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【高校生編】
初めての温もり
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* * *
「冴子さん、お願いだから待って!」
校長室を出てすぐの廊下。
母は驚くべき力と俊足で私を引きずったまま、矢代親子の前方に回り込んだ。
「邪魔よ、どいてちょうだい」
蔑むような眼差しを向けられているのに、なおも食い下がる。
「お願いします。何度でも謝罪しますから!」
長い髪が床に触れるほどに首を垂れる理由が、私には分からなかった。
そうまでして矢代からの援助が必要なのだろうか。
ここまでプライドを捨てられるなら、生活保護を受けるのも変わらないと思うのだけど。
母の心の内をはかりかねていると、不意に矛先を向けられる。
「ねえ孝子さん、見てみなさいよ、自分の娘を」
冴子の言葉に先導され、母が私を見た。
「ほら、分かるでしょう、いくら孝子さんに謝られても、この子は何の反省もしていないじゃない」
だって私はなにもしていないのだから――と口を開くより前に、母の平手打ちが飛んできた。
あまりの衝撃に、廊下の壁に思いっきり肩をぶつけて倒れこんでしまう。
「美緒、冴子さんと理子ちゃんに謝って!」
「……母さん」
必死の形相の母を見ていると、なんだかもう、どうでもよくなった。
急激に全ての感情が抜け落ちていく。
と、静かな廊下に冷え切った声が落ちた。
「――土下座よ」
声の主である冴子は、私を見て薄く笑っている。
理子は母親の後ろに隠れるように顔を伏せていて、その表情は読み取れない。
ああ……もういい。
早く、1秒でも早く終わらせよう。
私はその場に、ゆっくりと膝をそろえて座った。
なんでもない、このくらい、なんてことない。
心の中でつぶやきながら、両手を膝の前でそろえた時だった。
バッシャ―ン!
という、とんでもない衝撃音と同時に、キラキラと光の粒が舞うのが見えた。
「……透……吾?」
私の視線の先、理子たちの数メートル先に透吾が立っていた。
宝石みたいに輝く光の粒を浴びる彼はとてもきれいで……だけどすぐにそれが割れた窓の破片だと気が付いた。
「なにをしているんだ!」
「久我っ! お前また!!」
音を聞きつけた山崎先生と校長が走り出てくる。
「すみません、手が滑りました」
その手には血が滲み、ガラスの破片が刺さっているのに、透吾は表情ひとつ変えずにペコンと頭を下げた。
「手が滑っただと!? 嘘をつくな!」
山崎先生のいうとおり、廊下の窓ガラスにはそこそこの厚みがある。
こぶしを握って思いっきり打ち抜かなければ、こんな割れ方をするはずがない。
「ここが1階だからよかったようなものの、下に人が居たらどうなると思っているんだ」
「それなら大丈夫です。周りに誰もいないのを確認してからぶち破りましたから――あっ」
校長に返した返事で、思いがけず自白してしまった透吾は気まずそうな顔をした。
「ありえない……なんなの、この学校は」
肩を震わせた冴子が、キッと校長を睨みつける。
「こんな生徒を放置しておくなんて、生活指導はどうなっているんですか!」
「うるせえ婆さんだな、わざとじゃねえって言ってんだろ」
ヒステリックに喚く冴子の背後で、透吾がぽつりとつぶやいた。
冴子には聞こえて、校長や山崎先生には聞こえないくらいの声の大きさで。
「なっ、ば……ば……?」
婆さんと言われたことが、よほどショックだったのだろうか。
さっきまで真っ赤な顔で怒っていたのに、今度は真っ青に青ざめている。
「くっ――ううぅ、覚えてなさいよ!」
冴子はまるで、どこかの新喜劇のような捨て台詞を残して走り去った。
理子と取り巻きの女子、そして私の母もそれを追う。
すっかり彼女たちの姿が見えなくなってから、山崎先生が大きな溜息をついた。
「ここは先生が片付けておくから、二人とも保健室に行きなさい」
「え、私もですか?」
私の質問に、先生は無言で自分の頬を指さしてみせる。
「――あ」
そうだった、私も怪我をしていたんだ。
思い出して指先で触れてみると、母に殴られた拍子に傷が開いたのだろう。止まっていたはずの血が、また流れ出しているのが分かった。
「おおかた……矢代たちにやられたんだろ」
諦めたような、申し訳なさそうな、なんとも言えない表情でつぶやいた山崎先生は、身をかがめてガラスの破片を拾い始めた。
「冴子さん、お願いだから待って!」
校長室を出てすぐの廊下。
母は驚くべき力と俊足で私を引きずったまま、矢代親子の前方に回り込んだ。
「邪魔よ、どいてちょうだい」
蔑むような眼差しを向けられているのに、なおも食い下がる。
「お願いします。何度でも謝罪しますから!」
長い髪が床に触れるほどに首を垂れる理由が、私には分からなかった。
そうまでして矢代からの援助が必要なのだろうか。
ここまでプライドを捨てられるなら、生活保護を受けるのも変わらないと思うのだけど。
母の心の内をはかりかねていると、不意に矛先を向けられる。
「ねえ孝子さん、見てみなさいよ、自分の娘を」
冴子の言葉に先導され、母が私を見た。
「ほら、分かるでしょう、いくら孝子さんに謝られても、この子は何の反省もしていないじゃない」
だって私はなにもしていないのだから――と口を開くより前に、母の平手打ちが飛んできた。
あまりの衝撃に、廊下の壁に思いっきり肩をぶつけて倒れこんでしまう。
「美緒、冴子さんと理子ちゃんに謝って!」
「……母さん」
必死の形相の母を見ていると、なんだかもう、どうでもよくなった。
急激に全ての感情が抜け落ちていく。
と、静かな廊下に冷え切った声が落ちた。
「――土下座よ」
声の主である冴子は、私を見て薄く笑っている。
理子は母親の後ろに隠れるように顔を伏せていて、その表情は読み取れない。
ああ……もういい。
早く、1秒でも早く終わらせよう。
私はその場に、ゆっくりと膝をそろえて座った。
なんでもない、このくらい、なんてことない。
心の中でつぶやきながら、両手を膝の前でそろえた時だった。
バッシャ―ン!
という、とんでもない衝撃音と同時に、キラキラと光の粒が舞うのが見えた。
「……透……吾?」
私の視線の先、理子たちの数メートル先に透吾が立っていた。
宝石みたいに輝く光の粒を浴びる彼はとてもきれいで……だけどすぐにそれが割れた窓の破片だと気が付いた。
「なにをしているんだ!」
「久我っ! お前また!!」
音を聞きつけた山崎先生と校長が走り出てくる。
「すみません、手が滑りました」
その手には血が滲み、ガラスの破片が刺さっているのに、透吾は表情ひとつ変えずにペコンと頭を下げた。
「手が滑っただと!? 嘘をつくな!」
山崎先生のいうとおり、廊下の窓ガラスにはそこそこの厚みがある。
こぶしを握って思いっきり打ち抜かなければ、こんな割れ方をするはずがない。
「ここが1階だからよかったようなものの、下に人が居たらどうなると思っているんだ」
「それなら大丈夫です。周りに誰もいないのを確認してからぶち破りましたから――あっ」
校長に返した返事で、思いがけず自白してしまった透吾は気まずそうな顔をした。
「ありえない……なんなの、この学校は」
肩を震わせた冴子が、キッと校長を睨みつける。
「こんな生徒を放置しておくなんて、生活指導はどうなっているんですか!」
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「なっ、ば……ば……?」
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さっきまで真っ赤な顔で怒っていたのに、今度は真っ青に青ざめている。
「くっ――ううぅ、覚えてなさいよ!」
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すっかり彼女たちの姿が見えなくなってから、山崎先生が大きな溜息をついた。
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