気になるアイツの背中

※表紙は仮面です!この仮面を着けた女が出てきます!

藤原楢人(ふじわらならひと)十七歳。あだ名はナット。夏休みも終わりに近づいた頃、彼は突如として学校を退学させられた。訳も分からず右往左往していると、ナットは自分を退学させたと語る男に遭遇する。名前はヒラナリと言い、ナットと瓜二つの顔立ちだった。声も寸分違わず同じである。
そして、もう一人の首謀者。髪型は緑と橙で染められたポニーテールで、萌え顔の仮面を着けていて、ふわふわのスカートを履いていて、不自然に腹が膨らんだ、全体的に水色の女。本名の高橋京子(たかはしけいこ)を何となく略して、自身をハッケイと称するらしい。色々と意味不明だった。
ナットはそんな彼らの口車に乗せられる形で、その夜、待ち合わせをすることになった。しかし待てど暮らせど二人はやって来ない。来たと思ったら、それはナットを拉致した謎の勢力で、後にヒラナリとハッケイだと判明する。騙したのかと激昂するナットではあったが、二人は何処吹く風。
こうしてナットは、廃れた一室に監禁される。
目の前には同じ顔のヒラナリ。
少し言葉を交わし、少し顔を合わし、そしてヒラナリは、爆発霧散した。突然、跡形もなく消え去ったのだ。続けてハッケイが、時間を空ける事無く、驚愕するナットにこう迫った。

『自分殺しの旅に出かけませんか?』

心が不安定だと、こんな謎の誘いにも乗ってしまうのだろう。
そこにはハッケイの手を取るナットの姿が刻まれていた。
これは、自分と向き合う物語。
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