28 / 69
ファーストレグ
第28話
しおりを挟む
松村くんが向かう先も、僕と同じ部室だった。
一瞬、逃げてしまおうかとも考えた。けれど同じ部活に所属している以上、ここで避けても意味はない思い直し、仕方がないので黙ってついて歩く。
だが、松村くんに続き部室の扉をくぐったところで、やはり己のうかつな選択を激しく後悔させられた――室内には、白石くん派閥が勢揃いしていたのだ。
トゲのある視線が全身に突き刺さり、僕はたまらず動きを止める。かろうじて動く視線を駆使して周囲をうかがえば、15人ほどの顔が確認できた。残念ながら、頼もしい友人である玲音や他に交友のあるメンバーの姿はないようだ。
リーダーの白石くんは中央のベンチにどっしり腰掛け、派閥メンバーが半円状に展開している。
どうして部室で『鶴翼の陣』を敷いているのか甚だ疑問である。ここは三方ヶ原か?
いったい何が目的だ……もしかして、ここにいる全員で僕をボコるつもりか?
恐ろしい想像が頭に浮かび、無意識に右足を後ろへ引いていた。叶うなら、そのままUターンダッシュで逃走したかった。
僕の行動を察したように、横からすっと忍び寄ってきた陽キャ軍団の一人に肩をつかまれる……逃がすつもりはないらしい。
次いで、この場の支配者である白石くんが口を開く。
「おつかれ、兎和。スタメン落ちは残念だったな。それでさ、松村がどうしても言いたいことがあるそうだから、ちょっと聞いてやってくれよ」
「あ、え、その……ここで?」
「ああ、俺たちは立ち会いだ。もしもケンカになったらマズいだろ? 暴力だけはダメだ。大事になればサッカー部全体の問題になる。大丈夫だって、よくある『ディスカッション』だ」
ほら座れよ、と奥のベンチへ誘導される。
チームスポーツにおけるグループディスカッションの重要性は語るまでもない。特にサッカーでは共通理解が大切なので、わりと盛んに実施されている。
けれど、これは違うだろう……もとより松村くんは、『白石くん派閥』のメンバーだ。
とうぜん周りの面々は、心情的に彼の味方をするはず。例え口を挟まなくとも、この状況ではプレッシャーがキツすぎて対等な議論など到底のぞめやしない。
ただ物理的に暴力をふるった場合のリスクを理解しているあたり、最低最悪よりはいくらかマシか。
嫌な考察を終えると同時に、僕は腰をおろす。
ベンチの軋む音をキッカケに、瞳を鋭くした松村くんが本題を切りだす。
「鷹昌くん、それに皆、俺のわがままに付き合わせてごめん。さっき約束したとおり、絶対に手は出さないから。それじゃあ兎和、この際だからハッキリ言わせてもらう。もう神園さんにつきまとうのはやめろ」
「はへ?」
「視聴覚室でも、具合が悪いフリして神園さんを無理やり付き添わせたろ? 人が望んでもいない行為を強制するなんて、お前は最低の卑怯者だ。俺はこれ以上黙って見過ごせない」
なぜ非難されているのか、すぐには理解が追いつかなかった。
僕と美月の関係は、対等な話し合いによって結ばれたマネジメント契約に基づくものだ。正当性があり、『つきまとい』や『強制』など事実無根の言いがかりである。
「神園さんは以前、お前と一緒に屋上で昼をすごした。しかも今回は、ひとり残ってまで付き添った……あまりにも不可解だ。神園さんには、陰キャごときを構う理由なんて存在しない。だから俺は、この行動になにか理由が隠されていると考えた――例えば、『知られたくない秘密を握られ脅されている』とかな。つまり、今日の彼女の行動は『SOS』を発していたってことになる」
謎探偵松村くんの爆誕の瞬間であった。
周囲のメンバーも「な、なんだってー!?」と騒ぎだす。
ただひとり、僕だけがこのアホみたいな茶番に度肝を抜かれて白目を剥く。
「その反応、どうやら核心をついたみたいだな。お前がやっていることは、れっきとした脅迫とストーカー行為だ。どちらも犯罪だし、サッカー部全体の不祥事になりかねない。みんなに迷惑をかけるつもりか? わかったらこの場で、『二度と神園さんに近づかない』と誓え! そしてどんな秘密を握っているのか直ちに打ち明けろ!」
「は、え、いや……」
日本語で会話しているはずなのに意味がわからない。僕が混乱してテンパっていると、さらに「諦めて罪を認めろ!」とゴン詰めされる。
もはや気分は冤罪被害者である。今すぐ弁護士を呼んでくれ……むしろ逆に聞きたい。こんなバカげたでっちあげストーリーを本気で信じているのか?
