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来客
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僕のスローライフもそろそろ一週間になりそうだった。大半が食って寝て、時々アイリさんと稽古をしているくらいで。急患の子供がでた以外は静かなものだった。
トマトの次の作物を考えたり、ちょっと遠出して海釣りなんかを楽しんでみようとか、まだまだやりたいことがいっぱいあって、僕のスローライフは終わりそうになかった。でも世界は僕達を放っておくほど、平和ではなかった。まだこの時は予兆さえ感じなかったけど。
玄関に据え付けられたベルが大きな音で鳴った。そんな大きく鳴らさなくたって聞こえるのにな、と思いながら僕は玄関へ向かった。
玄関に着くと、アイリさんが深々と腰を折り来客を迎えている。玄関のドアが邪魔でその人物の姿は見えなかったけど、かなり身分の高い人なんだろうとアイリさんの様子から推測した。
「やっほ、ユウキ、元気だった?」
今まで散々揉んだ大きな乳房、大きなお尻にくびれたウエスト、黄金を溶かして作ったかのような見事なブロンドの髪。力強い碧眼がくりくりとした美しい容貌、十一年も一緒にいたんだ忘れるはずもない。大聖女ルシアだった。
「なんだ、ルシアか……急に来たから誰かと思ったよ」
「何よ。あたしがせっかく来てあげたっていうのに、そっけない態度ね。あ、メイドさん紅茶ある?」
「ございます。今すぐ準備いたします」
そう言うと音もたてずすっとアイリさんはダイニングへ向かった。
「あのメイドさん誰? あんたの護衛役も兼ねてるわけね。魔力を隠しているけどあたしには解るわ。相当の手練れね」
「アイリーン・ド・ブラックさんだよ。暗黒魔法使いの名家の」
「ああ……彼女が例の……お兄さんは知ってたけど、知ってる? 彼女、軍隊ではかなりの出世頭だったのよ」
「うん……何となくそうだと思ってた。アイリさんかなり強そうだもんね」
僕はうんうんと頷いた。
「身体も凄い鍛えてあって、引き締まった良い身体だったよ」
「あんた……もう手を付けたの? 見境なしね」
ルシアが軽蔑した目で僕を見る。ここまで僕に遠慮なく悪態をつくのは彼女くらいだ。僕はちょっとだけビビってしまった。
「えっと……そっちの世話もメイドの仕事だとか言うし、つい……」
「あんな女と子供を作ったら最悪の破壊兵器が生まれそうよね」
今度は呆れ顔でため息をつく。
「でも、意外だったんだよ。彼女……処女だったんだ」
「まあ……彼女は忌み嫌われてるしね」
「むっ……」
ちょっと聞捨てならない言葉だと思った。あんな性格の良い女性が嫌われるはずない。周りの皆だって姫さま姫さまっていって慕ってるのに。
「複雑な事情があるのよ……っともうこの話は終わり、機会があったら続き教えてあげる」
見るとアイリさんがティーセットを持って僕らを呼ぶところだった。
ダイニングのテーブルに着く、僕とアイリさんは隣り合って、向かいにルシアが座った。
「あなた……もうユウキの奥さんにでもなったつもり?」
「滅相もございません。ユウキさまの伴侶となる方は、ユウキさまの寵愛を受けられる方のみです。例えば大聖女さまのような」
バチバチっと二人の間に火花が散ったかのように感じた。ルシアが僕の子種では長女を産めないと知っていて、ワザと煽ってるんだ。
「下の世話をしているだけじゃ、寵愛を受けていないって自覚があるあたりは、まあ、自重できてはいるわね」
アイリさんから負のオーラが出てそうだ。怖くて見られない。
僕には滅多に見せない、嫌らしい笑顔を作ってるルシア、本気で嫉妬してるのかな? でもそう思うと少しにやけてしまう僕はクズなのかもしれない。
「あら、このお茶……ずいぶん美味しいじゃない」
カップに少し口をつけたルシアが目を丸くして驚いた。
「茶葉が最高級なのは当然としても、淹れ方や蒸らしも完璧じゃない」
「おほめに預かり光栄です」
アイリさんがペコリと頭を下げる。
「このクッキーもめっちゃウマ。これ蜂蜜? 砂糖だけじゃこうはならないわよね」
「恐れ入ります。フロア村の蜂蜜を使ったクッキーです」
