自由と空

♦「姫……。姫……。姫……」今日もアノ人は探す。『姫』という名のソノ人を。そうして見つけた『姫』――『私』……。♦「また、自分の名前を忘れていたの?」僕のお姫様は今日もその名を忘れている。「大丈夫だよ」でも、それでも構わない。「どんなに忘れても……覚えなくても構わないんだ」何もかも、忘れたままでいればいい。「僕が何度だって、教えてあげるから、ね?」♦やっと取り戻した僕の『巫女』。すべてを忘れたお姫様。失わせた過去を取り戻して、僕の傍を離れるというのなら、壊して狂わせて閉じ込めて、鎖で繋いで逃がしはしない。♦やっと見つけた、大事な人。すべてを忘れたお姫様。思い出して。取り戻して。『自由』であるべき人。「必ず、迎えに行く」。『空』はすぐ近く。必ず連れ出して、自由にしてあげるから……。♦
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