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大人だって甘えたいんだよぉ!!
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レオナルドは疲れた溜め息を連発しながら、書類の山と格闘していた。
やってもやっても終わらないどころか、何故か増えていく書類に心底疲れている。
レオナルドは騎士団で働いている。事務方で、気が弱い上に要領が悪いせいか、先輩や同僚から仕事を押しつけられることが多い。
今日も遅い時間まで残業してなんとか仕事を終えると、レオナルドは帰り支度をして事務室を出た。
明日から久しぶりの二連休だ。疲労とストレスが溜まりまくっているし、今夜は飲みに行って、明日、明後日はひたすら寝たい。
レオナルドはすっかり暗くなっている道を歩いて、馴染みの飲み屋へと向かった。
馴染みの飲み屋のカウンター席で一人黙々と酒を飲んでいると、ぽんっと肩を軽く叩かれた。振り返れば、短く刈り上げた黒髪に鮮やかな緑色の瞳をした美丈夫がいた。『騎士団一のモテ男』と呼ばれているアンドレア隊長である。
レオナルドはきょとんとアンドレアを見上げた。アンドレアがニッと笑って、隣の椅子に座った。
「一人なら一緒に飲んでもいいか?」
「あ、えっと、はい」
「ん? 酒だけだな。飯は食ったのか?」
「あー。なんも食べてないです」
「空飲みは悪酔いするし、身体に悪いぞ。親父。鹿肉のシチューとパン、あと豚肉の炙り焼き二人分よろしく」
「あいよぉ!」
「え?」
「あ、鹿肉は苦手だったか?」
「あ、いえ。好きです」
「俺の奢りだからしっかり食えよ。疲れてんだろ? 顔色悪いぞ」
「そう……ですか?」
「あぁ。おっ。きたな。この店では鹿肉のシチューが一番美味いよな」
「あーー。その、いつも酒を飲むだけで食べたことがなくて」
「試してみろよ。ほんとに美味いから。余計なお世話かもしれないが、痩せてるし、食事はしっかりとった方がいい」
「あ、はい」
レオナルドは仕事に追われて食事を抜きがちな生活をしている。疲れ過ぎて食欲がなくなっているのもあり、貧相に痩せている。
目の前に置かれた温かな湯気が立つ美味しそうなシチューを見て、少し久しぶりに空腹を感じた。
おずおずとシチューを口に含めば、ほろほろに柔らかく煮てある鹿肉が優しい味わいで素直に美味しい。ちょっと癖があるのが逆にいい。なんだかほっとする味に、レオナルドは頬をゆるめた。
「美味しい」
「だろ? 事務室のレオナルドだよな。いつ見ても顔色悪いから気になってたんだ。ちゃんと食べたり寝たりしてるのか? いつも疲れた顔してる」
「あー。その……仕事が忙しくて……」
「今夜はしっかり食べること。酒を飲みたいなら、ちゃんと食べた後だ」
「あ、はい」
「よし。いい子だ」
アンドレアがニッと笑って、くしゃくしゃっとレオナルドの頭を優しく撫でた。ちょっとだけドキッと胸が高鳴った。
レオナルドは男しか愛せない。ど田舎の小さな村の出身なのだが、田舎の村では同性愛者は白い目で見られるものなので、思い切って成人と同時に村を飛び出し、騎士団に就職した。
レオナルドは淡い茶髪と濃い茶色の瞳をした垢抜けない平凡な容姿をしている。都会ならば恋人ができるかもと期待していたが、平凡な上に貧相に痩せているからか、全くモテない。今年で26歳になるが、恋人なんてできたことがないし、一夜限りの遊びもしたことがない。
優しく甘やかしてくれる恋人が欲しいのだが、多分夢で終わりそうだなと最近は諦めている。
何故か『騎士団一のモテ男』と一緒に食事をしているが、アンドレアは面倒みがいいと評判なので、単純に疲れているレオナルドの面倒もみてくれているだけなのだろう。変な期待はするだけ無駄だ。ものすごーく格好いいアンドレアが、レオナルドみたいな平凡な男を相手にするわけがない。
レオナルドはアンドレアと世間話をしつつ、ゆっくりとシチューを食べた。
久しぶりに満腹になり、今は酒を飲んでいる。自分でも酔ってるなぁと思う程度には酔っている。
レオナルドはグラスの酒を一気に飲み干すと、ダンッとグラスをテーブルに叩きつけながら、ゴンッと額をテーブルに打ちつけた。
「甘やかされたいっ! 大人だって甘やかされたいよぉぉ!!」
「酔ってんなぁ。水飲むか?」
「酒がいいです! よしよしされたいよぉ。でろんでろんに甘やかされたいよぉ。疲れてる……疲れてるんだもん!」
「よーしよしよしよし。いつも頑張ってるもんなぁ」
「ふぇぇん。もっと撫で撫でしてぇー」
「よしよし。甘やかされたいなら、俺が甘やかしてやろうか?」
「僕を全力で甘やかしてーー!!」
「いいぞー。俺の家に移動するかー」
「はぁい!」
レオナルドはかなりべろんべろんに酔っていた。アンドレアの言葉の意味を深く考えずに、ただひたすら甘やかされたくて、レオナルドはふらっと椅子から立ち上がり、『飲ませすぎたな』と言っておんぶしてくれたアンドレアの肩に額をぐりぐり押しつけた。
アンドレアの広くて温かい背中でうとうとしていると、アンドレアが二階建ての一軒家の前で足を止めた。
家の中に入ると、レオナルドはおんぶされたまま家の中を見回した。
温かな雰囲気の内装で、きちんと掃除がされているのが分かる。埃まみれで散らかり放題な自分の家とは大違いだ。
