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第三章◆◆◆夏輝
第二十三話
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(結局、あの2泊3日の撮影会はなんだったのだろう)
須藤は、ひとり寮の部屋で考えている。
同室で同じ部活の暖人の弱味を握ることで、この大学生活、いや、就職してからだって、俺になにも逆らえないシモベとしてコキ使ってやろうと思い、あいつの恥ずかしい動画を沢山撮影したけど、、、
あのあと、(帰りたくない)とポン太は駄々をこね、みんなの靴を隠したり部屋にウンコしたり、大変だった。
最後は、「帰るのではなく本郷さんのお家に出掛けるんだ」と説明して車に押し込んだ。
当然あの姿のままだ。
やることは犬だが、人間の言葉を完璧に理解し、すべての能力が大学生並みなので、手に負えない。今は本郷さんのペットとして飼われている。
なので、どんな卑猥な姿の動画を拡散されたところで、犬なのだから何も困らない。
あの撮りためた動画は、編集しても意味がないから手付かずだったが、やはりあれだけのことをしたのだから結果として記録は纏めておくべきではないかと考えを改め、最近少しずつ始めている。
本郷さんはペットを飼ったので、伸一を置いておけなくなった。「なんでもするからこのまま射精マシンの開発に協力させてくれ」と泣きつかれ、更に新たに斎藤からも協力をとアプローチをされ、開発協力ではなく、開発自体を伸一と斎藤に託す形で、試作機を渡し出ていってもらったようだ。
元々寮生だった伸一は戻り、斎藤も伸一と同室を希望し、今ではルームメイトとして過ごしている。
伸一はすっかり元気になっていた。
(伸一が新しい世界を見つけられたのも俺と暖人のお陰だな)と、勝手なことを考えていた。
二人は試作機を使い、毎日射精のタイミングを合わせる練習をしているようだ。斎藤からたまにダイヤル操作を依頼され、あの夜の本郷さんがやってたようなことを見よう見まねでやっている。
二人はポジションを交代してみたり、松茸金具の位置を微妙にズラしてみたり試行錯誤しているようだ。
「俺たちの連携が完璧になったら、次の段階として3Pに挑戦しますんで、それまでもう少し待っていてくださいね、先輩」と、誘われているが、このマシンを使うのはもうしばらくこの二人の経過を監察し体に異常が起きてないかを見てから決めようと思ってる。それまでは誘われてもはぐらかし続けるつもりだ。
あの撮影会が終わって、俺以外の4人(3人と1匹)は、新たなステージに進んだか、俺だけ取り残された気分だった。
取り残されていても時は進み、俺もこの春から3年になる。
俺は男の身体に興味がなかった。
でも今は、どうなのだろう。
撮影会から帰ってきて、何かモヤモヤしている自分がいて、やっと頭の中の整理すべき点に気がついた。
まず、俺以外は?
本郷さんは、ゲイだ。自分でカミングアウトしている。暖人も同じだ。
だから、この二人が一緒に暮らしているのは、(形はともあれ)正解だ。
元々先輩後輩の間柄で、お互いゲイであることは知っていたが、特に付き合うこともしてなかった。
暖人は、犬となり、本郷さんに尽くせばごほうびがしてもらえるとわかったので尽くしている。本郷さんが好きになったわけではないのか?
本郷さんも、暖人が好きなら普通に付き合えば良いのに、犬にした。犬としては可愛がるが、人間暖人に対しては厳しい。暖人はただの後輩で、ポン太は可愛いいオナペットといったとこか。
伸一は元々ゲイではない。しかし、あの射精マシンで究極の快楽を知ってしまい、それにとりつかれてしまった。
本郷さんに尽くせば、その快楽を与えられるので一緒に住んでいた。いまのポン太と同じだ。そして、射精マシンを手に入れたら、特に本郷さんと一緒にいたいわけでもなかった。男の身体ではなく自分の快楽を求めているだけか?斉藤もゲイではなく射精マシンにとりつかれ、自分の快楽を求めているだけだと思う。
ただこの二人、同室になって、一緒に射精マシンを楽しんでる。別々に順番で使うこともできるのに、だ。
やはりこの二人はお互いの体も求めあってるのか?すなわち、ゲイになった?
ここまで考え、そして自分を分析した。
伸一の動画を編集してるとき、伸一の巨大化したペニスや、ケツの穴をみて、どう思ったか。伸一が尿道にピンを入れられ、悲鳴をあげたとき、何を感じたか。撮影会ではどうだったか?