そんなに美味しいのかと思って、僕も一枚食べてみると、口の中に幸せが広がった。小麦粉と蜂蜜が合わさり焼けた香ばしい香り、サクサクとした食感で、多分バターも使っているのだろうが全然しつこくない。さらりと口の中で蕩ける。
「どうやらあなた、悪い人じゃなさそうね。ユウキにいつもこんな心のこもった食べ物を与えてるの?」
「味だけでなく、健康面にも配慮いたしております。ユウキさま付のメイドとして当然のことですが」
「意外……あなたとは気が合いそうね」
そう言ってルシアは手を差し出した。一瞬アイリさんが固まる。そして数秒遅れて気が付いてルシアの手を取った。
二人が握手しているさまを僕はぽかんと見つめた。
「お互い有名人だから、知ってはいると思うけど、あたしはルシア、大聖女ルシアよ」
「もちろん存じ上げております。大聖女さま、わたくしはアイリーン・ド・ブラックです。暗黒魔法使いの家系ですが、現在はユウキさまのメイドをいたしております」
「大聖女さまって呼ばないで、ルシアでいいわよ」
「はい、ルシアさま。わたくしのことはアイリとお呼び下さい」
アイリさんのボブカットの髪が少し揺れ、嬉しそうに目を細めてルシアを見ていた。アイリさんの方がだいぶ年上だけど、ルシアは元々太々しいからそれを気にした様子はなかった。
「こいつ、スケベで困ったでしょ?」
「性欲旺盛なのは元気な証で、わたくしとしては喜ばしい事なのですが、その……女性器が緩くなってしまって、ケアをしてもなかなか戻らず……」
「こいつアイリちゃんのアソコもチ〇ポ負けさせたんだ。最悪! チ〇ポ負けってヒールでも治らないのよね。こいつと付き合って唯一後悔したのがまさにそれよ」
二人してじとっと僕を睨む。アイリさんは普段僕を責めるようなことは言わないのに、ルシアに触発されてるのか、地が出てる。
「ちょっ! 淑女がアフターヌーンティーで言う話題じゃないでしょ!」
「あんたのに合わせた形になって、これから嫁に行くあたしのこと考えたことあるの? 絶対遊んでたって思われるわよ」
「事実、僕と遊んでたじゃないか、アソコが腫れたらヒールで治して、朝まで僕を寝かせなかったこともあったじゃないか」
「死刑‼」
ルシアがそう言うと、テーブルの上の僕の右手人差し指を躊躇なく折った。
「ぎゃー! 痛い痛い」
僕の口から情けない悲鳴が洩れる。アイリさんも目を丸くして驚く。
ルシアは魔法使いなんだけど、信じられないくらいの怪力なのだ。僕もけっこう鍛えている自信はあるけど、そんな僕の指を小枝を折るようにへし曲げるのだからたまったものではない。
「反省した?」
「痛い痛い! 反省しましたっ‼」
「はい、ヒール」
ルシアの回復魔法で僕の指はたちまち元通りになる。
「ふー、ふー」
「酷いんだよ。アイリさん助けて」
「は……はぁ」
目が丸いままのアイリさんが「なんとなくお二人の関係は察しました」と言った。
「つまりユウキさまは尻に敷かれているのですね」
「そーゆーこと」
ルシアはなぜか凄く得意満面な顔でふんぞり返った。
「それで、今夜なんだけど」
「なんだ……お茶飲んだら帰るんじゃないんだ」
「右ストレート」
「へぶしっ!」
ルシアの右拳が僕の顔面に突き刺さる。
「知ってた? 原初の殺人の凶器は右拳だったって言われているのよ」
「鼻血が出た、治して」
「はい、ヒール」
「ああ……お召し物が汚れてしまいます」
アイリさんが素早くナプキンで僕の鼻血を拭って、事なきを得た。
「もう、ルシアさま。ユウキさまをいじめるのはそのくらいにして下さい」
「こいつ、このくらいじゃ全然こりないわよ」
「それでもですっ!」
アイリさんがちょっとむっとしながら言った。
「ふ~ん……保護欲たっぷりのお姉さんに鞍替えしたようね。アイリちゃんに免じてまあ許してあげるけど」
なんだかニヤニヤした目でこっちを見ているな。
「それで、今夜何をするのですか?」
アイリさんが仕切り直すと、ルシアが不敵な笑みから急に真面目な顔になった。
「この村の近くの廃修道院にアンデットリッチが出たのは知ってる?」
「いや、初耳だ。冒険者ギルドには全然立ち寄ってなかったし、ほんの少し前まで正体を隠していたから」
アンデットリッチはかなり高位の不死の魔物として知られる。死霊術を極め永遠の命を得た元々は魔術師だ。
