裸のプリンスⅣ【Ｒ１８】

逝けない女Ⅱ②

　唇を交わしながら、互いの身体を密着させる。まだ、インサートはしていない。湿った音を立てながら、バナナとザクロを擦り合わせているだけだ。

　なのに、身体の一体感が高まっている。硬い肉をもっている者同士だからだろうか。マリコさんの呼吸が弾ませながら、僕の顔とバナナを交互に見つめる。

　彼女の想いを察して、僕は動きを止めた。

「すいません、少しお待ちください」

　僕はベッドから降りた。マリコさんの視線を感じながら、デニムのヒップポケットから避妊具を取り出す。

　愛用の黒い避妊具だ。素早く装着すると、僕のそれは黒いバナナになる。

　僕の最大の武器であり、女性を愛するための器官、愛情を伝達するためのツールといってもいい。雄々しくそそり立ったそれは、一回り大きくふくらんでいる。

　僕は再びベッドに上がり、それをマリコさんの眼にさらした。

「これが、僕です」

　腰を突き出してみせた。彼女の視線を痛いほど感じる。マリコさんの手が自然な形で、屹立した黒バナナをとらえた。

　僕は下半身に力を込めて、鋼の硬さにする。彼女は頬を染めて、僕を見上げた。何を欲しているかは、明らかだ。

　僕は彼女の前に膝をつき、キスをしながら、ゆっくりと彼女を押し倒していく。

　マリコさんの引き締まった両脚を開き、濡れそぼったザクロを露わにする。上体を沈めると、素早く両脚の間に滑り込ませた。

　互いの顔を寄せ合い、僕たちはそっと唇を交わす。マリコさんの両手に力がこもり、僕の頭を引きつけた。もう一度、情熱的に唇を交わす。

　アスリートだけあって、力が強い。思い切り抱きしめられたら、身体がバラバラになってしまいそうだ。数時間前の梨美さんの時のような余裕はない。マリコさんの右手が腰の後ろにかかり、引きつけようとする。

　僕を見上げる彼女の双眸そうぼうが燃えていた。

「早く入れてほしい」と強く訴えている。

　じらす必要はない。僕は彼女の両脚を押し開きながら、腰を前に進めた。ザクロの位置を素早く確認して、右手をそえたバナナを押し当てる。

　湿った感触を味わいながら、インサートの角度を決める。マリコさんの右手が催促するように、僕の腰を引きつけた。弾みでバナナの先端がヌプリと飲み込まれる。引き寄せられるままに、僕は腰を推し進めた。

「ああっ」

　僕たちは同時に悲鳴を上げた。これまで味わったことのない快感だった。

　ザクロの内壁がうねるように、僕のバナナを包み込んでいる。細長い軟体動物に巻きつかれたみたいだ。痺れるような快感に、僕は慌てる。