おんぶされたまま二階に上がり、寝室に入った。ベッドに優しく下ろされると、アンドレアがふわっと優しく笑って、レオナルドの身体をやんわりと抱きしめて横になった。アンドレアのちょっと高めの体温が、なんだかすごく落ち着く。そのまま、やんわりと頭を撫でられる。
「よしよし。レオナルドは頑張り屋だな」
「ふぁぁぁぁ……うっ、うっ、がんばってる……僕、がんばってるんですぅ……」
「よーしよしよしよし。泣かなくていいぞー。レオナルドが頑張ってるのはいつでも見てるからな」
「う、うぁぁん! アンドレア隊長ぉぉぉぉ!」
「『アン』でいいぞ」
「アンさーーーーん!」
アンドレアが頭をよしよし撫でながら、ぶわっと泣き出したレオナルドの額に優しくキスをした。これは間違いなく夢だな、と思った。夢なら甘えまくってもいいや! とも思い、レオナルドはアンドレアによりくっついて、アンドレアの服越しでも分かる逞しい胸筋に顔を擦りつけた。
アンドレアがクックッと低く笑いながら、レオナルドの頭にキスをして囁いた。
「俺のおっぱいちゅーちゅーするか?」
「するぅ!!」
「ははっ! いいぞ。まずは服を脱ごうな」
アンドレアがレオナルドの唇に触れるだけのキスをした。夢ってすごい。あの『騎士団一のモテ男』とキスをしてしまった。唇に触れた柔らかい感触が生々しい。
レオナルドがほぁーっと照れていると、アンドレアがレオナルドから身体を離し、レオナルドのシャツのボタンを外し始めた。シャツを脱がされると、貧相に痩せて、うっすら肋が浮いた身体が露わになる。ズボンとパンツも脱がされた。レオナルドはペニスが小さめなので、夢だと分かっていても恥ずかしくて、手で自分のペニスを隠した。
アンドレアも服を脱ぎ始めた。逞しく鍛え上げられた美しい肉体に、興奮して鼻血が出そうになる。大きなペニスすら美しくて格好いい。格好いい美形はペニスも格好いいものなのだなぁと暢気に思っていると、アンドレアにやんわりと抱きしめられた。直接触れる熱い肌の感触にドキドキする。
アンドレアが自分の胸元にレオナルドの顔を寄せさせた。ちょこんとした淡い茶褐色の乳首が目の前にある。アンドレアがレオナルドの頭を優しく抱きしめ、頭をやんわりと撫でながら、自分の乳首を差し出してきた。
「好きなだけおっぱいちゅーちゅーしな?」
「ふぁい! はぁ、はぁ、夢ってしゅごい……んっ」
「ははっ! 夢なら夢でいい。ほら。いい子だな。もっと吸っていいぞ?」
「んっ。んっ。んっ」
レオナルドは小さめの乳首に吸いつくと、無我夢中でちゅーちゅー乳首を吸った。技巧なんてない。アンドレアの意外と柔らかい温かな盛り上がった胸筋を片手でふにふに揉みながら、ひたすら乳首を吸いまくる。
「ふはっ! いい子だ。レオナルド。ふふっ。気持ちいいぞ。もっといっぱいおっぱい吸おうな?」
「んーー!!」
レオナルドは興奮して荒い鼻息を吐きながら、今度は反対側の乳首に吸いついた。一生懸命乳首を吸いまくるレオナルドの頭を、アンドレアが優しく撫で撫でしてくれる。ここが天国か。興奮してペニスがちょっと痛いくらいに勃起して張りつめている。
レオナルドはちゅぽっと乳首から口を離すと、はぁっと熱い息を吐き、慈愛に溢れた笑みを浮かべるアンドレアにおねだりした。
「ちんちん、触りたい」
「んー? ははっ。俺が触ってやるよ。いっぱい気持ちよくなろうな?」
「ちんちん触ってぇ」
「うんうん。レオナルドはおっぱい吸おうな」
「うん。んっ。ふぁ……んっ、んっ!」
「レオナルドは可愛いなぁ」
アンドレアの乳首に再び吸いつくと、ガチガチに勃起しているペニスに硬くて温かい大きな手が触れた。ゆるゆると優しくペニスを扱かれると、早くも射精感が高まり、イッてしまいそうになる。
レオナルドは夢中でアンドレアの乳首を吸いながら、アンドレアにペニスをよしよし撫で回されまくって、早々と精液をぶち撒けた。
はぁー、はぁー、と荒い息を吐いていると、アンドレアがレオナルドの鼻先と唇にキスをして、にっこりと笑った。
「もっと気持ちよくなろうな」
「うん」
ペニスをよしよしされただけでもかなり気持ちよかったのだが、もっと気持ちよくなりたい。レオナルドが素直に頷くと、アンドレアが『いい子だ』とまた唇にキスをしてくれた。夢ばんざい。最高に嬉しくて、興奮して、またペニスが勃起してしまった。
アンドレアに言われるがままに四つん這いになると、自分でも触れたことがないアナルに何かを入れられた。アンドレアの硬い指がアナルの表面を優しくくにくにしたかと思えば、アナルに熱くぬるついたものが触れた。瞬間、ぞわっと未経験の快感が背を駆け抜ける。
アナルの皺を伸ばすかのように、丁寧に丁寧に優しくアナルを舐められている。レオナルドは腰をくねらせながら小さく喘いだ。
アナルが勝手にひくひくし始めると、ころんと身体をひっくり返され、アンドレアが自分の濡れた乳首をレオナルドの口に触れさせた。
「おっぱいちゅーちゅーしような?」
「うん」
「痛くないようにするけど、痛かったらちゃんと言えよ?」
「うん。……んっ、んんっ!? んっ、んっ、んんーーっ」
アンドレアの乳首をちゅーちゅーしていると、アナルに濡れた硬いものが触れ、ゆっくりとアナルの中に入ってきた。アンドレアの指だと気づいて、ぶわっと興奮が高まり、きゅっとアナルでアンドレアの指を締めつけてしまう。