「松村、ちょっと落ち着け。兎和も同じ部活の仲間なんだぞ? 俺は『脅迫』なんかないって信じている。さすがに大袈裟だ」
これまで静観していた白石くんが口を挟み、ヒートアップする松村くんを止めた。しかも意外や意外、僕を擁護するような発言をしたのだ。珍しいこともあったものだ……と思いきや、やはり彼は潜在的な敵だった。
「でも、確かに兎和の問題行動は目立つ。現状のままいくと、最悪はストーカーと勘違いされる恐れがある。だからここは、すべてを白状したうえで反省してほしい。もちろん神園からは距離をとってもらう。それなら俺たちも納得して許せる。頼む、同じ部活の仲間を救わせてくれ」
完全に『熱血な新米と情に厚いベテランの刑事コンビ』といった構図である。あからさまなムチとアメだ。
どうしても僕を犯罪者に仕立て上げたいらしい。ここまで恨みを買うような事はしてないと思うのだが……もうわけがわからない。
いっそ全部ぶちまけてしまおうか、とも考える。
けれどその場合、僕が美月と接触したキッカケを明かす必要がある……トラウマの件や、フィジカル測定で手抜きをしたことがバレて内密にやり直した、などの事情も含めてだ。
……無理だろ。逆に弱みとして利用される未来しか見えない。そもそも僕がどう反論しようと、ここにいる連中は受け入れそうにない。徹底的にこちらを否定して、自分たちの要求を飲ませたいだけなのだから。
不意にジュニアユース時代のチームメイトの顔を思いだす……ああ、そうだった。こんな風に追い詰められ、僕は心を折られてしまったのだ。
ならば、ここは毅然と立ち向かう場面である……頭ではわかっている……わかっているけれど、体が、心が奮い立たない。
なんか、頭がぐるぐるしてきた。室内の人口密度が高く、酸素が足りていないのかも。
何よりタイミングが最悪だ。なぜ今日なのだ。虚脱感が酷く、思考がバラバラにほどけていく。 というか、どうせこっちが頷くまで開放してくれないのだろう……もう、どうでもいいや。
ぼんやりした頭で、僕は投げやりに頷こうとした――そのとき、ガチャリと部室の扉が開く。
「おまえら、大勢残って何をやっている? 明日は試合なんだからいい加減帰れ」
永瀬コーチが突然入室してきた。たまたま見回りでもしていたのかもしれない……いや、今は理由なんてどうでもいい。
酸素をたっぷり補給した僕は誰よりも素早く荷物をまとめ、「お疲れ様でした!」と叫んで部室を飛び出した。
そのまま自転車をフルパワーで漕ぎ、家に着いてすぐ自分のベッドへ潜り込む。そして枕に顔を埋め、蓄積したストレスを叫びにかえて開放する。
しばらくしたら、スマホが震えてメッセージの受信を告げた。差出人は、美月。画面をタップして要件を確認する。
『私の都合がつかないので、今日のトラウマ克服トレーニングはお休みにします。急にキャンセルしてごめんなさい。その代わり、明日の試合に向けてしっかりコンディションを整えてね』
とても残念なお知らせだ……実は、青春スタンプをあと一つ貰えば、カードのマス目が全部埋まるところまできていた。なので、きり良く試合前にコンプするのを目標にしていたのだ。
しかし、そんな密かな希望さえ叶わない。
まさに『泣きっ面に蜂』である。まったく噛み合わない現実に打ちのめされ、僕は抱えていた枕を悔し涙で濡らすのだった。
一瞬、逃げてしまおうかとも考えた。けれど同じ部活に所属している以上、ここで避けても意味はない思い直し、仕方がないので黙ってついて歩く。
だが、松村くんに続き部室の扉をくぐったところで、やはり己のうかつな選択を激しく後悔させられた――室内には、白石くん派閥が勢揃いしていたのだ。
トゲのある視線が全身に突き刺さり、僕はたまらず動きを止める。かろうじて動く視線を駆使して周囲をうかがえば、15人ほどの顔が確認できた。残念ながら、頼もしい友人である玲音や他に交友のあるメンバーの姿はないようだ。
リーダーの白石くんは中央のベンチにどっしり腰掛け、派閥メンバーが半円状に展開している。
どうして部室で『鶴翼の陣』を敷いているのか甚だ疑問である。ここは三方ヶ原か?
