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帝冠より大切なもの
お休みの口付け
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ラファトのズボンや下着、ブーツは雪解け水で洗い、洞穴の入り口近くの風通しの良い場所で焚き火を焚いて乾かした。
代わりにイドリスの替えの軍服のズボンを着せられたラファトは、裸足のまま火の前で膝を抱え、ぼんやりとしている。
ラファトはあの後も、下半身丸出しで外に逃げようとするなどして、着替えさせるだけでもかなりの手間がかかった。
イドリスが王子という生まれの割には旅慣れしており、自立していたから良かったものの、腹の赤子が出てきた際の予行演習以上のひどい有様だ。
日中の間、サキルとも連携しながら何度も連れ戻したが、最後に祭壇に捧げられていた穀物をスープにして無理やり食べさせた所、やっと彼は逃亡を試みなくなった。
「俺を食い気ばかりだと言っていたが、お前も結局食い物に釣られているではないか……」
イドリスは彼の横に座って、祭壇から失敬した紅い林檎にナイフを立てた。
皮付きのまま、膝の上で器用に六切りにし、種を除いて一つラファトの口の中に放り込んでやると、藍緑色の瞳がぱっと輝く。
果汁で潤ったその整った形の唇が、突然、短く言葉を発した。
「……おいし……い」
イドリスは膝から林檎を落としそうになる程びっくりした。
「お前、喋れるのか……!?」
尋ねたが、相手は林檎を食べるのに夢中で、全く話を聴いている様子がない。
心の中の記憶の保存される場所と、言語が保存される場所というのは、別なのだということはどこかで聞いたことがある。
彼もそうなのかもしれないと、イドリスの中で希望が出てきた。
ラファトがイドリスの膝に手を伸ばし、勝手に林檎を奪おうとしてくる。
「ちょっと待て」
イドリスは林檎を全て片手の平の中に収めると、じっとラファトを顔を見つめた。
「……俺の、名前は、イドリスだ」
もう片方の手で自分を指さして、ゆっくりと相手が理解できるように自己紹介する。
すると、ラファトはぼんやりとした顔でイドリスを指さして、頷きながら言った。
「いど……りす」
「そうだ。お前の名前が、ラファト」
ラファトの胸を指さして、名を教える。
そして最後に、イドリスは穴蔵の外に番犬のように寝転んでいる赤いドラゴンを指さした。
「あれは、サキル」
「さきる……」
不安そうな顔だが、ちゃんとラファトが復唱する。
だが褒美に林檎をやると、途端に無邪気な笑顔になった。
「……ラファト。……サキルの上に・乗って、俺と・一緒に・城に・帰ろう」
身振り手ぶりも交えてそう伝えると、ラファトは泣きそうな顔でブルブルと首を横に振った。
「こわい……」
「……」
意思は疎通できるようになったが、どうにも状況が変わらない。
イドリスは思わず毒付いた。
「赤ん坊の頃からドラゴンに乗っているなどと言っていたくせに、いざ赤ん坊に戻ったらこの体たらくか」
「?」
ラファトはちっとも悪びれず、餌待ちの行儀の悪い獣のようにイドリスの持っている林檎を追いかけている。
半分は自分で食べるつもりだったが、こうも飢えているなら仕方がない。
持っていた切片を順番に口の中に入れてやると、ラファトは全てあっという間に食べ尽くしてしまった。
最後に、もう何も持っていないイドリスの手に付いた果汁を、べろべろと舌で舐めてくる。
その舌の感触に、ずきんと性的な快を感じてしまって、イドリスは唇を噛み締めた。
「……舐めるな」
手を隠すと、今度はラファトが、唇が触れそうな距離でイドリスの顔をじっと見つめてくる。
ますます落ち着かなくなり、イドリスは眉を顰めた。
「なんだ。俺の顔に何かついてるか?」
尋ねると、ラファトは変わらぬ美貌に花が開くように綺麗な笑みを浮かべた。
「イドリスのかみ、くらい……くろい? すごく、きれい……」
「……」
出会ったばかりの頃も、なぜだかこの男は、人に褒められたことのないこの黒髪を誉めていたことを思い出す。
胸がいっぱいになって、イドリスは両腕でラファトをギュッと強く抱き寄せた。