異物感はあるが、気持ち悪いという程ではないし、むしろ、腹の中を優しく擦られるのがじんわりと気持ちいい。
レオナルドは夢中で乳首を吸いながら、腰を浮かせた。
アンドレアの指がある一点に触れた瞬間、脳天に強烈な快感が突き抜けた。んはっと乳首から口を離し、堪らず喘ぐと、アンドレアがレオナルドの額にキスをして、そこを優しくすりすりしながら、クックッと楽しそうに笑った。
「ここがレオナルドの気持ちいいところだ。いっぱいよしよししてやろうな?」
「はっ、あっ、あっ、んぁっ、きっ、きもちいいよぉ、もっと、よしよししてぇ……あぁっ! あっ! あっ! きもちいいっ! きもちいいっ!」
「レオナルドは可愛いなぁ。素直ないい子だ。ほら。もう二本の指が入るぞ」
「んぁぁぁぁっ! あっ! あっ! きもちいいっ! も、も、いきたいぃぃ!」
「もうちょい我慢な。レオナルドはいい子だから我慢できるな?」
「うんっ! うんっ! あぁっ! んーーーーっ!!」
「ほらほら。おっぱいちゅーちゅーしてな?」
「んむっ。んーー! んっ! んっ! んぅぅぅぅっ!」
アンドレアが乳首をちゅーちゅーしているレオナルドの頭を優しく撫でながら、アナルにゆっくり指を抜き差しして、腹の中の気持ちいいところをよしよししてくれる。多幸感が半端ない。ものすごーく気持ちがいいし、今、すっごく甘やかされている感じがする。
アンドレアの太い指が三本入り、スムーズに動かせるようになる頃には、レオナルドは気持よすぎてぐずぐずになっていた。
ずるぅっとアンドレアの指がアナルから引き抜かれると、アナルが寂しくてひくひくしてしまう。
「や、やだ。抜いちゃやだぁ。もっとよしよししてぇ」
「うんうん。もっと気持ちいいものを入れような」
「う、うん」
アンドレアがにっこりと優しく笑い、レオナルドの身体をひょいと持ち上げ、自分の身体の上にのせた。アンドレアに言われるがままにアンドレアの股間を跨ぐ。アンドレアの大きくて格好いいペニスは勃起していた。勃起していても格好いい。
レオナルドはアンドレアに導かれるがままに腰を下ろした。寂しくてひくひくしているアナルに熱くて硬いものが触れる。アンドレアを見れば、楽しそうな、でも優しげな笑みを浮かべていた。
腰に触れているアンドレアの手に誘導されるがままにゆっくりと腰を下ろしていけば、メリメリと狭いアナルを抉じ開けるようにして、アンドレアのペニスがアナルの中に入ってくる。地味に痛いが、それ以上に興奮して、敏感な粘膜同士が触れ合う快感が強くて、レオナルドは間延びした声を上げながら、たらたらと精液を漏らした。
イッてビクビク震える身体でアンドレアの太くて長いペニスを根元近くまでアナルで飲み込むと、トンッと腹の奥深くに硬いペニスの先っぽが当たった。瞬間、鋭い痛みと共に、目の裏が真っ白になるような強烈な快感に襲われる。
「あぁっ!?」
「ん。痛いか? レオナルド」
「い、たくない……きっ、きもちいいっ!」
「ははっ! レオナルドは本当に素直でいい子だ。俺と一緒にもーっと気持ちよくなろうな?」
「うん! あぁっ!? あっあっあっあっ! おくっ! しゅごい! あぁっ! きもちいいっ! きもちいいっ! もっと! もっと! んぁぁぁぁっ!」
「ははっ! 初めてで奥も感じられるなんて、レオナルドは本当に可愛いな」
腹の奥深くを優しくトントンされると、気持よすぎて頭の中が真っ白になる。初めての強烈すぎる快感が堪らない。
レオナルドは下から突き上げられながら、優しい笑みを浮かべているアンドレアにおねだりした。
「おっぱい! ちゅーちゅー! したいっ! もっと! よしよししてぇ!」
「ははっ! いいぞー。ほら。おいで」
「うん! んっ! んっ! んぅっ! んぁっ! んむぅっ! んんんんっ!」
「おっぱいちゅーちゅーするの上手だな。レオナルド。ほら。奥の方までよしよししてやろうな」
「んんーーーーーーっ!!」
身体を伏せてアンドレアの乳首に吸いつくと、アンドレアがレオナルドの肉付きが薄い尻を両手で掴み、優しく、でも激しくペニスをアナルに抜き差しして、腹の奥深くをトントントントンッと突き上げてきた。半端ない快感で涙がぼたぼたと零れ落ちる。
レオナルドは、アンドレアの乳首をちゅーっと吸いながら、ビクンビクンッと全身を震わせて、アンドレアのペニスをアナルで締めつけながら、また精液をぶち撒けた。
乳首から口を離し、アンドレアの逞しい胸筋に頬をつけて、はぁー、はぁー、と荒い息を吐いていると、アンドレアに名前を呼ばれた。顔を上げれば、アンドレアがレオナルドの唇に優しく吸いつき、ぬるぅっと下唇に舌を這わせた。反射的に口を開ければ、ぬるりとアンドレアの熱くぬるついた舌が口内に入ってくる。
特に上顎をねっとりと舐められると気持ちがいい。勝手にアナルがきゅっと締まってしまう。
アンドレアのペニスがまた動き始めた。舌を舐めまわされながら優しく腹の奥深くをトントンされると、気持ちよくて堪らない。
はぁっと熱い吐息が混ざり合う。だらしなく垂れている鼻水を舐めとったアンドレアが、慈愛溢れる笑みを浮かべた。
「もっともっとよしよししてやろうな?」
「アンしゃん、もっとしてぇ」
「うんうん。ほら。ほら。気持ちいいだろう?」
「あっ! あぁっ! アンしゃん! きもちいいっ! あっ! あっ! んぁっ! もっと! もっと!」
