恋とはどんなものかしら

東雲さき

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凛子の婚活

5 凛子、現実逃避をする

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次の休みにお茶をするけれどお断りは確定。
しかし自分から申し込んだのだからメッセージのやりとりは最後までやり遂げてやる。
そう決めはしたものの、なかなか気が進まない。

毎回当たり障りのないやりとりをして二日経過。
送られたメッセージを見て猛烈な拒否反応を覚えた。

『りんこさんの作った料理食べてみたいです!』

もう無理だ。
どういう流れでこうなったんだ?
ああ、そうだ。
向こうが昼休憩に入ってすぐに『これから昼食です』という内容を送ってきたメッセージに、帰宅後夜になってから『私はお弁当持参でした』と送り返した。
そしたら『弁当作るのすごいですね』『何作ったんですか?』『夕食は何食べましたか?』と立て続けに来たわけだ。
そして先ほど送った内容が『夕食は生姜焼きを作って食べました』。

『手料理食べてみたいです』になんて返すのが正解?
『褒めていただきありがとうございます』?
冗談でも『今度作ってあげますね』とか言いたくない。

その日はすでに21時を過ぎていたので返信せずに終わらせた。
挨拶せずに終わらせるなんて非常識だと思われようが構うものか。
でもどうせなら私は寝落ちしたんだと思ってくれ。

本当にもう無理だ。
できることなら週末のお茶を迎えずに会うことなく断りたい。

当然次の日はどう断るかを考えていた。
ライン教えてくださいとか言われそう…
いやだなー会いたくない。

帰宅した私は結婚相談所に電話をすることにした。
とりあえずこの数日間のメッセージのやりとりだけでも聞いてほしい。
それとできることなら週末のお茶を取り止めてお断りの連絡を入れることは可能であるかを知りたかった。
しかし、何度かけてもその度に通話中。
それか勤務時間も終わり帰宅したのかも。
その日センターへの電話を諦めたことによって、いつもの時間に小森さんとメッセージをやりとりすることになった。


 ◆ ◆ ◆

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