若者たち

ザボン

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第十五章◆◆◆芸能界

第百十二話

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40過ぎの会員はみな、1年後に更新出来るかを気にして身体を鍛え、肌を整えている。
ルームに来ている最中はもちろん、テレビに出演しているときや、雑誌に掲載されるときも、若々しくかっこよくしていないと、更新してもらえない。
そんなことになったら(あの芸能人はもう終わりだ)とレッテルを貼られてしまい、芸能活動に大きな支障となる。

相変わらず、浜崎健太は会員にならずに、貞操帯を外してもらい、欲求を満たしににやって来る。
今日も来ていて、本郷さんが聞いた。
「浜崎さん、貞操帯をつける相手は探してますか?」すると、「なかなか見つからなくて、時間がかかりそうです」と、あっけらかんと言った。仕方がなく、宙吊滑車に手足を固定し、貞操帯を外し、今日もなにも感じないケツの穴にぺニスを突っこみ、浜崎健太の体内の奥の方に精液を注入した。
浜崎はケツは感じないが、挿入されることは慣れたらしく、騒がなくなった。
その後ギンギンに膨張している浜崎のぺニスを見ながら、本郷さんはたまたま横にいた福島に「浜崎健太のぺニスで新発売のマウスマジックを試してみるか」と誘った。アナルマジックの口腔版だ。爽やかなミント味になっている。
福島は口一杯にマウスマジックを頬張り、少し曲がった浜崎健太のぺニスを吸い込んだ。
「うぉっ、あー、あー」と、浜崎健太はよだれを垂らしながら喘いで福島宗太の口の中にすぐに果てた。
福島宗太は驚きの表情をみせ、マウスマジックごと浜崎健太の精液を飲み込んだ。
「どうだったか?」と福島宗太に感想を聞くと、「口の中に射精された瞬間、マウスマジックが溶けだし、精液と混ざるとミント味がチョコミント味に変わって、難なく飲み込めました。生臭さが全くなくて美味しいかった」本郷さんは説明した。
「アナルマジックは温度で溶け出すが、マウスマジックは男性の精液に反応して溶けだし、生臭さをチョコミント味に変えるんだ」
そして、「これを売り出したら、福島さんもわが社のCMに出てくれるかな?」と冗談も言った。
その後、本郷さんは最新式の電子貞操帯を持ってきて浜崎健太のぺニスに装着した。
「これが当社貞操帯の集大成だ」と説明した。指紋パッドをつなぎ、本郷さんの指紋でロックした。そして、使用上の注意を説明した。「充電が無くなると、お仕置針が伸びて、勃起してなくてもぺニスを刺す。充電残量をこまめに確認するように」と説明し、もうひとつの改良点も教えた。「完全防水になったから、入浴もできるようになった。それは今までつけていたノーマルタイプと変わらないが、当然、何らかのトラブルで電源の供給がなくなれば、同じようにもがき苦しむことになるので、丁重に扱うように」
そして、「本気で貞操帯をつけるやつを探さないと、後悔するぞ」と諭した。
その後、テレビや舞台で活躍する最中に、股間を押さえて震える浜崎健太の姿が度々目撃された。

貞操帯がとれた埴生も、前と変わらず龍聖と来ている。二人はずいぶん気があったようだ。今日も本郷さんが開脚チェアのところで埴生のぺニスのマッサージ後に肛門を指と肛門拡張器を使いほぐしている。埴生が来るといつもここから始める。
龍聖の勃起ぺニスを型どって作ったディルドを使いながらほぐし、「龍聖さん」と呼んだ。
ポン太が浣腸されるところを眺めていたところだったが、それほど興味がなかったようで、すぐに埴生と本郷さんの所に来て「何か?」と聞いた。
すると、埴生に「龍聖さんのぺニスを挿入してみませんか?」と促した。
龍聖は驚いていたが、埴生の方がよりビックリした表情で「無理ですよ、僕のアナルじゃ」と言った。「そうだ、無理かも知れない。だけど、挑戦しなければなにも始まらない。埴生さんは龍聖さんとひとつになりたくないですか?」前に埴生が龍聖のケツの穴にぺニスを挿入したが、大きさの違いからお互い満足の行く快感が得られてなく、埴生はお互いひとつになれるパートナーが居なかった。
「龍聖さんの穴は福島さんのものでも、ぺニスはフリーですよね?」俺は確認した。
そして、龍聖、埴生の挑戦は始まった。
龍聖は温かい洗面器一杯のジェルを準備して、スケワレをぬいだ。小振りだが綺麗な大人の勃起ぺニスが現れた。
ジェルを穴にタップリと注入し、自分ののぺニスにもタップリつけた。「龍聖さん、焦らず、時間をかけてゆっくりとね」俺はアドバイスをして、埴生の穴は龍聖さんに任せて、埴生柚葉の顔を優しく抱き締めた。
埴生の挑戦にギャラリーも集まってきた。
新たに入場してきた福島も人集りが気になって近寄り、埴生の挑戦を理解すると、固唾をのんで見守っている。
「あっ、ん、」龍聖が穴にぺニスをあてはじめた。俺は優しく埴生の髪を撫でながら、「大丈夫、大丈夫」と耳元で囁き続けた。
「うっ、うっ」と声をあげ、埴生の顔が歪むと「痛っ、んーんー」と顔を真っ赤にして、しかし声を押し殺しながら叫んだ。
「んーっ、んーっ」涙を流して、綺麗な顔がグチョグチョだ。俺は落ち着いて「大丈夫、大丈夫」と言いながら寄り添った。