記憶を全て失って、赤ん坊のようになってしまっていても、この男はやはりラファトだ。
「あったかい……」
嬉しそうに、ラファトがイドリスの肩を強く抱き締め返してくる。
「ラファト……。俺と一緒に、サキルに乗って帰ろう……」
耳元で囁くと、ラファトは震えながらぶんぶんと首を横に振った。
「こわい」
「ワガママ男め……」
笑いながら、イドリスはそっとラファトの髪を撫でた。
「分かった、根比べだ。……俺はどうやっても、三日以内にお前をドラゴンに乗せてやるぞ。お前だって俺に、同じように騎竜術を叩き込んだのだからな……」
「……?」
ラファトは分かっているのかいないのか、イドリスの髪に手で触れて、嬉しそうに撫で回してきた。
その夜は洞窟の出入り口の近くで火を焚き、祭壇の敷物と、イドリスの持ってきた毛布を敷いて寝床にした。
ラファトはこれまで毛布がわりにしていた自分の毛皮のコートを探していたが、昼間に汚れてしまったそれは洗濯もすることもできず、土の中に埋めてしまってある。
「ほら、こっちだ」
軍服の上衣を脱ぎ、薄い絹のシャツとズボンだけになったイドリスは、毛布の中で彼を手招いた。
これまで祭壇の下で丸まって眠っていたらしいラファトは、最初こそ温かい人肌に慣れずに何度も周りを徘徊していたが、やがてイドリスのそばが一番温かで落ち着けそうなことに気付き、毛布の中に潜り込んできた。
「ふふ。腕枕をしてやるぞ」
イドリスがラファトの頭を抱き寄せると、ラファトも力強くイドリスの腰を抱き、またじっと真剣に顔を見つめてくる。
真顔になられると、まるで元のラファトに戻ったように見えて、胸が苦しい。
心臓の鼓動が激しくなって、イドリスは動揺した。
「なん、だ……」
身体の中に、火が灯り始めるのが分かる。
孕んで目的を果たしたのだから、竜の器はもう落ち着いたものとばかり思っていたのに……。
ただこの男がそばに居ないから、落ち着いていただけだったのだろうか。
イドリスが戸惑っていると、ラファトは急ににこりと笑って、囁いてきた。
「むらさき……きれい」
「紫? ああ、俺の目のことか……ありがとう。お前の瞳の方が、よほど綺麗な色をしているぞ……」
素直に礼を言って、イドリスはラファトの目蓋の上に音を立てて口付けた。
「ほら、お休みの口付けをしてやったのだから、早く眠れ……」
ところが、ラファトはますます瞳を爛々とさせて、首を振った。
「ねむくない」
確かに生まれて初めてドラゴンを見て、しかも見知らぬ他人が突然現れたら、眠れなくもなるだろう。
「仕方ないな……」
苦笑しながら相手の背中を撫でてやっていると、急にラファトがイドリスの上に覆い被さってきた。
ラファトの長い髪が顔に落ちてきて、そのような体勢で幾度も交わった時の、官能的な記憶を思い出してしまう。
イドリスは真っ赤になって注意した。
「こら……ちゃんと横に戻れ」
だが、ラファトは言うことを聞かずに、イドリスの頬に接吻を落とした。
「……っ」
その睫毛の密生した伏せた瞳に心を奪われて、イドリスは目を閉じながら、ラファトの唇を追うようにして、自らの唇を重ねた。
「……!」
だがすぐに我に返り、どんとラファトの身体を押して無理やり毛布の横に戻す。
「……っ、危なかった……。さ、さっさと寝ろ……!」
「イドリス、ねてない」
「屁理屈を言うんじゃない……!」
心臓をばくばくとさせながら、イドリスはラファトとは逆の方向に身体を横向きにして、目を閉じ、寝たふりをした。
すると、ラファトの腕がぐいっと身体の下に入ってきて、密着するように背中から抱き締められる。
「……っ」
温かで涙が溢れそうなほどに幸せだが、同時に堪え難いほど艶めかしい気分になった。
「イドリス、くび、あかい……」
艶のある声を耳元に吹き込まれて、ギュッと毛布を掴みながら堪える。
本当は、今すぐにこの男の雄を口淫して無理やり勃たせ、上に乗って犯してしまいたい。
でもそんなことをしたら、やっと人馴れしてきたこの男を怖がらせてしまう……。
切なくて苦しくて涙を堪えていると、後ろから規則正しい寝息が聞こえ始めた。
ホッとしながらも、身体の中に残る燠火が辛くて、深いため息をつく。
せめて子種が出れば身体が落ち着くまで慰めることもできるのに、それも出来ない身体になっている。
悶々としたまま、イドリスはただ身体を固くして眠っているふりをすることしか出来なかった。
代わりにイドリスの替えの軍服のズボンを着せられたラファトは、裸足のまま火の前で膝を抱え、ぼんやりとしている。
ラファトはあの後も、下半身丸出しで外に逃げようとするなどして、着替えさせるだけでもかなりの手間がかかった。
イドリスが王子という生まれの割には旅慣れしており、自立していたから良かったものの、腹の赤子が出てきた際の予行演習以上のひどい有様だ。
日中の間、サキルとも連携しながら何度も連れ戻したが、最後に祭壇に捧げられていた穀物をスープにして無理やり食べさせた所、やっと彼は逃亡を試みなくなった。
「俺を食い気ばかりだと言っていたが、お前も結局食い物に釣られているではないか……」
イドリスは彼の横に座って、祭壇から失敬した紅い林檎にナイフを立てた。
皮付きのまま、膝の上で器用に六切りにし、種を除いて一つラファトの口の中に放り込んでやると、藍緑色の瞳がぱっと輝く。
果汁で潤ったその整った形の唇が、突然、短く言葉を発した。
「……おいし……い」
イドリスは膝から林檎を落としそうになる程びっくりした。
「お前、喋れるのか……!?」
尋ねたが、相手は林檎を食べるのに夢中で、全く話を聴いている様子がない。
心の中の記憶の保存される場所と、言語が保存される場所というのは、別なのだということはどこかで聞いたことがある。
彼もそうなのかもしれないと、イドリスの中で希望が出てきた。
ラファトがイドリスの膝に手を伸ばし、勝手に林檎を奪おうとしてくる。
「ちょっと待て」
イドリスは林檎を全て片手の平の中に収めると、じっとラファトを顔を見つめた。
「……俺の、名前は、イドリスだ」
もう片方の手で自分を指さして、ゆっくりと相手が理解できるように自己紹介する。
すると、ラファトはぼんやりとした顔でイドリスを指さして、頷きながら言った。
「いど……りす」
「そうだ。お前の名前が、ラファト」
ラファトの胸を指さして、名を教える。
そして最後に、イドリスは穴蔵の外に番犬のように寝転んでいる赤いドラゴンを指さした。
「あれは、サキル」
「さきる……」
不安そうな顔だが、ちゃんとラファトが復唱する。
だが褒美に林檎をやると、途端に無邪気な笑顔になった。
「……ラファト。……サキルの上に・乗って、俺と・一緒に・城に・帰ろう」
身振り手ぶりも交えてそう伝えると、ラファトは泣きそうな顔でブルブルと首を横に振った。
「こわい……」
「……」
意思は疎通できるようになったが、どうにも状況が変わらない。
イドリスは思わず毒付いた。
「赤ん坊の頃からドラゴンに乗っているなどと言っていたくせに、いざ赤ん坊に戻ったらこの体たらくか」
「?」
ラファトはちっとも悪びれず、餌待ちの行儀の悪い獣のようにイドリスの持っている林檎を追いかけている。
半分は自分で食べるつもりだったが、こうも飢えているなら仕方がない。
持っていた切片を順番に口の中に入れてやると、ラファトは全てあっという間に食べ尽くしてしまった。
最後に、もう何も持っていないイドリスの手に付いた果汁を、べろべろと舌で舐めてくる。
その舌の感触に、ずきんと性的な快を感じてしまって、イドリスは唇を噛み締めた。
「……舐めるな」
手を隠すと、今度はラファトが、唇が触れそうな距離でイドリスの顔をじっと見つめてくる。
ますます落ち着かなくなり、イドリスは眉を顰めた。
「なんだ。俺の顔に何かついてるか?」
尋ねると、ラファトは変わらぬ美貌に花が開くように綺麗な笑みを浮かべた。
「イドリスのかみ、くらい……くろい? すごく、きれい……」
「……」
出会ったばかりの頃も、なぜだかこの男は、人に褒められたことのないこの黒髪を誉めていたことを思い出す。
胸がいっぱいになって、イドリスは両腕でラファトをギュッと強く抱き寄せた。
記憶を全て失って、赤ん坊のようになってしまっていても、この男はやはりラファトだ。
「あったかい……」
