだけで、なんの反応もなかった。
「ステフ、聞いてる?」
ステフの態度を怪訝に思ったクレアさんが声をかけるが、反応は変わりない。
クレアさんは、テーブルを左手で叩きながら、もう一度、同じ質問を繰り返した。それでステフは我に返ったようで、ハッと顔を上げた。
「あ――考え事をしてて……ごめんなさい」
「疲れているのはわかるけど、しっかりとして頂戴ね。第四位とはいえ、皇太子から直々のお誘いなんだから。領主としては、放ってけないでしょ。お披露目会のあとで、使いをくれるそうよ」
「……あたし、お披露目会にでられるのかな」
その呟きにクレアさんだけでなく、スープの給仕をしていた俺も目を丸くした。
変な沈黙が降りたあと、クレアさんは場を和ませようとしたのか、大袈裟に苦笑してみせた。
「ステフ? あなた、わざわざ帝都までなにをしに来たか、忘れちゃったの?」
「え――?」
少し呆けた様子のステフは顔を上げると、俺とクレアさんを交互に見た。
たっぷり二呼吸分の時間が経過してから、ステフは言われた内容がようやく飲み込めたように、目を見広げた。
「あ、そ、そうなんですけど……」
「ステフがお披露目会に出なかったら、俺も出る意味がないんだけどね」
ステフの前にある器にスープを注ぎながら、俺は冗談交じりに言った。
俺になにかを請うような目を向けながら、ステフは小さく「……ごめんね」と告げてから、スプーンでスープを口に運んだ。
一口だけスープを飲み込んだステフは、驚いたような顔をした。
「これ……」
「ああ、それ? すごい久しぶりに作ってみたんだよね。ほら、疲れてるって言ってたからさ。胃腸にやさしいやつだしね」
最初にステフに食べさせた料理――あれ? もう一個あったかな――でもあるスープは肉を使わずに、野菜だけを煮込んだものだ。
かなり薄味だけど、消化にはいいはずだ。
少しでも元気になってくれれば――と思っていたのだが、俺の予想に反してステフの瞳からは涙があふれ始めていた。
「え? ステフ、どうしたのさ!?」
「え? あれ? え?」
慌てた俺に、ステフは戸惑いながら、何度も目を瞬いた。
自分が泣いていることすら、気づいていないなんて。なにかが、変だ。体調か心か、それはわからないけれど、やはりおかしい。
俺は手でステフの涙を拭いながら、顔を覗き込んだ。
「やっぱり、なにかあった? ここでは、話のできないことだったりする?」
少し質問攻めみたいになってしまったが、心配になったのだから仕方が無い。
しつこかったかな――と思ったが、ステフは少し困ったように微笑んだだけだ。
「ホントに……大丈夫」
「うん。わかった。なにかあれば、言って」
俺はステフの頬に手の平で触れてから、立ち上がった。
直感的ななにかが、ここが潮時だと告げた気がしたのが、引き下がった理由である。自分の話術の限界だった、ということもあるけど。
それからの食事は、ぎこちなさもあったが、穏やかな雰囲気で終わった。
個人的な課題は沢山残ったなぁ……。
*
朝食の片付けを終えた俺は、街へ買い出しに出た。野菜はともかく、肉と卵の在庫がほとんどないのだ。
食事は少し奮発をしようと思っている。美味しい食事は落ち込んだり、塞ぎ込んだ気持ちを、ある程度は軽くできる――というのは、前世で俺に料理を叩き込んだ叔父の弁である。
その真偽はともかく、やれることはやっておきたい。
と意気込んだまでは良かったが、ここで大きな障害にぶち当たっている。俺たちが泊まっている区画には、商店がない。仕方なく一つ外の区画の店に行ったのだが、すべてで入店禁止と言われてしまった。
まあ……忌み子はこういう扱いっていう覚悟はしてたけど。こうも拒否されると精神的に病みそうになるなぁ……マジで。
そんなわけで、俺は一時間以上も歩いて、一番外側にある区画へと来ていた。
商店を探していた俺が宿屋の前を通りかかると、三、四人の集団から声をかけられた。
「よお、ジン・ナントカ! どうしたんだい?」
兜は外しているが、街中でも甲冑を着たままのショーンが、俺に手を振っていた。近くにいたギルダメンとローラも、ショーンの視線を追って俺に顔を向けていた。
俺は顔見知りの姿に幾分、ホッとしながら片手を小さく挙げた。
「えっと……どうも。みんなは次の仕事が決まるまで、ここに?」
俺の問いに、ギルダメン微笑みながら答えた。
「そうではない。カーズ殿の命令でな。しばらくは待機、なんだそうだ。向こうには傭兵たちもおるし、ガルボは部屋で酔いつぶれてる」
「へえ……なんだろう?」
カーズさんのことだから、誰かの勅命でも受けたんだろうか?
俺が少し考えていると、今度はギルダメンから質問が来た。
「そういえば、ステフの姿がないな。留守番か?」
「えっと……まあ、買い物だけですしね」
俺は普段通りに答えたつもりだが、ギルダメンの目がやや険しくなった。
「どうした? 浮かない顔だが」
「あ――えっと……まあ、色々と。例えば、向こうの区画で、全部の店に出入り禁止って言われたりとか」
「……それだけではないのだろう。ステフのことでなにかあったか?」
なんかこう、老人の直感というか洞察力というか、人生の経験というか、そういったものというのは侮れないなぁ。
俺が最近、ステフの様子がおかしい――浮き沈みが激しいことも含めて――ことを教えると、ローラは肩を竦めながら言った。
「倦怠期じゃないの? あんたたち、普段からイチャイチャしすぎだって」
「いやあ、そればっかとも言えないんじゃないか? なにか悩んでいるのかもな。結婚するときの不安感が重くなったとか」
ローラとショーンが好き勝手に言っている横で、ギルダメンはなにかを考えているようだった。
やがて、鎖が二つある首飾りを指で弄っていたギルダメンが、俺に目を向けた。
「こういうのは後回しにせず、ちゃんと話をしたほうがいい。お互いに、納得がいくまで話し合わねば後々、後悔するかもしれんぞ。儂と息子みたいにな」
自嘲的に肩を竦めたギルダメンは、どこか哀愁と――僅かな後悔の入り交じった表情を浮かべた。
俺は少し変わった首飾り――よく見れば、鎖は二つ並んでいる飾り石の、それぞれについていた――を一瞥してから、言葉を選びつつ訊いた。
「えっと、それは息子さんが作ったんですか?」
「ああ――不肖の息子だが、腕は悪くなかった。グモン・ウィンタと呼ばれておってな、こうした装飾品を作る職人をしておった。まあ、今は――話も出来なくなったが」
「それはその……喧嘩かなにかして?」
「そんなところだ。そういうわけで、おまえさんも後悔しないようにな」
いやに真剣な顔で言われてしまった。俺は少し困りながら、そして言い訳も兼ねてギルダメンへと小さく肩を竦めてみせた。
「それはそうなんですけどね。なにを聞いても大丈夫って言われると」
「そういうときは、誰かに仲介を頼むといい。頼りにできそうな人物はいないのか?」
「頼りか――」
となると、クレアさんくらいかな?
他には――まあ、キャッスルツリーに戻ればいるけど、この街じゃなあ……。
俺が悩んでいると、ローラがギルダメンの頭を指で突いた。
「まったく、これだから年寄りは説教臭いって言われんだよ」
「うなっ! いや、儂はただ――」
「まあまあ、こういうのは二人の問題だからさ。協力できそうなことなら、手伝ってもいいけどな。といっても、お互いに帝都に居るあいだだけって感じかな」
ショーンがギルダメンを助けつつ、俺に片目を瞑って見せた。
「でも、話し合うのは大事だぜ? 男と女じゃ、話をしたい内容が違ってくることもあるけどさ。それでも、話をしないよりはいい。できるか?」
俺が「まあ、やってみます」と答えてから、商店へと向かうべく宿から離れようとした。
だが、それをショーンに止められた。
「待てよ。おまえさん、この辺りの店でも出入り禁止になるんじゃないか? 俺が買ってきてやるよ。なにを買って来ればいいんだ?」
「えっと、卵数個となんでもいいので新鮮な肉を。出来れば鳥とかが良いですね」
「あいよ。それじゃあ、ここで待ってな。ああ、料金は後払いでいいぜ?」
市場へ向かおうとするショーンだったが、それをローラが引き留めた。
「待ちな、ショーン。あんたさ、ずっと前に腐った肉を買わされたことあったろ? 本当に大丈夫か心配だし、あたしも行くよ。ジンやステフが腹でも壊したら、後味が悪いしね」
「ええっ!? 大丈夫だって。今回はちゃんと、新鮮な肉って言うからさ。この前は、肉をくれって言っただけだったから、向こうも気にせずに、あんな肉を売ったと思うんだよ」
これは……人は良いけど、生活能力の無さが露呈した発言だ。ローラが一緒に行くと言ってくれて助かったと――心からそう思う。
ショーンとローラが街中に消えていくのを眺めながら、俺は二日ぶりくらいに和んだ気分になっていた。
まさか冒険者たちと会って、こんな気持ちになるとは思ってもみなかった。
そこそこ新鮮な鶏肉と卵を持って――結局、ローラが品定めをしたらしい――、二人が帰ってきたのは、それから二〇分ほどあとのことだった。
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本作を読んで頂き、ありがとうございます!
わたなべ ゆたか です。
地元では、今週に入って暑い日が続いています。皆様がお住まいの地域は、どうでしょうか?
部屋に帰ってきたとき、室温が30度超えていると、それだけで、ぐたっとなります……。
西日なんか大嫌いです。洗濯物を干すときと冬期以外は。
外仕事ですし、この時期の直射日光は天敵です。あと天気予報。今日の予報は一日曇り、時々晴れでしたが、仕事開始時刻から、曇ったことないです。一日快晴。
……気象庁の嘘つき。
職場全体で、気持ちが一つになった一日でした。気象庁恨むべし。慈悲は無い。
その気持ちだけなら、ニンジャスレイヤーにも負けなかったに違いない。そんな一日でございました。
次回は、土日のどちらかを目指します。
少しでも楽しんで頂けたら幸いです。
次回もよろしくお願いします!
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