結局、その日の挿入は失敗に終わった。
埴生さんは汗だくでハァハァ息を切らしている。
龍聖さんは俺に代わり顔を抱きしめ「よく頑張った、よく頑張った」と、目を赤くして埴生さんの頭を撫でていた。
その日は、龍聖さんも埴生さんも射精をせずに帰った。

それから毎日のように二人で通い、失敗するとそのまま帰る日が続いていた。
芸能活動は大丈夫なのか?と心配するほどだ。スケジュールを合わせてきているようなので、来る時間はバラバラだ。本郷さんもなるべく居るようにして、相手をした。最近では合わせたスケジュールを本郷さんに事前に連絡をしてくるようになった。
挑戦を始めて今日で10回目、いつものスタイルで本郷さんが顔を抱き、龍聖さんが優しくほぐれた穴にぺニスをあて始めた。今日はギャラリーも多い。福島もいた。
「ふんっ、ふんっ」埴生の顔が真っ赤になった。唇をギュッと噛みながら眉間に血管を浮かべ、耐えている。「大丈夫、力まないで、力を抜いて」俺は優しく耳元で囁き続けた。
龍聖さんもリズムを取りながらぺニスを穴に押し当てている。ギャラリーからは、「ヒッヒッフー、ヒッヒッフー」と優しく掛け声がかかっている。「あっ、あっ、ぐぁっ」と叫び声と同時に(ニュル)っと音をたてて龍聖さんのぺニスが埴生柚葉の穴に沈んでいった。
その瞬間は大型モニタにも映し出されていて、ルームじゅうから拍手が起こった。
龍聖さんと埴生さんは挿入したまま抱き合い、キスをしつつ声をあげて泣き叫んだ。
しばらくその状態がつづき、二人が落ち着いた頃を見計らって、俺は龍聖さんに声をかけた。「じゃあ、ゆっくりと抜いて、ジェルを足して、入れてを繰り返そう」
注目されているなかで、ほんとにゆっくりと、埴生の表情を見ながら動かし出した。
すでに挑戦開始から二時間が経った頃、ようやく埴生さんの口からは悲鳴ではなくあえぎ声が聞こえ出し、小さなぺニスが小さいなりにピンとしてきた。龍聖さんも自分のぺニスに集中し、快楽を求め出した。
「あっ、ああっ」ルーム内のスピーカーから埴生さんのあえぎ声が響き渡り、皆がモニタを固唾をのんで見入っている。埴生さんの可愛い勃起ぺニスの先から精液が発射されると、さらに拍手と歓声が響き渡った。
そしてすぐに「うっ」と言って龍聖さんも射精をすると、歓声が更に大きくなった。
二人は抱き合い、しくしくと泣きながら「ありがとう」と言い合っていた。

「そういえば」斉藤が社長に聞いた。
「あの、ウォーターサーバーの中にいれてる白い粉って、何なんですか?」
社長は、フフフッと笑いながら、「やけに芸能人らが、ここに来たがると思わないか?あの薬は、媚薬拡散器で使われてる媚薬の、速効性をなくした媚薬らしいよ。すごい効き目ではないが、ずっと続くらしい」
俺もよくサーバーの水は飲むが、身体に変化はない。しかし、強いて言うならいつも半勃起状態だ。気がつかなかった。
「しかも、身体にたまった成分が、からだの水分と一緒に拡散される。たとえばおしっことか、汗とか、あと吐く息とか。要はフェロモンみたいなもんだ。なので会員がここの話をよそですると、その吐く息で少し発情し、相手はここの会員になりたくなるんだ」と教えてくれた。さすが泌尿器の医者だ。そして、「ここのクラブでも加湿器が常時使われてるだろ、あれも媚薬拡散器で使われる媚薬を、成分を調整して使ってるんだ」
確かにゲストは、ほぼギラギラした獲物を追いかける目で、SのゲストはMスタッフやM、Dゲストを誘っている。Mのゲストも同じようにギラギラしている。そんな仕掛けもしていたんだ。と感心した。
男の身体を知り尽くした本郷さんは媚薬調合のスペシャリストとなっていた。
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