フェロモン

ザボン

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第1章

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「前のシートの赤い靴のニーチャン」
僕は動く電車の中で横に座っている本郷に言った。
第1秘書の本郷はその男性を隠し撮りしながら第2秘書の小西に連絡をしている。
僕はそのニーチャンが僕のもとに来るのを楽しみに待つことにした。

僕はメジロ会のトップだ。
分かりやすく言えば、宗教的なものに例えると僕が教祖様と言ったところだ。
会員は信者と言ったところで、僕を崇拝している。
僕を求める奴らは小さな男の子から死にかけた爺までいる。そいつらは皆、最低限の生活費を残して献上する(小さな男の子はその親が)。当然自主的に。
メジロ会の規模は、既にキリスト教、イスラム教、ヒンズー教、仏教に次ぐ第5位となっている。(正確には宗教ではないが、、)
メジロ会を運営する幹部会員は、全員男だ。しかも若くてイケメンだ。僕の好みを考えて調達部幹部が選んでいる。
当然、採用するにあたり、最終決済は僕だ。本郷に聞きながら決済をする。
40才になると定年となり、新しく若いものがそのポジションにつく。
しかし、定年後も僕の目につかない所で奉仕を続けることも可能だ。
基本的に幹部会員には、衣食住が与えられ、体調を崩せば医療部が対応し、散髪など生活に必要なものはすべて与えられる。その代わり、給料はでない。
僕の近くで働けることが何よりの報酬と口を揃えて言っている。

本郷は24時間365日僕の横にいる。
出掛けるときはもちろん、風呂でもトイレでも僕の世話をする。
僕と一体と言っても過言ではない。
本郷が一度体調を崩し、僕の世話が出来なくなったことがあり、第2秘書が代わるのだが、やはり要領を得ない。本郷が必要だ。第1秘書の仕事は、僕が希望したことを第2秘書に命じることと、僕が思っていることを感じて第2秘書に指示を出すことだ。
それだけだ。
第2秘書は僕から見えないところで行動を共にしている。
本郷からいつ指示が出るかわからないからだ。
指示されれば、それを各セクション長に伝えて処理をさせる。自分で手配する時もあるが、本郷の指示が聞こえる距離に、必ず第2秘書か第3秘書がいることになっている。
先程のニーチャンは、第2秘書から指示が出て調達部の調査課が身辺を洗い出し、募集課がその後引き継ぎ連れてきて、医療部の検査を経て僕のもとにくる。芸能人のスカウトみたいなものだ。ただ、僕の言うことは絶対なので、どんな形にしろ連れてくる。確実に!

本郷は仕事ができるのはもちろんだが、容姿もかなりのスペックだ。
それは世間一般的にかっこいいのではなく、僕のタイプだ、と言うことだ。
まぁ、僕のタイプは世間一般基準でもイケメンだが。
それがメジロ会の絶対条件だ。特に僕の前をウロチョロする秘書はなおさらであり、第1秘書は憧れのポジションだ。僕に一番近いからだ。

僕と本郷は電車を降りた。
僕の目につかない所で、第2秘書、第3秘書、SPも一緒に行動している。
「ご苦労様」僕は誰に向けてではなく、言ってみた。
「マコト様、ここはカニ、エビホタテと海の幸が豊富です。和食海鮮でいかがですか?」
案内されたレストランの料理長が聞いてきた。当然この店自体もメジロ会系列だ。
「うーん、肉の気分だな。ステーキがいいかな」
と僕が言うと「かしこまりました」と言って、準備していた和食海鮮を引っ込め、松坂、神戸、飛騨の牛を慌てて調理しだした。常に材料は超一流品が揃えられている。
僕は欲するがままに、呟くだけだ。
その呟きは本郷が聞きとり、担当セクションに伝わる。

「一昨日、マコト様が選ばれたこの男が準備できました」
僕はたまに町中に出かけて若男を物色する。スカウトだ。なので若男が多い大学(たまに登校時間に合わせて男子高校)付近をうろつく。
本郷がタブレットで隠し撮りした画像を僕に見せて言った。
「えっと、ああ、確か大野宮駅で見かけたんだっけ?」
と聞くと「そうです、友達と3人で話していたうちの一人です。年齢は23才で資生商事の会社員です。名前は・・・」
画像は新たに撮影された証明写真のような固い表情のものに換わっている。
その写真でもなかなか良い男だ。
そして調べ尽くした個人情報が読み上げられるが、興味あるのは写真と年齢くらいだ。特出した特徴(障害や入墨など)があれば、年齢の次に報告される。
今回は特になかった。どんな体を持っているか楽しみだ。