「ははっ! レオナルド。ほんと可愛い」
レオナルドは何度も何度もアンドレアにおねだりして、初めての強烈すぎる快感に溺れた。
ーーーーーー
レオナルドは寝返りを打とうとして、腰の痛みで目覚めた。なんだかアナルもじんじんする。
しぱしぱする目を開ければ、知らない天井に目に入った。
昨夜、何故かアンドレアと一緒に酒を飲んだのは覚えている。その後、ものすごーく気持ちがいい夢を見たのもうっすら覚えている。
二日酔いでガンガン頭が痛む中、のろのろと起き上がれば、全裸だった。自分の貧相な身体を見下ろせば、所々に赤い小さな痕がある。夢の中でアンドレアにいっぱい全身にキスをしてもらったような気がするのだが、まさかあれは現実のことだったのか。
レオナルドが混乱していると、部屋のドアが開き、エプロンをつけたアンドレアが入ってきた。
爽やかな笑みを浮かべたアンドレアがベッドに腰掛け、呆然としているレオナルドの額にキスをした。
「おはよう。レオナルド。朝飯できてるぞ」
「アアアアアンドレア隊長!?」
「『アン』でいいって言ったろ?」
「夢じゃなかったの!?」
「楽しい現実だな」
「はぁぁぁぁっ!? なっ、 なんっ、なんでっ!?」
「ん?」
「アンドレア隊長が僕なんかとその、えっと、セッ……セックス……なんてする筈ないじゃないですかー!?」
「実際にしたな。最高に可愛かったぞ? いっぱい甘えてきて」
「忘れてくださいっ!!」
「やだ。レオナルド。これは提案なんだが、俺と恋人にならないか? いーっぱい甘やかしてやるぞ?」
「えっ。えっ!? いやでも! ぼっ、僕なんかじゃアンドレア隊長に釣り合いませんし!!」
「『アン』な。釣り合うとか、そういうのはどうでもいい。俺はレオナルドが可愛いし、思いっきり甘やかしたい。駄目か?」
「でもっ……でもっ……」
「レオナルド」
「は、はい」
「返事は『はい』か『うん』な」
「……う、うん……」
「よぉし。いい子だ。まずは朝飯を一緒に食べよう。俺の手作りだけど、まぁそれなりに味の保証はするぞ。とりあえず健康的に太らせないとな!」
「……あのー、ア、アンさん」
「んー?」
「その、なんで僕なんかと、えっと、恋人になろうとしてるんですか?」
「前々から気になってたんだよなー。なんか放っておけない感じで。仕事の話しかしたことなかったから、これからいっぱいレオナルドのことを教えてくれよ。あ、今度から『レオ』って呼ぶな。もしかしたら知ってるかもしれないけど、俺はレオの3歳上。趣味は料理。あ、先に風呂に入った方がいいな。一緒に入ろうか。レオ。身体も頭も洗ってやるぞ」
「あ、う、うん」
頭も心もついてきていないが、どうやらレオナルドに恋人ができてしまったらしい。それも極上な男前で最高に甘やかしてくれる恋人が。
レオナルドは横抱きで風呂場に連れていかれると、本当にアンドレアに全身を優しく洗われた。うっかり勃起しちゃったペニスも優しくよしよしされて、レオナルドは呆気なく薄い精液を吐き出した。
そのまま風呂場で、腹の奥深くまで優しくアンドレアのペニスでよしよしされてしまった。最高かよ。
風呂から出て、ぐったりしているレオナルドに服を着せると、アンドレアが横抱きで居間にレオナルドを運び、美味しい朝食を『はい、あーん』で食べさせてくれた。まだ夢を見てるのかな……と思いつつ、レオナルドは満腹になるまで朝食を食べた。
レオナルドは、アンドレアの甘やかしっぷりにすぐにメロメロになった。だって、アンドレアは些細なことで褒めてくれるし、優しくよしよししてくれるし、『いつも頑張ってるな』って言ってくれる。
レオナルドはそのうち、アンドレアの為に何かしたいと思い、アンドレアから料理を習うようになった。一緒に料理をすると、アンドレアがすごく嬉しそうに笑ってくれるのが嬉しくて、時間が合う時はいつも一緒に料理をしている。
二人の時間がもっと欲しいからと、恋人になって三か月後にはアンドレアの家で同棲を始めた。
同棲を始めてから数か月で、レオナルドは少しずつ健康的に太っていった。レオナルドがいっぱい食べると、アンドレアがものすごーく嬉しそうな顔をするので、食べる量が自然と増えていき、今度は太り過ぎないように気をつけないといけなくなってしまった。
恋人になって10年目の朝。レオナルドは優しく頭を撫でられる感覚で目覚めた。
重い瞼を開ければ、アンドレアが優しく微笑み、レオナルドの唇に触れるだけのキスをした。
「おはよう。レオ」
「おはよう。アンさん」
「一緒に朝飯を作ろう。今朝は挽肉入りのオムレツはどうだ?」
「いいね。大好き。アンさん」
「ん?」
「アンさんも大好きです」
「ははっ! 俺も好きだよ。可愛いレオ」
「アンさんは趣味が独特なの?」
「そうでもない。いつでも一生懸命頑張る奴は好きだし、なによりレオは可愛いから」
「アンさん、ちゅーしてください」
「ふふっ。ん」
「んふっ」
アンドレアに優しくキスをしてもらって、レオナルドがむふっとご機嫌に笑った。
起き上がってベッドから下りると、アンドレアと洗面台に寄って顔を洗ってから台所へ向かう。
今日も幸せな朝に夢みたいだなと思いながら、レオナルドは背伸びしてアンドレアの頬にキスをした。『お返し』と、顔中に優しくキスをしてくれるアンドレアに胸がきゅんきゅん高鳴る。
レオナルドは幸せでいっぱいな胸を押さえて、弾けるような笑みを浮かべた。
(おしまい)
やってもやっても終わらないどころか、何故か増えていく書類に心底疲れている。
レオナルドは騎士団で働いている。事務方で、気が弱い上に要領が悪いせいか、先輩や同僚から仕事を押しつけられることが多い。
今日も遅い時間まで残業してなんとか仕事を終えると、レオナルドは帰り支度をして事務室を出た。
明日から久しぶりの二連休だ。疲労とストレスが溜まりまくっているし、今夜は飲みに行って、明日、明後日はひたすら寝たい。
レオナルドはすっかり暗くなっている道を歩いて、馴染みの飲み屋へと向かった。
馴染みの飲み屋のカウンター席で一人黙々と酒を飲んでいると、ぽんっと肩を軽く叩かれた。振り返れば、短く刈り上げた黒髪に鮮やかな緑色の瞳をした美丈夫がいた。『騎士団一のモテ男』と呼ばれているアンドレア隊長である。
レオナルドはきょとんとアンドレアを見上げた。アンドレアがニッと笑って、隣の椅子に座った。
「一人なら一緒に飲んでもいいか?」
「あ、えっと、はい」
「ん? 酒だけだな。飯は食ったのか?」
「あー。なんも食べてないです」
「空飲みは悪酔いするし、身体に悪いぞ。親父。鹿肉のシチューとパン、あと豚肉の炙り焼き二人分よろしく」
「あいよぉ!」
「え?」
「あ、鹿肉は苦手だったか?」
「あ、いえ。好きです」
「俺の奢りだからしっかり食えよ。疲れてんだろ? 顔色悪いぞ」
「そう……ですか?」
「あぁ。おっ。きたな。この店では鹿肉のシチューが一番美味いよな」
「あーー。その、いつも酒を飲むだけで食べたことがなくて」
「試してみろよ。ほんとに美味いから。余計なお世話かもしれないが、痩せてるし、食事はしっかりとった方がいい」
「あ、はい」
レオナルドは仕事に追われて食事を抜きがちな生活をしている。疲れ過ぎて食欲がなくなっているのもあり、貧相に痩せている。
目の前に置かれた温かな湯気が立つ美味しそうなシチューを見て、少し久しぶりに空腹を感じた。
おずおずとシチューを口に含めば、ほろほろに柔らかく煮てある鹿肉が優しい味わいで素直に美味しい。ちょっと癖があるのが逆にいい。なんだかほっとする味に、レオナルドは頬をゆるめた。
「美味しい」
「だろ? 事務室のレオナルドだよな。いつ見ても顔色悪いから気になってたんだ。ちゃんと食べたり寝たりしてるのか? いつも疲れた顔してる」
「あー。その……仕事が忙しくて……」
「今夜はしっかり食べること。酒を飲みたいなら、ちゃんと食べた後だ」
「あ、はい」
「よし。いい子だ」
アンドレアがニッと笑って、くしゃくしゃっとレオナルドの頭を優しく撫でた。ちょっとだけドキッと胸が高鳴った。
レオナルドは男しか愛せない。ど田舎の小さな村の出身なのだが、田舎の村では同性愛者は白い目で見られるものなので、思い切って成人と同時に村を飛び出し、騎士団に就職した。
レオナルドは淡い茶髪と濃い茶色の瞳をした垢抜けない平凡な容姿をしている。都会ならば恋人ができるかもと期待していたが、平凡な上に貧相に痩せているからか、全くモテない。今年で26歳になるが、恋人なんてできたことがないし、一夜限りの遊びもしたことがない。
優しく甘やかしてくれる恋人が欲しいのだが、多分夢で終わりそうだなと最近は諦めている。
何故か『騎士団一のモテ男』と一緒に食事をしているが、アンドレアは面倒みがいいと評判なので、単純に疲れているレオナルドの面倒もみてくれているだけなのだろう。変な期待はするだけ無駄だ。ものすごーく格好いいアンドレアが、レオナルドみたいな平凡な男を相手にするわけがない。
レオナルドはアンドレアと世間話をしつつ、ゆっくりとシチューを食べた。
久しぶりに満腹になり、今は酒を飲んでいる。自分でも酔ってるなぁと思う程度には酔っている。
レオナルドはグラスの酒を一気に飲み干すと、ダンッとグラスをテーブルに叩きつけながら、ゴンッと額をテーブルに打ちつけた。
「甘やかされたいっ! 大人だって甘やかされたいよぉぉ!!」
「酔ってんなぁ。水飲むか?」
「酒がいいです! よしよしされたいよぉ。でろんでろんに甘やかされたいよぉ。疲れてる……疲れてるんだもん!」
「よーしよしよしよし。いつも頑張ってるもんなぁ」
「ふぇぇん。もっと撫で撫でしてぇー」
「よしよし。甘やかされたいなら、俺が甘やかしてやろうか?」
「僕を全力で甘やかしてーー!!」
「いいぞー。俺の家に移動するかー」
「はぁい!」
レオナルドはかなりべろんべろんに酔っていた。アンドレアの言葉の意味を深く考えずに、ただひたすら甘やかされたくて、レオナルドはふらっと椅子から立ち上がり、『飲ませすぎたな』と言っておんぶしてくれたアンドレアの肩に額をぐりぐり押しつけた。
アンドレアの広くて温かい背中でうとうとしていると、アンドレアが二階建ての一軒家の前で足を止めた。
家の中に入ると、レオナルドはおんぶされたまま家の中を見回した。
温かな雰囲気の内装で、きちんと掃除がされているのが分かる。埃まみれで散らかり放題な自分の家とは大違いだ。
おんぶされたまま二階に上がり、寝室に入った。ベッドに優しく下ろされると、アンドレアがふわっと優しく笑って、レオナルドの身体をやんわりと抱きしめて横になった。アンドレアのちょっと高めの体温が、なんだかすごく落ち着く。そのまま、やんわりと頭を撫でられる。
