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第七章◆◆◆目黒台高校ラグビー部
第四十七話
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俺は喫茶コロンから解放された。
すべてを失った気持ちだ。
尚樹には、「この事は絶対にみんなに言うな」と釘をさしておいたが不安だった。
あいつの事だから、何かの拍子にしゃべるかもしれない。キャプテンを探すどころではなくなった。あいつら、また俺の体を要求してこないだろうか。そうなれば、あの動画を握られている限り俺は従うしかない。
俺は「はっ」とした。
本郷は録画したSDカードを須藤に渡すだろう。そしたらまた2番目の引き出しから奪えば良いのだ。
あまり早いと、まだ渡されてないかもしれない。今回はタイミングが重要だ。
しかし進が盗撮で捕まったのは驚いた。
尚樹は思った。
しかも、男の着替えを!まぁ、キャプテンの講習会を受けて男の体に興味を持ったのはわからなくもないけど。
俺も怖い大人に強要され仕方なくだけど、進のケツの穴にぺニスを突っ込み、めちゃくちゃ気持ち良かった。体もしまっていて、毛深くてキャプテンの体に似てるから、キャプテンのケツに突っ込んでる気分になった。進もまんざらでは無さそうだったから、誘えばまたできるかな。
みんなに言うなというから、言わないでおこう。ライブ配信はするなと言われてなかったから、それはいいんだよな。ま、もうしちゃったのだから、仕方がないが。配信先はラグビー部の3年と一部の先輩だけだしな。月曜には進にバレるだろうから、念のため近寄らないようにしておこう。
俺は考えた末、夏輝先輩に今回のことを打ち明けて頼ることにした。
惚れている須藤を疑うことになるので、協力してくれるかが少し心配だ。
だが、夏輝先輩も自分の恥ずかしい動画を須藤が撮ってるとなれば、自分のこととして考えるだろう。
あの夏輝先輩の恥ずかしい動画は、同意のもと撮影されてるのか?
それだと効果が薄いかもしれないが、そんなことは考えにくい。
翌日、進はノートパソコンを持って、寮に行った。須藤は授業だそうだ。
「夏輝先輩、助けてください」夏輝先輩の顔を見た進は、途端に涙をポロポロ流し、そういった。夏輝先輩にすがるしかない。
すると、「わかってる」と夏輝先輩は言った。
「何がですか?」
俺は「どうしたんだ?」と聞かれると思っていたので、聞き返してしまった。
「本郷さんと、斎藤にやらしいことを強要された件だろ。尚樹と」
--俺は唖然とした。
「何で知ってるのですか、誰に聞いたのですか!」俺は焦って夏輝先輩に聞き迫った。
「どうせわかることだから教えるが、尚樹がライブ配信してた」
今までキャプテンがされてきても、見る方だから他人事だったが、自分の恥ずかしい姿を仲間に一方的に見られる事が、これほど恥ずかしいとは、実感がなかった。
俺は目の前が真っ暗になり、その場にひれ伏せて、ワンワン泣いてしまった。
少し落ち着くと、夏輝先輩が言った。
「尚樹のスマホは置きっぱなしで遠くから撮影されていて、知ってる人でないと顔も誰だかわからない程度の動画だ。それとは別に本郷が撮影していた動画があるはずだな」
顔が判別できない程度だった。と聞いて、少し落ち着きを取り戻して、俺は話した。
「あのとき、本郷が須藤に編集しろと言っていた。だから、須藤の手元に渡ったときに取り返したいと思ってます。コピーされ出回る前に」
そういうと、須藤の引き出しの1番上を引き抜いた。
「あっ」夏輝先輩は驚いていた。
中には無数のSDカードが散乱していた。
俺は夏輝先輩に白状した。
