入れ替われるイメクラ

優花の提案

体が入れ替わる不思議な経験を何度も繰り返してきた俺たちだったが、ある日、優花がとんでもない提案をしてきた。  

「ねえ、直人。」  
「なんだよ？」  
俺はソファに腰掛けながらリモコンをいじっていた。彼女の真剣な顔を見て、何か重要な話が始まりそうな予感がした。  

「私たち、結婚してみない？」  
「……は？」  
思わず持っていたリモコンを落としそうになった。  

「いや、待て。何を急に言い出すんだよ？俺たちはただの友達だろ？」  
「まあ、そうなんだけどさ。この入れ替わりを活かして、普通の夫婦じゃできないことをしてみるのも面白いかなって思って。」  
「普通じゃできないことって、なんだよ…？」  
俺は少し警戒しながら聞き返した。  

優花は少し恥ずかしそうにしながらも、真剣な目で俺を見つめてこう言った。  

「直人が赤ちゃんを産むっていうのも、アリじゃない？」  

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### 驚愕の提案

「えええええっ!?」  
俺は思わず声を張り上げた。  

「お前、何言ってるんだよ!? 俺が赤ちゃんを産むなんて、そんなの無理に決まってるだろ！」  
「いやいや、入れ替わるたびに思ってたんだけど、直人、私の体を扱うの結構上手くなってるしさ。実際に妊娠したらどうなるのかなって興味ない？」  
「興味あるわけないだろ！」  

優花はニヤリと笑った。  

「でもさ、私が直人の体でお父さんになるのも楽しそうだと思わない？」  
「お前、本気で言ってるのか…？」  
俺は半ば呆れながら、彼女の冗談だと信じたかった。  

しかし、優花はさらに真剣な表情になり、続けた。  

「だって考えてみてよ。入れ替わりができる私たちだからこそ、普通じゃ体験できないことを共有できるんだよ。もし私たちが本当に結婚して、子どもを作るなら…直人の目線で“母親”になるってどんな感じなのか知りたくない？」  

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### 複雑な感情

俺は黙り込んだ。彼女の言葉には確かに一理ある。これまでの入れ替わり経験が、普通じゃ得られない視点を俺たちに与えてきたことは間違いない。  

ただ、妊娠や出産となると話は別だ。それは俺の中で想像をはるかに超えた領域だった。  

「でも、優花。それって本当にやるべきことなのか？ただの興味本位で命を扱うのは違うと思うんだ。」  
「うん、私もそれは分かってる。だから、まだ提案の段階。実際にやるかどうかは、ちゃんとお互いに考えてから決めよう？」  

彼女の真剣な目を見て、俺も適当に流すわけにはいかないと思った。  

「わかった。少し考えさせてくれ。でも、その提案、なかなか突拍子もないぞ。」  
「そうかな？直人の驚いた顔が見られただけで、私的には満足かも。」  

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### 新しい可能性

それから数日間、俺はこの提案について頭を悩ませた。  
優花は軽いノリで言っているように見えたが、その背後には確かな好奇心と、今の俺たちにしかできない可能性への挑戦心が感じられた。  

「もし、俺たちが本当にそんなことをしたら、どんな未来になるんだろうな…」  

まだ答えは出ない。だが、優花の言葉が俺の中でじわじわと新しい世界への扉を開け始めている気がした。  

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