ホテルについた。
このホテルもメジロ会で経営している。
専用の特別室に本郷と入ると、すぐに部屋がノックされ支配人が挨拶をしに来た。
本郷が「1418241番で34才です」
と会員番号と年齢を言いながらまたタブレットを見せた。
幹部会員の名簿で全裸写真も付けられている。
支配人は深々と頭を下げ挨拶すると、期待の目で僕を見ている。
僕は支配人の顔と全裸写真をみて、「Bだな」と本郷に伝えた。
本郷は「支配人、とりあえず脱いで見せろ」と指示した。
支配人は喜んで「はい」と言い、着ていた制服のスーツを上から脱ぎ出した。
「B」の判定は、「とりあえず脱がせてみて考える」の意味だ。
「C」だと、その場を立ち去らなければならないので、支配人は可能性を残したことになる。
僕の前に全裸で立った支配人は本郷の指示通り、ぺニスの皮を剥いたり、アナルを広げたり、勃起させたりした。
なかなか良い体だ。鍛えられている。
しかし、毛が薄くエロさに欠ける。
僕はため息をついて本郷に目で合図した。
本郷は「OK、下がって」と言った。
明らかに支配人は落胆していた。
しかし、一泊だがこれから世話になる相手だ。
僕は前のテーブルに唾を垂らした。
支配人は「ありがとうございます」
と言って、その唾をきれいになめて、少しだけ気を取り直し出ていった。

