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42話
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待ちに待ったキャンプだ!
昨日までの雨もあがり、気持ちは晴れやかに各自分担した大荷物をもってキャンプ場に向かった。
管理棟があり、キャンプグッズも借りられるので安心だ。
あたしと好美は小さめの女子用テントのなかで「このキャンプで、五十嵐に告るから」とあらためて宣言し協力を求めた。
何しろ五十嵐と伊丹が二人になるシュチュエーションを作らねば。
あたしは女子用テントに閉じこもった。
好美が「久仁子、調子悪いみたい。女の子特有の事だからそっとしといてあげて」とみんなに説明した。あたしは早速伊丹に入った。
頭のなかに伊丹の声が聞こえるかと少し待ったが無言だ。脅しが効いてるのだろう。
「クッソー、また消えた」
秋山は火を点けるのに必死だ。
薪は管理棟で買ったばかりだが、今朝まで降っていた雨で周囲が何となく湿っぽいのかもしれない。
伊丹(あたし)は五十嵐に「水汲んでこようぜ」と誘った。水道が少し離れているのだ。高木も、「じゃあ俺は管理棟行って調味料買ってくる」さっき買い忘れたのだ。
同じ方向なので3人で向かった。好美もちょっとトイレと言って、少し遅れて隠れながらついてきた。
管理棟の横に水道があり、そこまでは森の中を歩いていく。
2つのタンクに水を並々と入れて、俺たちは引き返した。「けっこう重くてしんどいな」俺と五十嵐は森の途中にある物置小屋の横で一休みした。
どこかで好美も覗いているはずだ。
あたし(伊丹)は、五十嵐に向かって、唐突に「実は、五十嵐に話したいことがあるんだ」と言った。
森のなかで2人きりだ。悪くないシュチュエーションだ。
「“やめろ、やてめてくれ。俺たちの友情を壊すな”」頭のなかで伊丹が叫んでいる。告ることを察したらしい。
あたし(伊丹)はじっと五十嵐の顔を見つめ、「俺、お前が好きだ。付き合いたい」と告った。どこかから好美の「イャーン」という声が聞こえてきそうだ!
五十嵐は動揺していた。戸惑いを隠せず「フードコートでの秋山とのことは冗談かと思ってた。お前もゲイなのか?」と言った。そして「俺、付き合ってる奴がいるんだ」と続けて言った。
(あーあ、やっぱり振られた)
と思っていると
頭のなかで伊丹がボソッと言った。「“お前もゲイなのか?って言ったよな”」
(うん?お前もって、まさか)
いままで真っ直ぐにあたし(伊丹)を見つめていた五十嵐の目線は、あたしの目線から外れてあたしの後を見ている。
あたしはバッと振り向くと、そこには醤油とサラダ油を持った高木が立っていた。
もう一度五十嵐の方に振り替えると「俺、高木と付き合ってるんだ」と言った。
「“えーーっ”」
「えーーっ」
頭の中の伊丹と、あたし(伊丹)は同時に声をあげていた。
昨日までの雨もあがり、気持ちは晴れやかに各自分担した大荷物をもってキャンプ場に向かった。
管理棟があり、キャンプグッズも借りられるので安心だ。
あたしと好美は小さめの女子用テントのなかで「このキャンプで、五十嵐に告るから」とあらためて宣言し協力を求めた。
何しろ五十嵐と伊丹が二人になるシュチュエーションを作らねば。
あたしは女子用テントに閉じこもった。
好美が「久仁子、調子悪いみたい。女の子特有の事だからそっとしといてあげて」とみんなに説明した。あたしは早速伊丹に入った。
頭のなかに伊丹の声が聞こえるかと少し待ったが無言だ。脅しが効いてるのだろう。
「クッソー、また消えた」
秋山は火を点けるのに必死だ。
薪は管理棟で買ったばかりだが、今朝まで降っていた雨で周囲が何となく湿っぽいのかもしれない。
伊丹(あたし)は五十嵐に「水汲んでこようぜ」と誘った。水道が少し離れているのだ。高木も、「じゃあ俺は管理棟行って調味料買ってくる」さっき買い忘れたのだ。
同じ方向なので3人で向かった。好美もちょっとトイレと言って、少し遅れて隠れながらついてきた。
管理棟の横に水道があり、そこまでは森の中を歩いていく。
2つのタンクに水を並々と入れて、俺たちは引き返した。「けっこう重くてしんどいな」俺と五十嵐は森の途中にある物置小屋の横で一休みした。
どこかで好美も覗いているはずだ。
あたし(伊丹)は、五十嵐に向かって、唐突に「実は、五十嵐に話したいことがあるんだ」と言った。
森のなかで2人きりだ。悪くないシュチュエーションだ。
「“やめろ、やてめてくれ。俺たちの友情を壊すな”」頭のなかで伊丹が叫んでいる。告ることを察したらしい。
あたし(伊丹)はじっと五十嵐の顔を見つめ、「俺、お前が好きだ。付き合いたい」と告った。どこかから好美の「イャーン」という声が聞こえてきそうだ!
五十嵐は動揺していた。戸惑いを隠せず「フードコートでの秋山とのことは冗談かと思ってた。お前もゲイなのか?」と言った。そして「俺、付き合ってる奴がいるんだ」と続けて言った。
(あーあ、やっぱり振られた)
と思っていると
頭のなかで伊丹がボソッと言った。「“お前もゲイなのか?って言ったよな”」
(うん?お前もって、まさか)
いままで真っ直ぐにあたし(伊丹)を見つめていた五十嵐の目線は、あたしの目線から外れてあたしの後を見ている。
あたしはバッと振り向くと、そこには醤油とサラダ油を持った高木が立っていた。
もう一度五十嵐の方に振り替えると「俺、高木と付き合ってるんだ」と言った。
「“えーーっ”」
「えーーっ」
頭の中の伊丹と、あたし(伊丹)は同時に声をあげていた。
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