若者たち

ザボン

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第七章◆◆◆目黒台高校ラグビー部

第四十三話

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「あの写真は驚いたな」ボソッと博司が言った。
それから沈黙がつづいたが俺が口を開いた。
「あの写真を見たとき、勃起した」

正直に言って、皆の顔を見渡した。
俺が言葉を発すると、全員その言葉を飲みこみ、意味を理解するのに一瞬間が空き、驚いたな表情になった。
また、沈黙が続いた。
次に沈黙を破ったのは博司だった。

「俺も」

すると、「俺もだ」、「僕も」、「やっぱりみんなもそうだったのか」、「俺もだよ、言えなかったけど」と、全員が同意した。
そしてみんなしゃべりたかったのか、「こないだのキャプテンのぺニスがエロすぎる」とか、「あの体であのぺニスはずるいよな」とか、「ケツの穴がヒクヒクしてて」とか、一斉に股間を膨らまし前回の講演会のことをしゃべりだした。

ひととおり話がつきると、俺は言った。
「まずはキャプテンを助け出さなきゃ。その後の事はまた考えるとして」
と言い、作戦を考えた。
「まず、整理すると」と言いながら白板に書き出した。
1、夏輝先輩は同室の須藤という先輩に、惚れている。(付き合ってるのか?)
「裏付けとしては、スマホの写真だ」と言うと皆うなづいていた。例の写真を探したとき、須藤らしき人のツーショット写真や隠し撮り写真を、多く見た。
「それから」
2、須藤は夏輝先輩を騙している。
と書き出した。
伊藤先輩から、「そう言えば須藤先輩は淳を知ってるみたいだ。ドトールで一緒に、夏輝の話をしているのを見たよ」
と聞いていた。
3、今回のキャプテン失踪は本郷、須藤、鈴木が、関わっている。
と書いた。「あの写真で、夏輝先輩以外は、楽しそうに笑っていた。この三人がキャプテンの秘密を握って、脅してると思う」
「秘密って、何なんだろう」と誰かが言った。「こないだの講演会も撮影していたから秘密になるよな。SNSに公開するぞって、言われたら」と俺は答えた。
「もし自分があんな姿を公開されたら、もう外歩けないよ」と声が聞こえた。
「あの講演会の前に、何かがあって、それで脅されたんだろうな、助け出しても、その秘密を何とかしないと、、、」
まずはキャプテンの秘密を探し出すことが必要だ。

3日後、夏輝先輩に会いに寮へ行った。
同室の須藤ってやつが留守だと聞いて、「寮を見てみたい」と俺が言ったからだ。
何か手がかりが見つからないか期待している。
寮に行くと部屋に通してコーヒーを出してくれ、「こっちが僕の机で、あっちが須藤先輩の机」と教えてくれた。
須藤の椅子をかりて、夏輝先輩の机に向かい話し始めた。
「それで、本郷のことはわかりましたか?」と聞くと、「えーっと」と言ってスマホのメモアプリを立ち上げた。
「本郷明人  27才。目白台大学の院卒で、一昨年までこの寮にいた。
泌尿器科の医者で、、実はゲイで男優もやってるらしい」と読み上げた。
「よくそんな事まで調べられましたね」と言うと、ゲイや男優は公表していて、上級生の間では有名だけど、最近はあまり見かけないようだ。と教えてくれた。
あの男体盛りも、納得がいった。
すると、「ちょっとトイレにいってくる」と言い部屋を出ていったので、俺は慌てて須藤の机を調べた。随分古い三段の引出しの真中だけが、鍵がかかっていた。
夏輝先輩が部屋に戻ってきたので、わざとコーヒーをこぼし「すみません」と、謝った。
「何やってんだよ、ちょっと待ってて」と、一階の台所に向かった。
俺は、須藤の引出しの一番上の段をあけ、それをはずすと、二段目の中身が丸見えになった。この引出しの最大の欠陥を知っていたのだ。
中にはSDカードが散乱していた。(淳)とラベルに書かれたものを選びポケットに入れ引き出しを戻した。
夏輝先輩が「大丈夫か」と聞きながら濡れたタオルを貸してくれた。
「大丈夫です。そろそろ帰ります」
そう言って、寮をあとにした。

