7 / 19
凛子の婚活
6 凛子、お茶する⑴
しおりを挟む
ついに迎えたお茶当日。(デートだなんて絶対に言いたくない)
暖かな日差しに爽やかな風。まさにデート日和。
こんなに素晴らしい日に会いたくもない人に会わなければいけない。それが例え1時間であったとしても耐え難い。
初めはあった好感度もこの1週間で下がりに下がって今やマイナスに振り切ろうとしている。
どれほどイヤでも顔と態度にだけは出さないように気をつけよう。
意を決して待ち合わせの喫茶店のドアノブに手をかけた。
◆ ◆ ◆
初めて訪れたその喫茶店はこぢんまりとしていて隠れ家のような可愛らしい内装だった。
2人掛けのテーブル席が2つとカウンター席が6席。テーブル席ではカップルらしき男女が仲良く話しながらケーキを食べている。
「お好きな席へどうぞ」
店内に見入っていると店主らしき女性が声を掛けて席に促してきた。
小森さんはまだのようだったので、空いているカウンターの席に座ることにする。そのまま奥へと進み椅子に腰掛けた。
が、
近っ!
驚くほどに隣との距離が近い。しかも後ろは人がひとりようやく通れるほどの空間しかなかった。
端でよかった…
ギリギリ不自然に思われないだけ椅子を離してみる。
あとから一人来ることを店主さんに伝え、ひとまず小森さんには店に到着したことを知らせるためメッセージを入れた。
車を運転中だったら返信も遅いでしょ。
そんなことを頭の片隅に浮かべながら店内をこっそりと盗み見る。こんな状況でなければゆっくり過ごしたいほどだ。
しかしカウンター内との距離はわりと近いため会話は少なからず聞こえそうだ。もしかすると店主からは彼氏彼女に見られているのでは、という不本意極まりないことを頭の隅に浮かべていた。
◆ ◆ ◆
暖かな日差しに爽やかな風。まさにデート日和。
こんなに素晴らしい日に会いたくもない人に会わなければいけない。それが例え1時間であったとしても耐え難い。
初めはあった好感度もこの1週間で下がりに下がって今やマイナスに振り切ろうとしている。
どれほどイヤでも顔と態度にだけは出さないように気をつけよう。
意を決して待ち合わせの喫茶店のドアノブに手をかけた。
◆ ◆ ◆
初めて訪れたその喫茶店はこぢんまりとしていて隠れ家のような可愛らしい内装だった。
2人掛けのテーブル席が2つとカウンター席が6席。テーブル席ではカップルらしき男女が仲良く話しながらケーキを食べている。
「お好きな席へどうぞ」
店内に見入っていると店主らしき女性が声を掛けて席に促してきた。
小森さんはまだのようだったので、空いているカウンターの席に座ることにする。そのまま奥へと進み椅子に腰掛けた。
が、
近っ!
驚くほどに隣との距離が近い。しかも後ろは人がひとりようやく通れるほどの空間しかなかった。
端でよかった…
ギリギリ不自然に思われないだけ椅子を離してみる。
あとから一人来ることを店主さんに伝え、ひとまず小森さんには店に到着したことを知らせるためメッセージを入れた。
車を運転中だったら返信も遅いでしょ。
そんなことを頭の片隅に浮かべながら店内をこっそりと盗み見る。こんな状況でなければゆっくり過ごしたいほどだ。
しかしカウンター内との距離はわりと近いため会話は少なからず聞こえそうだ。もしかすると店主からは彼氏彼女に見られているのでは、という不本意極まりないことを頭の隅に浮かべていた。
◆ ◆ ◆
0
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる