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第四章 婿取り合戦がはじまるのこと
72 申陽は金玉と帝のお忍びデートをのぞき見るのこと
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かくして申陽は、大羿の従者として、恐ろしい胡美家会場へとおもむくことになったのであった。
その周囲の地はうっそうと木がしげり、また湖沼からは瘴気が漂っており、とても常人が住めるところではなかった。
だが大羿は、ものともせずに進んでいく。
申陽は心中「さすが救国の勇者だ」と感嘆した。
「急がねばな。待機列に間に合わんぞ」
「待機列……?」
申陽は「どんな恐ろしい魔物がひそんでいるのかしれないが、チケット的なものを買って、会場に入場すればいいだろう」と思っていた。
「そうだ。会場に入るだけでも、長蛇の列が並んでいるのだ。
その列は騰蛇(ヘビの化け物)の体長よりも長くなるという……早くせねば、嫦娥がお目当てのブースをすべて回ってしまう!」
申陽は、大羿の知略とストーカー精神に、驚き呆れ果てるのであった。
*
さて会場にたどりついた二人は、近くの草むらにひそんでいた。
そこで嫦娥がやってくるのを見張っているのだ。
それはともかく、列に並ぶ者たちは、およそ恐ろしい異形の魔物ばかりだった。
どうやってその格好でここまで来たのか、そしてどうやって帰るつもりなのか、疑問な者ばかりである。
「――きたっ!」
嫦娥と百花が、笑いさんざめきながら歩いている。
「嫦娥さま。私、獬豸先生の新刊も欲しいんですの」
「ああ、またオヤジ受けか。好きにするがよい」
「はい! 新刊は双子の美少年×オヤジの話ですの。楽しみ!」
申陽は「嫦娥さまは不倫したとか……まさか、あれは百合カップルでは?」と、怪しんだ。
大羿はその心を読んだかのように、こういう。
「あれは主従だ。百合っプルではない!」
「そ、そうですか……」
「似て非なるものだ、よく覚えておけよ」
大羿は、嫦娥が列に並んだのをみはからい、そこからやや後ろの列に並んだ。
「あの、なぜ私たちが並ぶのですか? 今、話をしてくればいいのでは?」
「いや、今はだめだ。嫦娥がすべてのブースを回り、満足感と達成感でいっぱいになったところを狙う。その時が、いちばん機嫌が良いだろうからな」
申陽は「やはり、大羿さまは恐妻家なのでは?」と怪しんだ。
――そして順番待ちのために待つ。
それは夢の国の行列より、ラーメン屋の行列より、ミネラルショーの行列より長かった。
そのいつ果てることのない行列を待つ間に、鍾乳石が一尺(約30cm)は伸び、紅顔の少年はイケオジになるかと思われた。
申陽は退屈のあまり、明月鏡をいじりだした。
――ああ、金玉は今、何をしてるのか……。
すると、申陽の心に応えたかのように、鏡面がぼうっと光り出した。
*
「さあ、金玉、どこへ行きたい? なんでも言うてみよ」
金玉の隣に、一般人の服装をした帝がいる。
「は、はい。ぼくはどこでもいいです」
「フッ、あいかわらず無欲なやつだ。では芝居でも見に行くか」
そして帝は、金玉の肩をぐっと引き寄せた。
「すまぬな、星辰の碁石をとってこられなくて。今、この国の治安は乱れているのだ」
「仕方ないですよ」
帝は「金玉の心は、宝に頼らず自分だけの力で手に入れる」と決意した。
金玉の両親には「皇帝の仕事を遂行するため、早めに帰ってきた」と宣言した。
そして朝廷(朝の会議、公務の時間)が終わると、毎日金玉をデートに誘うようになった。
「だが、こうやっておまえと一緒にいられるのだ。うれしいぞ」
「は、はい」
……旅をする時間はないのに、お忍びデートする時間はあるのか? その矛盾に気づかぬ金玉と、見て見ぬふりをする両親であった。
二人は、ロマンティックな戯曲を見に行った。
前世からの因縁を持つ恋人たちが、現世で巡り合って結ばれるという話だ。
帝は劇が盛り上がったところで、金玉の手に指をからませにきた。