「そいつをちょっくら、討伐したいのよ」
ドヤ顔でルシアが言った。
トマトの次の作物を考えたり、ちょっと遠出して海釣りなんかを楽しんでみようとか、まだまだやりたいことがいっぱいあって、僕のスローライフは終わりそうになかった。でも世界は僕達を放っておくほど、平和ではなかった。まだこの時は予兆さえ感じなかったけど。
玄関に据え付けられたベルが大きな音で鳴った。そんな大きく鳴らさなくたって聞こえるのにな、と思いながら僕は玄関へ向かった。
玄関に着くと、アイリさんが深々と腰を折り来客を迎えている。玄関のドアが邪魔でその人物の姿は見えなかったけど、かなり身分の高い人なんだろうとアイリさんの様子から推測した。
「やっほ、ユウキ、元気だった?」
今まで散々揉んだ大きな乳房、大きなお尻にくびれたウエスト、黄金を溶かして作ったかのような見事なブロンドの髪。力強い碧眼がくりくりとした美しい容貌、十一年も一緒にいたんだ忘れるはずもない。大聖女ルシアだった。
「なんだ、ルシアか……急に来たから誰かと思ったよ」
「何よ。あたしがせっかく来てあげたっていうのに、そっけない態度ね。あ、メイドさん紅茶ある?」
「ございます。今すぐ準備いたします」
そう言うと音もたてずすっとアイリさんはダイニングへ向かった。
「あのメイドさん誰? あんたの護衛役も兼ねてるわけね。魔力を隠しているけどあたしには解るわ。相当の手練れね」
「アイリーン・ド・ブラックさんだよ。暗黒魔法使いの名家の」
「ああ……彼女が例の……お兄さんは知ってたけど、知ってる? 彼女、軍隊ではかなりの出世頭だったのよ」
「うん……何となくそうだと思ってた。アイリさんかなり強そうだもんね」
僕はうんうんと頷いた。
「身体も凄い鍛えてあって、引き締まった良い身体だったよ」
「あんた……もう手を付けたの? 見境なしね」
ルシアが軽蔑した目で僕を見る。ここまで僕に遠慮なく悪態をつくのは彼女くらいだ。僕はちょっとだけビビってしまった。
「えっと……そっちの世話もメイドの仕事だとか言うし、つい……」
「あんな女と子供を作ったら最悪の破壊兵器が生まれそうよね」
今度は呆れ顔でため息をつく。
「でも、意外だったんだよ。彼女……処女だったんだ」
「まあ……彼女は忌み嫌われてるしね」
「むっ……」
ちょっと聞捨てならない言葉だと思った。あんな性格の良い女性が嫌われるはずない。周りの皆だって姫さま姫さまっていって慕ってるのに。
「複雑な事情があるのよ……っともうこの話は終わり、機会があったら続き教えてあげる」
見るとアイリさんがティーセットを持って僕らを呼ぶところだった。
ダイニングのテーブルに着く、僕とアイリさんは隣り合って、向かいにルシアが座った。
「あなた……もうユウキの奥さんにでもなったつもり?」
「滅相もございません。ユウキさまの伴侶となる方は、ユウキさまの寵愛を受けられる方のみです。例えば大聖女さまのような」
バチバチっと二人の間に火花が散ったかのように感じた。ルシアが僕の子種では長女を産めないと知っていて、ワザと煽ってるんだ。
「下の世話をしているだけじゃ、寵愛を受けていないって自覚があるあたりは、まあ、自重できてはいるわね」
アイリさんから負のオーラが出てそうだ。怖くて見られない。
僕には滅多に見せない、嫌らしい笑顔を作ってるルシア、本気で嫉妬してるのかな? でもそう思うと少しにやけてしまう僕はクズなのかもしれない。
「あら、このお茶……ずいぶん美味しいじゃない」
カップに少し口をつけたルシアが目を丸くして驚いた。
「茶葉が最高級なのは当然としても、淹れ方や蒸らしも完璧じゃない」
「おほめに預かり光栄です」
アイリさんがペコリと頭を下げる。
「このクッキーもめっちゃウマ。これ蜂蜜? 砂糖だけじゃこうはならないわよね」
「恐れ入ります。フロア村の蜂蜜を使ったクッキーです」
そんなに美味しいのかと思って、僕も一枚食べてみると、口の中に幸せが広がった。小麦粉と蜂蜜が合わさり焼けた香ばしい香り、サクサクとした食感で、多分バターも使っているのだろうが全然しつこくない。さらりと口の中で蕩ける。
「どうやらあなた、悪い人じゃなさそうね。ユウキにいつもこんな心のこもった食べ物を与えてるの?」
「味だけでなく、健康面にも配慮いたしております。ユウキさま付のメイドとして当然のことですが」
「意外……あなたとは気が合いそうね」
そう言ってルシアは手を差し出した。一瞬アイリさんが固まる。そして数秒遅れて気が付いてルシアの手を取った。
二人が握手しているさまを僕はぽかんと見つめた。
「お互い有名人だから、知ってはいると思うけど、あたしはルシア、大聖女ルシアよ」
「もちろん存じ上げております。大聖女さま、わたくしはアイリーン・ド・ブラックです。暗黒魔法使いの家系ですが、現在はユウキさまのメイドをいたしております」
「大聖女さまって呼ばないで、ルシアでいいわよ」
「はい、ルシアさま。わたくしのことはアイリとお呼び下さい」
アイリさんのボブカットの髪が少し揺れ、嬉しそうに目を細めてルシアを見ていた。アイリさんの方がだいぶ年上だけど、ルシアは元々太々しいからそれを気にした様子はなかった。
「こいつ、スケベで困ったでしょ?」
「性欲旺盛なのは元気な証で、わたくしとしては喜ばしい事なのですが、その……女性器が緩くなってしまって、ケアをしてもなかなか戻らず……」
「こいつアイリちゃんのアソコもチ〇ポ負けさせたんだ。最悪! チ〇ポ負けってヒールでも治らないのよね。こいつと付き合って唯一後悔したのがまさにそれよ」
二人してじとっと僕を睨む。アイリさんは普段僕を責めるようなことは言わないのに、ルシアに触発されてるのか、地が出てる。
「ちょっ! 淑女がアフターヌーンティーで言う話題じゃないでしょ!」
「あんたのに合わせた形になって、これから嫁に行くあたしのこと考えたことあるの? 絶対遊んでたって思われるわよ」
「事実、僕と遊んでたじゃないか、アソコが腫れたらヒールで治して、朝まで僕を寝かせなかったこともあったじゃないか」
「死刑‼」
ルシアがそう言うと、テーブルの上の僕の右手人差し指を躊躇なく折った。
「ぎゃー! 痛い痛い」
僕の口から情けない悲鳴が洩れる。アイリさんも目を丸くして驚く。
ルシアは魔法使いなんだけど、信じられないくらいの怪力なのだ。僕もけっこう鍛えている自信はあるけど、そんな僕の指を小枝を折るようにへし曲げるのだからたまったものではない。
「反省した?」
「痛い痛い! 反省しましたっ‼」
「はい、ヒール」
ルシアの回復魔法で僕の指はたちまち元通りになる。
「ふー、ふー」
「酷いんだよ。アイリさん助けて」
「は……はぁ」
目が丸いままのアイリさんが「なんとなくお二人の関係は察しました」と言った。
「つまりユウキさまは尻に敷かれているのですね」
「そーゆーこと」
ルシアはなぜか凄く得意満面な顔でふんぞり返った。
「それで、今夜なんだけど」
「なんだ……お茶飲んだら帰るんじゃないんだ」
「右ストレート」
「へぶしっ!」
ルシアの右拳が僕の顔面に突き刺さる。
「知ってた? 原初の殺人の凶器は右拳だったって言われているのよ」
「鼻血が出た、治して」
「はい、ヒール」
「ああ……お召し物が汚れてしまいます」
アイリさんが素早くナプキンで僕の鼻血を拭って、事なきを得た。
「もう、ルシアさま。ユウキさまをいじめるのはそのくらいにして下さい」
「こいつ、このくらいじゃ全然こりないわよ」
「それでもですっ!」
アイリさんがちょっとむっとしながら言った。
「ふ~ん……保護欲たっぷりのお姉さんに鞍替えしたようね。アイリちゃんに免じてまあ許してあげるけど」
なんだかニヤニヤした目でこっちを見ているな。
「それで、今夜何をするのですか?」
アイリさんが仕切り直すと、ルシアが不敵な笑みから急に真面目な顔になった。
「この村の近くの廃修道院にアンデットリッチが出たのは知ってる?」
「いや、初耳だ。冒険者ギルドには全然立ち寄ってなかったし、ほんの少し前まで正体を隠していたから」
アンデットリッチはかなり高位の不死の魔物として知られる。死霊術を極め永遠の命を得た元々は魔術師だ。
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ドヤ顔でルシアが言った。
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