「よしよし。レオナルドは頑張り屋だな」
「ふぁぁぁぁ……うっ、うっ、がんばってる……僕、がんばってるんですぅ……」
「よーしよしよしよし。泣かなくていいぞー。レオナルドが頑張ってるのはいつでも見てるからな」
「う、うぁぁん! アンドレア隊長ぉぉぉぉ!」
「『アン』でいいぞ」
「アンさーーーーん!」
アンドレアが頭をよしよし撫でながら、ぶわっと泣き出したレオナルドの額に優しくキスをした。これは間違いなく夢だな、と思った。夢なら甘えまくってもいいや! とも思い、レオナルドはアンドレアによりくっついて、アンドレアの服越しでも分かる逞しい胸筋に顔を擦りつけた。
アンドレアがクックッと低く笑いながら、レオナルドの頭にキスをして囁いた。
「俺のおっぱいちゅーちゅーするか?」
「するぅ!!」
「ははっ! いいぞ。まずは服を脱ごうな」
アンドレアがレオナルドの唇に触れるだけのキスをした。夢ってすごい。あの『騎士団一のモテ男』とキスをしてしまった。唇に触れた柔らかい感触が生々しい。
レオナルドがほぁーっと照れていると、アンドレアがレオナルドから身体を離し、レオナルドのシャツのボタンを外し始めた。シャツを脱がされると、貧相に痩せて、うっすら肋が浮いた身体が露わになる。ズボンとパンツも脱がされた。レオナルドはペニスが小さめなので、夢だと分かっていても恥ずかしくて、手で自分のペニスを隠した。
アンドレアも服を脱ぎ始めた。逞しく鍛え上げられた美しい肉体に、興奮して鼻血が出そうになる。大きなペニスすら美しくて格好いい。格好いい美形はペニスも格好いいものなのだなぁと暢気に思っていると、アンドレアにやんわりと抱きしめられた。直接触れる熱い肌の感触にドキドキする。
アンドレアが自分の胸元にレオナルドの顔を寄せさせた。ちょこんとした淡い茶褐色の乳首が目の前にある。アンドレアがレオナルドの頭を優しく抱きしめ、頭をやんわりと撫でながら、自分の乳首を差し出してきた。
「好きなだけおっぱいちゅーちゅーしな?」
「ふぁい! はぁ、はぁ、夢ってしゅごい……んっ」
「ははっ! 夢なら夢でいい。ほら。いい子だな。もっと吸っていいぞ?」
「んっ。んっ。んっ」
レオナルドは小さめの乳首に吸いつくと、無我夢中でちゅーちゅー乳首を吸った。技巧なんてない。アンドレアの意外と柔らかい温かな盛り上がった胸筋を片手でふにふに揉みながら、ひたすら乳首を吸いまくる。
「ふはっ! いい子だ。レオナルド。ふふっ。気持ちいいぞ。もっといっぱいおっぱい吸おうな?」
「んーー!!」
レオナルドは興奮して荒い鼻息を吐きながら、今度は反対側の乳首に吸いついた。一生懸命乳首を吸いまくるレオナルドの頭を、アンドレアが優しく撫で撫でしてくれる。ここが天国か。興奮してペニスがちょっと痛いくらいに勃起して張りつめている。
レオナルドはちゅぽっと乳首から口を離すと、はぁっと熱い息を吐き、慈愛に溢れた笑みを浮かべるアンドレアにおねだりした。
「ちんちん、触りたい」
「んー? ははっ。俺が触ってやるよ。いっぱい気持ちよくなろうな?」
「ちんちん触ってぇ」
「うんうん。レオナルドはおっぱい吸おうな」
「うん。んっ。ふぁ……んっ、んっ!」
「レオナルドは可愛いなぁ」
アンドレアの乳首に再び吸いつくと、ガチガチに勃起しているペニスに硬くて温かい大きな手が触れた。ゆるゆると優しくペニスを扱かれると、早くも射精感が高まり、イッてしまいそうになる。
レオナルドは夢中でアンドレアの乳首を吸いながら、アンドレアにペニスをよしよし撫で回されまくって、早々と精液をぶち撒けた。
はぁー、はぁー、と荒い息を吐いていると、アンドレアがレオナルドの鼻先と唇にキスをして、にっこりと笑った。
「もっと気持ちよくなろうな」
「うん」
ペニスをよしよしされただけでもかなり気持ちよかったのだが、もっと気持ちよくなりたい。レオナルドが素直に頷くと、アンドレアが『いい子だ』とまた唇にキスをしてくれた。夢ばんざい。最高に嬉しくて、興奮して、またペニスが勃起してしまった。
アンドレアに言われるがままに四つん這いになると、自分でも触れたことがないアナルに何かを入れられた。アンドレアの硬い指がアナルの表面を優しくくにくにしたかと思えば、アナルに熱くぬるついたものが触れた。瞬間、ぞわっと未経験の快感が背を駆け抜ける。
アナルの皺を伸ばすかのように、丁寧に丁寧に優しくアナルを舐められている。レオナルドは腰をくねらせながら小さく喘いだ。
アナルが勝手にひくひくし始めると、ころんと身体をひっくり返され、アンドレアが自分の濡れた乳首をレオナルドの口に触れさせた。
「おっぱいちゅーちゅーしような?」
「うん」
「痛くないようにするけど、痛かったらちゃんと言えよ?」
「うん。……んっ、んんっ!? んっ、んっ、んんーーっ」
アンドレアの乳首をちゅーちゅーしていると、アナルに濡れた硬いものが触れ、ゆっくりとアナルの中に入ってきた。アンドレアの指だと気づいて、ぶわっと興奮が高まり、きゅっとアナルでアンドレアの指を締めつけてしまう。
異物感はあるが、気持ち悪いという程ではないし、むしろ、腹の中を優しく擦られるのがじんわりと気持ちいい。
レオナルドは夢中で乳首を吸いながら、腰を浮かせた。
