若者たち

ザボン

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第十四章◆◆◆体操部

第九十一話

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透明BOXでは、いつものように仙頭先輩がオナニーをしていた。最近はほぼ毎日、このくらいの時間にやってくる。
斎藤がいないときは伸一が代わりに対応している。
夏輝とコーヒーを飲んでいると、仙頭先輩の話し声が聞こえた。どうやら終わったらしい。
「おお、須藤。新しい貞操帯、サンキューな」とペニスを小窓から出して言った。
パッケージを斎藤が開けて貞操帯を取り出した。俺はその貞操帯を受け取り説明した。
「前のより2サイズ太いものにしましたよ。前のは中級者用でしたが今度のは上級者用です」と言った。
貞操帯自体のサイズは前と変わらない。
尿道に突き刺すストロー金具部だ。見るからに太い。
飛び出してるぺニスの先をツマみ、尿道を広げて、グリスを塗ったストロー部分をグリグリと挿し込んでいく。
「うっ、うっ」と声を発する。
元々この金具はぺニスの根元までは届かない。そこまで入れてしまうとションベンがコントロールできなくなるからだ。
「わー、僕だったら失神しちゃう」と、横で見ていた伸一が言った。
最後までストロー部分を押し込むと睾丸の根元部分をリングでとめ、鍵を閉めた。
そしてキーを斎藤に渡した。
「予備のキーは明日にでも屋敷においてきます」と斎藤が言った。

俺と夏輝は、一緒に仙頭先輩のアパートに行った。「貞操帯の具合いはどうですか」と歩きながら聞いてみた。
「まだこの太さは慣れないけど、なんか前より尿道の開放感がある」と答えた。
アパートに着くと、さっそく夏輝がスマホで会社のサーバにアクセスし、東の万引動画を見せた。「これに対抗するために、進の弱味を探してたんだろう」と俺は言った。
「進にはお仕置きしないとな」と言うと、夏輝がグスグスと、鼻をならし泣き出した。
「僕、やだったけど須藤先輩にいわれて頑張って進と寝たんだ、そしたら僕をじゅるじゅる」最後は言葉になってない。
そして、今度は夏輝のスマホに入っている動画を再生した。
そこには「痛い、痛い」と、訴える夏輝に「うるせー」と顔をひっぱく進。「顔はやめてくれ」と夏輝が叫ぶが、さらに「うるせー」と言って、夏輝のパンツを口に詰め込み、逃げようとする夏輝を後ろから羽交い締めにして、ケツの穴にペニスをぶちこみ、激しく腰を振って、進が果てた動画だった。
俺は夏輝を抱き締め、涙を流しながら何度も「ゴメン、ゴメン」と言った。

俺は夜だったが東を呼び出した。
東の家の近くの公園だ。
「先生、なんですか?宮田の弱味、もう握ったんですか?」と聞いてきた。
俺は無言で、万引き動画を見せ、反応をみた。
万引きした証拠と、恥ずかしい動画。東は涙を流しながらその場に座り込んだ。
翌日の体操部の朝練で、東キャプテンは合宿に参加したメンバーを体育館の片隅に並ばせていた。
俺は少し離れて聞き耳をたてている。
「合宿で見た仙頭先生のことは、絶対に口外しない。この中でも話さない。各自忘れること。もしも外に漏れたり、話していることが判明したら、」ここで一息いれ「連帯責任として、ここにいるメンバー全員で責任をとる」と言った。そして「それは俺も含めてだ」と付け加えられた。

「ひとつ目は、大会への出場停止」これはレギュラーの2、3年には動揺が走った。「二つ目は、この俺が撮影した動画の公開だ」そう言って、まっ裸での練習風景と合宿の最後のパーティーの動画を再生した。ご丁寧に画面の下の方にはスクロールでメンバーの紹介も流れている。全員ぺニスや人によってはケツの穴まで丸見えだ。
「この動画は既にサイトにアップしており、パスワードが掛かってる。URLとパスワードを校内に一斉配信する」
1年は、3人とも泣き出した。
2年も「そんなのひどいですよ、キャプテン」と言っている。
「あの日の事を皆で忘れればいいだけだ。解散」と、号令をかけた。

これで誰も話さないだろう。俺は安堵した。
次に、東キャプテンに罰を与えねば。しかし教え子に手を下せない。それ自体が弱味になってしまう。
そこで俺は、須藤が進にお仕置きをするのに、東を使ってくれるようにお願いした。
俺は東に「須藤の手伝いをしろ」とだけ命じた。
その日の午後、「東健太くんだね」と警官に呼び止められた。
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