SDカードを自宅に持ちかえり、進はまずはパソコンにコピーをした。
持って帰ってきちゃったけれど、どうやって返そうか。そう考えながら、SDカードに入っているファイルを確認した。
「まずはファイルの作成日っと」
確認すると、講習会より前の動画データか2つあった。
その1つの、新しい方を見るとキャプテンがバーのようなところで男の人たちと話している。
夏輝先輩の話をしているようだ。全く編集がされていない動画なので、ダラダラつづいたが、全てを見ていった。
キャプテンが夏輝先輩を守るために、交渉したが、聞き入れられなかった。
次に代わりにモデルになる試験を受ける事となり、キャプテンが服をぬいだ。
撮影はキャプテンの全身から顔のアップとなり、乳首や腹筋と進み、ぺニスのアップとなった。
キャプテンとは何回も部活終わりにシャワーをしたこともあり、今まで裸も数えきれないほど見てきたのに、今回は映像を見ながら勃起してしまった。
後ろを向かされ前屈すると、ケツの穴が丸見えになり、ズームがその茂みによっていき、画面一杯に映し出された。
俺はぺニスをパンツから引き出し、夢中でシゴいた。
その後、求めに応じ勃起させたのに不合格とされ、泣きながら土下座するところまで見た。
そこで俺は「うっ」と唸り、右手を徐々に止めていった。床の上には俺が排出した精液が飛び散っていた。

ぺニスと床を拭きながら、「ここから脅され始めたのだ、何でもすると言って契約したから、律儀なキャプテンは言いなりになっていて、講習会や刺身盛りをさせられていたんだ」ようやく全貌がわかってきた。
とりあえず続きは(すっきりしてしまったので)後回しにして、これからどうするか、考えた。
(このままこのSDカードは返せない)
中身はパソコンにコピーしたので、SDカードのファイルを全て壊し再生できないようにした。
そしてSDカードをどうやって引き出しに返すかを考えていた。(夏輝先輩にこの事を話すか)と考え、博司に相談することにした。

さすがにこの動画を皆で観るのは抵抗があったので、博司に来てもらった。
「キャプテンの脅されてる秘密がわかったんだって?」
博司は、深刻そうに、しかしどこかワクワクしているように言った。
「これだ」俺はコピーしたバーの動画を頭から見せた。
博司は食い入るように見ている。
俺は「博司、お前よだれが出てるぞ」と、からかってやった。
しかし、土下座の場面の続きが始まると、俺も隣に座り、画面をガン見してしまった。
キャプテンが浣腸され、勃起してしまう場面。
その後男優にぺニスを入れられ、キャプテンの体内に射精される場面。
その男優のケツの穴にキャプテンがぺニスをブチ込み、イク場面。
どれもこれもハッキリと映っている。
俺たちは股間を膨らませ、「ヤベーな」と言い合った。
この、講習会より後の動画は、講習会と男体刺身盛りだろう。この1番古いのはなんだろう。
そう言い再生をしてみた。

そこには夏輝先輩が映っていた。
自らジャージのズボンとパンツをおろしてペニスをシゴキだし、途中で上着を脱いで続けて、プラコップへ射精する動画。
次のシーンでは誰か(顔は映ってない)にペニスをシゴかれながら、よつん這いにさせられ、ケツの穴に指を突っ込まれ、そのあと、、、夏輝先輩のケツの穴に、その男がペニスをぶっこみ、「痛っ、痛っっっっ、やめてください」と夏輝先輩が叫ぶが、そのうち喘ぎだし射精に至り、男が夏輝先輩の中に射精し、ケツの穴から精液と血が垂れてくる動画だった。

博司がいった。「この動画、全部俺にもコピーさせろ」
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