若者たち

ザボン

文字の大きさ
11 / 136
第一章◆◆◆伸一

第十一話

しおりを挟む
あとに残った俺は、まだ伸一のケツにペニスを突っ込んだまま、荒い呼吸をしつつ、今自分の置かれている状況がよみがえっていた。

「おい暖人、やっと念願がかなったな、おめでとう」
須藤がニタニタしながら大声で言った。

どう返したらよいのか、どんな顔をして周りを見渡せばよいのか、何もわからず、とりあえず伸一の肛門からペニスを抜いた。
このままここから逃げ出したいが、顔をあげれば現実が見えてしまう。このまま逃避していたい。
暖人はその場で体育座りをし、顔を伏せてしゃがみこんだ。

「どうだ、気持ち良かったか?お前のあの様子なら聞くまでもないか!」
須藤がズケズケ話しかけてくる。
きっと周りのギャラリーもニタニタしながら俺の次の行動を待ってるのだろう、誰も動かない、視線を感じる。

そうこうしていると本郷さんがシャワーを浴びて帰ってきた。

「おう暖人、まだ余韻に浸ってるのか!」
と言い、更に「もう、こいつの毛むくじゃらのケツに思い残すことはないな」と言った。

(どーゆーことだろう?)

その言葉にちょっと違和感をもった。
すると、ニコッとしながら「シャワー室のゴミ箱で見つけた」と、T字カミソリをギャラリーに見せつけた。

「こいつの童顔に、この毛は生意気だ、ほら暖人、手伝え」そういうと、伸一の片足を持ち上げた。

新しいイベントにギャラリーは興味をもち、須藤は早速に、撮影するのに一番良いアングルをさがし始めた。
その隙に暖人は脱ぎ捨ててあったジャージをはき、しかし顔は伏せたまま、伸一のもう片方の足にしがみつき、肛門を露にした。
体毛フェチの暖人にとって、伸一の毛が剃られるのはつらいが、まわりの注目を何とか変えたかった。
伸一の肛門が少し広がり、暖人の精子が垂れだした。
「おぉ、すでにシェービングクリームが塗ってあるようだな」
本郷さんはカミソリで肛門の周りから、丁寧に剃りだした。
今まで毛に埋もれていたピンク色の肛門が丸見えになった。
「これで皺も数えやすくなる」須藤のジョークに2年は大爆笑した。
その間も本郷さんは剃りすすめ、ケツの割目の中の毛は剃り終わった。「ツルツルとは言い難い、ザラザラかな?でも前よかずっと可愛くなっただろ」
ギャラリーに同意を求め本郷さんが言い、須藤が反応した。
「このケツの方が伸一の童顔には似合ってますねぇ。次はどこ剃りますか?」そういうと、まだ毛が密集している足からペニス周り、腹から脇と、撮影していった。
じゃあ次、すねからもも毛。
はい、その次わき毛。
順調に剃られていき、10分もしないうちに、体毛はすっかりなくなり、ぺニス回りの毛が最後に残った。
「こいつ、起きないかな?」
本郷さん伸一の頬を叩いたが、相変わらずモウロウとして反応は薄かった。
「なんだかツマンネー」
そう言うと、「じゃあ最後に、燃やすか」
とライターを取り出した。
そして、チリチリ、チリチリと音がし出し、毛の焼ける匂いがしてきた。
「あつ、あつ」今まで無表情のままボッとしていた伸一が顔を歪ませ、首をお起こし自分のペニス付近の炎を見つめた。
ギャラリーは爆笑の渦となった。

さて、今日はお開きにするか。
時間はすでに夜中の1時を回っていた。
伸一はまっ裸のまま自分の部屋にぶちこまれた。

そして、部屋に残った数人が帰り、皆が寝静まるまで、暖人は誰もいない談話室の隅でうずくまっていた。

この悪夢と快楽の1日は終了した。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

寮生活のイジメ【社会人版】

ポコたん
BL
田舎から出てきた真面目な社会人が先輩社員に性的イジメされそのあと仕返しをする創作BL小説 【この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。】 全四話 毎週日曜日の正午に一話ずつ公開

スライムパンツとスライムスーツで、イチャイチャしよう!

ミクリ21
BL
とある変態の話。

  【完結】 男達の性宴

蔵屋
BL
  僕が通う高校の学校医望月先生に  今夜8時に来るよう、青山のホテルに  誘われた。  ホテルに来れば会場に案内すると  言われ、会場案内図を渡された。  高三最後の夏休み。家業を継ぐ僕を  早くも社会人扱いする両親。  僕は嬉しくて夕食後、バイクに乗り、  東京へ飛ばして行った。

水泳部合宿

RIKUTO
BL
とある田舎の高校にかよう目立たない男子高校生は、快活な水泳部員に半ば強引に合宿に参加する。

チョコのように蕩ける露出狂と5歳児

ミクリ21
BL
露出狂と5歳児の話。

少年探偵は恥部を徹底的に調べあげられる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

処理中です...