皇帝の手をふりほどくわけにもいかない。
金玉は目を伏せ、そっとうつむくのであった。
戯曲を見終わった二人は、柳の木が立ち並ぶ川べりを散策している。
「どうだ、面白かったか」
「はい。ぼくもあんな恋がしてみたいな、なーんて……」
金玉は、きらめく川面を見ながら答えた。
月下氷人がいった「おまえには前世からの運命の恋人がいる」という言葉をよく覚えていたのだ。
「私では不足か?」
「い、いえ! そんなつもりじゃ」
「金玉」
帝は、金玉の顔をのぞきこんだ。
「確かに、私は皇帝だ。だが、おまえに無理強いするつもりはない」
「陛下……」
「おまえには、もっと私自身を見てほしいのだ」
帝は荒淫さえなければ、眉目秀麗、パーフェクトな男である。
金玉は照れてしまって、彼から目をそらした。
「私の名は張天佑だ。これからはそう呼んでくれ」
「天佑さま……?」
「様などいらんが、まあよいわ。閨では、思う存分我が名を呼べよ」
「もうっ、やめてください!」
金玉は頬を染めて、そっぽを向いた。
「おお、すまん、すまん。許してくれ」
帝は笑いながら、許しを乞うた。
「そ、そろそろ帰りましょう」
「わかった、家に送ってやろう。では、我が手をとれ」
帝は、金玉の前に手を差し出した。
金玉はややためらいながらも、己の手を重ねた。
「……はい、天佑さま」
「うむ」
二人は親しげに手をつないで、帰路をたどるのであった。
*
――それはまったく青天の霹靂であった。
旅を早めに切り上げてデート三昧《ざんまい》? そんなのアリか。
宝を持ってきた者を結婚させるというルールだったのではないか。
――勝てば官軍、負ければ賊軍。これが世の常である!
それに金玉! どういうつもりだ。早く私に帰ってきてほしいのではないのか?
帝に言われたから仕方がなく? それにしても妙に良い雰囲気だったではないか。まさか心変わりをしてしまったのでは……。
胡美家の列に並んでいる時に、想い人が他の男とデート!
それ、一生の不覚なり!
――そもそも一般人は胡美家の開催日時に無関心である。
そうこうしているうちに列は進み、いよいよ大羿たちは百鬼夜行が跳梁跋扈する魔界に足を踏み入れることになった。
以下、次号!
その周囲の地はうっそうと木がしげり、また湖沼からは瘴気が漂っており、とても常人が住めるところではなかった。
だが大羿は、ものともせずに進んでいく。
申陽は心中「さすが救国の勇者だ」と感嘆した。
「急がねばな。待機列に間に合わんぞ」
「待機列……?」
申陽は「どんな恐ろしい魔物がひそんでいるのかしれないが、チケット的なものを買って、会場に入場すればいいだろう」と思っていた。
「そうだ。会場に入るだけでも、長蛇の列が並んでいるのだ。
その列は騰蛇(ヘビの化け物)の体長よりも長くなるという……早くせねば、嫦娥がお目当てのブースをすべて回ってしまう!」
申陽は、大羿の知略とストーカー精神に、驚き呆れ果てるのであった。
*
さて会場にたどりついた二人は、近くの草むらにひそんでいた。
そこで嫦娥がやってくるのを見張っているのだ。
それはともかく、列に並ぶ者たちは、およそ恐ろしい異形の魔物ばかりだった。
どうやってその格好でここまで来たのか、そしてどうやって帰るつもりなのか、疑問な者ばかりである。
「――きたっ!」
嫦娥と百花が、笑いさんざめきながら歩いている。
「嫦娥さま。私、獬豸先生の新刊も欲しいんですの」
「ああ、またオヤジ受けか。好きにするがよい」
「はい! 新刊は双子の美少年×オヤジの話ですの。楽しみ!」
申陽は「嫦娥さまは不倫したとか……まさか、あれは百合カップルでは?」と、怪しんだ。
大羿はその心を読んだかのように、こういう。
「あれは主従だ。百合っプルではない!」
「そ、そうですか……」
「似て非なるものだ、よく覚えておけよ」
大羿は、嫦娥が列に並んだのをみはからい、そこからやや後ろの列に並んだ。
「あの、なぜ私たちが並ぶのですか? 今、話をしてくればいいのでは?」
「いや、今はだめだ。嫦娥がすべてのブースを回り、満足感と達成感でいっぱいになったところを狙う。その時が、いちばん機嫌が良いだろうからな」
申陽は「やはり、大羿さまは恐妻家なのでは?」と怪しんだ。
――そして順番待ちのために待つ。
それは夢の国の行列より、ラーメン屋の行列より、ミネラルショーの行列より長かった。
そのいつ果てることのない行列を待つ間に、鍾乳石が一尺(約30cm)は伸び、紅顔の少年はイケオジになるかと思われた。
申陽は退屈のあまり、明月鏡をいじりだした。
――ああ、金玉は今、何をしてるのか……。
すると、申陽の心に応えたかのように、鏡面がぼうっと光り出した。
*
「さあ、金玉、どこへ行きたい? なんでも言うてみよ」
金玉の隣に、一般人の服装をした帝がいる。
「は、はい。ぼくはどこでもいいです」
「フッ、あいかわらず無欲なやつだ。では芝居でも見に行くか」
そして帝は、金玉の肩をぐっと引き寄せた。
「すまぬな、星辰の碁石をとってこられなくて。今、この国の治安は乱れているのだ」
「仕方ないですよ」
帝は「金玉の心は、宝に頼らず自分だけの力で手に入れる」と決意した。
金玉の両親には「皇帝の仕事を遂行するため、早めに帰ってきた」と宣言した。
そして朝廷(朝の会議、公務の時間)が終わると、毎日金玉をデートに誘うようになった。
「だが、こうやっておまえと一緒にいられるのだ。うれしいぞ」
「は、はい」
……旅をする時間はないのに、お忍びデートする時間はあるのか? その矛盾に気づかぬ金玉と、見て見ぬふりをする両親であった。
二人は、ロマンティックな戯曲を見に行った。
前世からの因縁を持つ恋人たちが、現世で巡り合って結ばれるという話だ。
帝は劇が盛り上がったところで、金玉の手に指をからませにきた。
皇帝の手をふりほどくわけにもいかない。
金玉は目を伏せ、そっとうつむくのであった。
戯曲を見終わった二人は、柳の木が立ち並ぶ川べりを散策している。
「どうだ、面白かったか」
「はい。ぼくもあんな恋がしてみたいな、なーんて……」
金玉は、きらめく川面を見ながら答えた。
月下氷人がいった「おまえには前世からの運命の恋人がいる」という言葉をよく覚えていたのだ。
「私では不足か?」
「い、いえ! そんなつもりじゃ」
「金玉」
帝は、金玉の顔をのぞきこんだ。
「確かに、私は皇帝だ。だが、おまえに無理強いするつもりはない」
「陛下……」
「おまえには、もっと私自身を見てほしいのだ」
帝は荒淫さえなければ、眉目秀麗、パーフェクトな男である。
金玉は照れてしまって、彼から目をそらした。
「私の名は張天佑だ。これからはそう呼んでくれ」
「天佑さま……?」
「様などいらんが、まあよいわ。閨では、思う存分我が名を呼べよ」
「もうっ、やめてください!」
金玉は頬を染めて、そっぽを向いた。
「おお、すまん、すまん。許してくれ」
帝は笑いながら、許しを乞うた。
「そ、そろそろ帰りましょう」
「わかった、家に送ってやろう。では、我が手をとれ」
帝は、金玉の前に手を差し出した。
金玉はややためらいながらも、己の手を重ねた。
「……はい、天佑さま」
「うむ」
二人は親しげに手をつないで、帰路をたどるのであった。
*
――それはまったく青天の霹靂であった。
旅を早めに切り上げてデート三昧《ざんまい》? そんなのアリか。
宝を持ってきた者を結婚させるというルールだったのではないか。
――勝てば官軍、負ければ賊軍。これが世の常である!
それに金玉! どういうつもりだ。早く私に帰ってきてほしいのではないのか?
帝に言われたから仕方がなく? それにしても妙に良い雰囲気だったではないか。まさか心変わりをしてしまったのでは……。
胡美家の列に並んでいる時に、想い人が他の男とデート!
それ、一生の不覚なり!
――そもそも一般人は胡美家の開催日時に無関心である。
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