いったい何が目的だ……もしかして、ここにいる全員で僕をボコるつもりか?
恐ろしい想像が頭に浮かび、無意識に右足を後ろへ引いていた。叶うなら、そのままUターンダッシュで逃走したかった。
僕の行動を察したように、横からすっと忍び寄ってきた陽キャ軍団の一人に肩をつかまれる……逃がすつもりはないらしい。
次いで、この場の支配者である白石くんが口を開く。
「おつかれ、兎和。スタメン落ちは残念だったな。それでさ、松村がどうしても言いたいことがあるそうだから、ちょっと聞いてやってくれよ」
「あ、え、その……ここで?」
「ああ、俺たちは立ち会いだ。もしもケンカになったらマズいだろ? 暴力だけはダメだ。大事になればサッカー部全体の問題になる。大丈夫だって、よくある『ディスカッション』だ」
ほら座れよ、と奥のベンチへ誘導される。
チームスポーツにおけるグループディスカッションの重要性は語るまでもない。特にサッカーでは共通理解が大切なので、わりと盛んに実施されている。
けれど、これは違うだろう……もとより松村くんは、『白石くん派閥』のメンバーだ。
とうぜん周りの面々は、心情的に彼の味方をするはず。例え口を挟まなくとも、この状況ではプレッシャーがキツすぎて対等な議論など到底のぞめやしない。
ただ物理的に暴力をふるった場合のリスクを理解しているあたり、最低最悪よりはいくらかマシか。
嫌な考察を終えると同時に、僕は腰をおろす。
ベンチの軋む音をキッカケに、瞳を鋭くした松村くんが本題を切りだす。
「鷹昌くん、それに皆、俺のわがままに付き合わせてごめん。さっき約束したとおり、絶対に手は出さないから。それじゃあ兎和、この際だからハッキリ言わせてもらう。もう神園さんにつきまとうのはやめろ」
「はへ?」
「視聴覚室でも、具合が悪いフリして神園さんを無理やり付き添わせたろ? 人が望んでもいない行為を強制するなんて、お前は最低の卑怯者だ。俺はこれ以上黙って見過ごせない」
なぜ非難されているのか、すぐには理解が追いつかなかった。
僕と美月の関係は、対等な話し合いによって結ばれたマネジメント契約に基づくものだ。正当性があり、『つきまとい』や『強制』など事実無根の言いがかりである。
「神園さんは以前、お前と一緒に屋上で昼をすごした。しかも今回は、ひとり残ってまで付き添った……あまりにも不可解だ。神園さんには、陰キャごときを構う理由なんて存在しない。だから俺は、この行動になにか理由が隠されていると考えた――例えば、『知られたくない秘密を握られ脅されている』とかな。つまり、今日の彼女の行動は『SOS』を発していたってことになる」
謎探偵松村くんの爆誕の瞬間であった。
周囲のメンバーも「な、なんだってー!?」と騒ぎだす。
ただひとり、僕だけがこのアホみたいな茶番に度肝を抜かれて白目を剥く。
「その反応、どうやら核心をついたみたいだな。お前がやっていることは、れっきとした脅迫とストーカー行為だ。どちらも犯罪だし、サッカー部全体の不祥事になりかねない。みんなに迷惑をかけるつもりか? わかったらこの場で、『二度と神園さんに近づかない』と誓え! そしてどんな秘密を握っているのか直ちに打ち明けろ!」
「は、え、いや……」
日本語で会話しているはずなのに意味がわからない。僕が混乱してテンパっていると、さらに「諦めて罪を認めろ!」とゴン詰めされる。
もはや気分は冤罪被害者である。今すぐ弁護士を呼んでくれ……むしろ逆に聞きたい。こんなバカげたでっちあげストーリーを本気で信じているのか?