嬉しそうに、ラファトがイドリスの肩を強く抱き締め返してくる。
「ラファト……。俺と一緒に、サキルに乗って帰ろう……」
耳元で囁くと、ラファトは震えながらぶんぶんと首を横に振った。
「こわい」
「ワガママ男め……」
笑いながら、イドリスはそっとラファトの髪を撫でた。
「分かった、根比べだ。……俺はどうやっても、三日以内にお前をドラゴンに乗せてやるぞ。お前だって俺に、同じように騎竜術を叩き込んだのだからな……」
「……?」
ラファトは分かっているのかいないのか、イドリスの髪に手で触れて、嬉しそうに撫で回してきた。
その夜は洞窟の出入り口の近くで火を焚き、祭壇の敷物と、イドリスの持ってきた毛布を敷いて寝床にした。
ラファトはこれまで毛布がわりにしていた自分の毛皮のコートを探していたが、昼間に汚れてしまったそれは洗濯もすることもできず、土の中に埋めてしまってある。
「ほら、こっちだ」
軍服の上衣を脱ぎ、薄い絹のシャツとズボンだけになったイドリスは、毛布の中で彼を手招いた。
これまで祭壇の下で丸まって眠っていたらしいラファトは、最初こそ温かい人肌に慣れずに何度も周りを徘徊していたが、やがてイドリスのそばが一番温かで落ち着けそうなことに気付き、毛布の中に潜り込んできた。
「ふふ。腕枕をしてやるぞ」
イドリスがラファトの頭を抱き寄せると、ラファトも力強くイドリスの腰を抱き、またじっと真剣に顔を見つめてくる。
真顔になられると、まるで元のラファトに戻ったように見えて、胸が苦しい。
心臓の鼓動が激しくなって、イドリスは動揺した。
「なん、だ……」
身体の中に、火が灯り始めるのが分かる。
孕んで目的を果たしたのだから、竜の器はもう落ち着いたものとばかり思っていたのに……。
ただこの男がそばに居ないから、落ち着いていただけだったのだろうか。
イドリスが戸惑っていると、ラファトは急ににこりと笑って、囁いてきた。
「むらさき……きれい」
「紫? ああ、俺の目のことか……ありがとう。お前の瞳の方が、よほど綺麗な色をしているぞ……」
素直に礼を言って、イドリスはラファトの目蓋の上に音を立てて口付けた。
「ほら、お休みの口付けをしてやったのだから、早く眠れ……」
ところが、ラファトはますます瞳を爛々とさせて、首を振った。
「ねむくない」
確かに生まれて初めてドラゴンを見て、しかも見知らぬ他人が突然現れたら、眠れなくもなるだろう。
「仕方ないな……」
苦笑しながら相手の背中を撫でてやっていると、急にラファトがイドリスの上に覆い被さってきた。
ラファトの長い髪が顔に落ちてきて、そのような体勢で幾度も交わった時の、官能的な記憶を思い出してしまう。
イドリスは真っ赤になって注意した。
「こら……ちゃんと横に戻れ」
だが、ラファトは言うことを聞かずに、イドリスの頬に接吻を落とした。
「……っ」
その睫毛の密生した伏せた瞳に心を奪われて、イドリスは目を閉じながら、ラファトの唇を追うようにして、自らの唇を重ねた。
「……!」
だがすぐに我に返り、どんとラファトの身体を押して無理やり毛布の横に戻す。
「……っ、危なかった……。さ、さっさと寝ろ……!」
「イドリス、ねてない」
「屁理屈を言うんじゃない……!」
心臓をばくばくとさせながら、イドリスはラファトとは逆の方向に身体を横向きにして、目を閉じ、寝たふりをした。
すると、ラファトの腕がぐいっと身体の下に入ってきて、密着するように背中から抱き締められる。
「……っ」
温かで涙が溢れそうなほどに幸せだが、同時に堪え難いほど艶めかしい気分になった。
「イドリス、くび、あかい……」
艶のある声を耳元に吹き込まれて、ギュッと毛布を掴みながら堪える。
本当は、今すぐにこの男の雄を口淫して無理やり勃たせ、上に乗って犯してしまいたい。
でもそんなことをしたら、やっと人馴れしてきたこの男を怖がらせてしまう……。
切なくて苦しくて涙を堪えていると、後ろから規則正しい寝息が聞こえ始めた。
ホッとしながらも、身体の中に残る燠火が辛くて、深いため息をつく。
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