すると入れ替わりで第2秘書の小西が入ってきて、僕に「一昨日ご指定いただきました男をつれて参りました」と言った。
僕に直接話をしていいのは、第3秘書までと、各セクションの長だけである。
それ以外の幹部会員は本郷を通す(普通はその前に第2秘書か、第3秘書を通す)必要がある。僕は気にしないのだが、秘書たちがうるさい。
僕から声をかけるのは良いらしいので、そのルールでも問題はない。
「じゃあ入ってもらって」と言うと、扉のそとから第3秘書がその男を連れてきた。
見かけたときと同じ服装だ。そう決まっている。
「駅でちらっと見かけただけだけど、やっぱりかっこいいな」
と僕は本郷に言った。
「そうですね、マコト様のタイプですね」
と言い、その男に「じゃあ自己紹介して」
と言った。「はい。乱舞23才です」
と言った。名前と年齢だけでいいと、第2秘書から言われているようだ。
「じゃあ脱いで」
と本郷は乱舞に命じると、着ている服を脱ぎ出した。
「うん、なかなかいいね」
僕は呟いた。
乱舞は脱ぎながら嬉しそうだ。
この乱舞と言う男に何と言って連れてきたのかは知らない。
僕をすでに崇拝しているのか、金を積んで越させたのか、秘密を握って脅したのか。
それは調達部の仕事であり、秘書が承知していれば良いことだ。僕は目の前にいるこのステキな乱舞の身体を本能のままに堪能するだけだ。
そして僕の本能を引き出すのも本郷の役目だ。乱舞が脱いでいく姿を眺めていると、本郷は僕の服を脱がしはじめた。
僕の服はスタイリストが選ぶが、着替えやすい服を本郷はリクエストしている。
僕がなるべくストレスなく脱げる服だ。
乱舞がすべてを脱いで僕の前に全てを曝した。
「あぁ、エロい体だ」
僕は呟いた。
「本当に、あのへそまで繋がる毛がやらしいな。乳首にも毛が生えてる。ぺニスは縮こまっていて少しグロテスクなのもエロい」
本郷は僕が興奮する言葉を選んで耳元で囁きながら僕のぺニスを軽めに刺激してそそらせる。
「おまえ、こっちに来てマコト様にキスさせていただけ」
本郷が命じると、乱舞は顔を少し赤らめ嬉しそうに近づいた。
(あっ、金や脅しではなく、崇拝させたな)
とわかった。
調達部はまず相手に僕を崇拝させるのだ。それがうまくいかず時間がかかりそうだと金で操る事をしつつ、調査課が調べあげて弱味を探す。
そんな手順だ。
乱舞の唇が僕の唇に軽く触れた。
柔らかい。
今度は舌で僕の唇の隙間をこじ開けた。
僕はそれに逆らわず、ユックリと口を開いた。
乱舞の舌が僕の口内で暴れまくる。
それと同時に乱舞の手は僕のぺニスをまさぐる。僕も手探りで求めると、本郷の手が僕の手を乱舞のぺニスに誘導した。
すでにガチガチに勃起した乱舞のぺニスをユックリとシコッりながら必死に舌を動かし唾液を溜めた。
それを全部乱舞の口内に送り込む。
一度口が離れ、乱舞はゴクリと飲み干し、また舌を絡めてくる。
今度は唾液が溜まると、僕の口内へ流し込んできた。
僕も真似してゴクリと飲み込んだ。
そしてまた乱舞の口を求めたが、乱舞の顔は僕の下半身目指してドンドンと沈んでいった。
乳首を舐められた。
気持ちいいが口が寂しい。
すると目の前に大人のぺニスが現れた。
本郷だ。
本郷が自らのぺニスをおしゃぶりがわりに突き出したのだ。僕はそれをしゃぶりながら、下半身の刺激を楽しんだ。
とうとう乱舞の口は僕のぺニスをとらえ、ニュルニュルと全体をしゃぶりあげている。
本郷は乱舞の下半身を誘導して、寝ている僕の上を跨がせた。
目の前には乱舞のぺニスだ。
本郷は自分のぺニスを僕の口から抜いて、手を乱舞のぺニスに誘導し、顔を乱舞のアナルに誘導した。
目の前のアナルは毛が生い茂り、少しだけピンクの穴が見えた。僕は舌を細めてアナルをつついた。
「ふんっ」と乱舞が一瞬鼻息を荒くした。
僕は舌に唾液をためて、優しくアナルを舐めた。
覆っていた毛が湿り、ピタッと張り付いたので、穴がよく見えるように毛をよけた。
もう一度舌を固く細く尖らせて、アナルを掘り進むように突き刺した。
「あっ、あん」また乱舞は声をあげた。
本郷はジェルを乱舞の穴に垂らした。
僕は指をアナルに挿し込んだ。
「あ、あ、やめ、やめて」
乱舞は少し震えた。
僕は構わず指を2本、3本と増やして拡げていった。
僕は姿勢を変えて乱舞を寝かし、足を大きく開かせ、アナルにぺニスの先を擦り付け、毛をジャリジャリと音をたてて刺激した。そしてユックリと毛の真ん中にポッかりと空いている深い穴にぺニスを挿入した。
「あっ、あっ、んっ痛っ、あ、あ」
乱舞は痛さと歓びで涙を流している。
根元までズズっと入った。僕は必死に腰を振った。
「あっ、イっちゃう、やめ、やめて」
乱舞のぺニスから精液が乱出された。
「クーッ」自分の体液を僕に注入できなかったのが悔しいようだ。
僕は自分の欲望のまま腰を振り続けた。
本郷は接合部の潤滑油としてジェルをタイミングよく注入している。
「んっ、んっ、んーっ」
僕は乱舞の体の奥深くに精液を注入した。

僕は乱舞のケツにぺニスを挿したまましばらく休んだあと、「抜くぞ」
と言って、チュルンと抜いた。
乱舞は慌ててアナルコックを自分の肛門に挿した。
僕の精液が流れでないようにだ。
そして「綺麗にさせてください」と言って、今まで自分のケツの穴に挿さっていた僕の萎えかけぺニスを舐めた。
ギュッと絞り、中から精液の残汁を絞り出して舐め、最後はチューチューと尿道を吸った。
そして「あ、ありがとうございました」と頭を下げながら、第3秘書に連れられて部屋を出ていった。
僕は「まあまあだな、リストには入れておけ」と本郷に言った。
「承知いたしました。あの、マコト様」
少しそわそわしながら本郷が僕に目で訴えた。「わかってる」
そう言って、次は本郷の相手を始めた。

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