「松村、ちょっと落ち着け。兎和も同じ部活の仲間なんだぞ? 俺は『脅迫』なんかないって信じている。さすがに大袈裟だ」
これまで静観していた白石くんが口を挟み、ヒートアップする松村くんを止めた。しかも意外や意外、僕を擁護するような発言をしたのだ。珍しいこともあったものだ……と思いきや、やはり彼は潜在的な敵だった。
「でも、確かに兎和の問題行動は目立つ。現状のままいくと、最悪はストーカーと勘違いされる恐れがある。だからここは、すべてを白状したうえで反省してほしい。もちろん神園からは距離をとってもらう。それなら俺たちも納得して許せる。頼む、同じ部活の仲間を救わせてくれ」
完全に『熱血な新米と情に厚いベテランの刑事コンビ』といった構図である。あからさまなムチとアメだ。
どうしても僕を犯罪者に仕立て上げたいらしい。ここまで恨みを買うような事はしてないと思うのだが……もうわけがわからない。
いっそ全部ぶちまけてしまおうか、とも考える。
けれどその場合、僕が美月と接触したキッカケを明かす必要がある……トラウマの件や、フィジカル測定で手抜きをしたことがバレて内密にやり直した、などの事情も含めてだ。
……無理だろ。逆に弱みとして利用される未来しか見えない。そもそも僕がどう反論しようと、ここにいる連中は受け入れそうにない。徹底的にこちらを否定して、自分たちの要求を飲ませたいだけなのだから。
不意にジュニアユース時代のチームメイトの顔を思いだす……ああ、そうだった。こんな風に追い詰められ、僕は心を折られてしまったのだ。
ならば、ここは毅然と立ち向かう場面である……頭ではわかっている……わかっているけれど、体が、心が奮い立たない。
なんか、頭がぐるぐるしてきた。室内の人口密度が高く、酸素が足りていないのかも。
何よりタイミングが最悪だ。なぜ今日なのだ。虚脱感が酷く、思考がバラバラにほどけていく。 というか、どうせこっちが頷くまで開放してくれないのだろう……もう、どうでもいいや。
ぼんやりした頭で、僕は投げやりに頷こうとした――そのとき、ガチャリと部室の扉が開く。
「おまえら、大勢残って何をやっている? 明日は試合なんだからいい加減帰れ」
永瀬コーチが突然入室してきた。たまたま見回りでもしていたのかもしれない……いや、今は理由なんてどうでもいい。
酸素をたっぷり補給した僕は誰よりも素早く荷物をまとめ、「お疲れ様でした!」と叫んで部室を飛び出した。
そのまま自転車をフルパワーで漕ぎ、家に着いてすぐ自分のベッドへ潜り込む。そして枕に顔を埋め、蓄積したストレスを叫びにかえて開放する。
しばらくしたら、スマホが震えてメッセージの受信を告げた。差出人は、美月。画面をタップして要件を確認する。
『私の都合がつかないので、今日のトラウマ克服トレーニングはお休みにします。急にキャンセルしてごめんなさい。その代わり、明日の試合に向けてしっかりコンディションを整えてね』
とても残念なお知らせだ……実は、青春スタンプをあと一つ貰えば、カードのマス目が全部埋まるところまできていた。なので、きり良く試合前にコンプするのを目標にしていたのだ。
しかし、そんな密かな希望さえ叶わない。
まさに『泣きっ面に蜂』である。まったく噛み合わない現実に打ちのめされ、僕は抱えていた枕を悔し涙で濡らすのだった。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件
遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。
一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた!
宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!?
