裸のプリンスⅣ【R18】

坂本 光陽

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逝けない女Ⅱ①

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 セックスに関するコンプレックスは本当に根深い。この仕事をしていると、つくづくそう思う。

 デリケートな問題ゆえに他人に相談することができず、厄介な問題は心の奥底に閉じ込められてしまう。そのまま発酵させてしまうことも少なくない。

「逝けないというのは、エクスタシーの経験がないということですね。そんなこと、気にすることないですよ。個人差というものがありますからね」

 セックスは人それぞれだ。他人と比べることほど、愚かなことはない。元々、優劣を競い合うものではなく、コミュニケーションの一つにすぎないのだから。

「マリコさん、僕のお客さんの半分以上は、エクスタシー未経験だと思いますよ」

 少々話を盛っているけど、嘘も方便だろう。

「だから、気にすることはないです。リラックスして、自分の思うように楽しめばいいんですよ」

「……そうなんだ」

 マリコさんは僕を見下ろしながら、照れくさそうに微笑む。

「じゃあ、楽しませてもらおうかな」

 騎乗位で、僕のバナナを右手で握りしめた。大きさと硬さを味わうように、じっくりしごき始める。

 僕のそれは既に屹立しており、臨戦態勢を整えていた。

 マリコさんは腰を前に進めて、バナナにザクロにこすりつけてくる。息を弾ませて、情熱的に腰を使い始めた。

 僕たちの果実が触れ合っている場所から、湿った音が上がる。彼女のデリケートな果実も、臨戦態勢を整えているらしい。

 僕は彼女の水蜜桃に手を伸ばす。小ぶりで硬いけれど、美しい果実である。

 優しく愛撫していると、チェリーが硬く尖ってきた。指で挟んだり、優しくこすったりする。荒い呼吸の合間に、悲鳴が混じり始めた。

 マリコさんは僕の手をとって、自分の胸に押しつけた。

「もっと……」

 もっと強く揉んでほしいらしい。期待に応じて、僕は両手に力を込めた。水蜜桃を鷲掴みにして、荒々しく揉みほぐす。

 マリコさんは上体を反らし、悲鳴を上げる。感度は悪くない。むしろ、敏感だ。

 なのに、エクスタシー未経験というのは、おそらくタイミングの問題だろう。マリコさんは、「身体で対話をしたい」という言い方をした。

 口に出すのが恥ずかしいなら、彼女の表情から敏感なスポットを把握し、的確に力強く責めてあげるのが肝要だろう。

 僕は上体を起こして、マリコさんと抱き合った。彼女の腰に手を回して引きつける。バナナの側面がザクロと敏感な果粒を擦りあげるように。

 しばらく続けていると、マリコさんの悲鳴とともに、ザクロから蜜があふれてくる。
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