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朋美のおかしな反応
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隆司の体になった歩美は、さっきの隆司のおかしな反応の事を話そうと、急ぎ足で朋美に近づこうとしていた。
「朋美!」
隆司の体の歩美が声を上げると、ちょうど前を歩いていた朋美が振り返った。
「おはよう、隆司!なんだか慌ててるみたいだけど、どうしたの?」
朋美は笑顔で答える。
「朋美!やめてよ!私は歩美だよ!」
歩美は必死に訴えたが、朋美はその言葉に吹き出してしまった。
「えっ、なにそれ!?隆司ったら、朝から冗談言って面白いね!歩美になりたいの?」
「冗談じゃない!本当に私、歩美なの!」
歩美は懸命に説明しようとするが、隆司の体の低い声と険しい表情が逆効果だったのか、朋美は全く信じる様子がない。
「はははっ!隆司、そんなに歩美のことが好きなの?朝から告白みたいで可愛いね!」
朋美は軽く笑いながら、すっかり冗談だと思い込んでいた。
「違うってば!もう…!」
隆司の体の歩美は頭を抱えたが、その様子も朋美にはただ照れているようにしか見えなかった。
すると、朋美はふと前方を見て、歩美の体に入った隆司の姿を見つけた。
「ねえ、歩美もいるじゃん!ちょっと挨拶してくるね!」
「えっ、ちょっと待って!行かないで!」
歩美が慌てて止めようとするが、朋美はその言葉を軽く無視して歩美の体の隆司のもとへと向かっていった。
---
朋美が近づくと、歩美の体に入った隆司はまだ状況を整理しきれず、不安げな表情を浮かべていた。
「おはよう、歩美!」
朋美が明るく声をかけると、歩美の体の隆司はびくっと反応した。
「あ、ああ…おはよう。」
ぎこちない声で返事をする隆司。
「どうしたの?元気ないじゃん!昨日もそうだったけど、最近の歩美、ほんと様子が変だよ?」
「そ、そうか?…いや、なんでもないよ!」
隆司は焦りながらもなんとか誤魔化そうとする。
「まあいいや!隆司ったらさ、朝から面白いこと言ってたよ。『僕は歩美だ』とか言って、超真剣な顔で!」
朋美がケラケラと笑いながら話した。
「なっ…そんなこと言ってたの?」
隆司は遠くでうなだれている自分の体(隆司の体に入った歩美)を見た。
「ほんとに変だよね、二人とも。でもまあ、歩美も気にしないで!」
朋美は軽く肩を叩いてそのまま教室に向かっていく。
「…どうなってるの、これ。」
隆司(歩美の体)はため息をつきながら、もう一度遠くにいる自分の体を見つめた。
---
その間、隆司の体に入った歩美はただ茫然とその様子を見つめていた。
「朋美…何も分かってない…!」
苦笑いを浮かべながらも、再び気を引き締め、どうやってこの混乱を解消するか考え始めるのだった。
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「朋美!」
隆司の体の歩美が声を上げると、ちょうど前を歩いていた朋美が振り返った。
「おはよう、隆司!なんだか慌ててるみたいだけど、どうしたの?」
朋美は笑顔で答える。
「朋美!やめてよ!私は歩美だよ!」
歩美は必死に訴えたが、朋美はその言葉に吹き出してしまった。
「えっ、なにそれ!?隆司ったら、朝から冗談言って面白いね!歩美になりたいの?」
「冗談じゃない!本当に私、歩美なの!」
歩美は懸命に説明しようとするが、隆司の体の低い声と険しい表情が逆効果だったのか、朋美は全く信じる様子がない。
「はははっ!隆司、そんなに歩美のことが好きなの?朝から告白みたいで可愛いね!」
朋美は軽く笑いながら、すっかり冗談だと思い込んでいた。
「違うってば!もう…!」
隆司の体の歩美は頭を抱えたが、その様子も朋美にはただ照れているようにしか見えなかった。
すると、朋美はふと前方を見て、歩美の体に入った隆司の姿を見つけた。
「ねえ、歩美もいるじゃん!ちょっと挨拶してくるね!」
「えっ、ちょっと待って!行かないで!」
歩美が慌てて止めようとするが、朋美はその言葉を軽く無視して歩美の体の隆司のもとへと向かっていった。
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朋美が近づくと、歩美の体に入った隆司はまだ状況を整理しきれず、不安げな表情を浮かべていた。
「おはよう、歩美!」
朋美が明るく声をかけると、歩美の体の隆司はびくっと反応した。
「あ、ああ…おはよう。」
ぎこちない声で返事をする隆司。
「どうしたの?元気ないじゃん!昨日もそうだったけど、最近の歩美、ほんと様子が変だよ?」
「そ、そうか?…いや、なんでもないよ!」
隆司は焦りながらもなんとか誤魔化そうとする。
「まあいいや!隆司ったらさ、朝から面白いこと言ってたよ。『僕は歩美だ』とか言って、超真剣な顔で!」
朋美がケラケラと笑いながら話した。
「なっ…そんなこと言ってたの?」
隆司は遠くでうなだれている自分の体(隆司の体に入った歩美)を見た。
「ほんとに変だよね、二人とも。でもまあ、歩美も気にしないで!」
朋美は軽く肩を叩いてそのまま教室に向かっていく。
「…どうなってるの、これ。」
隆司(歩美の体)はため息をつきながら、もう一度遠くにいる自分の体を見つめた。
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その間、隆司の体に入った歩美はただ茫然とその様子を見つめていた。
「朋美…何も分かってない…!」
苦笑いを浮かべながらも、再び気を引き締め、どうやってこの混乱を解消するか考え始めるのだった。
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