※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。
あの日、幼稚園児を助けたけど、歳の差があり過ぎてその子が俺の運命の人になるなんて気付くはずがない。
NOV
恋愛
俺の名前は鎌田亮二、18歳の普通の高校3年生だ。
中学1年の夏休みに俺は小さい頃から片思いをしている幼馴染や友人達と遊園地に遊びに来ていた。
しかし俺の目の前で大きなぬいぐるみを持った女の子が泣いていたので俺は迷子だと思いその子に声をかける。そして流れで俺は女の子の手を引きながら案内所まで連れて行く事になった。
助けた女の子の名前は『カナちゃん』といって、とても可愛らしい女の子だ。
無事に両親にカナちゃんを引き合わす事ができた俺は安心して友人達の所へ戻ろうとしたが、別れ間際にカナちゃんが俺の太ももに抱き着いてきた。そしてカナちゃんは大切なぬいぐるみを俺にくれたんだ。
だから俺もお返しに小学生の頃からリュックにつけている小さなペンギンのぬいぐるみを外してカナちゃんに手渡した。
この時、お互いの名前を忘れないようにぬいぐるみの呼び名を『カナちゃん』『りょうくん』と呼ぶ約束をして別れるのだった。
この時の俺はカナちゃんとはたまたま出会い、そしてたまたま助けただけで、もう二度とカナちゃんと会う事は無いだろうと思っていたんだ。だから当然、カナちゃんの事を運命の人だなんて思うはずもない。それにカナちゃんの初恋の相手が俺でずっと想ってくれていたなんて考えたことも無かった……
7歳差の恋、共に大人へと成長していく二人に奇跡は起こるのか?
NOVがおおくりする『タイムリープ&純愛作品第三弾(三部作完結編)』今ここに感動のラブストーリーが始まる。
※この作品だけを読まれても普通に面白いです。
関連小説【初恋の先生と結婚する為に幼稚園児からやり直すことになった俺】
【幼馴染の彼に好きって伝える為、幼稚園児からやり直す私】
訳あって学年の三大美少女達とメイドカフェで働くことになったら懐かれたようです。クラスメイトに言えない「秘密」も知ってしまいました。
亜瑠真白
青春
「このことは2人だけの秘密だよ?」彼女達は俺にそう言った―――
高校2年の鳥屋野亮太は従姉に「とあるバイト」を持ちかけられた。
従姉はメイドカフェを開店することになったらしい。
彼女は言った。
「亮太には美少女をスカウトしてきてほしいんだ。一人につき一万でどうだ?」
亮太は学年の三大美少女の一人である「一ノ瀬深恋」に思い切って声をかけた。2人で話している最中、明るくて社交的でクラスの人気者の彼女は、あることをきっかけに様子を変える。
赤くなった顔。ハの字になった眉。そして上目遣いで見上げる潤んだ瞳。
「ほ、本当の私を、か、かかか、可愛いって……!?」
彼女をスカウトしたことをきっかけに、なぜか「あざと系美少女」や「正体不明のクール系美少女」もメイドカフェで働くことに。
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
彼女に振られた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう。
遊。
青春
主人公、三澄悠太35才。
彼女にフラれ、現実にうんざりしていた彼は、事故にあって転生。
……した先はまるで俺がこうだったら良かったと思っていた世界を絵に書いたような学生時代。
でも何故か俺をフッた筈の元カノ達も居て!?
もう恋愛したくないリベンジ主人公❌そんな主人公がどこか気になる元カノ、他多数のドタバタラブコメディー!
ちょっとずつちょっとずつの更新になります!(主に土日。)
略称はフラれろう(色とりどりのラブコメに精一杯の呪いを添えて、、笑)
負けヒロインに花束を!
遊馬友仁
キャラ文芸
クラス内で空気的存在を自負する立花宗重(たちばなむねしげ)は、行きつけの喫茶店で、クラス委員の上坂部葉月(かみさかべはづき)が、同じくクラス委員ので彼女の幼なじみでもある久々知大成(くくちたいせい)にフラれている場面を目撃する。
葉月の打ち明け話を聞いた宗重は、後日、彼女と大成、その交際相手である名和立夏(めいわりっか)とのカラオケに参加することになってしまう。
その場で、立夏の思惑を知ってしまった宗重は、葉月に彼女の想いを諦めるな、と助言して、大成との仲を取りもとうと行動しはじめるが・・・。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる