部下に秘密を知られたから口止めとしてセフレになったのに思ってたのとなんか違う!

丸井まー(旧:まー)

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27:やっと※

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 シャワーを流しっぱなしの狭い風呂場で、夢中でキスをしながらお互いの身体を撫で回し合う。
 アルノーは、相変わらず優しいダミアンの触り方に嬉しくなって、お互いの唾液を味わうようにねっとりと舌を絡めながら目を細めた。

 やっと、やっとダミアンを手に入れた。魔術師長の後任を誰にするかで揉めたり、実家の家族と色々揉めて、結果、ダミアンと再会するまでに4年もかかってしまったが、漸く『ただのアルノー』としてダミアンの側にいられるようになった。
 ダミアンから『愛してる』と言ってもらえたし、今も情熱的なキスをしながら、ぴったりくっついて優しく身体を撫で回されている。

 くっついている2人の下腹部に硬いものが二本当たっている。お互いにもう勃起している。もうそんなに若くないのだが、ダミアンが欲しくて堪らない。
 この4年、ダミアンの熱と快感を忘れたことはない。ずっとダミアンが欲しくて堪らなかった。ダミアンとキスをして、愛を囁いて、溺れるような熱と快感を分け合って、寄り添って眠りたかった。

 くちゅっとアルノーの唇を吸って、ダミアンが少しだけ顔を離した。


「アル。ベッドへ。我慢できない」

「うん。ダン。いっぱいして」


 余裕のない顔をしているダンは少しだけ老けたが、渋みが加わってより男前になっている。眼鏡を外しているから、ギラギラと輝く熱を孕んだ緑色の瞳が直に見えるのがなんとも気分がいい。

 アルノーはダミアンに手を引かれて、身体も拭かずにベッドへ移動し、貪るようなキスをされながらベッドに押し倒された。
 アルノーはダミアンの首に腕を絡め、無我夢中でダミアンのキスに応えながら、火傷しそうな気がする程の熱を孕んだ緑色の瞳をうっとりと見つめた。

 ダミアンがアルノーの首筋に舌を這わせ、喉仏にやんわりと噛みつき、鎖骨の中心に強く吸いついた。鎖骨を舐めて優しく齧られた後、早くもピンと勃っている乳首をちろちろと舐められる。乳頭を擽るように舐められ、乳首全体を転がすようにされたかと思えば、緩急をつけてちゅっちゅくちゅくちゅく吸われる。


「はっ、あぁ……ダン、ダン……きもちいいっ……ダン、ね、もう、ほしいっ……」

「んっ。はぁっ。アル。俺も早く繋がりたい」

「舐めて」

「うん」


 アルノーが絡めていた腕を離すと、ダミアンが浄化球が入った紙袋を手に取り、浄化球を取り出して、期待でひくつくアルノーのアナルに押し込んだ。
 尻を掴まれ、ぐいっと高く上げられる。膝が胸につきそうな体勢が苦しいが、ダミアンの顔が見える方がいい。

 ダミアンが手を伸ばしてベッドのヘッドボードに置いていた眼鏡を手に取り、眼鏡をかけると、赤い舌を伸ばし、アルノーのはしたなくひくひくしているアナルに舌を這わせた。ちろちろとアナルの表面を擽り、アナルの皺の隙間を拡げるように丁寧に舐めてくる。久しぶりの快感が背筋を駆け抜ける。眼鏡のレンズ越しに見つめ合いながら、アルノーは身体を震わせて喘いだ。

 気持ちよくて、興奮して、先走りがぽたっと顔に落ちてくる。このままイッてしまいそうなくらい興奮している。アルノーはまだイキたくなくて、自分で勃起したペニスの根元を強く押さえた。

 いっそしつこいくらいにアナルを舐められた後。正常位で乳首を吸われながらアナルを指で解されている。絶妙な力加減で乳首を吸われ、前立腺を二本の指で挟むようにくにくにされると、本当にイッてしまいそうだ。今すぐにイキたいけれど、イキたくない。ダミアンと繋がって、ダミアンと一緒にイキたい。


「ダン、ダン、も、いいからっ、はやくっ……」

「もう少し解さないと」

「大丈夫だからっ! おねがい! ちょうだいっ!」


 快感による涙が滲む目でじっとダミアンを見つめれば、ダミアンがごくっと唾を飲むのが分かった。
 ダミアンがアナルから指を引き抜き、勃起している自分のペニスにローションを塗りたくった。

 熱を持ってひくひくしているアナルに熱くて硬いものが触れる。ゆっくりとアルノーのアナルを抉じ開けるようにして、ダミアンのペニスがアルノーの中に入ってくる。狭い腸壁を押し拡げながら、腹の中がダミアンで満たされていく。
 アルノーは感極まってぽろぽろと涙を零しながら、高まり続けた興奮と快感が頂点に達して、たらたらと精液を漏らした。

 トンッと腹の奥深くにダミアンの硬いペニスの先っぽが当たると、瞬間、強烈な快感が脳天へと突き抜ける。
 アルノーはダミアンに腕を伸ばし、伏せたダミアンの首に腕を絡めて噛みつくような勢いでキスをしながら、ダミアンの腰に足を絡めた。

 無我夢中で舌を絡め合いながら、全身でダミアンに縋りつき、動き始めたダミアンから与えられる熱と快感にぽろぽろと涙を零す。
 ダミアンがぎゅっとアルノーの身体を強く抱きしめ、唇を触れ合わせたまま囁いた。


「愛してる。アル。俺だけのアル」

「あっ! あっ! ダンッ! ダンッ! も、いくっ! またっ! いっちゃうっ!」

「はっ、はっ、イッて、俺も、もたないっ……」

「あ、あ、あぁぁぁぁっ!」


 強く激しくダミアンに腹の奥深くを突き上げられまくって、アルノーは呆気なくまたイッた。ダミアンが低く唸り、アルノーの唇に何度も強く吸いついた。腹の中で、ダミアンのペニスがほんの微かにぴくぴく震えている。ダミアンを受け入れられて、ぶわっと胸の中に喜びが溢れてきて、アルノーはダミアンに抱きつき、情けなく泣いた。

 繋がったまま、お互いに抱きしめ合っていた。アルノーは泣き止むと、ダミアンの唇に優しく吸いついた。ダミアンが何度も何度もアルノーに労るような優しいキスをしてくれる。ゆっくりと舌を絡め合っていると、ダミアンのペニスがアルノーの中でじわじわと硬く大きくなってきた。


「ダン。もっと」

「うん。アル。可愛い」

「僕はおじさんだよ」

「俺にとっては世界で一番可愛い」

「……うん」


 ものすごく照れくさいが、かなり嬉しい。アルノーははにかんで笑い、照れくさいのを誤魔化すように、ダミアンの唇にキスをした。
 ゆっくりとアルノーの中を味わうかのようにダミアンのペニスが動き始める。
 先程までの激しさとは反対に、慈しむかのように愛される。
 アルノーはダミアンの熱と快感と愛に溺れた。

 アルノーが気がつくと、目の前にダミアンがいた。どうやら気絶するように寝落ちていたようだ。眼鏡を外しているダミアンが嬉しそうに目を細め、アルノーの唇にキスをした。


「腰に痛み止めの魔術かけるね」

「うん。お願い」

「お腹空いてない?」

「お腹空いた」

「すぐに作るよ」

「ねぇ。ダン」

「ん?」

「僕に料理を教えてよ。料理だけじゃなくて、家のこと全部。君と暮らすんだから、色んなことを君とやりたい」

「うん。少しずつ教えていくよ」

「よろしくね」


 ダミアンが嬉しそうに笑って、アルノーの顔中にキスの雨を降らせた。
 腰に痛み止めの魔術をかけてもらうと、アルノーはのろのろと起き上がった。4年ぶりの濃厚なセックスは大変気持ちよかったが、加齢に伴い体力が落ちているせいか、身体がものすごく疲れている。それでも、ダミアンにくっついていたいので、殆ど意地だけでベッドから下りた。

 一緒に狭い風呂場で熱いシャワーを浴びてから服を着て、台所へ向かった。狭い台所は2人だとより狭くなるが、この狭さが逆にいい気がする。
 アルノーは魔導冷蔵庫から食材を取りだしたダミアンの背中にぴったりとくっつき、ゆるくダミアンを抱きしめて、ダミアンの肩に顎をのせた。そのままの体勢で、ダミアンの器用に動く手を眺める。

 ダミアンが横を向いて、アルノーの頬にキスをした。アルノーはにへっとだらしなく笑い、ダミアンの頬にキスをして、頬ずりをした。


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