アンドレアの指がある一点に触れた瞬間、脳天に強烈な快感が突き抜けた。んはっと乳首から口を離し、堪らず喘ぐと、アンドレアがレオナルドの額にキスをして、そこを優しくすりすりしながら、クックッと楽しそうに笑った。
「ここがレオナルドの気持ちいいところだ。いっぱいよしよししてやろうな?」
「はっ、あっ、あっ、んぁっ、きっ、きもちいいよぉ、もっと、よしよししてぇ……あぁっ! あっ! あっ! きもちいいっ! きもちいいっ!」
「レオナルドは可愛いなぁ。素直ないい子だ。ほら。もう二本の指が入るぞ」
「んぁぁぁぁっ! あっ! あっ! きもちいいっ! も、も、いきたいぃぃ!」
「もうちょい我慢な。レオナルドはいい子だから我慢できるな?」
「うんっ! うんっ! あぁっ! んーーーーっ!!」
「ほらほら。おっぱいちゅーちゅーしてな?」
「んむっ。んーー! んっ! んっ! んぅぅぅぅっ!」
アンドレアが乳首をちゅーちゅーしているレオナルドの頭を優しく撫でながら、アナルにゆっくり指を抜き差しして、腹の中の気持ちいいところをよしよししてくれる。多幸感が半端ない。ものすごーく気持ちがいいし、今、すっごく甘やかされている感じがする。
アンドレアの太い指が三本入り、スムーズに動かせるようになる頃には、レオナルドは気持よすぎてぐずぐずになっていた。
ずるぅっとアンドレアの指がアナルから引き抜かれると、アナルが寂しくてひくひくしてしまう。
「や、やだ。抜いちゃやだぁ。もっとよしよししてぇ」
「うんうん。もっと気持ちいいものを入れような」
「う、うん」
アンドレアがにっこりと優しく笑い、レオナルドの身体をひょいと持ち上げ、自分の身体の上にのせた。アンドレアに言われるがままにアンドレアの股間を跨ぐ。アンドレアの大きくて格好いいペニスは勃起していた。勃起していても格好いい。
レオナルドはアンドレアに導かれるがままに腰を下ろした。寂しくてひくひくしているアナルに熱くて硬いものが触れる。アンドレアを見れば、楽しそうな、でも優しげな笑みを浮かべていた。
腰に触れているアンドレアの手に誘導されるがままにゆっくりと腰を下ろしていけば、メリメリと狭いアナルを抉じ開けるようにして、アンドレアのペニスがアナルの中に入ってくる。地味に痛いが、それ以上に興奮して、敏感な粘膜同士が触れ合う快感が強くて、レオナルドは間延びした声を上げながら、たらたらと精液を漏らした。
イッてビクビク震える身体でアンドレアの太くて長いペニスを根元近くまでアナルで飲み込むと、トンッと腹の奥深くに硬いペニスの先っぽが当たった。瞬間、鋭い痛みと共に、目の裏が真っ白になるような強烈な快感に襲われる。
「あぁっ!?」
「ん。痛いか? レオナルド」
「い、たくない……きっ、きもちいいっ!」
「ははっ! レオナルドは本当に素直でいい子だ。俺と一緒にもーっと気持ちよくなろうな?」
「うん! あぁっ!? あっあっあっあっ! おくっ! しゅごい! あぁっ! きもちいいっ! きもちいいっ! もっと! もっと! んぁぁぁぁっ!」
「ははっ! 初めてで奥も感じられるなんて、レオナルドは本当に可愛いな」
腹の奥深くを優しくトントンされると、気持よすぎて頭の中が真っ白になる。初めての強烈すぎる快感が堪らない。
レオナルドは下から突き上げられながら、優しい笑みを浮かべているアンドレアにおねだりした。
「おっぱい! ちゅーちゅー! したいっ! もっと! よしよししてぇ!」
「ははっ! いいぞー。ほら。おいで」
「うん! んっ! んっ! んぅっ! んぁっ! んむぅっ! んんんんっ!」
「おっぱいちゅーちゅーするの上手だな。レオナルド。ほら。奥の方までよしよししてやろうな」
「んんーーーーーーっ!!」
身体を伏せてアンドレアの乳首に吸いつくと、アンドレアがレオナルドの肉付きが薄い尻を両手で掴み、優しく、でも激しくペニスをアナルに抜き差しして、腹の奥深くをトントントントンッと突き上げてきた。半端ない快感で涙がぼたぼたと零れ落ちる。
レオナルドは、アンドレアの乳首をちゅーっと吸いながら、ビクンビクンッと全身を震わせて、アンドレアのペニスをアナルで締めつけながら、また精液をぶち撒けた。
乳首から口を離し、アンドレアの逞しい胸筋に頬をつけて、はぁー、はぁー、と荒い息を吐いていると、アンドレアに名前を呼ばれた。顔を上げれば、アンドレアがレオナルドの唇に優しく吸いつき、ぬるぅっと下唇に舌を這わせた。反射的に口を開ければ、ぬるりとアンドレアの熱くぬるついた舌が口内に入ってくる。
特に上顎をねっとりと舐められると気持ちがいい。勝手にアナルがきゅっと締まってしまう。
アンドレアのペニスがまた動き始めた。舌を舐めまわされながら優しく腹の奥深くをトントンされると、気持ちよくて堪らない。
はぁっと熱い吐息が混ざり合う。だらしなく垂れている鼻水を舐めとったアンドレアが、慈愛溢れる笑みを浮かべた。
「もっともっとよしよししてやろうな?」
「アンしゃん、もっとしてぇ」
「うんうん。ほら。ほら。気持ちいいだろう?」
「あっ! あぁっ! アンしゃん! きもちいいっ! あっ! あっ! んぁっ! もっと! もっと!」
「ははっ! レオナルド。ほんと可愛い」
レオナルドは何度も何度もアンドレアにおねだりして、初めての強烈すぎる快感に溺れた。
ーーーーーー
レオナルドは寝返りを打とうとして、腰の痛みで目覚めた。なんだかアナルもじんじんする。
しぱしぱする目を開ければ、知らない天井に目に入った。
昨夜、何故かアンドレアと一緒に酒を飲んだのは覚えている。その後、ものすごーく気持ちがいい夢を見たのもうっすら覚えている。
二日酔いでガンガン頭が痛む中、のろのろと起き上がれば、全裸だった。自分の貧相な身体を見下ろせば、所々に赤い小さな痕がある。夢の中でアンドレアにいっぱい全身にキスをしてもらったような気がするのだが、まさかあれは現実のことだったのか。
レオナルドが混乱していると、部屋のドアが開き、エプロンをつけたアンドレアが入ってきた。
爽やかな笑みを浮かべたアンドレアがベッドに腰掛け、呆然としているレオナルドの額にキスをした。
「おはよう。レオナルド。朝飯できてるぞ」
「アアアアアンドレア隊長!?」
「『アン』でいいって言ったろ?」
「夢じゃなかったの!?」
「楽しい現実だな」
「はぁぁぁぁっ!? なっ、 なんっ、なんでっ!?」
「ん?」
「アンドレア隊長が僕なんかとその、えっと、セッ……セックス……なんてする筈ないじゃないですかー!?」
「実際にしたな。最高に可愛かったぞ? いっぱい甘えてきて」
「忘れてくださいっ!!」
「やだ。レオナルド。これは提案なんだが、俺と恋人にならないか? いーっぱい甘やかしてやるぞ?」
「えっ。えっ!? いやでも! ぼっ、僕なんかじゃアンドレア隊長に釣り合いませんし!!」
「『アン』な。釣り合うとか、そういうのはどうでもいい。俺はレオナルドが可愛いし、思いっきり甘やかしたい。駄目か?」
「でもっ……でもっ……」
「レオナルド」
「は、はい」
「返事は『はい』か『うん』な」
「……う、うん……」
「よぉし。いい子だ。まずは朝飯を一緒に食べよう。俺の手作りだけど、まぁそれなりに味の保証はするぞ。とりあえず健康的に太らせないとな!」
「……あのー、ア、アンさん」
「んー?」
「その、なんで僕なんかと、えっと、恋人になろうとしてるんですか?」
「前々から気になってたんだよなー。なんか放っておけない感じで。仕事の話しかしたことなかったから、これからいっぱいレオナルドのことを教えてくれよ。あ、今度から『レオ』って呼ぶな。もしかしたら知ってるかもしれないけど、俺はレオの3歳上。趣味は料理。あ、先に風呂に入った方がいいな。一緒に入ろうか。レオ。身体も頭も洗ってやるぞ」
「あ、う、うん」
頭も心もついてきていないが、どうやらレオナルドに恋人ができてしまったらしい。それも極上な男前で最高に甘やかしてくれる恋人が。
レオナルドは横抱きで風呂場に連れていかれると、本当にアンドレアに全身を優しく洗われた。うっかり勃起しちゃったペニスも優しくよしよしされて、レオナルドは呆気なく薄い精液を吐き出した。
そのまま風呂場で、腹の奥深くまで優しくアンドレアのペニスでよしよしされてしまった。最高かよ。
風呂から出て、ぐったりしているレオナルドに服を着せると、アンドレアが横抱きで居間にレオナルドを運び、美味しい朝食を『はい、あーん』で食べさせてくれた。まだ夢を見てるのかな……と思いつつ、レオナルドは満腹になるまで朝食を食べた。
レオナルドは、アンドレアの甘やかしっぷりにすぐにメロメロになった。だって、アンドレアは些細なことで褒めてくれるし、優しくよしよししてくれるし、『いつも頑張ってるな』って言ってくれる。
レオナルドはそのうち、アンドレアの為に何かしたいと思い、アンドレアから料理を習うようになった。一緒に料理をすると、アンドレアがすごく嬉しそうに笑ってくれるのが嬉しくて、時間が合う時はいつも一緒に料理をしている。
二人の時間がもっと欲しいからと、恋人になって三か月後にはアンドレアの家で同棲を始めた。
同棲を始めてから数か月で、レオナルドは少しずつ健康的に太っていった。レオナルドがいっぱい食べると、アンドレアがものすごーく嬉しそうな顔をするので、食べる量が自然と増えていき、今度は太り過ぎないように気をつけないといけなくなってしまった。
恋人になって10年目の朝。レオナルドは優しく頭を撫でられる感覚で目覚めた。
重い瞼を開ければ、アンドレアが優しく微笑み、レオナルドの唇に触れるだけのキスをした。
「おはよう。レオ」
「おはよう。アンさん」
「一緒に朝飯を作ろう。今朝は挽肉入りのオムレツはどうだ?」
「いいね。大好き。アンさん」
「ん?」
「アンさんも大好きです」
「ははっ! 俺も好きだよ。可愛いレオ」
「アンさんは趣味が独特なの?」
「そうでもない。いつでも一生懸命頑張る奴は好きだし、なによりレオは可愛いから」
「アンさん、ちゅーしてください」
「ふふっ。ん」
「んふっ」
アンドレアに優しくキスをしてもらって、レオナルドがむふっとご機嫌に笑った。
起き上がってベッドから下りると、アンドレアと洗面台に寄って顔を洗ってから台所へ向かう。
今日も幸せな朝に夢みたいだなと思いながら、レオナルドは背伸びしてアンドレアの頬にキスをした。『お返し』と、顔中に優しくキスをしてくれるアンドレアに胸がきゅんきゅん高鳴る。
レオナルドは幸せでいっぱいな胸を押さえて、弾けるような笑みを浮かべた。
(おしまい)
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