塔の魔導師と騎士団長の恋が実るまで

温井 床

文字の大きさ
56 / 59

続-8

しおりを挟む
 それからしばらくの時間ソニアスは火番をしていた。

 リナ達の天幕の横にリンガルとソニアスが使う二人用の天幕が設置されていたが、ソニアスは一晩中そこにいるつもりだった。

 先ほどからどこからか視線が感じられるのだ。

 魔物の類ではなさそうだし、敵意もなさそうだ。フレア国の者がこちらを見張っているだけかもしれないが、自分に焦点が合っているような気がする。

 灯りの届かない森の暗闇から感じるそれに気付いているのもソニアスだけかもしれない。

 こちらから行くか、接触を待つか……。

 炎のゆらめきを眺めながら出方を思案していると、足音も無く近づいて来る者があった。
 あちらから来たか。

「ソニアス様そろそろお休みになられては、別に天幕を用意致しましたのでご案内します」

 服装はどこから手に入れたのかピルスナ国の騎士服だが、見たことがない顔の若者が二人近付いて来た。自分の天幕はすぐそこにあるので別で用意する必要は全くない。明らかに怪しい二人組だった。

 しかも自分がソニアスだとバレている。仮名を使ったの意味なかったな。

 さて、どうするか。

 ついて行って誰が待っているか見てみたい気もするが、せめて誰かに言伝が出来れば……。

 見回りの騎士が少し離れたところにいるのが見えたが、視界を塞ぐように声をかけてきた男が立った。

「その者が交代します。さあ」

 もう一人の男に視線をやりソニアスが立ち上がるのを急かして来る。

 リンガルはまだ戻って来ないが……行ってみるか。

 重い腰を上げようとした時、足元に擦り寄る影が現れた。天幕から出て来た聖獣様だ。

『僕も連れて行け、面白そうだ』

 急に現れた変な動物に驚きの表情を見せた不審者二人は確実にピルスナの騎士ではないのだろう。

 ソニアスはカワウソを抱き上げ微笑を浮かべた。

「これは聖獣様、まだお休みではなかったのですね。これから天幕へ行くところでした、ご一緒にどうですか?」

「キュウウ」

「はい、では参りましょう。では案内をよろしく頼みます」

 予定外の存在に動揺したのか困惑顔で二人目を合わせている。

「あ、その、せ、聖獣様も一緒ですか?」

「ええ、いつも通りですが何か不都合でも?」

「……いえ、いつも通りで大丈夫です。ではどうぞ」

 今回が初めてなのでいつも通りと言うのは嘘だが、それが当たり前かのように言われると相手は同意するしかない。過激な相手ならともかく攻撃する意志が感じられない彼らならバレて疑われるのを避けるのが普通だろう。

 本当に聖獣というものがいるかどうかは知らないが、この世界にはない姿の動物であればそれらしく見えるようだ。うまく騙されてくれて良かった。

 歩きながら王太子殿下とリナの天幕には守護の結界を張った。

『心配しなくても僕を送り出したのはリナだぞ』

 意外だった。だがそれなら何かあってもお二人で対処してくれそうだし、これで気兼ねなく誘いに乗れる。

 森に向かい偽騎士の後をついて枯葉を踏みしめながら歩いていると、暗がりに入ったところで先導する男が立ち止まり振り返る。

 ソニアスはとぼけたふりをして首を傾げる。

「どうしましたか?」

 男は丁寧にお辞儀をした後、詫びてきた。

「申し訳ありませんでした、私はピルスナ国の者ではありません。実はさるお方と話をしていただきたくてお連れしました。危害は加えません、どうかこの先にある天幕の中の方と会っていただけないでしょうか」

 ソニアスはきょとんと目を丸くする。

 そうきたか……。

 天幕の中の人物は相当位が高いのかもしれない。この男は物腰が柔らかく体格も細身で騎士というより文官だ、侍従と言われた方がしっくりくる。

 興味本位で来たくせに、相手が誰か予想がついた途端にソニアスは帰りたくなった。

 絶対に面倒くさいに違いない、ここで引き返すか?

 いや、逃げるにしても相手の目的を聞き出してからにすべきか。

 葛藤の末、ソニアスは口元でだけ笑みを浮かべ頷いた。

 偽騎士の持つ松明を頼りに森の中を進み、野営の灯りが完全に届かないほど離れた場所にその天幕はあった。

「お連れしました」

 男が天幕の入り口を捲り上げ、ソニアスを中へと誘導する。

 椅子に座り待っていた人物を見て、やっぱりと内心でため息をついた。

「よく来てくれた、私はフレア国第一王子レアス・ダ・フレアだ。ああ、見間違いではなかった。やはりソニアス殿は調査隊にいたんだね。以前ピルスナの王城で見かけた事があったので覚えていたのだ」

 接触を図ってきたのは第一王子だった。なら話というのは恐らく結界のことではないだろうか。

 それにしてもフレア国の野営地は国境より向こうにあるはず、越境して天幕を立てるとは大胆と言うか迂闊な王子様だ。あちらの騎士団長殿は良識がありそうだったからもしかしたら黙って出て来たのかもしれない。護衛の騎士の姿はどこにも無かった。

 あっさりと身分を明かされてしまったので小さく頭を下げ正式な挨拶の形を取った。

「ピルスナ国魔導師長ソニアスでございます。こちらは聖女様がご縁を結ばれた聖獣様です。レアス殿下におかれましてはご機嫌麗しく、拝謁至極光栄にございます」

 王子は紹介されたソニアスの腕に抱えられた聖獣様を見て驚いている。

「なんと聖獣だったとは……やはり聖女がいると違うものだな。ああ、格式ばった挨拶は今日は不要だ。急に呼びつけてすまない、君と話がしたかったのだ。どうか座ってくれ」

 もう一脚の椅子を勧められたが、長居をするつもりがないソニアスは首を振り断った。

「王族の方と椅子を並べる程の身分ではございませんので、どうぞこのままお話しください」

「うむ、そうか。では、聞きたいことがあるのだ。以前ピルスナ国の王都にあった防護結界のことなんだが、我がフレア国でも出来るのだろうか」

 直球で聞いてくるとは……。昼間もヴァイツェン殿下に同じように聞いたはず、そして断られたが諦められず俺に目をつけたという訳か。こちらからの返事は変わらぬというのに。やたらしつこいのは何かあるのか?

「結界については機密事項になりますので、どうぞお許しを」

「そ、そうか」

「今回の魔物に関しては解決したと思われます。何か他に懸念があるのでしょうか?」

 魔物の大量発生の原因は岩の中に隠れていた魔石が魔力を溜め込んでしまった為、起こってしまったことだ。魔石はまだあの場所にあるが、移動なり破壊なりすれば問題はないはず。

 結界が必要な程の何かがあるのだろうか。

「いや、そうではない。確かに今回はピルスナ国騎士団の協力で原因がわかった、感謝している。しかし、今後また同じことが起こった時には自国だけで対処できた方が良いと思っている。ピルスナの結界は全ての魔物を弾くと有名だからな、同じことが出来れば今後魔物を恐れずに済むと言うもの。私は第一王子として国を守りたいのだ」

 何故かドヤ顔をする王子。

 本当に国の事を考えているのだろうか。前回の合同討伐から何も対策を取っていないようだし、もっと自国で出来る事を考えた方がいいのではと言いそうになるのを我慢した。

「お役に立てず申し訳ありません。私は散歩に出ただけでどなたにもお会いしていない事にいたします。ではこれで失礼します」

 目的は確認できた、もう帰ろう。

 そろそろ帰らないとソニアスがいなくなった事で騒ぎになっているかもしれなかった。

 お辞儀をして天幕を出ようとすると、右肩を掴まれ止められる。

「ま、待ってくれ。まだ話があるのだ」

「結界についてお話し出来ることは何もありません」

 強い力で掴まれて振り払う事が出来ない。

 王族でなければ風で飛ばしてやるのに、と物騒な事を考える程ソニアスは掴んでいる手に嫌悪を感じた。

「いや、違う。そうではないのだ。結界のことは今はもういい」

 レアスは手を離さぬままソニアスに向かい合った。

「この機会を逃さない。以前ピルスナの王城で見かけた時から私の心はソニアス殿に奪われていた。ここで出会えたのも運命、どうか私と結婚して欲しい」

 想像の斜め上の事案にソニアスは少々戸惑ったものの、即お断りを伝える。

「お断りします。私には心に決めた相手がおりますので……っ何を」

 強引に引っ張られレアスの胸に倒れ込んでしまう直前に腕に抱いていた聖獣様がシャッと威嚇音を出した、驚いたレアスは手を離し一歩引いた。

「では失礼」

「待てっ、私は諦めないぞっ」

 ソニアスはサッと踵を返し天幕を出て転移魔法で一気に野営地まで飛んだ。
 
 
 何だあの王子は、結界の話が聞けないからって色仕掛けするとは。伴侶にして取り込みたいのだろうが、浅はかすぎないか?

 掴まれた肩が気になり反対の手でパパッと払い、嫌な気を吐き出すようにふんっと息を吐いた。

 リナの天幕の裏側に着地したソニアスが何食わぬ顔で焚き火の所まで戻ると、リンガルが仁王立ちで待ち構えていた。

 そのこめかみにはしっかりと青筋が立っている。

「あ」

「聖女殿から怪しい騎士と一緒に出て行ったと聞いた。どういうことだ?」

 腕に抱いていたカワウソはパッと飛び降りリナのいる天幕に逃げるように入って行った。

 リンガルの赤茶色の瞳が、いつもより赤みを増して揺らめいている。瞳が揺らめくのは魔力のせいだと言われており、興奮度合いが魔力に影響していると考えられている。

 相当怒っているのではなかろうか、ソニアスは無意識に肩を振るわせた。

「あ、その。敵意を感じなかったから目的を確認しようと思ってついて行っただけ……だ」

「ほう、では報告を聞こう。来い」

「いっ、待て、リンガルッ」

 腕を掴まれて自分達の天幕に連れ込まれる。床に放り投げられたところで顔の両脇に腕をつくように覆い被さられた。

 上から見下ろすリンガルの顔は苦しそうに歪んでいる。

「リンガル?」

 背中を丸めながら頭を下げ、額をソニアスの胸にトンと触れさせた。

「無事で良かった」

 息を大きく吐くとともに心の底から出たような声だった。

 ソニアスはハッとした。

 ……同じだ。

 俺もリンガルが遠征から無事に帰還するたびに「無事で良かった」と思っていた。

 姿を見るまで安心など出来なかった……リンガルもそういう気持ちだったのか。

 とてつもなく心配をさせてしまったのだと、今更ながら気付いた。

「悪かった、本当に目的を確認したらすぐ戻るつもりだったんだ」

 ソニアスは何があったか全て話した、もちろん王子からの告白は除いて。

 リンガルは顔を上げてソニアスの瞳を真正面から目を細め見下ろしてきた。

「何故知らせなかった?」

「うちの騎士服を着ていたから信用したふりをしたんだ。リナが気付いて聖獣様を使わしてくれたからそれでいいかと……すまない」

「本当にすまないと思っているのか?」

 まだ怒りが治まっていないのか普段より低い声で囁かれる。

「本当に反省している。心配かけて悪かった」

「では誓ってくれ、もう二度と一人で行かないと。何かあったら必ず俺を呼ぶと。誓うと言ってくれ、お前の伝言蝶ならどんな場面でも飛ばせるだろう?ソニアスの能力を疑っているんじゃない、お前を守るのは俺でありたいだけだ」

 懇願に近いそれに思わず抱きついて誓うと口走っていた。

 俺だって同じだ、リンガルを守るのは自分でありたい。お互い同じように思っていたなんて知らなかった。リンガルの愛を疑った事はないが自分と同じだけあるなんて思っていなかった。

 俺たちには言葉が足りないのかもしれない、いい加減大人だからお互いの気持ちをわかったフリをして改めて深掘りする事もなかったんだ。いや、リンガルは口にしてくれていたかもしれない……。俺が恥ずかしがって避けていたんだ。でも、これからは言葉で伝えて守り合っていけばいいんだ、俺は、俺たちはとても幸せだ。

「リンガルも誓ってくれ、何かあったら俺を呼ぶって。俺だってリンガルを守りたいんだ」

「ああ、誓う。お前が味方なら怖いもの無しだ。……だが、今回の件についてはお仕置きが必要だな」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結済】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている

キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。 今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。 魔法と剣が支配するリオセルト大陸。 平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。 過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。 すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。 ――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。 切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。 全8話 お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /c

俺の居場所を探して

夜野
BL
 小林響也は炎天下の中辿り着き、自宅のドアを開けた瞬間眩しい光に包まれお約束的に異世界にたどり着いてしまう。 そこには怪しい人達と自分と犬猿の仲の弟の姿があった。 そこで弟は聖女、自分は弟の付き人と決められ、、、 このお話しは響也と弟が対立し、こじれて決別してそれぞれお互い的に幸せを探す話しです。 シリアスで暗めなので読み手を選ぶかもしれません。 遅筆なので不定期に投稿します。 初投稿です。

不能の公爵令息は婚約者を愛でたい(が難しい)

たたら
BL
久々の新作です。 全16話。 すでに書き終えているので、 毎日17時に更新します。 *** 騎士をしている公爵家の次男は、顔良し、家柄良しで、令嬢たちからは人気だった。 だが、ある事件をきっかけに、彼は【不能】になってしまう。 醜聞にならないように不能であることは隠されていたが、 その事件から彼は恋愛、結婚に見向きもしなくなり、 無表情で女性を冷たくあしらうばかり。 そんな彼は社交界では堅物、女嫌い、と噂されていた。 本人は公爵家を継ぐ必要が無いので、結婚はしない、と決めてはいたが、 次男を心配した公爵家当主が、騎士団長に相談したことがきっかけで、 彼はあっと言う間に婿入りが決まってしまった! は? 騎士団長と結婚!? 無理無理。 いくら俺が【不能】と言っても…… え? 違う? 妖精? 妖精と結婚ですか?! ちょ、可愛すぎて【不能】が治ったんですが。 だめ? 【不能】じゃないと結婚できない? あれよあれよと婚約が決まり、 慌てる堅物騎士と俺の妖精(天使との噂有)の 可愛い恋物語です。 ** 仕事が変わり、環境の変化から全く小説を掛けずにおりました💦 落ち着いてきたので、また少しづつ書き始めて行きたいと思っています。 今回は短編で。 リハビリがてらサクッと書いたものですf^^; 楽しんで頂けたら嬉しいです

30歳まで独身だったので男と結婚することになった

あかべこ
BL
4年前、酒の席で学生時代からの友人のオリヴァーと「30歳まで独身だったら結婚するか?」と持ちかけた冒険者のエドウィン。そして4年後のオリヴァーの誕生日、エドウィンはその約束の履行を求められてしまう。 キラキラしくて頭いいイケメン貴族×ちょっと薄暗い過去持ち平凡冒険者、の予定

彼の至宝

まめ
BL
十五歳の誕生日を迎えた主人公が、突如として思い出した前世の記憶を、本当にこれって前世なの、どうなのとあれこれ悩みながら、自分の中で色々と折り合いをつけ、それぞれの幸せを見つける話。

噂の冷血公爵様は感情が全て顔に出るタイプでした。

春色悠
BL
多くの実力者を輩出したと云われる名門校【カナド学園】。  新入生としてその門を潜ったダンツ辺境伯家次男、ユーリスは転生者だった。  ___まあ、残っている記憶など塵にも等しい程だったが。  ユーリスは兄と姉がいる為後継者として期待されていなかったが、二度目の人生の本人は冒険者にでもなろうかと気軽に考えていた。  しかし、ユーリスの運命は『冷血公爵』と名高いデンベル・フランネルとの出会いで全く思ってもいなかった方へと進みだす。  常に冷静沈着、実の父すら自身が公爵になる為に追い出したという冷酷非道、常に無表情で何を考えているのやらわからないデンベル___ 「いやいやいやいや、全部顔に出てるんですけど…!!?」  ユーリスは思い出す。この世界は表情から全く感情を読み取ってくれないことを。いくら苦々しい表情をしていても誰も気づかなかったことを。  寡黙なだけで表情に全て感情の出ているデンベルは怖がられる度にこちらが悲しくなるほど落ち込み、ユーリスはついつい話しかけに行くことになる。  髪の毛の美しさで美醜が決まるというちょっと不思議な美醜観が加わる感情表現の複雑な世界で少し勘違いされながらの二人の行く末は!?    

「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。

キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ! あらすじ 「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」 貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。 冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。 彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。 「旦那様は俺に無関心」 そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。 バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!? 「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」 怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。 えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの? 実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった! 「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」 「過保護すぎて冒険になりません!!」 Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。 すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。

光る穴に落ちたら、そこは異世界でした。

みぃ
BL
自宅マンションへ帰る途中の道に淡い光を見つけ、なに? と確かめるために近づいてみると気付けば落ちていて、ぽん、と異世界に放り出された大学生が、年下の騎士に拾われる話。 生活脳力のある主人公が、生活能力のない年下騎士の抜けてるとこや、美しく格好いいのにかわいいってなんだ!? とギャップにもだえながら、ゆるく仲良く暮らしていきます。 何もかも、ふわふわゆるゆる。ですが、描写はなくても主人公は受け、騎士は攻めです。

処理中です...