これはファイアではない!  メガファイアだ!!

「奴のファイア、なかなかの威力じゃね?」
「いえいえ、あれでもメガファイアなんですよ。ジョージ兄上」
「ああ! そうだったな! せっかくの中級魔法なのに俺達の初級魔法よりも威力が小さいんじゃあ話になんねぇな~」
「そうですねジョージ兄上。何とも残念な無能男ですよ、ヤツは。」
「ははっ! これはファイアじゃない! メガファイアだっ!! ってか?」
 
 魔法の習得が貴族のステータスになるこの国において、伯爵家に生まれた主人公は幼少期より人一倍魔法の訓練に励み異例の若さで初級魔法を習得するも、魔法の威力が他人の半分以下しか無く家族からも蔑まされ軽んじられる立場にあった。
 それでも更に努力を続けた主人公がようやく習得した中級魔法は、異母弟の初級魔法よりも弱い威力しか出せず絶望と無力感を感じていた。
 嫡子である異母弟の魔法習得に併せて貴族家の子弟が一人前の魔法師となるための社交行事の一環で探索する事になったダンジョンの中で主人公は謎の既視感に襲われる。
 その既視感が嫌な予感を発したその時、一緒に探索していた異母弟の軽率な行動で罠に巻き込まれた主人公。
 罠によって転移させられた場所は裏ボスの部屋、つまり、ラスボスを倒してゲームをクリアした後、やり込み要素として用意された最強の存在。
 圧倒的な強者を前に謎の既視感の正体を理解した主人公……それは自分ではない自分が作ったゲームの一部であった。
 絶対的な存在を目の前に生きた心地もしない主人公は、何とかゲームの仕様の都合で裏ボスを倒せるかも知れないほんの僅かな可能性を見出し、命を懸けた単純作業を十日以上もひたすら継続してようやく裏ボス部屋脱出の糸口をつかんだが、裏ボス部屋唯一の出入口の先に待っていたのは……
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