冷静に考えるとわからない。
ここまで考えたが、とりあえずこの事はあと延ばしにし、(そろそろ就活もしないとな)
と別の事を考えながら体育館の2階にあるジムに向かって歩いている。
最近筋トレを始め、体が引き締まると、街で声を掛けられだした。
それがなかなか気分がよく、筋トレを日課としてやっている。
(今日は背筋マシンでもやるか。)
そう思い着替えるためロッカールームに行こうとしたとき、学務科から呼び出された。
(なんだろう)
気になったので先に行くことにした。
「松波寮の寮長の須藤さんですね」と確認されその通りだと言った。
俺は4月から寮長になる。
「実はこの春から入学する新一年生の入寮希望者募集で手違いがあり、1名割り当てられないので、須藤さんの部屋で同室をお願いできますか」
と言われた。
寮の決まりでは基本的に同学年で同室となる。暖人が退学して、俺は今ひとりで部屋を使ってる。
「まぁ、俺はいいですよ」
普通は後輩の方が気を使うという理由で先輩との同室を嫌がる。
「良かった、ならそれで手続きを進めさせてもらいます」
須藤は、呼び出しがたいした話でなくてホッとした。
須藤は、ひとり寮の部屋で考えている。
同室で同じ部活の暖人の弱味を握ることで、この大学生活、いや、就職してからだって、俺になにも逆らえないシモベとしてコキ使ってやろうと思い、あいつの恥ずかしい動画を沢山撮影したけど、、、
あのあと、(帰りたくない)とポン太は駄々をこね、みんなの靴を隠したり部屋にウンコしたり、大変だった。
最後は、「帰るのではなく本郷さんのお家に出掛けるんだ」と説明して車に押し込んだ。
当然あの姿のままだ。
やることは犬だが、人間の言葉を完璧に理解し、すべての能力が大学生並みなので、手に負えない。今は本郷さんのペットとして飼われている。
なので、どんな卑猥な姿の動画を拡散されたところで、犬なのだから何も困らない。
あの撮りためた動画は、編集しても意味がないから手付かずだったが、やはりあれだけのことをしたのだから結果として記録は纏めておくべきではないかと考えを改め、最近少しずつ始めている。
本郷さんはペットを飼ったので、伸一を置いておけなくなった。「なんでもするからこのまま射精マシンの開発に協力させてくれ」と泣きつかれ、更に新たに斎藤からも協力をとアプローチをされ、開発協力ではなく、開発自体を伸一と斎藤に託す形で、試作機を渡し出ていってもらったようだ。
元々寮生だった伸一は戻り、斎藤も伸一と同室を希望し、今ではルームメイトとして過ごしている。
伸一はすっかり元気になっていた。
(伸一が新しい世界を見つけられたのも俺と暖人のお陰だな)と、勝手なことを考えていた。
二人は試作機を使い、毎日射精のタイミングを合わせる練習をしているようだ。斎藤からたまにダイヤル操作を依頼され、あの夜の本郷さんがやってたようなことを見よう見まねでやっている。
二人はポジションを交代してみたり、松茸金具の位置を微妙にズラしてみたり試行錯誤しているようだ。
「俺たちの連携が完璧になったら、次の段階として3Pに挑戦しますんで、それまでもう少し待っていてくださいね、先輩」と、誘われているが、このマシンを使うのはもうしばらくこの二人の経過を監察し体に異常が起きてないかを見てから決めようと思ってる。それまでは誘われてもはぐらかし続けるつもりだ。
あの撮影会が終わって、俺以外の4人(3人と1匹)は、新たなステージに進んだか、俺だけ取り残された気分だった。
取り残されていても時は進み、俺もこの春から3年になる。
俺は男の身体に興味がなかった。
でも今は、どうなのだろう。
撮影会から帰ってきて、何かモヤモヤしている自分がいて、やっと頭の中の整理すべき点に気がついた。
まず、俺以外は?
本郷さんは、ゲイだ。自分でカミングアウトしている。暖人も同じだ。
だから、この二人が一緒に暮らしているのは、(形はともあれ)正解だ。
元々先輩後輩の間柄で、お互いゲイであることは知っていたが、特に付き合うこともしてなかった。
暖人は、犬となり、本郷さんに尽くせばごほうびがしてもらえるとわかったので尽くしている。本郷さんが好きになったわけではないのか?
本郷さんも、暖人が好きなら普通に付き合えば良いのに、犬にした。犬としては可愛がるが、人間暖人に対しては厳しい。暖人はただの後輩で、ポン太は可愛いいオナペットといったとこか。
伸一は元々ゲイではない。しかし、あの射精マシンで究極の快楽を知ってしまい、それにとりつかれてしまった。
本郷さんに尽くせば、その快楽を与えられるので一緒に住んでいた。いまのポン太と同じだ。そして、射精マシンを手に入れたら、特に本郷さんと一緒にいたいわけでもなかった。男の身体ではなく自分の快楽を求めているだけか?斉藤もゲイではなく射精マシンにとりつかれ、自分の快楽を求めているだけだと思う。
ただこの二人、同室になって、一緒に射精マシンを楽しんでる。別々に順番で使うこともできるのに、だ。
やはりこの二人はお互いの体も求めあってるのか?すなわち、ゲイになった?
ここまで考え、そして自分を分析した。
伸一の動画を編集してるとき、伸一の巨大化したペニスや、ケツの穴をみて、どう思ったか。伸一が尿道にピンを入れられ、悲鳴をあげたとき、何を感じたか。撮影会ではどうだったか?
冷静に考えるとわからない。
ここまで考えたが、とりあえずこの事はあと延ばしにし、(そろそろ就活もしないとな)
と別の事を考えながら体育館の2階にあるジムに向かって歩いている。
最近筋トレを始め、体が引き締まると、街で声を掛けられだした。
それがなかなか気分がよく、筋トレを日課としてやっている。
(今日は背筋マシンでもやるか。)
そう思い着替えるためロッカールームに行こうとしたとき、学務科から呼び出された。
(なんだろう)
気になったので先に行くことにした。
「松波寮の寮長の須藤さんですね」と確認されその通りだと言った。
俺は4月から寮長になる。
「実はこの春から入学する新一年生の入寮希望者募集で手違いがあり、1名割り当てられないので、須藤さんの部屋で同室をお願いできますか」
と言われた。
寮の決まりでは基本的に同学年で同室となる。暖人が退学して、俺は今ひとりで部屋を使ってる。
「まぁ、俺はいいですよ」
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