「前回ここに来たとき、コーヒーをこぼして夏樹先輩が部屋を出てる間にこのSDカードを盗んだんです」
そのSDカードには(淳)とラベルが貼られている。このカードの中身がこれです。
俺は、淳がバーで夏樹先輩の事をかばって、脅されて、自ら年間契約書にサインをして、恥ずかしい撮影をされている映像を見せた。
「僕はこんな契約をしたことはない」そして、「淳が僕のために、やらしい撮影されたとは田辺から聞いたのだがこんなひどいことを」
夏樹先輩が動画に向かって涙を流しながら怒鳴った。
「この後に講演会や九十九里の映像が入ってるんです」
と、説明した。
詳しくは話さなかったが、他にもあまりにもひどい動画が入っていた。それは、意識のないキャプテンのケツの穴に手首まで突っ込んで笑ってる動画、公園でケツの穴丸出しで縛られ、不特定多数の人に犯されている動画だった。
そして、「たぶん、キャプテンはこの動画を見せられて、言いなりにされていたのだと思います」そう言って夏樹先輩のやらしく、恥ずかしい動画を再生した。
夏樹先輩の顔がみるみる歪み、涙を流しながら「クソーッ、クソーッ」と、悔しがっていた。
「ドトールで、須藤とキャプテンが夏樹先輩の話をしていたのを、伊藤先輩が見ているんです。須藤もグルです」
夏樹先輩は俺の前で泣き崩れ、すがりついた。
先輩としての意地が、決壊したのだ。
愛していた須藤に裏切られ、動画を撮られ、親友だった淳の自分のせいで撮影された卑猥な動画を観て、完全に参ってしまった。
俺もコロンの控え室での行為が生配信されていたことにショックを受けていたが、夏樹先輩の憔悴ぶりを、放ってはおけなかった。
引き出しにあったSDカードを、なかを確認せずノートパソコンにコピーし、元のファイルは壊し、引き出しに戻した。
これで少しは時間が稼げると思った。
そして、夏樹先輩を自宅へ連れて帰った。
そのときは、気持ちが高揚して気が付かなかった。夏樹先輩が、飲みながらのオナニーを撮影されたのがこの部屋だと言うことを。
この部屋にカメラが隠されていると言うことを。
すべてを失った気持ちだ。
尚樹には、「この事は絶対にみんなに言うな」と釘をさしておいたが不安だった。
あいつの事だから、何かの拍子にしゃべるかもしれない。キャプテンを探すどころではなくなった。あいつら、また俺の体を要求してこないだろうか。そうなれば、あの動画を握られている限り俺は従うしかない。
俺は「はっ」とした。
本郷は録画したSDカードを須藤に渡すだろう。そしたらまた2番目の引き出しから奪えば良いのだ。
あまり早いと、まだ渡されてないかもしれない。今回はタイミングが重要だ。
しかし進が盗撮で捕まったのは驚いた。
尚樹は思った。
しかも、男の着替えを!まぁ、キャプテンの講習会を受けて男の体に興味を持ったのはわからなくもないけど。
俺も怖い大人に強要され仕方なくだけど、進のケツの穴にぺニスを突っ込み、めちゃくちゃ気持ち良かった。体もしまっていて、毛深くてキャプテンの体に似てるから、キャプテンのケツに突っ込んでる気分になった。進もまんざらでは無さそうだったから、誘えばまたできるかな。
みんなに言うなというから、言わないでおこう。ライブ配信はするなと言われてなかったから、それはいいんだよな。ま、もうしちゃったのだから、仕方がないが。配信先はラグビー部の3年と一部の先輩だけだしな。月曜には進にバレるだろうから、念のため近寄らないようにしておこう。
俺は考えた末、夏輝先輩に今回のことを打ち明けて頼ることにした。
惚れている須藤を疑うことになるので、協力してくれるかが少し心配だ。
だが、夏輝先輩も自分の恥ずかしい動画を須藤が撮ってるとなれば、自分のこととして考えるだろう。
あの夏輝先輩の恥ずかしい動画は、同意のもと撮影されてるのか?
