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二人で入浴
しおりを挟むデートを終えて、二人は同棲中のマンションへ戻ってきた。靴を脱ぎ、リビングに入るなり、博史はソファに倒れ込むように座った。
愛はそんな博史を横目に、スカートの裾を軽く直しながらキッチンへ向かい、水を一杯グラスに注いで飲んでいる。
博史はじっとその姿を見て、ため息をひとつ。
「…なあ、愛。」
「んー?」
振り返る愛は、上半身は相変わらずの可愛い女の子。だけど、その下半身はまだしっかり男性仕様だ。
「そろそろ俺の下半身、返してくんない?」
その言葉に、愛はわざとらしく「えー」と声を上げて、グラスをテーブルに置いた。
「まだいいじゃん、別に困ってないでしょ?」
「困るわ!」
博史は即答する。「俺のち〇こはそっちにあるんだぞ?変な感じなんだよ!」
愛は小さく吹き出す。
「じゃあさ、お風呂入ったら返すよ。」
「え?」
「一緒に入ろうよ。せっかくだしさ~」
ニヤニヤしながら、愛は博史の方へ歩み寄り、ソファに座っている彼の肩に両手をのせた。
「ヒロくん、疲れたでしょ?洗ってあげる。」
その声は甘くて優しい。だけど、下半身は自分のそれと入れ替わっているという妙な違和感が、博史の思考をわずかに混乱させる。
「いや、そういう問題じゃ…」
言いかけたところで、愛がぐっと顔を近づけてくる。
「だめ?」
その瞳に見つめられてしまえば、もう抵抗は無理だ。
「……わかったよ。」
観念した博史が立ち上がると、愛は嬉しそうに手をつなぎ、バスルームへと引っ張っていった。
「じゃあ、ちゃんと洗って返してあげるね」
そんな冗談を言いながら、バスルームの扉が閉まる音が響いた。
しばらくして、シャワーの音と二人の楽しそうな笑い声が静かな部屋に漏れ始めるのだった。
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