それだと効果が薄いかもしれないが、そんなことは考えにくい。
翌日、進はノートパソコンを持って、寮に行った。須藤は授業だそうだ。
「夏輝先輩、助けてください」夏輝先輩の顔を見た進は、途端に涙をポロポロ流し、そういった。夏輝先輩にすがるしかない。
すると、「わかってる」と夏輝先輩は言った。
「何がですか?」
俺は「どうしたんだ?」と聞かれると思っていたので、聞き返してしまった。
「本郷さんと、斎藤にやらしいことを強要された件だろ。尚樹と」
--俺は唖然とした。
「何で知ってるのですか、誰に聞いたのですか!」俺は焦って夏輝先輩に聞き迫った。
「どうせわかることだから教えるが、尚樹がライブ配信してた」
今までキャプテンがされてきても、見る方だから他人事だったが、自分の恥ずかしい姿を仲間に一方的に見られる事が、これほど恥ずかしいとは、実感がなかった。
俺は目の前が真っ暗になり、その場にひれ伏せて、ワンワン泣いてしまった。
少し落ち着くと、夏輝先輩が言った。
「尚樹のスマホは置きっぱなしで遠くから撮影されていて、知ってる人でないと顔も誰だかわからない程度の動画だ。それとは別に本郷が撮影していた動画があるはずだな」
顔が判別できない程度だった。と聞いて、少し落ち着きを取り戻して、俺は話した。
「あのとき、本郷が須藤に編集しろと言っていた。だから、須藤の手元に渡ったときに取り返したいと思ってます。コピーされ出回る前に」
そういうと、須藤の引き出しの1番上を引き抜いた。
「あっ」夏輝先輩は驚いていた。
中には無数のSDカードが散乱していた。
俺は夏輝先輩に白状した。
「前回ここに来たとき、コーヒーをこぼして夏樹先輩が部屋を出てる間にこのSDカードを盗んだんです」
そのSDカードには(淳)とラベルが貼られている。このカードの中身がこれです。
俺は、淳がバーで夏樹先輩の事をかばって、脅されて、自ら年間契約書にサインをして、恥ずかしい撮影をされている映像を見せた。
「僕はこんな契約をしたことはない」そして、「淳が僕のために、やらしい撮影されたとは田辺から聞いたのだがこんなひどいことを」
夏樹先輩が動画に向かって涙を流しながら怒鳴った。
「この後に講演会や九十九里の映像が入ってるんです」
と、説明した。
詳しくは話さなかったが、他にもあまりにもひどい動画が入っていた。それは、意識のないキャプテンのケツの穴に手首まで突っ込んで笑ってる動画、公園でケツの穴丸出しで縛られ、不特定多数の人に犯されている動画だった。
そして、「たぶん、キャプテンはこの動画を見せられて、言いなりにされていたのだと思います」そう言って夏樹先輩のやらしく、恥ずかしい動画を再生した。
夏樹先輩の顔がみるみる歪み、涙を流しながら「クソーッ、クソーッ」と、悔しがっていた。
「ドトールで、須藤とキャプテンが夏樹先輩の話をしていたのを、伊藤先輩が見ているんです。須藤もグルです」
夏樹先輩は俺の前で泣き崩れ、すがりついた。
先輩としての意地が、決壊したのだ。
愛していた須藤に裏切られ、動画を撮られ、親友だった淳の自分のせいで撮影された卑猥な動画を観て、完全に参ってしまった。
俺もコロンの控え室での行為が生配信されていたことにショックを受けていたが、夏樹先輩の憔悴ぶりを、放ってはおけなかった。
引き出しにあったSDカードを、なかを確認せずノートパソコンにコピーし、元のファイルは壊し、引き出しに戻した。
これで少しは時間が稼げると思った。
そして、夏樹先輩を自宅へ連れて帰った。
そのときは、気持ちが高揚して気が付かなかった。夏樹先輩が、飲みながらのオナニーを撮影されたのがこの部屋だと言うことを。
この部屋にカメラが隠されていると言うことを。
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